要するにエアプとノリと勢い。
『とある』世界に転生した。
都合が良い事に『とある』高校生の幼馴染だぜ!
『とある』の人達可愛いしかっこいいし綺麗だし!
さあ! 誰に会えるかな?
......お疲れ様です。
まずまちがいなく、一日で書き上げるモノではないはずなんですが......
まあきっと、そういうこともある、ということで、一つ......
続きは無いです。
唐突だが自己紹介いっとこう!
ワレ、『
今尚学生の身空也。
そして!
聞いて驚け!
我が自慢の幼馴染にして大親友の名を!
天下に轟くその名こそ! 『
疾く刻め! 知りおくべき者を!
──よし。
はいはい。
改めて、俺の親友は『
あ、勿論幼馴染は他にもいるぜ!
とーまくんだぞとーまくん。
あの逸般人なとある高校生だぞ。
「──ってわけでとーまちゃん♪ おすわり」
「どういうワケだテメェ! まさかの親友を犬扱いですか!?」
「はー? わんわんおにおみゃーが勝てるわけねーだろ。
「酷くない? ねぇ酷くない? いくら上条さんでも傷付く心はあるんだよ?」
「あ、首輪用意せお」
「おーい司さーん? もしかして機嫌悪いんですかー?」
現在当麻が住むとある学生寮の一室。
なんか知らないけど、見知ったツンツンヘアじゃないのよね。
整髪剤どしたー? ちょっと髪長めで
はい。
母親である上条詩菜さんに似てんのよねこいつ。
つまり
「ねー当麻」
「はいはい、なんでしょうか」
「女の子にならない?」
「急になんですか!? ホント今日どうした司ー!!」
両肩掴まれてガックンガックン。
これぶっちゃけ頭に衝撃いかないように出来るから。
効かぬわ! ふはは!
黒髪黒目で身長百六十八センチで男の当麻は、だけど見た目女の子なんだよなー。
マジ服装整えてやればお嬢様まで行ける。
てか一回やった。
可愛かった。
え、俺っすか? 別に女装しても良いべ。
楽しいし。
女装すれば黒髪紫メッシュで身長百七十八センチのイケメン美女だ! よろしくな?
「顔ちっか。チューすんぞ」
「男同士ですけど!?」
「すべては見た目だぞ当麻!
「うちの親友が同性愛者だった件」
「違うけど」
「......まぁ、司女の子好きだもんな」
ちゃうんすよ。
『
分かるだろ? たぶん上手く誘導できればハーレム目指せるぞ当麻!
「当麻よ。お前は男臭くないからヨシ」
「え、何が? 何がヨシなんだ!?
「おいこらどこ聞いてんだ。良い匂いだっつってんだよ」
「え? あ。お、おう。ありがと......」
まーったくこいつはホントさー。
小学校の途中からツンツンヘアやめよったのだよ。
「とりあえずおどきなすって。ワシ、飯作る故」
「あ、
「何? 俺がメシマズだと? 言ってくれるじゃねぇか......! 覚悟しろ」
「ちょー!? 言ってない! 言ってない! 司の飯美味いから!」
「え、まじ? 嬉しいコト行ってくれるなー! じゃあ今日は
「ホント待ってくださいわたくしというか一般人はそんなに食べれないです」
「おいおい、育ち盛りの食べ盛りが遠慮すんなよ。目一杯食って大きくなれ!」
「死ぬ死ぬ死んじゃう! 大きくなりすぎて破裂する!!」
まあ尤も? 学生寮の一人暮らし用の部屋だ。
いくら世界に名だたる最先端科学都市こと『学園都市』とはいえ、限度がある。
満漢全席は時間かかるんです。
あとキッチン狭いし小さいしで面倒。
「しゃーねーなー。ならば貴様が飯を用意せよ! 事故には重々注意する事だ」
「ははー! ご用命、ありがたく申しつかりました」
あせあせと立ち上がってキッチンに向かう当麻をよそに、テーブルの上を片付ける。
勉強は学生の本分よな! 特に当麻はな! 興味が無いとか実用性の低い事柄に対する学習能力が低い。
地頭良いし、勉強出来なくても俺はなんとも思わんのだが。
ま! 協力要請されたらね! 快く受けるに決まってるだろ!
