「ぱんぱかぱーん!魔法使いさんとエンカウントしました!」
「おはようございますご主人様。お迎えに上がりました」
今日はゲーム開発部に魔法を教えた後リオの元へ赴きアビドスへ行く予定だ。その為にミレニアムまで来たのだが校門まで来たところでアリスとケイが出迎えてくれた。
「おはよう二人共。わざわざ来てくれたのか、ありがとう」
「いえ!アリスも早く会いたかったので気にしないでください!」
「私もです。ご主人様もミレニアムに来ませんか?」
「私は既にゲヘナに拠点を置いてしまったからな。だが今日教える魔法の中に帰還の魔法というものがあるからそれを使えばすぐに私の拠点に来ることが出来るぞ」
そうすれば帰り道は少し遠いかもしれないがすぐに私に会う事も出来るだろう。ミレニアムに拠点を作る手も無くはないのだがもう少し作る場所は吟味したいから様子見だ。
「本当ですか!?アリス楽しみです!魔法使いさんの拠点も行ってみたいですから!」
「そういえばまだアリス達は来た事なかったな。拠点からノースティリスへ行く事も出来るから実際にモンスターを倒しに行く事も出来るぞ」
「――!ノースティリスには魔王はいますか!?アリス、ノースティリスも救ってみせます!」
「うーん、どうだろうな……いわゆる裏ボス的な存在は私が倒してしまっているから、今のノースティリスは平和かもしれないな」
「あぅ、残念です……」
「アリス、平和であることを残念がるのもどうかと思いますよ。私達の存在意義的には間違ってないかもしれませんが」
それはそう。とはいえ今の平和はしばらくすれば崩れる可能性もある。私の命の恩人たちは何やら大きな事情を抱えているし、私達の拠点でもこれから大きな事が起きそうな前兆がある。
そうして二人と雑談を交わしながらゲーム開発部の部室へと入る。そこには既に双子とユズが待っていたのだが、ミドリとユズが私の顔を見るなり赤くしてしまう。ユズに至っては手元にあったクッションで顔を隠して眼だけを出してこちらを見ている。どうやら二人の中ではあの時の調教はまだ記憶に新しいらしい。
「待ってたよー!今日をずっと楽しみにしてたんだから!」
「お、おはようございます……そ、その、今日はお願いします」
「はわっ」
「おはようみんな。ミドリとユズはあの時の事は忘れてくれとは言わないがあまりそう反応されると困るから抑えてもらえると助かる」
「ミドリはきっと適正があると思います!ミドリも調教されてみませんか?」
「確かにミドリは才能がありそうですね。こちらへ来ますか?」
「い、いかないからっ!二人共変な事言わないで!」
まさかのアリス達が底なし沼に引き込もうとしている。アリスがあれを受けて未だに無垢を保っているのは凄いが逆にとんでもない事になっている気がする。こんなかわいらしい笑顔で調教されてみませんかなどと誘いを受けるミドリは一体どんな気持ちなんだ。
「アリスとケイはその辺にしておけ。さて、じゃあ早速だけど始めようか」
そうして彼女達に便利屋達と同じ説明をしてから魔法書を渡す。
モモイには雷の光線と雷の球。ミドリには氷の矢と氷の球。ユズには聖なる盾と混沌の光線。アリスは魔力の剣と魔力の矢と帰還。ケイには轟音の光線と轟音の球と影召喚と帰還だ。アリスとケイは今回は他にゲーム開発部もいる手前色んな魔法をここで教える事は出来ないが追々と他の魔法も覚えさせる予定でいる。
「うげーっ!本読まなきゃだめなのぉ!?」
「そうだぞ。学生なんだから勉強はしているだろう?それなら問題なく読めるはずだ」
「――も、もちろんだよ!いやよゆーだね、うん」
「お姉ちゃんどうせ後でバレるんだから見栄張ってもしょうがないよ?」
「なにぃ!見てろよミドリ!私が華麗に読破して見せ――」
「あ、消えた」
「いや、光線魔法で失敗するとは思わなかったな。便利屋は問題無かったから大丈夫だと思ったんだが……」
これは軽傷治癒の魔法書からの読書訓練コースかな、と思っていたら程なくしてユズも消えた。――あの子大丈夫だろうか。割と恥ずかしがり屋なイメージだからいきなり知らない所に出たりしたら動けなくなっちゃったりしないだろうか。アリスもだめだった。マナを吸い取られてしまっている。あ、ミドリも吸い取られた。――全員だめ……ってこと?
