ネプチューンマン・リビルド “究極の超人タッグ編Ⅱ”   作:速筆魔王LX

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第013話 捲土重来!忌まわしきトラウマを払拭せよ!

『さあ宇宙超人委員会委員長ハラボテ・マッスル氏の鶴の一声で急遽開催が決まりました、スペシャルリザーブマッチ。リングに立つのは先の“宇宙超人タッグ・トーナメント”で屈辱に塗れました、カナディアンマン&スペシャルマンの“ビッグ・ボンバーズ”と……悪魔超人アシュラマン&新世代超人チェック・メイトによる混成タッグであります!』

 

 実況アナウンスが示すとおり、蔵前国技館の特設リングには四人の超人が集っていた。

 結局リザーブマッチへ名乗りを上げたのはこの2チームのみ。

 すなわち、この試合の勝利チームが“究極の超人タッグ戦”リザーブ枠に収まる。

 

『今、蔵前国技館にゴングが鳴った――っ! 各々のチームの先発はカナディアンマン、そしてチェック・メイトのようです!』

 

 最初の対決はカナダの巨漢超人カナディアンマンvs21世紀から来た新世代超人(ニュージェネレーション)チェック・メイト。

 リングの外側で、まさかの参戦を果たしたアシュラマンは不敵に笑う。

 

「いきなり因縁深い私が出てはカナディアンマンさんが萎縮してしまうからな。ここは任せた」

「ええ。任せてください」

 

 一方、仇敵ともいえるアシュラマンの登場によってビッグ・ボンバーズのふたりは奮い立っていた。

 それもそのはず、このふたりには先の“宇宙超人タッグ・トーナメント”でアシュラマンに襲撃された恨みがある。

 弱体チームなどというそしりを受けた屈辱は、そのまま闘志へと変換された。

 

「がんばれカナディアンマン!」

「任せろ! アシュラマンが出てくる前にやつを叩き潰してやる!」

 

 ゴングが鳴って即、カナディアンマンは動いた。

 初動のゆったりしたチェック・メイトに対し、タックルによる奇襲を仕掛けその身を担ぎ上げる。

 

「カナディアンバックブリーカー!」

 

 相手の体を肩に担ぎ上げ、背骨を反らせてダメージを与える。

 単純ながら強力な彼の必殺技(フェイバリット)だ。

 

『あ――っとこれはカナディアンマン大奇襲! いきなり自身の得意技であるカナディアンバックブリーカーを発動させる――っ!』

 

 しかし、技をかけられたチェック・メイトはカナディアンマンの肩の上できょとんとした表情を浮かべていた。

 

「なんですかこれは――っ。まだダメージもろくに蓄積していない序盤から、こんな大技を繰り出すなんて信じられない――っ」

 

 通常、必殺技というものは相手に抵抗する力がなくなった試合終盤に繰り出すもの。

 どんなに強力な技であろうと、開幕と同時に発動して成功するわけがない。

 

『あ――っとチェック・メイト、カナディアンマンのカナディアンバックブリーカーを難なく返す――っ!』

 

 チェック・メイトはカナディアンマンの両腕によるクラッチを外し、軽々とキャンバスに降り立った。

 その様子を見て、アシュラマンが笑う。

 

「カッカッカ。カナディアンマンさんはだいぶ焦っておられるようだ」

 

 自身最大の技をあっさり破られた衝撃で冷や汗を流すカナディアンマン。

 その後方、相方のスペシャルマンが声援を送る。

 

「冷静にいこうぜ、カナディアンマン! 試合はまだ始まったばかりだ――っ!」

「し、しかし……うだうだしていてはアシュラマンが出てきてしまう……ウオオー!」

 

 己を鼓舞するように叫び、カナディアンマンは身を低くした体勢でチェック・メイトへ突進する。

 

『あ――っとカナディアンマン! 低空タックルで攻める――っ!』

 

 チェック・メイトはなんら慌てる様子もなく、カナディアンマンのタックルに備えた。

 

