仮面ライダーガッチャード&デッドプール&ウルヴァリン デイブレイク・オブ・フューチャー・パスト 作:バリー
前方に山の如くそびえ立つ冥黒王に向かって、五人の戦士達が疾走する。
ウルヴァリンを中心として、右に青と暁色の二人のガッチャード、左にマジェードとデッドプール。
近付くほどに目の前の巨体から滲み出るプレッシャーを実感させられるが、彼らは圧されることなく前進を続ける。
「力の差が分からぬ愚か者共め!!」
冥黒王は手を上にかざして、錬金術を発動。
上空が一瞬赤く染まった後、無数の棘の豪雨がガッチャード達目がけて降り注ぐ。
一本が一本が大木の幹ほどもあるその棘は、刃向かってくる者達を脳天からまとめて貫かんと迫る。
ガッチャード達はその間を縫うようにして、走り抜ける。命中しなかった棘は、そのまま地面に次々と突き刺さり、轟音を戦場に響かせる。
それでも、冥黒王は容赦しない。立て続けに槍の雨を降らせ、自らに到達する前に反逆者どもを殲滅しようとする。
走るウルヴァリンの眼球が、白い輝きを帯びる。
五人の頭上で巨大なサイクロンが発生し、降下する棘を絡め取っていく。
遥か下で標的を捉えていた槍は、無念なことにその穂先を沈めることなく、風に弄ばれて渦中で回されていく。
竜巻が治まっても尚、棘は宙に浮かんだままだった。
ローガンはサイコキネシスで無数の棘をそのまま、冥黒王に飛ばす。
冥黒王は、自身の周囲から光弾を発射。次々と放たれる禍々しいエネルギーの塊が、向かってくる棘を爆砕する。
先陣を切ったのは、ミラクルガッチャードだった。強化されたジャンプ力で、跳躍すると拳を振り上げたまま冥黒王のもとへ向かっていく。
冥黒王は跳んでくる羽虫を叩き潰そうと、腕を素早く振り下ろした。
次の瞬間、ガッチャードの姿が消える。時空に干渉するギガントライナーの力で、ワープしたのだ。
しかし、これは想定内。彼の未来を既に見ていた冥黒王は、ガッチャードが消えた直後に背後を振り返る。
予測通り、目の前に現れたガッチャード。冥黒王は神働術を発動し、ガッチャードの空間の重力を操作。
標的は攻撃態勢に入った状態で、標本にされた昆虫の如く空中に固定される。
すかさず、冥黒王は彼の周囲で無数の棘を錬成する。上下左右四方八方に広まったアイアンメイデンが、逃げ場を失ったガッチャードを串刺しにしようと襲いかかった。
だが、ガッチャードはまたもやギガントライナーの力を発動。空間にかけられていた重力が元に戻った瞬間、ガッチャードは脚部の三連ブースターを点火。
一瞬にして消える彼の姿。素通りした棘が互いにぶつかり、砕け散った。
超加速したガッチャードは、勢いを保ったまま冥黒王を殴りつける。
「ぐぅっ!」
衝撃で脳を揺さぶられ、後退する冥黒王。
今度はデイブレイクが地を蹴って、跳んだ。同時に背中のブースターを点火させ、足を突き出した姿勢で加速すると暁色の炎が彼の全身を包む。
巨大な火の玉となったデイブレイクは、冥黒王の脇腹目掛けて一直線にキックを叩き込む。そして通過後に今度は背後から、さらにまた別方向からと、連続して蹴りの雨を降らせる。
「ぐっ!がっ!ごっ!がはっ!」
縦横無尽に繰り出される攻撃は、冥黒王に反撃の隙すら与えない。
