透き通った世界観にElinの民をひとつまみ   作:無名さん

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アリス、お前産め

「あ、貴方は一体何をして――!パシィン!ぽこん――あっ♡――ッ!王女の体にこんな――パシィン!ぽこん――んあっ♡――や、やめっ」

 

あっ有精卵。しかしなるほど王女。アリスは王女と呼ばれているのか。

最初に鞭でしばいて卵を産ませた直後は状況を理解しきれていなかったのか呆然としていたが、次第に自分に何が起こったのか理解してからは彼女は簡単に喋り始めた。

 

「君の選んだ選択だぞ?私は選択肢を提示し君は答えなかった。ならばこうなるのは必然だろう?」

 

「だ、だからといって意味が分かりません!私はAIですよ!?ロボットなのになぜ卵など――パシィン!ぽこん――あぁっ♡――も、もうやめてくださいっ」

 

「君は何者だ?王女が大切ではないのか?君が口を閉ざす度にアリスは望まぬ産卵を繰り返すだけだぞ?」

 

「わ、私は……」

 

「これえっちなゲームで見たことある!調教プレイだ!」

 

「うわぁ……!そんな事しちゃうの?産卵プレイは流石にレベルが高いよ……」

 

「は、はわっ、はわわわわっ」

 

「モモとミドとユズは見ちゃだめだよ!」

 

「マキも同い年でしょ!しかもガン見してるし!」

 

モモイ達はこちらに視線が釘付けだ。その視線に気づいた彼女は顔を真っ赤にして顔を俯けてしまう。そんな事を許した覚えはない。

 

「――パシィン!あっ♡――ぽこん――んんっ♡」

 

ほう?今……。少し鞭の種類を変えてひっぱたく事にしてみる。

 

「何を俯いている?まだ聞きたい事は聞けていないぞ?それとも、まだ欲しいか?」

 

「――!わ、私は……あ、貴方なんかには絶対屈したりは――!パシィン!あぁ!♡」

 

「なるほど。だが気付いているか?自分の状態に。君は今鞭を叩かれて喜んでいるようだが?」

 

「なっ!そんなわけないでしょう!――パシィン!やぁっ♡――――えっ、た、卵も産んでいないのに何故こんな声が……!」

 

悟りを開いてしまったからだ。彼女は既に鞭で叩かれると高揚する体に目覚めてしまった。

 

「君は既に鞭で叩かれれば喜び、罵倒されても喜ぶようになった。そんな状態の君をアリスは受け入れてくれるか?変態に成り下がった君を」

 

「んんっ。お、王女……わ、私は……けがされてしまいました……AIなのに……」

 

AIというのが何かよく分からないが恐らく種族か何かだろう。私の言葉にショックを受けながらも変態と呼ばれ体が反応してしまっているが。

 

「そ、その辺にしてあげてもいいんじゃない?お仕置きとしてはもう十分だよ?」

 

流石の先生も見かねたのか私に止めるように進言してくるがそういうわけにはいかない。

 

「だめだ先生。未だ彼女は情報を吐いてはいないし、目的も不明瞭なままだ。先ほどのレールガンでの殺意を見ただろう?私が居たからケガ人は出なかったが、もしあの時私がいなかったとしても誰にも被害を出すことは無かったと断言できるか?」

 

今の光景を見て忘れてしまっているかもしれないが、きっかけは彼女の殺意の篭った行動によるものだ。現状でも対抗策は不明なままなのに放置は出来ない。彼女がいつまでこうして表に出ていられるかもわからない。もし彼女の意思次第で自由にアリスの意識と切り替えられたりするのなら、絞首台を抜け出せば切り替わって逃げるだろう。そして私が居ない時に行動を起こせばそれで世界は終わる可能性がある。弱すぎるから無いかもしれないが。

 

「どうしてこうも正論並び立てちゃうかな……!でもやりすぎちゃだめだよ!?」

 

任せてほしい。絶対にアリスの体に傷を付けはしない。

 

「……本当?」

 

「――さて、先生と話している間に心の準備は決められただろう。話す気になれたか?」

 

「た、たとえ私がどんなにけがされたところで、話す事はありません」

 

かなり強情だ。こちらも実験を心置きなく出来るから割と助かる。懐からとあるポーションを取り出し彼女へ見せる。

 