「これは想定外だ。君達にはまず基礎から始めてもらう」
モモイがユズを連れて戻ってきてから皆にそう告げた。一に読書、二に読書。三四も読書で最後まで読書たっぷりでお届けしてやろう。
「お前達ちゃんと勉強はしているのか?まさかゲームばかりしているわけじゃないだろうな?」
私の言葉にケイ以外の全員が目を逸らす。だめそうだ。軽傷治癒の魔法書を全員に用意してそれを読ませる。
「勉強さえしていればこんな事にはならなかっただろうに」
「魔法に読書が必要なんて聞いてなーい!」
「そうです!アリスは抗議します!」
「抗議しても覚え方は変わらないぞー。大人しく本を読みなさい」
この感じだと今日中に用意した本を読み切るのは無理だろうな。まぁ私が居ない時にでも少しずつ覚えていってもらうしかないな。ユズとミドリを見習ってほしいものだ。こうしてモモイとアリスが騒いでいる間にも本をちゃんと読んでいる。
「ケイ、この子達の面倒を見るのは大変だと思うが任せられそうなのは君くらいだ。なんとかして魔法を覚えられる程度には勉強させてやってくれ」
「分かりました。――ではこうしましょう。二週間以内にご主人様から頂いた魔法書を読むことが出来なければ、ご主人様からの調教が待っているという事で」
とんでもない事をケイが言うや否やモモイとユズが鬼気迫る勢いで本を読み始めた。アリスとミドリは読書スピードが若干落ちている。――アリスはまぁ、ともかくとしてミドリさん?嘘だよな……?
「やはりですかミドリ……。ようこそ、こちら側へ」
満足そうにケイが呟く。――歪めてしまった側としては心苦しい事このうえない。まぁミドリの事に関しては未来の私が上手くやってくれるだろう。今は考えない事にする。
未来の私がんばえー。
**********
ゲーム開発部の子達に魔法、もとい読書を教えていると良い時間になったので彼女達と別れてリオ達の元へ来た。既にリオとトキは出る準備が整っているようだ。
「いらっしゃい。早速だけれど出発しましょう」
「分かった。では二人共少し手を借りるぞ」
二人の手を掴み帰還の魔法を唱える。しばらくするとゲヘナの拠点へと戻り、そのままテレポーターへと案内しアビドスへ到着した。
「ここがアビドスにある私の拠点だ。まぁこちらの拠点はアビドスの子達が住んでいて私が利用する事はほとんど無いが」
「あ、きたきた!魔法使いさーん!」
私に気付いたユメが大きく手を振ってこちらを呼んでいる。後ろにはアビドスの生徒が揃っている。
「今日も元気そうで何よりだ。早速だが紹介する。ミレニアムの会長の調月リオだ」
「突然の訪問なのに応対してくれてありがとう。ビナー調査の協力感謝するわ」
「よろしくね~リオちゃん。私は小鳥遊ホシノ。協力って言っても見せるだけだし気にしないで」
「梔子ユメです!私の件についてはお世話になりました!」
「その件こそ気にしないでちょうだい。おかげで彼という協力者も得られたのだから。こちらこそ感謝するわ」
それにしても、とリオが続ける。
「多分あの大きい機械がビナーよね?想像してたよりもずっと大きいわ。地中に体が埋まってるのにこれだけの大きさだと全長は一体どれほどの……。貴方はあれを倒したのよね?」
「あぁ、びっくりするほど弱かったぞ。生徒でも熱光線に気を付ければ数の暴力でどうとでもなるだろうな」
「なるほど……。それじゃあ早速だけどビナーのところへ行ってくるわ。トキは用事が出来たら呼ぶからそれまで彼と一緒に行動して」
「イエス・マム」
そうしてリオはビナーの元へ向かっていった。
「私達もリオちゃんの所に行った方がいいかな?」