しかも直撃する度に、その部位が焼け焦げながら大きく抉られていく。絶え間なく襲う痛みは、次の一手を打つための思考時間を彼から奪う。
ようやく攻撃が止んだと思った次の瞬間、今度はマジェードが宙に現れた。
かつて自身が始末した羽虫と同じ姿の戦士を、彼は少し冷えた頭で見下ろす。
メンバーの中で唯一、彼女は強化形態になっていなかった。つまり、一番倒すのが容易い相手といえよう。
即刻始末するべく、彼は素早く行動に出た。
「死ね!!」
二十年前のデイブレイクが目にした光景を再現するかの如く、冥黒王は彼女に向かって腕を振り下ろす。
揃えるように閉じられた爪が光の刃となって、彼女を貫こうとする―寸前でホルダー内のDBザ・サンが能力を発動。
彼の手が瞬く間に発火した。
「ぐおおおおおおおおおおおおおおっ!?」
自身の手を焼く暴力的なまでの炎に、冥黒王は絶叫する。
攻撃が中断され、隙を晒した彼の胸部にマジェードは蹴りを連続して放った。
足裏が打ち込まれる度に、心臓にまで達する程の圧迫感と熱が冥黒王を襲う。
何とか払い除けようと振った腕は、マジェードが離脱したことで空を切った。
ふと下を見ると、クロスヴァリンが両腕を天空へと掲げて攻撃の構えを取っていた。
即座に光弾を放って対処しようとする冥黒王の足元を、鋭い痛みが走る。
上方に意識を向けた隙を突き、股下に移動したウルヴァリンプールが両足首を切り裂いたのだ。
意識を乱され姿勢を崩した冥黒王を、無数の雷が襲う。
太くうねる高電圧の稲妻が幾筋も落とされ、怪物の全身を貫いた。
多大な攻撃のダメージの蓄積により、数メートルの巨体を誇る冥黒王が遂に膝をつく。
「おのれえええええええっ!!!」
冥黒王は三つ目を光らせると、ウェイドとローガンに向けて両手をかざす。
前者の身体が赤黒い瘴気で覆われ、後者には星座が浮かび上がる。
ギギストのケミーをマルガム化させる力、ガエリヤの人体に干渉する力で二人の戦力を奪い去るつもりだ。
「はぁっ!」
それを目撃したミラクルガッチャードは、地面に手をかざして錬金術を発動。彼の周囲にキラキラと青く輝く光が立ち込めた。
光は波紋の様に大地を伝い、急速に戦場全体にへと広がっていく。
そして次の瞬間、ウェイドとローガンにかけられていた冥黒の力が消滅した。
「なにっ!?」
自身の特殊能力が、無効化されたことに衝撃を受ける冥黒王。
ミラクルガッチャードの強化前であるレインボーガッチャードの腕には、『ガッチャグローブ』という装甲が装備されている。
これには物質を自由に変化させる錬金術を発動する他、手を繋いだ者にパワーを分け与えるという効果を持つ。
多くのケミーの力を取り込んだことで、これらは『ミラクルフィールド』と呼ばれる特殊空間を生み出す能力にへと覚醒したのだ。
このフィールド内にいれば、味方は非接触でガッチャードの浄化の力の恩恵を受けられるのである。
「くっ!」
特殊能力を封じられ、己一人では不利と判断した冥黒王は無数のゴーレムを錬成。
その外見はジェルマンが生み出したものと同じだが、冥黒王より頭一つ分低いだけの巨躯を誇っている。
地響きを立てながら、岩の巨人兵は歩を進めた。
「この作品の敵キャラって、すぐ大勢で攻めたがるよね。」
愚痴をこぼすウェイド。