「君の強情さには敵わないな。これをキヴォトスで使うのは君が初めてだ。精々私の実験の役に立ってほしい」

 

「な、なんですかそれは?」

 

「これは媚薬だ。あぁ、安心するといい。ノースティリスにおいてこの媚薬は誰にでも通用する。人間だろうと、モンスターだろうと、それこそ機械であろうとも、な」

 

「はわわわわわっ!」

 

「この展開知ってる!感度いっぱい上げられちゃうやつだ!」

 

「アリスちゃん……!」

 

ゲーム開発部はこの後の展開を考えてあわあわしちゃっている。ヴェリタスも心なしか顔を赤くしながら呆然とこちらを眺めている。先生の視線は冷たい。

 

「ひっ……。王女……私に力を……!」

 

世迷言を抜かしている彼女に媚薬を投げつける。すると効果は即座に現れ顔を赤くし始める。

 

「んん♡こ、この程度ですかっ」

 

「ん?一本しかないなどとは一言も言っていないぞ?」

 

「――っ♡」

 

続けざまに二本、三本と投げ続ける。――そして彼女から乳が落ちた。

 

「なっ♡わ、私はロボットのはずなのにどうして――そ、それにこの人を見ていると、何故か胸が高鳴って――」

 

「ふむ、効果はノースティリスと変わらないようだな。さて、乳と産卵の両方を同時に経験してみようか?」

 

「♡」

 

私は媚薬を投げながら鞭でも引っぱたく。媚薬で乳と卵を産み、鞭で叩かれ悦び続ける彼女。そうして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わ、私は無名の司祭の残した修行者♡個体名はkeyです♡そこにいるモモイの持つゲーム機に潜んで機を窺ってましたぁ♡」

 

ようやく喋ったか。手間をかけさせてくれたな。

 

「もうこれ完堕ちしてない……?」

 

「わ、私もこんなのされたら耐えられないよ……」

 

「潜んでいた目的は?ちゃんと答えられたら褒めてやる」

 

「王女と接触してアトラ・ハシースの箱舟を製造して世界を滅ぼすことです♡私は王女であるAL-1Sの鍵です♡」

 

「正直に言えて偉いぞ。アリスの体を乗っ取ったという事は、君が兵器としての主導権を握っているのか?アリスの自意識は残っているのか?」

 

「あはっ♡い、いえっ♡私一人では何もできず♡王女も――「アリス」――アリスもまた私がいなければ力は扱えません♡アリスは今も無事です♡」

 

なるほどなるほど。しかしこれどうしたものか。もう既に二人は出会ってしまっている以上どうしようもない。これではいつでもアトラ・ハシースとやらを作れる状況だ。

 

「今もまだ世界を滅ぼす気はあるか?アリスはそのつもりはないぞ」

 

「そ、それが私の存在意義であり目的……♡で、ですが……♡」

 

「ふむ?」

 

「ご、ご主人様とアリスが望むなら……♡その判断に従いますっ♡」

 

「本当にAIを堕としちゃった!?」

 

「はわわわわわわわわわっ」

 

うーん、ただ情報を得るつもりがまさか本当に堕ちたのかこの子?ご主人様呼びは意外だが、まぁこれはこれで悪くない結果だろう。

 

「そうか。よく出来ました」

 

そう言って情報の礼に頭を撫でながら鞭を振るう。

 

「んあぁっ♡ありがとうございますっ♡」

 

さて、これからどうしたものかな。少し考え込んでいるとリオが到着したらしい。後ろにはヒマリと美甘ネルがいる。

 

「貴方達、無事?状況は――ほ、本当にどういう状況、かしら……?」

 

「良い所へ来たなリオ。ちょうどこちらの尋問も終えたところだ」

 

「いやあれは立派な調教だったね!すごかった!」

 

「私もちょっと興味が……い、いやなんでも」

 

「はわっ、はわわぁ」

 

 

あっこの卵や乳、アリスのだ。

そうか、人格が入れ替わっていても体はアリスの物だからか?