「いや、問題ないんじゃないか?行っても何をしてるかすら理解出来ないかもしれん」
調査する為に使うであろう機械を色々と持参していたがどれも見たこともないような代物だった。
「うへ~。じゃあせっかくトキちゃんてかわい子ちゃんが居る事だし交流を深めよっか」
「ん、メイドさん?」
「はい。今はリオ様の専属として務めています」
「何というか、出来るメイドって感じがするわね」
「ですね~。それにメイド服もかわいいです☆」
トキはリオからあまり離れる事はないから他人との関わりが少ないと聞いた。アビドスの子は少しばかり個性が強いから他校の子ではあるが友達になれれば退屈しないんじゃないだろうか。
「トキ。私はリオのところへ行くからこのままアビドスの子と話しててくれ」
「――ありがとうございます」
意図を察したのかお礼を述べてくる。そのままトキに手を振りながらリオの元へ向かった。
「久しぶりだなビナー。元気にしていたか?」
「これは主。久しぶりでおじゃるな」
「この見た目でおじゃるってなんだかすごく違和感を感じるわ……」
そうか?割と愛嬌があって私は好きだ。それからしばらくリオの事を眺めていたのだがやはり何をしているのかさっぱり分からない。
「ねえ、貴方はどうして初めて会った時私に協力してくれたの?それにあの時ははぐらかされたけど私の代わりにアリスを破壊してくれようともしていたでしょう?」
リオの調査の邪魔をしないように黙って見ていたらリオから急にそんな事を聞かれる。正直に言うと深い理由はなかった。ただ世界を滅ぼす兵器を見てみたい、あるいは戦ってみたいという私利私欲だ。
「そんなところだな。急にそんな事聞いてどうした?」
「いえ、ただお礼を言いたかっただけよ。貴方のおかげでだいぶ余裕が出来たから」
「どういたしまして。――そういえばアバンギャルド君なるものの調整はどうなった?結構楽しみにしているんだが」
「そうね……まだ貴方に見せるには調整不足かしら。貴方を驚かせられる武装となると中々用意が難しくて」
なるほど、そんな事を考えてくれていたのか。確かに私に傷を付けられる物を作るのはキヴォトスでは大変かもしれないな。
「良かったらノースティリスの銃を渡そうか?君なら上手くキヴォトスとノースティリスの技術を組み合わせられるんじゃないかと思うんだが」
「――いいのかしら?貰えるなら嬉しいけれど」
「あぁ、構わない。君の事は信用しているし変に横流ししたりはしないだろう?」
「えぇ、貴方の信用に応えるわ。任せてちょうだい」
よし、では帰り際にでも適当に銃やレールガン、ついでに近接武器も幾らか渡してしまおう。リオの技術力から生まれる新しい武器など今から考えるだけで楽しみだ。
「そういえばレールガンをケイにあげていたけれど、今は拳銃にしたのね?それもノースティリスの物かしら」
そう、私はケイに自分のレールガンを渡してからは拳銃を携行するようにした。どうせ銃はトキとのテスト以外で使う事は無かったしこれからも使う機会はほとんど無さそうだから持ち運びやすい拳銃を選んだ。
「あぁ、そうだ。とはいえ拳銃だしこれは適当に買ったやつだから威力もたかが知れているけどな」
使わない銃など店売り品で十分だ。
「そうね。使わない物にコストを掛けるのは非合理的だわ」
「全くだ」
「お二方、調子はいかがですか?」
「――トキ?今のところ順調よ。だからまだこちらは気にしなくて――ぶふっ!」
リオと会話しているとトキに声を掛けられたのでリオが振り向き、トキを見て吹き出していた。無理もない。何故なら――
「な、なぁトキ。その覆面は一体なんだ……?」
トキは何故か額にMと書かれた覆面を被っていた。いやほんとになんで?
