魔法戦記リリカルNARUTO   作:鳴神

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7話 戦いの終わり

「「ナルト君!?」」

いきなりぶっ倒れたナルトの姿を見て、はやてとなのはの二人はバリアジャケットを纏い駆けつけながら思案していた。

「(やっぱり無茶させすぎたかな。)」

「(三連戦なんて、ストレス掛けすぎたんだ)」

内心の不安を隠せないまま、二人はナルトに駆け寄る。………吹っ飛ばされているシグナムをそっちのけで

 

「目を覚ましてナルト君!!」

「ストレッチャーに医務室の手配や!! 早ようしてえな!!」

抱え起こして揺さぶるもナルトは全く反応を示さない。はやてが悲鳴にも似た声で助けを呼ぶ。

そんな時、

 

ぐ~~~

 

「「………ん(え)?」」

何やら近くから低く響くような音が聞こえ、二人がナルトを見やると

 

「ぐ~~~、」

………呑気と言うべきか何というか、ナルトの口から鼾が聞こえてきた。

今の今まで本気で心配していたため、拍子抜けした二人は

「「寝とったんかい!!」」

はやてのみならず、なのはすらも関西弁で突っ込んでしまった。

 

☆☆☆☆

 

「………う~ん、ありっ?」

ナルトが目を覚ました場所は忍界には存在しないアスファルト舗装された道の上だった。

「ああ、そっか………俺ってば次元転移トラップ食らって異世界に来てたんだっけ?」

しかも、それから変な傀儡っぽいのと戦って機動六課に保護されてまた傀儡と三連戦してからシグナムと戦って全部勝ったけど、既に精神の限界がきてしまいそのまま寝てしまって………と、そこまで考えていると

「あっ、漸く目ぇ覚めたんやな。ホンマに心配したんやで」

「無茶させすぎたせいで倒れたんじゃないかって心配してたのに………爆睡するなんて」

ナルトが目を覚ました事に気付いたはやてとなのはが、その顔を少し怒った様子で覗き込んでいた。

「あ~、心配させたんなら謝るってばよ。でもさ、俺ってばここんところ3ヶ月ぶっ続けで働いてたんだぜ。しかもそのうち半分以上は徹夜!! ちょっと爆睡しても許されるって思うんだけど………」

「3ヶ月休み無しやて!! 仕事中毒のなのはちゃんでも連続勤務記録は四十日なんやで!! アホちゃうか!!」

「ちょ、はやてちゃん!? 私が仕事中毒って何!! 私達って親友なのに酷くない!!」

「ナルト君………アンタにはこれから一緒に働く仲間として、ちょっとばっかり話さなあかん事が沢山あるみたいやな」

「無視しないでよ!! 私もはやてちゃんの意見には賛成だけど、私の意見を完全に無視するのはちょっと許せないの!!」

と、まあナルト君にとってはとばっちりでしかない内容でワーワー騒ぎ出した二人、

「あのさ………コレって俺が望んでやってたんじゃないぞ。

寧ろ、休み寄越せって毎日綱手の婆ちゃん………上司に言ってたんだぞ。それで責められるって、理不尽じゃね?」

「「ナルト君は黙ってて!!」」

「うぇぇぇっ!?」

自分についての話の筈が、自分をそっちのけで進んで行く。そんなあまりにもあんまりすぎる二人の行いにナルトは泣き声をあげるが………

「「無茶ばっかりしてた(しとった)ナルト君が文句を言うつもりなの(なんか)?」」

「無いです………(泣)」

実力的には圧倒的に自分の方が上の筈なのだが、二人の放つ威圧感に負けて反論を封殺されてしまった。じわりと涙がナルトの目に溜まり始めているのは気のせい………かもしれない。