獲物に到達したゴーレム達は、主君に歯向かう害虫を駆除せんと動き始める。
拳や脚を振り下ろし、遥か下にいる戦士達を地面の染みに変えようとする。
ガッチャード達は素早く跳躍、または駆け出すことで代わる代わる下される鉄槌を躱していく。
『レインボーブレス!』
ミラクルガッチャードが反撃に移った。自身のケミーカード四枚を虹色に染めると、ベルトにセットして仲間を融合召喚する。
『バットキングロボ!』
『マッドパイレーツ!』
『ヒア・ウィー・ゴー!』
紫の拳と砲弾がゴーレム達を打ち砕き、その巨体は一瞬にして崩れ去った。
コウモリの翼を背負った鋼の巨人による殴打と、荒くれ者の船を象った暴走車による砲撃によって冥黒王の兵士達は土塊と化していく。
シャイニングデイブレイクは自身に打ち込まれる拳を、ガッチャートルネードで切り払う。
暁色のエネルギーを纏わせた刃は、ゴーレムの頑丈な岩の肌を容易く切断し、無数の細かい破片に変える。
幾度もの攻撃の応酬を退け続けたデイブレイクは、力強く地を蹴って宙に跳んだ。
ゴーレム達は一斉に巨大な岩石を生成し、射出することで彼の迎撃を試みる。
隕石の如き速度で迫る岩塊。しかし、デイブレイクは一歩も引かず、胸の太陽の紋章にエネルギーを充填。オレンジの光が収束し、全身が熱を帯びていく。
「はぁっ!」
その声と同時に胸から眩い光が炸裂し、熱波が四方に広がる。
迫りくる岩石ごと太陽の波動がゴーレム達を直撃し、瞬く間に塵一つ残さず焼き尽くした。
ウェイドの方はゴーレムが落とす拳を爪で弾き返し、跳躍。
素早くゴーレムの腕の上に飛び乗り、右拳のアダマンチウムクローを突き立てて全速力で駆け抜ける。
「『チェンソーマン』見といて良かったよ。」
三本の深い裂傷を刻みながら、彼は一直線に疾走。そして身を翻すと、首目掛けて両腕を一閃。
ゴーレムの頭が分離するや否や、ウェイドはすかさず別のゴーレムに飛び移り、同じ攻撃を叩き込む。
眼光が消失した無数の頭部が地面に落ち、轟音と土煙が戦場を覆った。
『アルケミスリンク!サンユニコーンノヴァ!』
宙に浮かぶマジェードは、炎の光球をゴーレム達に向けて蹴り飛ばす。
DBザ・サンの力により、光球は二体分のゴーレムを容易く呑み込む程までに巨大化していた。
なすすべもなくゴーレム達はそのまま突撃してくる炎球を食らい、爆散する。
だが、まだまだ増援は湧いて出てくる。
「お嬢ちゃん!」
下方から声が響いた。目をやると、そこにはローガン。
彼は上空に向けて声を張り上げながら、続けて叫ぶ。
「さっきのを俺にぶつけろ!」
それは、常人が聞けば正気を疑う程の理解不能な要求だった。しかし、
「分かりました!」
彼に何か策があると感じ取ったマジェードは迷いなく応じる。
彼女はベルトのレバーを操作し、再び必殺技を発動。そのまま地上のローガンの方向へ、火球を足裏で打ち込んだ。
視界一面にへと広がっていく炎の塊を、ローガンはその場で動かず構えていた。
やがて火球は着弾と同時に体へ吸収され、赤熱化した彼は即座にそのエネルギーを両眼からのオプティックブラストに上乗せする形で放出する。
首を右から左にへと回すという至極単純な動きにより、光線は二本の刃となって屈強なゴーレムを横薙ぎに切り裂く。
ズガァァァァァァァァァァァァァァンッッ!!!