「アビドスの皆さんは覆面水着団という名も持っているようでして。折角という事で私の分も作ってくださりました。ちなみに私は番外でメイドのMです。決してマゾのMではありません」
待て、待ってくれ。覆面水着団など初耳だ。そんなトンチキな組織を作っているのかアビドスは。一体どんな発想をすればそのような組織を作る事になるんだ。それにトキだと覆面メイドではないのか……?
「ト、トキ……貴女一体どうしちゃったの……?」
リオが戦慄している。それはそうだろう。時折愉快な性格が見え隠れしてはいたがここまでとは夢にも思うまい。
「友達の証との事でしたので」
「そ、そう……私は貴女の事を縛りすぎていたのかもしれないわね……」
まぁ秘密主義がいきすぎてそうなってたのは否めないかもしれないが、この姿を見てそれを反省するのはなんだか違うような気もしてきてしまう。これトキをアビドスに任せてしまった私のせいか?
「まぁ、トキにも友達が出来てなによりだよ」
「はい。貴方にも感謝しております。トキちゃんポイント五十点差し上げます」
それは、高いのか低いのか分からんな……。
「十ポイント溜めると景品が貰えます。私を褒める権利です」
友達を紹介したうえで褒めろと?しかも五回?ロイテルから肩たたき券をもらった時並みの疲労感がすごい。ファリスかこいつ?
「トキはすぐ友達を作れるなんて親しみやすい性格をしているんだな。凄いと思う」
「ありがとうございます。さ、残り四回どうぞ。迅速に」
「――その覆面も良く似合っている、と思う」
「ありがとうございます。さ、残り三回どうぞ。迅速に」
botか何かか?
「……トキはとても頼れるメイドだ。理想的だな」
「ありがとうございます。さ、残り二回どうぞ。迅速に」
「………アビ・エシュフを自在に操れる技量は見事だ。ネルに対する自信も頷ける」
「ありがとうございます。さ、残り一回どうぞ。迅速に」
「…………トキはとても可愛いと思う。素敵だ」
「むふー」
満足してくれたようで何よりだよ……。
**********
「トキちゃんの覆面どうだった?中々だったでしょ?」
褒め疲れて少し離れた所で休憩していたらホシノがそんな事を聞いてくる。君も主犯の一人だったのか……。のんびりしているように見えても根っこはしっかりしているからそうではないと信じていたのに。
「――あぁ、そうだな。というか覆面水着団ってなんだ?君達は中々個性が強いと前々から思っていたが想像以上だぞ」
「いやぁ~実はあれは偶然出来たグループでねぇ。カイザーの事を調べてる最中に銀行を襲う事になってその時に結成したんだよねぇ」
やる事ノースティリスすぎるだろ。いやノースティリスでも銀行を襲うなんて発想は無かったぞ。すごいなアビドス。やっぱりこの子達ゲヘナだろ。
「君達ならノースティリスでも強く生きていけるだろうな。私が保証する」
「え~そうかなぁ。照れちゃうね」
誉め言葉として使ったつもりは特になかったんだが……。
そういえば黒服が言ってたか。ホシノは最高の神秘を持っているとか。ちょっとホシノをまじまじと見てみるがどうも私にはその神秘とやらの気配が掴めない。ヘイローがある事以外はどこからどう見ても普通の女の子だ。
「え、えっと、おじさんそんなに見つめられると本当に照れちゃうなぁ」
「あ、あぁすまない。この前黒服が私の所に来てな。君の事を少し聞き出していたことを思い出していたんだ」
「――黒服が?大丈夫?何かされてたりとかしてない?」
まさかの心配をされてしまった。信用を得られたと思えば嬉しい事だ。
「問題ないよ。あいつは私との敵対を徹底的に避けてるからな」
「まぁ貴方って中々意味分からない強さしてるもんねぇ。それで?おじさんの何を聞いたの?」
「黒服にホシノにしようとしていた実験を聞いてな。あいつはもう諦めた実験と口にしていたから恐らくもうここに手を出すことはないと思うから安心していいと思うぞ」