「あなたほどの巨漢超人が仕掛ける低空タックルなど、たかが知れている――っ」

 

 膝を繰り出し、突っ込んできたカナディアンマンの顔面に合わせる。

 

『チェック・メイト、膝で迎撃――っ!』

 

 カナディアンマンは身長265センチの巨漢超人。

 そんな大男がどれだけ身を低くしようとも、ちょうどよく膝が当たる位置にくるだけだ。

 

 痛恨の一撃をくらい逆にダウンしてしまったカナディアンマン。

 すかさず、チェック・メイトが覆いかぶさる。

 

『さらにそこから、ダウンしたカナディアンマンをSTF(ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロック)に極める――っ!』

 

 うつ伏せ状態のカナディアンマンの顔面を両腕で抱え込むフェイスロック。

 プラス、片脚を両脚で挟み込み足首を痛めつけるトーホールドの複合技。

 体格差など関係ないと言わんばかりに、チェック・メイトはサブミッションでカナディアンマンの苦痛を引き出した。

 

「タッチだ、カナディアンマン!」

 

 パートナーの危機を救うべく、ロープの向こう側からスペシャルマンが手を伸ばす。

 これはタッグマッチ、いかに強力な関節技であろうとタッチが成立すれば味方が助けに入ることが可能だ。

 しかしチェック・メイトのSTFも完璧、通常なら技をかけられている側が腕を伸ばすことなど不可能だが――

 

『お――っとしかしカナディアンマン、腕が長い! 見事パートナーのスペシャルマンにバトンが渡った――っ』

 

 持ち前のパワーと巨体を活かし、カナディアンマンはスペシャルマンへのタッチを成立させた。

 すぐにスペシャルマンが飛び出し、両脚を前に突き出す形でチェック・メイトに襲いかかる。

 

『スペシャルマン、さっそく逆襲のドロップキックでカナディアンマンを救出――っ!』

 

 ドロップキックの衝撃で突き飛ばされたチェック・メイト。

 カナディアンマンはその隙にリングサイドへ避難し、スペシャルマンは次なる攻撃の準備に入る。

 

「フットボール・タックル――ッ!!」

 

 身を低くし、左肩から相手の胴へ突っ込んでいくアメフト流タックルだ。

 

『強烈~~っ! スペシャルマンのフットボール・タックルが、チェック・メイトをエプロンサイドまで吹っ飛ばす~~っ』

 

 このままリングの外まで飛び出すか、と思われた先に、余裕綽々といった様子の超人が待ち構えていた。

 

「代わろ――っ」

 

 六本の腕の内の一本を開掌し、チェック・メイトの掌に合わせるアシュラマン。

 チェック・メイトはダウンもリングアウトもすることなく、タッチと同時にくるりと体を反転、姿勢を持ち直した。

 

『い……いや! チェック・メイト、ただ吹っ飛ばされたわけではない! 流れるような所作で勢いを殺し、パートナーであるアシュラマンにタッチした――っ! そして……』

 

 チェック・メイトはあらためて、自分の足でゆっくりとリングアウト。

 代わりに、外にいたアシュラマンが戦場に躍り出る。

 

『かつて我々超人レスリングファンを震撼させた“魔界の王子(プリンス)”アシュラマン、堂々のリングイン――ッ!!』

 

 その威風堂々たる姿に、蔵前国技館の観客たちは熱狂の声を上げた。

 

「グ、グゥ~~ッ」

 

 観客と真逆の反応を見せたのが、リングに立つスペシャルマンである。

 スペシャルマンは今からこの恐ろしい男と闘わなければならない。

 かつて辛酸を嘗めさせられた苦い記憶が、彼の体を強張らせていた。

 

「ビビるな! スペシャルマン!」

 

 そんな相棒に、エプロンサイドに引っ込んだカナディアンマンが力強い声を放る。

 

「忘れたか!? オレたちはあのネプチューンマンが最も恐れた超人……正義超人界の秘密兵器(シークレット・ウェポン)だ! オレたちが真価を発揮すれば、アシュラマンなど恐るるに足らねぇ――っ!」