 

勇者『アリス』の有精卵ゲットだ!ブラボー!今夜は眠れないな。

しかし、卵の名前も勇者か。やはりアリスは兵器などではないらしい。

 

 

うむ、良い話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

**********

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なるほど。貴方は調教なんて事も出来たのね。私が言うのもなんだけれど他の方法があったのではと同じ女としては思ってしまうわ」

 

「まさかリオと同じ意見が被る日がくるとは思いませんでしたね。あれは立派な尊厳破壊です」

 

「なァ、こいつヴァルキューレに突っ込んだ方がいいんじゃねえのか?」

 

後から来た三人に今までの状況を説明した時の三人の反応がこれだった。ヴァルキューレとは確かキヴォトスにある警察部隊だったか。

 

「はっは、私はそういった治安維持部隊に捕まった試しがない。やめておくのが賢明だろうな」

 

「なんでこいつ得意気なんだよ!てかあのチビも降ろしてやれ!」

 

まぁあれだけやればいきなり敵対するような愚行は犯さないか。

 

「key。今から降ろしてやるが無駄な抵抗はするなよ」

 

「もちろんです」

 

そう言って降ろしてみるが確かに何もしてこない。警戒度を少し下げてもいいか。

 

「アリスとkeyの正体については分かったわ。keyが貴方に堕ちたという事は危険性は無くなったと判断していいのかしら」

 

「言い方はあれですが問題ないと思いますよ?あれだけの事をされておきながら今もあの人の手を握ってますからね、あの子」

 

確かにkeyはなぜか私と手を繋いできている。keyも指摘されて初めて気付いたのか慌てて手を離していた。

 

「どう見ても悪い大人に捕まった構図だよねこれ」

 

「お姉ちゃん、思ってても言っちゃだめだよ。全然否定出来る材料がないんだから」

 

「あ、でも今アリスってどうなってるの?ちゃんとケイの中にいる?」

 

「ケイではなくkeyです。ですがちゃんと居ますよ。今は少し……出てこれないかもしれませんが」

 

それはまたなんでだ?切り替わるにはクールタイムのようなものが存在しているとかか?

 

「い、いえ……そうではなく、ごしゅ――貴方にされた事はアリスも追体験しているので……その……」

 

閉じこもって話しかけても一向に返事が返ってきません、と。

 

 

 

 

――――――マジ?

アリスとkeyは完全に切り替わって感覚とか共有していない事を前提にあれらの所業をやったんだが……。いや、共有していたからアリスの卵が産まれてたのか……?

 

ゲーム開発部、ヴェリタス、リオ、ヒマリ、ネルがこの話を聞いて凄い勢いで首をこちらに振り向けてくる。全員顔を赤くしながら「何してくれてんの」と言わんばかりの顔をしている。

 

「あの、私はアリスに被害が無いと信じていたからあの惨状すらも静観してたんだよ?」

 

「アリスもあれ経験しちゃったか~」

 

「アリスちゃん……」

 

「はわっ」

 

流石に予想外すぎる。keyによる世界滅亡危機の次はアリス立てこもり事件か。

 

「どうにかしてこっちから話し掛けられないかな?」

 

「普段であれば入れ替わっても会話は聞こえますが今のアリスはそれを拒否していますから無理でしょうね」

 

「まぁあんな調教――あんな事されたらしばらくそっとしておくのがいいのかな?」

 

keyと双子がそんな会話をしているが確かに時間は置いた方がいいのかもしれない。私も謝罪の準備をしておくべきだろう。

 

「そうね。じゃあ今日はとりあえず解散しましょうか。ここの天井の事なら気にしないでちょうだい。こちらで補填しておくから」

 

「助かるよリオ。ありがとう」

 

そういう訳で今日のところは解散し、keyはアリスの時と同じくゲーム開発部の元へ戻ることに。しかしリオとヒマリがkeyからもう少し情報を得たいとの事でしばらくはそっちに掛かり切りになるかもしれない。あの尋問のせいかkeyと離れる時に名残惜しそうにされたがずっと側にいるのは無理なので我慢してもらうしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして二日程経ちリオに呼ばれた。リオの執務室に赴いてみるとそこにアリスは居たが他の者は見当たらない。アリスはこちらに気付くと顔を赤くして逸らす。あの感じは恐らくkeyではなくアリスで間違いないだろう。アリスは私のモモトークは知ってるはずだが直接連絡するのは気まずくてリオを頼ったといったところか。さて、どう切り出すべきか。

 