「あ、当麻」
「んぁ? どーかしたかー?」
「今日の分は十万でいい?」
「待て待て待ってくださいマジでホントにお願いですから!!」
とりあえず。
冷蔵庫に材料入ってました?
◯ ◯ ◯
結局冷蔵庫は空で、スーパーに行った帰り。
「不幸だ......」
「おいおい外出してからこれで
「ああ? わけわかんねえコト言ってねえで金出せよ」
「ついでにそこの
実際
鉄パイプなんか持っちゃって! あ、そこのやつポケットの中にナイフある。
「え〜と、お兄さん方? ここはま〜落ち着いて、お話でもしませんか?」
当麻さんや。
それどうなん?
「ヒヒっ! ねーちゃん乗り気だなぁ!」
「おいおい彼氏さんよぉざまぁねぇなぁ!」
「ま〜姉ちゃんよ。ちょ〜っと待っててな〜。今金作るからよ〜」
相変わらずスイッチ入って無い時のワードセンスは皆無ね!
「お? なになに? 俺売られた?」
「ヤバいなんか悪化したかも......! おれはお兄さん方の為を思って言ってんですけどねぇ......!」
なんかいつもこんなんだな。
当麻いると雰囲気軽くなるんだよな〜、なんでだろう。
「このシリアル製造機め......」
「なにボソっと呟いてくれてんですかね!?」
余裕ですね当麻さん。
俺も余裕かましてるけど、こっちは煽り含んでるから。
え? 当麻さん天然ですか? ほんとに?
「......も〜いいや。てめえら、やるぞ」
ガンッ! と、リーダー格が鉄パイプを叩きつけて、全員下卑た笑みを浮かべた。
血の気盛んやな。
「当麻。あいつらと
「絶対嫌に決まってんだろバカか!!」
「死ねコラァ!!」
「ぶっ殺す!!」
六人。
僅かこの程度で、俺をどうにか出来ると?
質も数も何もかもが足りん。
故。
「『
「あ〜あ......」
「ただの身体能力〜」
「え?」
六人全員が反応できない程度の速度で腹パン。
全員崩れ落ちて
誰が『模倣』使うかよ。
使ったら死んじゃうでしょ! 君ら!
「ふふふ。これが技というものだよ」
「ただの身体能力って言ったよな?」
「体動かすのにも技術がいるんだよ、少年」
「これで『
「お前の親友は凄いって事だ! よかったな!」
てかおまいう。
『とある』劇中の行動はもとより、幼馴染としても言わせてもらうぜ!
その発言は盛大なブーメランだぞ?
「ん?」
「司? 帰るぞー?」
「はっや。帰る気満々じゃん。タクシー呼ぼうか?」
「呼ばなくて良い!」
早く帰りたいのはよく分かるぜ当麻! 俺も今腹減ってるからな。
飯食いてぇ。
「ま、俺当麻と歩くの好きだし、最初っから呼ぶ気ない」
「こ、コイツ......! 小っ恥ずかしい事を堂々と......!」
「抱き上げてから走って帰るのでもいいぜ!」
「却下だ! おれにもプライドはあるんでね!」
「猫と俵と姫とリュックとセカンドバックはどれが好き?」
「強いて言うなら猫と姫かな......ってこれまさかおれの運び方の話じゃないよね?」
「猫と姫か〜......どっちもいいな。しかし
「あれその設定まだ続いてたんですか!?」
「とーまちゃん♪ おかわり」
「しねーよ!!」
とまあ緩やかに歩みを進めまして。
更に二度やんちゃ達と遊んでから、ついに帰宅。
計八度遭遇しましたね! ざっと五十人はノしたよ。
あっれぇ? そんな治安悪く無い場所だったはずなんだけど?
◯ ◯ ◯
当麻作の
絶対俺が満漢全席とか言ったからこのラインナップだろ!
