IS×ULTRAMAN Nの誓い 作:手話っ!!!
「一夏!!起きて!!ねえ、起きてよ!!!!」
「織斑さーん? 聞こえますかー? 織斑さーん?」
救急車で病院まで運ばれた一夏は、看護師達に運ばれる。今だに意識がない。体のあちこちを打っていて、臓器にも傷がついたらしく、緊急手術が始まる。鈴は泣きながら一夏につくも、看護師に抑えられ、一夏は手術室に入る。
しかし、しばらくした後、中から爆発音が聞こえた。
????side
私は、彼らを追ってきた。スペースビーストと、“彼"を。
数万年前、私は彼らを戦い、長い眠りについた。だが、彼らは、復活してしまった。私は、彼らを倒すために目覚め、ここに来た。
以前、私はこの地球に来たことがある。そこには、孤独ながらも、戦い続けた者。生きるため、戦った者。夢を守るため、戦った者。
そして、光を、希望を、絆を信じ、戦った者。
そんな人々がいる、美しい世界だった。
そして、この世界にも、いた。
何かを護ろうとし、それに全力で立ち向かい、世界の悪意に牙を向き、戦おうとする者が。
この大きな世界はねじれてしまったがために、“私とともに戦える物達"がいなくなってしまった。
だがいたのだ。この世界でたった一人、私とともに戦うことのできる者が。適応者〈デュナミスト〉が。
一夏side
一夏が手術室に運ばれ、手術台に乗せられる。そして、看護師が着替え、マスクをする。そして、執刀医も着替え、マスクをして現れた。
「.........本当にやってしまうんですか?まだ中学生ですよ?この子にも、未来がまだまだあるのに!!!!」
一人の看護師が言う。周りにいる看護師は、何を言っているのかわけが分からず、混乱するが、執刀医だけは黙っていた。
「.........私だって悔しい。だが、そうするしかないんだよ......!!“あの人"の予言が正しければ.......この子は人間ではなくなってしまう。そうして苦しみながら生きるよりも、あっさり死んだ方が、この子のためでもある........。
では、今から脳摘出手術を行う.........。」
一人の看護師を除き、看護師達は驚いた。そんなもの、聞いていない。と。そんなものも御構い無しに行動を続ける執刀医。
ドドドドド!!!!
執刀医がメスを握り、頭を切ろうとした瞬間、手術室上空から、何かが壊れる音とともに“赤く光る何か"が現れた。
それは一夏に直撃し、周りにいた執刀医と看護師達は吹き飛ばされ、殆ど気絶する。
一夏の体はみるみるうちに回復し、赤い発光体に包まれる。そして、それは目にも留まらぬスピードで飛んだ。
「.........くそ.......一足遅かったか......!!」
俺は昔、ウルトラマンに助けられたことがある。
そのウルトラマンは、紫色だった。
俺が怪獣に気になっているうちに、標的にされてしまった。そして、その怪獣の攻撃から俺を守ってくれた。
そのウルトラマンは見事に怪獣を倒し、消えた。
だがそれ以降、そのウルトラマンが現れることはなかった。今でも見たい。今でもお礼を言いたい。
だが、もうその夢も叶わない。そう思った。
「ここは.......何処だ......。俺は......死んだのか........。」
緑のオーロラのようなものが見える。天の国は、こんなにも美しい物なのか、一夏はそう思った。まるで、ウルトラマンの様に、優しい光だ。
一夏の体は、今にも粒子になりそうなぐらいになっていた。
「.......いや......俺はまだ死ねない......死ねないんだ!!
俺は......あのウルトラマンにお礼を言ってない!!あのウルトラマンをもう一度見たい!!あのウルトラマンの.........名前すら知らない..........!!千冬姉のことも心配だし、あの人一人じゃ何もできないし........だから.........俺は.....!!!!!」
一夏は必死に足掻いた。
生きたい。今、彼の頭にはそれしかない。
しかし、一夏の体も粒子になりかけていた。
君は、勇敢だな
ふとそんな声がしたと思うと、目の前に赤い発光体が現れた。それはY字型になると、そこから血管組織のようなものが伸び、赤い粒子がその組織にそって広がり、燃え上がるような赤い体の巨人が現れた。
「ウ.....ウルトラマン.......!!」
そう、街にいたウルトラマン達とは違うものの、間違いなくウルトラマンであった。
そして、それは粒子となり、一夏の体に“一体化"していく。それと同時に、粒子となった一夏の体が戻る。失われた部分を、赤い粒子が補ったのだ。
そして、一夏の胸が、Y字型に光った。
行こう、一夏。初陣だ。
「!!!!!!!」
一夏が目覚めると、そこは森の中だった。辺りは真っ暗で、少し寒い。服を触り、奇跡的に無事だった携帯電話を発見し、起動させる。それを見ると、鈴を助けてか5日経っていたことがわかった。不意に、自分の体を見る。特に異常はない。一夏は怖くなったのか、気晴らしに街に出ようとする。
「はぁ〜。.........うぉ!? うわああぁぁ!!!」
一夏は、山を降りる途中、気が動転し頭が真っ白だったためか、木に躓き、山から転がり落ちた。
「いって........。あれ.....?ここ.......何処だよ......。」
一夏が目の当たりにしたそこは、今まで見たことのない景色だった。そこから見えるのは世界最大級の大型のグラウンド、大型ショッピングモールなど、とりあえず大きいものが大量にある、テレビで何度か見たことのある場所だった。
そして派手なライトアップがされているグラウンドは、
第二回モンド・グロッソの会場だった。
「え!?.......まさか、そんなとこまで来たのか......?」
ケータイのマップのアプリを起動させ、住所を見る。そこは間違いなく、第二回モンド・グロッソの会場の近辺であった。
それに加え、一夏は5日間も寝ていたことになる。そして事故にあったのを合わせて6日前、そして今は深夜。
「明日か.......モンド・グロッソ........!!」
一夏はケータイのインターネットのアプリを起動させる。そして、ニュース一覧を見た。
『遂に明日。第一回王者の心境は?』
『明日。前回王者、連覇か?』
『明日決勝!!王者対戦相手「不安です。」』
など、そのことでいっぱいである。
「何故......俺をここまで連れて来た.....?」
一夏がそう思った矢先、頭にの中にヴィジョンが映し出された。
それは、自衛隊、石油会社など、無差別に人を殺す怪獣のヴィジョンだった。それは、人を喰らい、成長する。一夏はスペースビーストのヴィジョンだと悟った。
「春人か......!!なんてことを......!!!」
その怪獣は、研究者が予想した資料のスペースビーストの“中間形態"の絵と酷似していた。この一連の事故、事件は、春人が犯人だと一夏はすぐにわかった。そして、そのヴィジョンは、スタジアムの前まで迫り、終了する。
「まさか........!!」
一夏は走った。全速力で。一夏の腕には、赤い模様が光っている。
「まさか.......観客諸共喰うきか!!!!
そんなことさせない!! 絶対に!!」