 

 そう、それこそがビッグ・ボンバーズのふたりがリザーブマッチ参戦を決意した要因。

 前大会ファイナリストのネプチューンマンが、おまえたちならやれると背中を押してくれた。

 他者から評価される機会に乏しかったカナディアンマンとスペシャルマンにとって、それは大きなパワーとなったのだ。

 

「そ……そうだ。オレたちにはネプチューンマンがついている」

 

 スペシャルマンは今もこの会場のどこかで見てくれているだろうネプチューンマンを思い浮かべ、眼光を鋭くする。

 目の前で小憎たらしい笑みを浮かべているアシュラマンを睨みつけ、吠えた。

 

「ウオオオ~~ッ!」

 

 そして、そのまま再びのフットボール・タックル。

 しかし、向かう先はアシュラマンではない。

 

『な、なんだぁ――っ!? スペシャルマン、フットボール・タックルでアシュラマンを攻撃するものかと思われましたが、まるで見当違いの方向にダッシュ……アシュラマンを取り囲むかのように、四角いリング内を四方八方駆け回る――っ!』

 

 謎の高速円運動。渦中に置かれたアシュラマンは懸命にスペシャルマンの姿を目で追った。

 

「ヌ、ヌググ~~ッ」

 

 だがあまりのスピードに目で追いきれなくなり、アシュラマンは混乱してしまう。

 

『す、凄まじい突進力! リング中央に置かれたアシュラマン、これではいつタックルが飛んでくるが気が気でない! 回避のタイミングも防御のタイミングも掴めず、目を回している――っ!』

 

 正面から来るのか、後ろから来るのか、それとも左、いや右か?

 いかに六本の腕を持とうとそれを操る頭脳が指示を間違えればそれまで。

 

「ウ……ウアア~~ッ」

 

 スペシャルマンの不規則な動きに、アシュラマンはとうとう悲鳴を上げた。

 それを好機と捉え、ビッグ・ボンバーズのふたりが息を合わせる。

 

「よし! ここだカナディ――ッ!」

「おうよスペシャル――ッ!」

 

 スペシャルマンの声を受け、カナディアンマンがリングイン。

 スペシャルマンの対角線上に位置取り、腰を深く落とした。

 

『あ――っとスペシャルマン、カナディアンマンに合図を出した――っ! これはまさか、ビッグ・ボンバーズの合体技(ツープラトン)なのか――っ!?』

 

 カナディアンマンに合わせるように、スペシャルマンも停止。同じく腰を深く落とす。

 その体勢で視線を合わせるビッグ・ボンバーズ。

 ふたりの間には、スペシャルマンの動きに翻弄されふらふらなアシュラマンがいた。

 

 ――“ボンバー”の名を冠するビッグ・ボンバーズが、クロス・ボンバーの使い手であるネプチューンマンに見初められたのだ。

 今から放つ技は自分たちを評価してくれた盟友へのリスペクト。ゆえに絶対にしくじるわけにはいかない!

 

「クロス・ビッグ・ボンバ――――ッ!!」

 

 ビッグ・ボンバーズのふたりが一斉に駆け出した。

 肩を突き出しての胴タックルを、それぞれ前面と背面から、アシュラマンに仕掛ける。

 その電光石火の早業を、アシュラマンは回避することができなかった。

 

『あ――っと! 正面と背面、前後からのタックルに挟まれアシュラマンがサンドイッチに――っ! あの“ヘル・ミッショネルズ”のクロス・ボンバーを彷彿とさせる必殺のツープラトンに、これは早くも勝負が決まったかぁ――――っ!?』

 

 カナディアンマンとスペシャルマンのタックルによってプレスされたアシュラマンの体は、ぺしゃんこ。

 誰もがその凄惨な姿から目を背け、悪魔の悲鳴など聞きたくないと耳をふさいだ。

 

『い……いや!』

 