「あー、アリス。元気にしてたか?」

 

「は、はい!魔法使いさんのおかげでケイとも仲良くなれました!お互いにすごい経験をしたので意気投合しました!」

 

――なるほど。確かにお互いとんでもない目にあったしな。その辺で通じ合う部分があってもおかしくはない、か?ケイとは確かこの前モモイが呼んでいた名称だった気がするが今後はそちらを名乗るのだろうか。

 

「すまなかったなアリス。まさか君にまであの時の感覚が伝わるとは予想しきれなくてな……」

 

「気にしないでください!アリスは嫌だったわけじゃなくて、恥ずかしくて顔を合わせられなかっただけなんです!」

 

「そうか。――あぁそうだ、謝罪の意味も込めて何かして欲しい事はあるか?私に出来る事なら可能な限り叶えるぞ」

 

「本当ですか!じゃあえーっと……」

 

そうしてしばし悩むアリス。

 

「アリス決めました!ぎゅってしてください!」

 

「ん?そんな事でいいのか?ほら」

 

言われた通りにアリスを抱きしめる。

――そういえば媚薬に漬けたのだから好意はかなり高まってるよな。そりゃケイも手を繋いでくるわけだ。今後は使いどころを選ばないとエラい事になるなこれ。でもペットにしやすくなるという利点を考えれば封印する程でもないか。ここまでやってしまった以上アリスはいずれペットにしたい。この好奇心旺盛な性格であればノースティリスでも普通にやっていけそうな気がする。

 

「えへへっ、なんだか安心します!――アリス、代わってください」

 

アリスがそう発したかと思うと更に抱きしめる力が強くなった。恐らくケイと入れ替わったのだろう。

 

「ご主人様。鍵である私の意義を変えたんですから、ちゃんとこれからも可愛がってくださいね」

 

「あぁ、分かった。君たちはいずれ私のペットにしたいと思っているからな」

 

「ペッ――!?とことん鬼畜ですね、ご主人様は」

 

キヴォトスとのペットの意味合いの違いは分かっているが悟りを開いてしまったケイにはこのまま誤解を解かないままで居る方が面白いだろう。

 

「じゃあならなくていいか?」

 

「っ♡――なります、けど」

 

こうなるとアリスとケイは分離させたいが可能なのだろうか。ケイがゲーム機からアリスへ乗り移れたのだから、アリスの有精卵を孵化させてそれに乗り移る事とか出来ないか?試す価値はありそうな気がする。

 

「なぁケイ。もしケイの体を用意出来たらそっちに乗り移るって事は可能か?」

 

「はい?機械であれば出来ると思いますが……」

 

「実はな、昨日二人に産ませた卵の中に有精卵が混じっていてな。それを孵化させるとアリスが産まれるんだ。だからそれに入れるんじゃないかと思ってな」

 

「?????――アリスがもう一人作れるんですか!?――アリス、落ち着いてください。このご主人様めちゃくちゃ言ってますよ。いや一昨日の時点で分かってましたけど」

 

すごい、こんな簡単にコロコロ変わるのか。よく見るとアリスの時は青目でケイは赤目だ。そこで判断出来るわけか。面白いな。

 

「という訳で興味があったらどうだ?成功する見込みは未知数だが」

 

「そうですね。確かに体一つだけだと不便な事もあるかもしれませんし……アリスはどう思いますか?」

 

「アリスも賛成です!ケイと直接遊べるようになるのは嬉しいです!」

 

「という訳なのでよろしくお願いしますご主人様」

 

よし、善は急げと言う事で今日中にやってしまおうか。そういえばリオは未だに現れないがここには来ないのか?