次は
現在当麻も寝入った夜半。
当麻の部屋のテーブルに封筒を置いて、夜の散歩だぜ!
ふ〜! おっしゃれ〜!
さぁさ! 今夜は
未だ『とある魔術の
ただ『とある科学の
かつての創作が現実と化したならば。
ジッとしている道理もあるまい。
あー!!
──俺は転生者だ。
ちょっと気を抜くと存在の位相がズレる特質がある。
その性質を利用して、前世で嗜んでいた創作の技を『模倣』しているわけだ。
『存在の位相のズレ』。
これはつまり、世界
俺という『個』が安定して確立されている代償、と言える。
位相がズレる。
分かりやすく言うと、俺の存在が
まず、誰も俺を認識できなくなり、俺自身は世界からの影響を受けなくなる。
次に、俺がいたという情報が消える。
最後、関係の浅い順に俺の記憶が消えていく。
『模倣』は便利だし強力だ。
この世界の『超能力』でも『魔術』でもない力だし、当麻の右手に宿った『
ただし、どんな些細な力であれ、『模倣』する度にリスクは発生している。
実際一度失敗してるしな。
おかげで両親いないし。
ついでに、時間の干渉も受けなくなる──どころか、次元軸までズレるらしく。
完全停止した世界を眺めながら、体感で百年くらい使った。
当然その期間で何度か気が狂ったし、
当麻にも、忘れられていたからな。
『とある』少女の気持ちが分かった気がするぜ。
愚行。
孤独。
寂寥。
自己嫌悪。
後悔。
寂寞。
「『模倣』」
まあ! それでも使うんですけどね!
......あれ?
「......
安いボロアパートの窓から夜空を見上げて憂い顔を見せるあの人は!
紫煙を
ピンクの髪で身長百三十五センチの幼女みたいな熟女と称されるあの人は!
「──やっほ! 月詠さん!」
「──きゃあ!! え!?
ボロアパートの二階まで飛び上がって、窓枠に着地。
びっくりし過ぎて落とした缶ビールと
よーしこれ格好良いんじゃない?
「お邪魔しまーす!」
「やぁ! ちょちょちょっ! ちょっと待ってください! 先生のお部屋今散らかってて!」
「気にしなーい気にしなーい」
靴を脱いで室内へ。
木造で古い造りの部屋ではあるよね。
『学園都市』の技術水準って謎ですわ。
部屋は畳張の和室で、キッチンの方へは襖で仕切られてる。
で、大量の空き缶が転がってて、テーブルの上には大量の吸殻も。
うーんこの。
単身赴任中のオッサンの部屋って評される所以だぜ。
おかげで室内に煙草の臭いが染みちまってる。
「うう〜! どうせ来るなら連絡して欲しいですよ〜!」
いそいそとゴミの片付けを始めた月詠さん。
「散歩してたら憂い顔の麗人が見えたので、つい」
「も〜! またそういう事言って! 先生は絆されませんからね! えへへ〜」
なんか可愛らしくにまにましてるのを横目に、玄関まで。
靴を置きますね! いつ見ても月詠さん足小さい!
キッチンは綺麗なんですけどね、ここ。
部屋まで戻りまして。
「あっ! その煙草とお酒返してください!」
「ん? 似合わない?」
「む〜! 似合ってますけどっ! 未成年は煙草もお酒もいけません!」
「ふふふ......月詠さんに勧められたって言っちゃおっかな!」
「やめてください〜! 先生にも立場とか色々あるのですよ〜!」
テーブルに缶をコトリ。
灰皿に煙草を掛けまして。
「まずは掃除ですな〜。ゴミは纏めちゃいましょう」
「先生自分でやるので! 座ってて下さい!」
「キッチンは綺麗だったので、すぐ終わりますよ〜。あ、空いてないお菓子見っけ」
「お菓子食べてていいですから!」
「それ言うなら煙草吸ってて良いですよ!」
言いつつササっとゴミを袋に纏めまして。
ツマミとかお菓子のゴミも結構落ちてた。
「『模倣』、『
いわゆる空間魔法とかスキルの再現だよ!