 が、現実は異なる。

 蔵前国技館の観衆から、そして歴戦の勇士であるロビンマスクやテリー・ザ・キッドからも、どよめきの声が漏れた。

 ビッグ・ボンバーズのツープラトン、クロス・ビッグ・ボンバーは確かに炸裂したかに思えたが――

 

『な……なんとぉ――っ! アシュラマン、正面から来たカナディアンマンのタックルは上段の腕で受け止め……背面から来たスペシャルマンのタックルは下段の腕で防ぎ……中段の腕は傲岸不遜に腕組みをしている――っ! ビッグ・ボンバーズのクロス・ビッグ・ボンバーは不発! アシュラマンは余裕の表情で仁王立ちだ――っ!』

 

 それは、防御としては極めて単純な方法だった。

 タックルを、腕で止める。

 前後同時攻撃だろうが関係ない。

 アシュラマンはその六本の腕を活かし、難なくカナディアンマンとスペシャルマンの技を破ったのである。

 

「そ、そんな……」

「バカな~~っ」

 

 アシュラマンの腕に抑えられながら、カナディアンマンとスペシャルマンが悲痛な声を上げる。

 ツープラトン失敗の事実は、ふたりから急激に戦意を削いでいた。

 

「クカカ――ッ。絶対の信頼を置いていた必殺技(フェイバリット)が破られたとき、超人というのは最大の弱点(ウィークポイント)を晒すもの……おまえたちふたりも例に漏れず、メンタルがへし折れてしまったようだな――っ」

 

 余裕の表情で語るアシュラマン。

 そのままビッグ・ボンバーズの体を受け止めている腕に力を込め、ふたりを持ち上げた。

 

「ここだ――っ! 来い、チェック・メイト――ッ!」

 

 控えていたパートナーに合図を出し、今試合最大の仕掛けを発動させる。

 

『アシュラマン! カナディアンマンとスペシャルマンのふたりを上空に高々と放り投げ、自身もジャンプする――っ!』

 

 リング上空に放り出されたビッグ・ボンバーズ、それを追うように飛び上がったアシュラマン。

 そしてチェック・メイトは、自身の右肩にあるボタンを押した。

 

「言われずとも! チェス・(ピース)・チェンジ!」

 

 チェック・メイトの右肩に備えられた(ナイト)の駒と、彼自身の首の位置が入れ替わる。

 同時に両脚が前後に割れ、下半身が馬の馬体へと変化。

 

『な……なんと! チェック・メイトの頭と右肩の馬の駒が入れ替わり……下半身が馬の四肢に変化する――っ! これはまるでギリシア神話に出てくるケンタウロスのようだ――っ!』

 

 変身したチェック・メイトはその四本脚でしなやかに跳躍、アシュラマンたちを追った。

 

 空中の攻防。

 アシュラマンは逆さになったカナディアンマンの首を自身の肩に載せ、上段の腕で両脚を掴む。

 さらに中段の腕で両手をクラッチし、完全に身動きを封じた。

 

 対して、チェック・メイトはスペシャルマンの真上まで躍り出る。

 逆さになったスペシャルマンの両足裏に馬体の前足を載せ、全体重がかかるようバランスを取った。

 

「阿修羅バスタ――ッ!!」

「馬式誉れ落とし――っ!!」

 

 アシュラマンの必殺技『阿修羅バスター』とチェック・メイトの必殺技『馬式誉れ落とし』の同時発動である。

 

『アシュラマンがご存じ“阿修羅バスター”でカナディアンマンを固め……チェック・メイトが“馬式誉れ落とし”なる技でスペシャルマンを首から落とそうとしている――っ!』

 

 超人レスリング最大の山場、必殺技の発動シーンを前にテリー・ザ・キッドが熱狂する。

 

「チェック・メイトの“馬式誉れ落とし”は下半身を巨大な馬に変身させることで体重を倍化させている! 空中から加速して落とせばその全体重が乗っかり、並の超人はひとたまりもないぜ――っ!」

 

 隣に立つロビンマスクも同様のリアクションを取った。

 