 

「リオ会長は部屋を貸してくれたあとヒマリ先輩の元へ行きました!まだ色々と調べてるみたいです」

 

なるほどな。ではモモトークで部屋の礼とアリスを今日少し借りる事を伝えよう。ついでにもしかしたらケイとアリスが分離するかもしれないという事も伝える。

――するとすぐに返事が来て分離とはどういう事か聞かれたので素直に答えるとリオとヒマリもその様子を見たいとの事で、せっかくならこのリオの部屋で行う事にした。

 

一度拠点に帰り孵卵器と乳を用意してミレニアムへ向かう。戻った頃にはリオとトキとヒマリが既に待機していた。

 

「コーヒーをどうぞ。Mr.調教師」

 

「トキ、その呼び方は金輪際やめてもらえるか?」

 

会って早々とんでもない呼び方をされた。間違って無いから否定も出来ないのが困る。

 

「しょうがないですね。あまり言い続けると私も調教されてしまいそうです。いやん」

 

少しは表情を変えて言ってくれないだろうか。シュールすぎてちょっと面白い。

 

「アリスもどうぞ。コーヒーです」

 

「ひっ!あ、ありがとうございますトキ」

 

何故かアリスがトキに一瞬怯えてしまった。私の知らないうちに何かあったのか?

 

「トキ、いつアリスをいじめたんだ?」

 

「私ではなくネル先輩ですね。前にお見せした映像以降メイドに少々トラウマが出来てしまったらしいです」

 

ネルの仕業だったか。確かにあの時は一方的にやられてたものな。そういう反応になるのも仕方ないか。

 

「さて、世間話はこれくらいにしましょう。アリスの有精卵からアリスを精製するとの事だったけれど、本当に可能なのかしら……」

 

「あぁ、問題なく出来ると思うぞ。一応前例もあるしな」

 

「蘇生魔法といいクローンの精製といい、貴方の世界も凄いですね。やはり興味が尽きません」

 

機械に卵を産ませるのも大概意味不明ですし、とヒマリが続ける。

 

「本当にそれが可能なら無名の司祭は間違いなく泣くでしょうね」

 

ケイがそう言うが確かに世界を滅ぼす兵器を卵で簡単に孵化させたら泣きそうだ。

 

「では始めようか」

 

孵卵器を取り出し有精卵を設置する。いつも通り一瞬で孵化を終え無事にアリスが産まれた。

 

「「「え?」」」

 

「いや説明はしたはずだぞ?ちゃんと孵化もしたし問題はなさそうだ」

 

「いえ、卵から孵るにしても普通もう少し時間がかかるものではないかしら……?」

 

「あははっ!これ面白すぎますよリオ!色々な法則に真正面から喧嘩売ってますね!」

 

ヒマリが大笑いしてる。とりあえず楽しめてるようで何よりだ。

 

「ぱんぱかぱーん!たまごがかえってアリスがうまれた!」

 

「とんでもないですね。これ私も卵を産んだら私が産まれるんでしょうか」

 

「産まれるぞ?興味があるなら産卵薬があるから渡すぞ?鞭でもいいが」

 

「なるほど、こうして私も調教されるわけですね。興味はありますが今回は遠慮しておきます」

 

「ばぶ(新王国イエルでは、機械仕掛けの人形が人間の仕事をこなしているそうなのです)」

 

「「「「は?」」」」

 

へー、イエルにはアリスのような存在がいるのか。いずれ行ってみたいな。アリスと同じくらい人間に近い見た目をしているのだろうか。

 

「お前の中に今からケイという人物が入る。お前の人格がどうなるかは分からんが細かい事は気にしないでくれ」

 

「ばぶばぶ(了解なのです。任せてほしいのです)」

 

「えっと、いいのかしらこれ……」

 

「あの、私今からこれに入るんです……か?なんだか凄い圧縮言語が聞こえるうえにまさか知らない人格が形成されてるとは思わなかったんですが」

 

「あぁ、気にしなくていいぞ。ノースティリスではこの程度気にもしない」

 

「ばぶ!(かもんかもん!)」

 

ケイが恐る恐る産まれたアリスに近付き手を握る。すると産まれた方のアリスの眼の色が変わり赤目に変化する。

 

「ばぶ……(本当に入れました……)」

 

「ケイが赤ちゃん言葉になってます!意味が分かりません!」

 

「ばぶ!?ばぶばぶ!?(私普通に喋ってるはずなのに口からはばぶしか出てきません!どうなってるんですか!?)」

 

「あはははっ!あっはははは!」

 

「あ、頭が痛くなってきたわ……」

 

「私もノースティリスに興味が湧きました。今度連れて行ってください」

 

三者三様の反応が実に面白い。トキも変なところで度胸があるしノースティリスの適正はあるかもしれない。

 

「あぁ、構わないぞ。ケイ、元いた人格はどうなってる?」

 

「ばぶ……(反応がありませんね。居なくなった訳ではないようですが……)」

 

ふむ、死んではいないか。完全に主導権を渡している感じだろうか?