「(俺、一応は世界最強の忍だよな? なのに何で威圧負けしてんだろ)」

基本的に女の子に滅法弱い事を自覚していないナルトはふと空を見上げて、そんな事を考える。その視界は涙で滲んでいるためかぼやけて見えた。

「あ、るじ………波風への説教はそこまでにしては頂けませんか? 波風が倒れた責任の一端は疲労していたにも関わらず、模擬戦を申し込んだ私にもあります故」

「そう言うんやったらシグナムを止められなんだウチにも責任があるわな。………わかったわ、今回は不問にするけど、もしまた無茶続けたらドしばくからな。」

「さ、サンキューってばよシグナム」

「い、いや………主に言った通り、私がお前に無茶をさせたのが原因の一端なのだ。罵倒されこそすれ、お前が感謝する必要はない」

きっぱりと言うシグナムだが、その頬は騎士として恥ずべき行為(決闘の強制)をしたためか少し赤らんでいた。

「あっ………そういや思いっきり蹴っちまったけど大丈夫か? 終盤なんか意識が朦朧としたみたいで加減ミスったぽいんだけど」

「ああ、騎士甲冑が受け止めたおかげで大事はないから心配は無用だ。それと今、聞き捨てならない事を聞いた気がしたのだが」

「あ~………」

どうやら心配した事が裏目に出たらしくシグナムはギロリとナルトを睨みつける。睨みつけられたナルトはナルトでそんなシグナムの心情を察したのかばつが悪そうに冷や汗を流す。

「だ、だってよ。あの技って殺傷能力のある技なんだぞ!! 任務ならいざ知らず、試合で自分の意志で殺人技に全力出して使う馬鹿が何処にいるんだよ!!」

「す、すまない………お前の事情を忘れていた………。」

「(また地雷を踏んじまったぁぁぁぁ!! 俺ってば何やってんだってばよぉぉぉぉっ!!)」

自分にも言い分があったための反論だったのだが、どうやらシグナムは先程の部隊長室での失態(ろくすっぽ考えもせず、血の臭いがしたというだけでナルトへの猛烈な敵意を露わにした事)を思い出したのかリアルOrz化する。その背中に黒紫の火の玉や青黒い背景に黒い縦線が見えるのは………絶対に気のせいではない。

「ふ~ん、魔法と違うて物理的なダメージがあるから手加減の必要があるわけやな。」

「いや、はやての言ってんのは正しいけど、今論じるべきはそんな事じゃないからな。どう考えてもシグナムを立ち直らせるのが重要だからな。つーか、自分の部下が落ち込んでんのにどうしてシカトしてんだってばよ」

「これを期にシグナムの暴走癖を止められたらって思うとるんよ。流石に今回の件は見過ごせへんから、シグナムにも良い薬になるやろ」

「ああ………はやても苦労してんのね。」

「せや、これでも一部隊のトップやからな。気苦労が絶えへんのや」

「………皆をおちょくってストレス発散しているのは棚の奥なの」

やれやれといった様子をするはやてになのはがジト目と冷やかしを言うが、聞こえなかったのかナルトははやてに心底同情したような視線を送る。自分だって劣悪極まりない労働環境で馬車馬の如く働かされ(しかし、危険手当て等も有り超高給取りなのは棚の奥どころか鍵付き棚の二重底の中)しかも何個も部隊を任されシカマルと共に一日中書類に囲まれる日も少なくないのだから、はやての気苦労が良く理解できるのも納得だ。

「今度、一緒に酒でも飲むってば?」

「良い考えやな。やけど、ミッドチルダの成人年齢は二十歳なんやけど………」

「別に一歳位は逆鯖読んでも大丈夫だろ? バレなきゃ良いんだよバレなきゃ」

「………せやな、ほな今度宜しく頼むわ」

「了解ってばよ」

「って、ちょっとぉぉぉぉっ!!」

物凄く自然な流れでナルト&はやての飲み会がセッティングされるところになのはが鋭い突っ込みを入れる。ナルトとはやてとしてはせっかくのストレス発散の楽しみを邪魔されたとあって、かなり怒った様子で振り返るが………