「アシュラマンの“阿修羅バスター”の威力は言わずもがな! い、いや……しかしあの阿修羅バスターは!?」

 

 そこは正義超人軍でもトップレベルの知恵者で通っているロビンマスク、アシュラマンの技の微細な変化を感じ取っていた。

 

「阿修羅バスターは本来、アシュラマンの6本の腕で足の付け根、両足首、両腕を固くクラッチして放つキン肉バスターの派生技……しかしあの阿修羅バスターは上段の腕で足の付け根、中段の腕は両足首ではなく両腕をクラッチし……下段の腕はどこも掴まずフリーになっている! あれでは6本腕の強みは充分に活かせず、派生元のキン肉バスターと大差ないぞ!?」

 

 ロビンマスクの目には、アシュラマンの阿修羅バスターが不完全なものに映った。

 相手がカナディアンマンだからこれで十分と手を抜いているのか、それとも単純にアシュラマンがミスをしたのか。

 答えはそのどちらでもない。

 

「カーッカッカ! この下段の腕は連結パーツよ――っ! 私とチェック・メイトの合体技(ツープラトン)を完成させるためのな――っ!」

 

 アシュラマンがロビンマスクに答えるように言い、チェック・メイトとの位置を調整する。

 馬式誉れ落としを放つチェック・メイトが下、阿修羅バスターを放つアシュラマンが上。

 両者はそのまま重なろうとしていた。

 

『あ――っと! アシュラマンのフリーになっていた下段の腕が、同じくフリーになっていたチェック・メイトの両腕をキャッチし……アシュラマンがケンタウロスと化したチェック・メイトの背中に騎乗! 阿修羅バスターと馬式誉れ落としを合体させた――――っ!?』

 

 双方の技を維持したまま合体することで、威力を倍化させたツープラトンが完成する。

 阿修羅バスター+馬式誉れ落とし、その名は――

 

「魔界式・阿修羅ドッキング――――ッ!!」

 

 蔵前国技館に凄絶なる衝撃音が響き渡り、悪魔的なツープラトンが炸裂。

 三人分の体重がかかった状態で首から落とされたスペシャルマン。

 馬式誉れ落としの落下スピードが加わりクラッチされた両大腿骨もろもろが粉砕されたカナディアンマン。

 ビッグ・ボンバーズのふたりは当然のように吐血し、白目を剥いた。

 

『こ……これは! その名が示すとおり、あのマッスル・ブラザーズやザ・マシンガンズの“マッスル・ドッキング”を彷彿とさせる上下合体のツープラトンだ――っ!』

 

 馬式誉れ落としを放つチェック・メイトの背に、阿修羅バスターの体勢で騎乗するアシュラマン。

 その完成された技の形に、観衆の誰かが「ビューティフル……」とつぶやいた。

 

「マッスル・ドッキングはキン肉バスターの掛け手がキン肉ドライバーの掛け手の肩に乗り技を連結させるが……」

「ま、まさかアシュラマンが下半身を馬の形に変身させたチェック・メイトの背中に乗り、あたかも王族が騎乗するかのようなドッキング技を完成させるとは……まさに“魔界の王子(プリンス)”! 白馬の王子ならぬ黒馬の王子といったところか!」

 

 今まで数多くのツープラトンを目撃してきたキッド、そしてロビンマスクも称賛の声を上げる。

 リング上のふたりはほどなく技を解除。

 解放されたカナディアンマンとスペシャルマンは、しかし立ち上がってはこれなかった。

 

『カナディアンマンにスペシャルマン、ダウ――ン! ピクリとも動かない――っ! これは誰の目から見ても明らかでしょう!』

 

 実況アナウンスがそう示し、試合を観ていてた大会運営委員長、ハラボテ・マッスルも木槌を振り上げる。

 叩きつける先は、もちろんゴングであった。

 

『決着のゴングが鳴った――っ! スペシャルリザーブマッチを制したのは悪魔超人アシュラマン&新世代超人チェック・メイトの混成タッグ! ビッグ・ボンバーズ、捲土重来ならず――っ!』

 

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