袋は縛って異空間にポイポイ。
後で処理しましょうね!
「『模倣』、『
掃除用の魔法とか、
ついでに玄関含めて、室内全体を綺麗に!
これで臭いも無くなったし、汚れも細かいゴミも無くなったぜ!
「見違えるくらいピッカピカ!」
「う〜......! わざわざありがとうございますですよ〜......!!」
「労力無いから気にしないでくださいな。お菓子もらいますね!」
「どうぞどうぞです。ジュースは飲まないのですよね?」
「未だにジュースは飲みませんなぁ! 大人のジュースなら歓迎しますぜ?」
「ダメですよ! お水用意しますね〜」
とてとて用意しに行った月詠さんを横目に、お菓子を開封。
ついでにまだ火の着いた煙草を指で挟み上げる。
「あむ」
このチョコ菓子には派閥争いの可能性がございますなぁ!
揺れる紫煙を眺める。
ゆらゆら。
ゆらゆら。
立ち昇って、広がって。
広がり過ぎて、見えなくなる。
それも、いつか消える。
いや〜、お菓子美味し。
「......外成ちゃん。お水ですよ〜」
「んぁ。ありがと月詠さん!」
「も〜。煙草吸ってないですよね?」
「吸ってないですよ〜」
「ぁっ、ん......っ!」
月詠さんに煙草を咥えさせた。
顔赤くしちゃってかっわいい〜! 見た目十二歳くらいだから脳がバグりそう!
「もぅ......」
水を一口含む。
横で、若干頬を膨らませた月詠さんが座り込んで。
灰皿に煙草を押し付けた。
あ〜、火消しちゃった。
まあいいけどね!
「それで、月詠さんはなんであんな顔してたんですか〜? 俺に会いたかったんですか?」
「デリカシーは無くしちゃだめですよ外成ちゃん。先生はいいですけど、他の子にやったら嫌われちゃうかもしれないですよ」
「大丈夫! 関係性と距離感は考えてます!」
「間違ってます! 間違ってますよ〜! も〜! じゃあそう言う外成ちゃんは今日はなんで散歩してたんですかっ?」
「ふふふっ......小萌に、会いたくて」
顔を真っ赤にした月詠さんにググッと顔を近づけた。
「っ! きょっ、距離感間違ってるですよ外成ちゃん......!! そういう事は軽はずみに口にしては──!!」
右手で月詠さんの口を塞いで、左手を頭の後ろに。
負担掛からない様にしつつ押し倒す様に伸し掛かった。
真っ赤な鼻先と触れる距離でその潤んだ目を覗く。
微かに口からの熱が上がっていくのを掌に感じる。
鼻息も少しずつ乱れている。
真っ赤な顔に汗が浮かび始めて。
「『模倣』」
ピクッと月詠さんが反応する。
「『
右目を最高峰の
月詠さんが目を見開いた。
「『模倣』」
ぶっちゃけ雰囲気出す為だけに『輪廻写輪眼』使ったぜ。
これ、知らずに見ると異形感強過ぎてさ。
「『
左目を滅びの力を根源とする最高峰の魔眼に。
一段階上の『
『魔力』、『チャクラ』といった概念は元々無尽蔵だ。
位相がズレる程、供給量が爆発的に増していくだけ。
『輪廻写輪眼』も『滅紫の魔眼』も、所有者の力量に応じて得られる情報量が増していく眼だ。
この両眼で周囲を確認して。
「な〜んだ......気のせいか」
はいはい解除解除。
「ぷはっ......」
月詠さんの上からどいて座り直しまして。
水をごくごく。
別にわざわざ『模倣』で魔眼とか瞳術使う必要皆無なんだけどね!
かっこつけられるところはかっこつけたいんだ!
──その方が記憶に残るだろう?