 

「時空管理局は司法組織でもあるのに、その一員が犯罪を犯すなんて何を考えているのよ!!」

「別に飲酒位良いやろ。バレなきゃ問題ないんやから」

「そうだってばよ。それにストレス発散の捌け口がないと、こんな劣悪労働なんざやってけねーってばよ。」

「そうだそうだ~!!」

「二人共ぉぉぉぉっ!! そこに直れぇぇぇぇっ!!」

「やっべ………冗談やりすぎたっぽい。逃げるぞはやて、掴まれ!!」

「忍法・六×六(36)の術や~!!」

レイジングハートを構えるなのは、はやてを抱えて脱兎の如く走り出すナルト、その背中で高笑いをするはやて、未だに立ち直れていないシグナム………

そんな具合にナルトは機動六課に馴染んでいた。

 

 

「(………あっ、フォワードの皆にどう説明しよか忘れてた)」

 

 

☆☆☆☆

 

逃走から20分後………

 

「えっとさ………俺達が悪かったから許してくんね?」

「ホンマに悪い思うてるから………そない睨みつけへんといてぇな。」

「ほ、本当に言っているの?」

「「(コクコクコク!!」」

アホみたいな理由で始まった鬼ごっこは結局、ナルトのスタミナ勝ち(なのはの魔力切れとも言う)に終わったのだが、ぶっ倒れながらも発している彼女の爛々とした目つきに圧倒されナルト達は全力でなのはに頭を下げていた。

「そ、それなら許して、あげるよ。」

「わかったってばよ(とりあえず、なのはにバレないようにしようぜ)」

「ごめんななのはちゃん(せやな、そうやったら場所はウチが探しとくわ。)」

なのはに聞こえないように小声で連絡を取り合う二人だが………作者から言える事が一つある。

未成年の飲酒は犯罪です(作者も普通に飲んでるけど)(大学のサークルで飲んでるだけだからセーフのはず)!!

 

「ほな、フォワードの子等にナルト君の紹介に行こか。ナルト君の使ったもんも気になるしな」

「わかったってばよ………っと、なのはがスタミナ切れだったな。はやて、俺がなのはを運ぶから………」

「ウチが降りれば良いんやろ? 了解や」

ナルトの言葉がわかっているかのようにはやてはナルトの背中から降り、バリアジャケットを再展開する。

「ほな、なのはちゃんを頼むな」

「はいはい………なのは、失礼するってばよ」

「う、うん………」

返答を聞くやいなやナルトはなのはを背負ってフェイト達の待つビルに飛んだ。

 

☆☆☆☆

 

「んなわけで戻って来たってばよ。」

「「「………。」」」

「相変わらず、人間の常識を超えたジャンプ力やな。」

「ちょっと酔っちゃったかも………うぷっ」

なのはを背負った状態でビルからビルへと跳びまくったナルト、そんな姿を見てなのはとはやてにシグナムを除いた六課のメンバーは再び固まる。

ちなみに三人が固まらない理由は

「「「慣れた」」」

らしい。

 

「ホンマ、皆にも早いうちに慣れて貰わんとな」←ノリが良い+ナルトの速さを背負われて体験した

「ナルト君の規格外さに慣れたら慣れたで駄目な気がするけどね」←空からナルトを二十分近く追いかけても捕まえられなかった+ナルトに背負われてナルトの脚力を目の当たりに

「確かに、分身などといったオカルトじみた能力に異常なまでの体術も持っているのはナルト以外は誰もいないだろうからな」←ムチャクチャな能力にボコボコにされた

「………なんか誉められてる気がしないってばよ」

「「「誉めてないから(な)」」」

「かはっ………」

バッサリ三人に切られナルトは大ダメージを受けるも、なんとか持ちこたえる。

「ほな、そろそろ話して貰うで………ナルト君の力についてな。」

「あ、ああ………わかったってばよ」

そう言うとナルトは静かに語りだした。」

 

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