IS×ULTRAMAN Nの誓い 作:手話っ!!!
また、この感覚だ。体に......力が入って来る様な......溢れ出る様な........不思議な感じ.......。
一夏が目覚める前まで、夢で見ていたその空間。目の前には、あの時の様に赤い発光体が現れた。それは、また広がりだし、ウルトラマンになる。
「お前は.......誰だ........。俺は........俺は、ウルトラマンになったのか........?」
一夏がウルトラマンに問う。だが、ウルトラマンは何も答えず、そのまま粒子となり、消えた。
「........。」
一夏は、黙ってそれを見た。無言、それが彼の答えなのか。一夏はそう思う。
「つまり.........なったんだな.........
ウルトラマンに........。」
一夏はそっと、目を閉じた。
「!!!!!!!」
一夏は目を覚ました。その目は、紅く発光している。
「んぁ?やっと起きたか。」
横から声がして、その方を見る。そこを見ると、赤いマフラーを巻いた少年が、ゴーグルで遊んでいた。
「お前は......誰だ.....?」
少年を見て起き上がり、警戒する一夏。一方少年は、両手を上げ、無抵抗である。
「おいおい、俺が助けてやったのに、そりゃぁねえだろうよ!!!」
「え?」
一夏は少年の言葉を聞き、動きが止まる。少年は手を下ろし、左腕の腕輪を見せる。
「俺の名は“刹那 零士"。またの名を“ウルトラマンゼロ"!!よろしくな!!」
少年は満面の笑みで言うが、一夏はと言うと ? である。意味が分からず、オドオドしている。
「まあ、取り敢えずお前を家まで送るぜ。お前は俺の保護対象だからな!!!ッフゥゥァァアアアッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!」
「何言ってんだ?お前。」
少年の言葉を聞き、一夏はさらに意味が分からなくなる。だが、話の内容は分かる。『家まで送る』そのワードの意味は、家に帰る、ということ。一夏は一瞬顔が暗くなり、そして、覚悟を決めたかの様に顔を上げる。
「その必要は無い。俺は、ウルトラマンになったんだろ?だったら、千冬姉に迷惑はかけたく無い。友達にも迷惑かけちゃうし、何より、暴露ちゃったらダメだ。それにさ、俺、前から思ってたんだ。『自立しなきゃ』って。俺さ、子供の頃からずっと千冬姉にばっかり世話になってたんだけど、そろそろそうゆうの辞めたかったんだ。だからさ............。千冬姉は寂しいかもしれないけど、だけど.....!!」
一夏は言葉を続けようとするが、少年、零士がそれを辞めさせる。
「あぁぁ........。俺はあんまりそういうの分かんねぇ。俺、親父もウルトラマンだし。だけど、お前の覚悟は本物みたいだ。顔を見ればわかる。だが断る!!! .........まぁ、最後に一日ぐらい、過ごしてもいいんじゃねぇか? 」
零士は微笑む。一夏は、自分からしては謎の少年であった、赤の他人の零士が何故そんなに言ってくれるのか、分からなかった。
「と、言いたいところだが.......。今週の新聞見たか? お前のことでえらいことになってるぞ?」
そういい、零士は新聞を一夏に渡す。疑問に思いながらも、一夏は一昨日の新聞を見た。その大見出しには
『女王の弟、失踪。全国で捜索続く。』
とある。そして今日の新聞には
『自殺未遂の少女、意識取り戻す。』
その記事には、鈴の写真が貼られてあった。一瞬驚いた一夏だが、本文を読む。
昨夜の晩、織斑千冬さんの弟、織斑一夏さんの失踪が原因で自殺を図った中学1年生の凰 鈴音さんが、意識を取り戻した。
とあった。一夏は新聞を落とす。その目は混乱していた。
「自殺未遂.......鈴が.......?なんで.......。というか、今日何日だよ。もう一週間たってたのか......。って、そんなのどうでもいい。.........俺のせいなのか........?」
一夏は頭を抱え、少し涙を流す。膝が笑う。筋肉が震える。どうすればいいのか分からなかった。しかし零士は、こんなことを言った。
「苦しいだろうな。俺はそんなの分からない。だけどな、友達とかが傷つくのは、俺だって嫌だぜ?だからさ、元気だせよ。御見舞い、行ってやればいいんじゃねえか?」
笑いながらこう言った。
さーて、どうしようかな〜