それになにより私が居るからな。良き隣人であろうとするあの態度から見て不興を買う恐れのある事はしないだろう。逆に私も率先して黒服の邪魔をするつもりもないしな。
「そっかぁ。もうあいつの顔を見なくて済むと思うと清々するね」
「この前会った時は私の拠点だったからもし今後ばったり会ったらショットガンでもぶちかましてやるといい」
「うへ~、そうする~」
そう言ってホシノは言葉を続ける。
「そうそう、貴方に相談したい事があってさ~。ビナーなんだけどどうしたら有効活用できるかなぁって。まだ方向性が定まらないんだよねぇ」
最近は興味本位で見に来る人はいるんだけどそこ止まりなんだよねぇ、とこぼすホシノ。まぁあんなデカブツ普通は持て余すよな。ユメは何故か最初から乗り気だったがあの子が言い出しっぺなんだし何か策が……あるようには見えんな。
「そうさなぁ……。見に来てくれる人がいるなら、ぬいぐるみか彫像でも作ってみたらどうだ?それを売って儲けにするというのが今パっと思いつく事だな」
「彫像はともかく、ぬいぐるみかぁ。確かにビナーのぬいぐるみなら案外かわいいかも?」
彫像の方であれば私が作ってやる事も出来るし、アビドスは砂漠化が進んでいるようだし根本的解決が難しいなら観光地のようにして人を集めるしか無い気がする。いずれビナー以外の憐れな存在を見つけたらアビドスに連れてきてそいつも客寄せパンダにしてしまうのがいいかもしれない。
「無害アピールにもなるしな。ビナーの大きさだとそれだけで威圧感を与えてしまうからな」
「あ~確かに見に来た人も怖がってたりしてる人がいたなぁ。それをぬいぐるみで緩和しようって事かぁ」
「そうだな。どこまで効果があるかは分からないがただあの威容を見せつけるよりは良いんじゃないか?だめだったらまた他に手段を考えればいいしな」
ビナーに芸をやらせる手もあるとは思うがでかすぎていちいち派手になりそうなんだよな。ぬいぐるみなら私にも裁縫の心得があるからホシノ達に教えてあげる事も出来るだろう。
「うへ~ほんとに色々出来るねぇ。それじゃあ今度他の子達に話して頼んでもいいかな?」
「あぁ、構わない。今や君たちは私の拠点の住民だしな。出来るとこまで協力はする」
不可抗力ではあるのだがしてしまった以上はそれなりに責任は取る必要はあるだろう。彼女達が卒業するまではちゃんと見届けるつもりではある。
「――ありがとね。ほんとに」
今日はなんだかやけにお礼を言われるな。ホシノの方は一体どういう理由だ?
「ユメ先輩の事とかもだし、貴方はアビドスとは関係ないはずなのに色々こうして考えてくれてさ。ミレニアムでも色々動いてたって聞いたよ?」
「ミレニアムの件に関しても私利私欲だよ。興味があったから動いただけだ」
「そういうところは先生とは違うところだよね。結局私達も助けられてるところは同じだけど」
確かに先生は生徒が第一優先って感じだな。私の場合は第一が自分の興味で第二に生徒という感じだ。
「ユメ先輩がいなくなってからは眠れない日々が続いてたんだけど、それも最近は無くなってきてさ。本当に感謝してるんだ。だから何度でも言うよ、ありがとね」
「どういたしまして。これからも楽しい日々を過ごせる事を祈っている」
「うへへ、ありがと。あ、でも――」
「お、女の子を調教したりするのはほ、程々に、ね?おじさんじゃなきゃ引いちゃってたよ?」
「すまない。少しトキのところへ行ってくる。少なくとも後一人調教すべき奴がいる」
ちょっとあの子は口が軽すぎるなぁ!?
「あれ、怖い顔してどうしました?え、その鞭――――あっ♡」
イルヴァ豆知識
・ファリス
ティリス民の拠点に住むElinにおける歩くUnwelcome school。
こいつだけ違う世界観を生きてる。全てがギャグオチになる強い女。