「......あの、外成ちゃん」
息を整えつつ座り込んだ月詠さん。
胸元で握り込んだ両手が、まだ少し震えている。
「なにか、あったんですか......?」
「ん〜......」
情緒のジェットコースターに遭遇した月詠さんに言うのもなんだけどな〜。
「まぁいっか」
ちょいちょいと手招き。
擦り寄ってきた月詠さんの両手を取った。
「近くで
「それ、は......!」
「大丈夫。もう事は終わったし、今行っても
近くって言っても
「外成ちゃん......」
「そんな顔しなくても!
ぶっちゃけ裏組織の実験って、誰か死なないと気付けない事が多いんだよなぁ。
武力抗争なら一発なんだけど。
屋内実験系って俺基準で至近距離まで行かないと、マジで分かんない。
しかも死んだら死んだでいきなりだからびっくりする!
やんちゃしてる奴らの
「ほらほらビール温くなるよ! 飲まないなら貰いますね!」
「っ......! も〜! 何度もだめって言ってるですよ〜! ちゃんと先生が飲みます!」
「仕方ないですね〜。ここはお菓子で我慢してあげます」
「あっ! まだお菓子余ってるですよ! 出しますね!」
「だいじょぶですよ〜! これ食べたら散歩に出るので」
立ちあがろうとした月詠さんの肩を抑えた。
不安気に上目遣いしないでよ! 幼さが上がるぜ!
缶ビールと煙草が余計に浮くって。
「それに月詠さんもそろそろ寝なきゃですよね。徹夜すると体内時計狂うでしょうし」
「それはそうですけど......やっぱり先生は深夜徘徊どうかと思うです」
「え〜? こんな遅い時間に男の人を部屋に招く月詠さんに言われたくありませ〜ん」
「表現に悪意を感じるですよ外成ちゃん! 先生には外成ちゃんを無理矢理追い出す事なんてできないですよ〜」
「根っからの世話好き熱血教師は覚悟が違いますね! 尊敬してます! そういうところ好きです!」
「すっ......! ほんとにもう外成ちゃんは〜!! いいですか!? 女性に対してみだりにからかってはいけませんよ! 特に年頃の女の子が相手では、傷つけてしまうこともあるんですよ!」
「月詠さんも充分年頃の女の子ですもんね!」
「が・じょ・う・ちゃんっ!!」
こっそり『模倣』で遮音結界張ってて良かった。
外までダダ漏れだと月詠さんも恥ずかしいもんね!
非常に楽しませていただきまして。
缶ビールも空になったみたいだし。
「──あむ」
これで最後の一つも食べ終わりました〜。
「......もう、行っちゃうですか......?」
さらっと俺の前からお菓子のゴミとコップを回収した月詠さん。
対応が大人です! 気を遣い過ぎだよ。
俺だよ? そんな深く考えてるわけないでしょ!
「いやーお菓子美味しかったです! ありがとうございます月詠さん!」
立ち上がって玄関へ。
あわあわと月詠さんも立ち上がった。
「......あの......っ!」
「ん......? ど〜かしましたか?」
襖を挟んだ位置で、月詠さんが立ってる。
「っ! ......け、敬語、使わなくて良いですよっ。その方が、気も休まるでしょうし......」
酷く不安そうに、両手を握って。
俺を見据える目が揺れている。
「先生──わ、わたしのことっ、もっ! こもえ......で、いいですよ! つっ......! つかさちゃん......!!」
距離を測ってるのか。
心理学に造詣が深いから。
だからこそ、分からなくなってる。
俺がそれだけ不安定に見えてるんだろうなぁ。
それでも。
それでも必死に。
震える程に。
勇気を振り絞って。
笑って。
──振り返った。
「っ!! ......! ......っ!!」
靴を履いて、ドアノブを掴んで。
「おやすみ、
ガチャリと重い音を立てるドア。
外へ出た。
ギィイ、ガチャン! なんて、うるさいドアだなぁ。
古いだけあるよ。
おかげで
また散歩だ散歩!
さあ! 夜はまだまだ長いぜ!
次は。
次は、誰に会えるかな。
あるいは、誰に会おうとも......