分断されたゴーレムの上半身が地面に叩きつけられ、衝撃音が空気を震わせる。
それに続いて残った下半身もゆっくりと膝から崩れ落ちたことで、その背後にいた冥黒王の姿が露わになった。
「ローガンさん!」
ミラクルガッチャードがマッドパイレーツに乗って、駆けつけた。
ローガンは素早く乗車すると、彼に導かれるまま海賊車の大砲の中に入る。
備え付けられた大砲が上にへと傾き、砲口が彼方に立っている冥黒王に向けられる。
短く、しかし豪快な破裂音と共にクロスヴァリンは宙にへと撃ち出された。
自身に向けて直行してくる敵を、冥黒王は棘や光弾で叩き落とそうとする。
だが、全身を硬質化させたクロスヴァリンは止まらない。
勢いを殺さず両腕を前に構えたまま、彼は弾丸さながらの速度で突っ込んでいく。
頭部へ迫る六本の爪―その間隔が数センチに達した刹那、冥黒王は軌道上にポータルを開いた。
急停止など出来るわけもなく、クロスヴァリンはそのまま眼前に空いた穴に吸い込まれ、何処かへと転送される。
一先ず攻撃を凌いだ冥黒王が、ふと視線を下に向けるとそこにはウェイド。
拳を前に突き出すと、爪を生やしたスチームライナー型のエネルギー体が放たれた。
冥黒王は頭部から光線を出し、猛スピードで宙を駆ける列車にぶつける。
爆発が巻き起こり、冥黒王の視界は爆煙に遮られる。
その一瞬の隙を逃さず、ウェイドは地面を蹴って跳び上がった。ホッパープールで強化された脚力により、爆煙の中から凄まじい速度で飛び出した彼はアダマンチウムクローを向ける。
対処に焦る冥黒王。その背後には、ローガンが既に出現していた。
空間転移直後にナイトクローラーの力で再転移したことで、彼は勢いを保ったまま後頭部へと迫る。
「ぐがあああああああああああああっ!!」
前後からすれ違いざまに頭部を斬られ、苦鳴を上げる冥黒王。
耐えきれぬ激痛に顔を歪めながら、数歩よろめく様に後退する。
ふらつく足で地面を踏みしめる度に、小規模の地震と土埃が生じた。
『レインボーフィーバー!』
『ライジングフィーバー!』
『サンユニコーンノヴァ!』
三重に響く電子音。
冥黒王が顔を上げると、そこには上空で脚を突き出したガッチャード、デイブレイク、マジェード。
伸ばされた脚に高濃度のエネルギーが凝縮され、やがて眩い光となって溢れ出す。
それを合図に、ガッチャードとデイブレイクのブースターが着火した。
「「「ハアーーーーーーッ!!!」」」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああっ!!」
凄まじい速度を伴い、三人の足裏が冥黒王の胴体へと打ち込まれた。
防御する暇も許さず放たれたその蹴撃は、悪魔の巨体を真正面から吹き飛ばし、仰向けに転がす。
「有り得ん!有り得ん有り得ん有り得んぞ!」
衝撃で穿たれたクレーターから、覚束ぬ足取りで冥黒王が立ち上がる。
敗色の自身の状況を拒絶するかの様に、彼は王の名に値しない否定の言葉を叫ぶ。
「人知を超えた力を手にしたこの我が!あらゆる術を極めし存在へと進化したこの我が!こんな取るに足らん命に敗北することなど!有り得ぬ!あってはならぬ!」
傲慢さに溢れた態度で喚き散らすこの愚王には、人類の心を見通し、愛を捧げ、運命という道筋を示すことで、人類の進化を促そうとした融合基の面影などまるでない。
各自の力を得て膨れ上がった全能感を崩されて、駄々をこねる子供の様だった。
「取るに足らない命なんてない。」
地上に降り立ったデイブレイクが、言い放った。
「一生懸命に生き抜こうとしている命は!お前如きが安々と量れるものなんかじゃないんだ!」
それぞれの理想を抱いて、散っていた仲間。苦しくても希望を諦めずに前を向こうとする仲間の姿が脳裏によぎる。
「人もケミーも皆、無限の可能性を秘めている!だからこそ、オレ達はもっと強くなれる!」
傍にいる仲間を見る。同じ志を持ち、戦う者達を。
ガッチャードとマジェード、ローガンとウェイドは力強く頷いた。
「ここで終わりだ、冥黒王!お前を倒して、希望の未来をガッチャする!!」
冥黒王を見上げ、デイブレイクは声を張り上げた。
胸に宿る炎の様に燃える決意が、言葉と共に迸った。
「おのれぇ…!」
冥黒王はひどく焦っていた。自分の手段はほとんど封じられ、無力化されてしまっている。