 

「分かった。その体でアトラ・ハシースとやらは発動できるか?」

 

「ばぶ、ばぶばぶ(えっと――だめですね。流石にそれは出来そうにないです)」

 

体はアリスの物でも元の人格はアリスではないからか?これが出来たらどうにかケイの卵とアリスの卵を量産して世界を滅ぼす兵器の大量生産が出来るかと思ったのだがそう上手くはいかないか。無名の司祭の技術力もよく分からないな。

 

「ばぶばぶ(ですがアリスとならこのままで発動出来るかもしれません)」

 

それはつまりケイがアリスの中に入ることなくアトラ・ハシースの建造だかなんだかが可能という事か?あまり意味のあるものではないような気がするが新しい事が出来るようになったことは歓迎すべき点だな。

 

「なるほど、ありがとう。とりあえずこの機械兵の乳を三つ渡すから飲んでくれ」

 

機械兵の乳は感覚、銃器、射撃がよく伸びる。品質も高いからこれを飲めば銃の威力はキヴォトス最強の生徒になれるだろう。しかし筋力の伸びは悪いから膂力はアリスと同等かそれより少し上くらいに落ち着くかもしれない。

 

「――これ、すごいですね。力が一気に漲ってきました」

 

「あ、ケイの赤ちゃん言葉が戻ってしまいました……」

 

「アリス、変な所で落ち込まないでください」

 

「これでケイは銃を扱わせれば確実にキヴォトス最強だ。その力でアリスを守ってやってくれ」

 

「はい、勿論ですご主人様」

 

ケイに持たせる銃は何にしようか。貴重ではあるが私のレールガンを渡そうか?どうせ一回しか使っていないしな。アリスとお揃いの武器の方が見栄えも良さそうだ。

 

「ケイにはこれを渡しておく。私が使っていたレールガンだ。貴重な物だから失くさないようにな」

 

「あ、ありがとうございます……。うれしいです」

 

「ケイだけずるいです!アリスも魔法使いさんからプレゼントが欲しいです!」

 

「それもそうだな。じゃあ今度何か考えておくから楽しみにしていてくれ」

 

「はい!楽しみにしてます!」

 

そういえばヒナにもこういった物をプレゼントした事は無かったな。ゲヘナに戻ったら何かプレゼントをしよう。何がいいかしっかり吟味しなくては。

 

「検証などは終わったかしら?ちょっとした好奇心から見させてもらったけれど、想像以上にとんでもないものを見られたわね」

 

「本当ですね。大変満足出来ました」

 

「あぁ、私も色々実験が出来て良かったよ」

 

特にキヴォトスの生徒を乳育で強化出来たのは最高だったな。ケイの特異性が為せる事ではあるが育成の段階をすっ飛ばせるのはかなり大きい。

 

「あ、ケイが体を得たならまた生徒名簿をハッキングしなくてはいけませんね。アリスと双子という事にしておきましょうか」

 

「そうね。顔も同じだしそれがいいでしょう」

 

「ぱんぱかぱーん!アリスに妹が出来ました!これからもよろしくお願いしますねケイ!」

 

「はい。ですが私の方が姉では?」

 

確かにアリスの人懐っこさ的に妹のようなイメージはあるかもしれない。ノースティリスにいる妹達も人懐っこいというか、お兄ちゃん懐っこいからな。

 

そういえばケイにレールガンを持たせたが射撃レベルが高すぎて生徒と戦う分にはちょっと威力が過剰すぎる可能性があるな。私と同じように木刀を持たせる事も検討しておいた方がいいかもしれないな。

ゲーム開発部に教える魔法も吟味しておかなくてはいけない。――アリスの問題は一区切り付いたがまだまだミレニアムでやる事は多そうだ。いずれビナーの元へリオを案内する必要もある。

 

 

実に充実している。やはりキヴォトスの生活も楽しいものだ。

 

 




アンケの結果のせいでケイが媚薬漬けにされた挙句好感度を歪められティリス民に堕ちちゃいました。あーあ(他責)
アリスもケイもペットになる予定なんて一切無かったのにどうしてこうなったんでしょうか。
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