ベルくん人生上映会
「…ん……どこだ、ここ。」
そう呟いたのは赤髪の青年、ヴェルフ・クロッゾだった。ヴェルフは起き上がると周りを見渡す。
「お目覚めかい?」
「アンタは【
ヴェルフに声をかけたのは【ロキ・ファミリア】の団長であるフィンだった。
「ここはどこなんだ?」
「さあね。」
「さあねって、おい!」
フィンに聞くも何も答えない様子に少し声を上げるヴェルフ。
「僕達も分からないんだ。それより、あっちでお仲間がいるよ?いいのかい?」
フィンが指を指す方を見るとリリ達【ヘスティア・ファミリア】がいた。
「くそっ…」
そういってヴェルフはリリ達の方へ走る。
「見知った顔ばかり…」
「神のイタズラか……遊びか分からへんけど、こんなこと出来んのは神々だけや」
フィンの元にリヴェリアとロキが歩いてくる。
「そうだね、【ヘスティア・ファミリア】に僕達【ロキ・ファミリア】、【フレイヤ・ファミリア】に……!!」
もう一度見渡したフィンは何かに気づく、そして一人の叫び声が上がる。
「なんでいる!?」
そちらを見てみると最近【ヘスティア・ファミリア】に改宗したエルフ、リュー・リオンがいた。
「あら、リオン久しぶりね!」
「よー、ポンコツエルフ〜?」
「おやおや、これはこれは、エルフ様ではありませんか」
リューにそういうのは元【アストレア・ファミリア】である三人。
「アリーゼ、ライラ、輝夜!?何故いるのですか!」
「じゃじゃーん!久しぶり!リオンっ!」
「アーディまで!?」
それを優しく、でも感傷的に見守っているのはガネーシャとアストレアだ。どんな経緯や理由であれ、我が子がもう一度見れて嬉しいのだ。
「俺が!感激のガネーシャ、だァァァァァァ!!!!」
「うるさいわ。」
「うるさいぞ!」
「うっさいわ!」
「ガネーシャ、静かにして?」
フレイヤ、ヘスティア、ロキ、アストレアの四女神から言われ、ガネーシャフルボッコ。
「俺が……反省のガネーシャだ。」
なんて言いながら、真っ白な部屋の隅で蹲るガネーシャであった。
「まあまあ、ガネーシャ様は喜んでくれてるし、私はうれしーよ!」
「それは、神ガネーシャのところに行き言うのがいいと思うのですが。」
「やーだよ!リオン、また抱き心地良くなってるんだもん!」
アーディはガネーシャを庇うが、リューに抱きついたままで、説得力が無い。
「オッタル、ここを壊すことは?」
「先程試しましたが、不可能かと。なにやら、結界のようなものがここを包んでおります。」
「私も試しましたが、魔法を弾く仕様になっているようです。」
「そう……。」
「こ、ここには、多くのものが集まっておりますが、なにか、選ばれているように感じました。」
「その何かって?」
「え、えと……ここに来ている者は全員になにか共通点があると思いました。」
「そう。アルフリッグ、ベーリング達は?」
「ここにいたら、既にいなかったです。」
「そう。」
オッタルの斬撃、ヘディンの魔法をも弾く結界。ヘグニがいう共通点、ガリバー四兄弟の中でベーリング達がいない。
フレイヤが思う違和感。
『おやおや、お揃いかな?』
その時、どこからともなく声が聞こえた。
「誰だ!」
『うむ……名前か。テキトーに、いや、忘れない名前がいいな。うーん、まあ、アルと呼んでくれ』
「……それで、これはお前の仕業なのか?」
『ここに来たことについてなら、私の力だ。先に言っておく、私は神じゃない。』
「なんやて?」
アル、と名乗る怪しい男は神ではないと言った。つまり。
「神ではないのに、こんなことが出来る力を持っている?」
『なんでもいいじゃないか。これから始まるは、一人の少年の生涯。憧憬を追い、英雄に憧れた一人の男の子。』
そう言うと、パチンと、指を鳴らす。
『これから始まるのは、君たちの知らないベル・クラネルの軌跡。』
部屋が暗くなる。
『ベル・クラネル人生上映会へようこそ』
あとがき
今回はこれだけです……。これはリクエストで大変待たせていたので、投稿させていただきました。今投稿している作品と同時に投稿していくので、気ままになると思いますが、ご了承ください。あと今回がこれだけ短いのは勘弁してください。
では!またね