先程から傷を錬金術で修復しているが、回復が非常に遅い。
それだけでなく力も抜けており、立っているのもやっとの状態である。この異変は、黄色い敵の爪に引っかかれて以来続いていた。
今の冥黒王の身体はひび割れ、ところどころが抉れている。欠けた角や胴体から、破片が零れ落ちた。
後一発でも強力な攻撃を喰らえば、完全に撃破されてしまうだろう。
断じてそんな事態は避けたいと思っても、打開策は全く思い浮かばなかった。
その時だった。頭上に気配を感じたのは。
屈辱に呻く冥黒王が、ふと口を閉じて上を見上げた。
それに気付いたデイブレイク達も、思わず同じ方向を見てしまう。
遥か上空から穴がポッカリと空いたかと思うと、そこから『何か』が落ちてきた。
ふと目を凝らすガッチャードとマジェード。
だが次の瞬間、彼らは自らの行動を深く後悔することになる。
「うげっ、あれって…」
「ひ、人だよね…?」
それはかつて人『だった』肉塊だった。臓器や骨を露わにし、胸部に不可思議なウォッチを埋め込まれた悍ましき物体は、瓦礫が散らばる地上へと吸い寄せられていく。
「おいおいおいおい嘘だろ!?」
「なんで、アイツが…こんなところに!?」
「ウェイド、ローガン!アイツを知っているのか!?」
ガッチャード達とは違う驚き方をした二人に、デイブレイクは問いかけた。
「あれは『カサンドラ・ノヴァ』。オレちゃん達が前半パートで倒したクソ女だ。オレとアンタの世界をブッ壊そうとしてた。」
「アイツも、俺達みたいに消えるのを免れていたってことか…!」
「いやーでもほら、流石にあんな状態じゃもう何も出来ないんじゃない?」
消滅したと思っていた敵が、突如自身の世界に現れたことに警戒を強めるローガン。
一方彼女の惨状を把握したウェイドは、張り詰める彼を宥める様に肩を叩く。
今の彼女は、恐れる必要のない存在なのだと。
「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」
空気を打ち破る笑い声が上がった。
冥黒王は三つの眼球を邪悪に光らせ、デイブレイクに向き直る。
「お前の言う通りだ、一ノ瀬宝太郎!!確かに命には無限の可能性がある!」
「急に何を…!?」
冥黒王の口から出たのは、デイブレイクの叫びに同意する言葉。
しかし、その悪意に塗れた声音にデイブレイクは不穏なものを強く感じた。
「極上の悪意と力を秘めた人間は…我に更なる進化をもたらす実験材料となるからなぁっ!!」
「なっ!?」
冥黒王の上半身から生えていた無数の腕が天高く伸ばされ、カサンドラを掴む。
「あ゛あ゛ああ゛ァあぁぁ゛ああ゛あ゛あァああ゛アぁっ!!!!」
彼女の絶叫を聞き入れることなく、冥黒王は手にした肉体をそのまま自身の体内にへと引きずり込んだ。
「見るが良い!これが至高の錬金術による我の『変身』だ!!」
黄金の電光が弾け、禍々しい瘴気に包まれた冥黒王の肉体が急速に変貌する。
クワガタを彷彿とさせる二本の角は金色に輝きながら肥大化し、鋭さを増していった。更に頭頂には三本の角が加わり、既存の角と合わさって頭部は王冠を被った様な輪郭を描く。
眼球は黄金から血液の様な赤に染まり、顔面には逆三角形の代わりにクワガタの魔獣を模した紋章が刻まれていく。
全身を覆うのは、漆黒に金の線が走る外骨格。その巨躯は圧倒的な威圧感を放ち、肩や腕、そして脚には刃の様な棘が突き出す。
「ナゾナゾだよ。ハゲ頭のマイナスな気持ちと金属を操る悪いヤツの心がガッチャンコすると、何が起きる?」
「…どうなるの?」
現在進行系で行われる冥黒王の進化に圧倒されているガッチャードが、ウェイドの問いの答えを尋ねる。
「『
「グオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!」
暗黒の鎧に身を包んだ凄まじき怪物は、天を裂く雷鳴さながらの咆哮を轟かせる。
自らを焼こうとする愚かな太陽を、闇に葬るという意志を込めながら。
後二話ぐらいでラストですね
・『ミラクルガッチャード』
能力:時空干渉。ミラクルフィールドの生成による冥黒王のデバフ能力の無効化。
・『シャイニングデイブレイク』
能力:燃え盛る太陽の如く、接触した敵の身を焼き焦がし、未来を予知しようとする者の目を眩ませる。