ミドリを調教――もといペットにし、アリス達と拠点で交流を深めてからしばらく経ち調印式の日も近付きつつある今日この頃。私の眼前には倒れ伏す一人のわんこがそこにいた。正確には私が床に転がした、というのが正確な表現なのだが。
「……ん、おかしい。こんなはずじゃなかった」
「ん、身の程を弁えるべき」
「……真似しないで。次から使用料を取る」
私に挑んで呆気なくやられたシロコが強かにも私から金を巻き上げようとしてきた。
「シロコちゃーん。おじさん、挑む相手は選んだ方がいいと思うなぁ」
「念願の魔法を教えてもらってテンション上がってましたから、しょうがないですね☆」
「シロコちゃん、魔法使いさんにずっと魔法を教えてもらいたがってたもんねぇ」
「だからって普通挑もうなんて思う?勝てるわけないでしょこの人常識が通じないんだから」
「お怪我はありませんか?シロコ先輩」
「ん、平気。すぐに治癒魔法をかけられた」
今日はこんな感じでアビドスの様子を見に来ている。リオと共にビナーの調査に来て以来アビドスへ赴く時間を割けず、アビドス観光地化計画(仮)を進める事も出来ずにいた。なので約束していたユメの盾を届けるついでに以前に提案したビナーのぬいぐるみを作る為に裁縫の手解きをしようと思っていたのだが、ホシノ達は既にぬいぐるみ作りに着手していたらしく、中々に出来の良いぬいぐるみを売り出していた。ぼちぼちではあるが売り上げもあるようで、少しずつではあるがビナーはアビドスの地元民に受け入れられつつあるようだ。
結果的に私の手間が省けた事にはなるが、協力しようと思っていた手前何もしてやれなかったのは事実なので、お詫びという訳ではないがアビドスの生徒達に魔法を教える事にしたのだ。元よりシロコからの催促もあったので教えないという選択肢は無かったのだが、今回が良い機会と思っての事だ。
そうして魔法を学んだシロコが何をとち狂ったのか「ん、今なら誰にも負ける気がしない」などと宣い始め、私に模擬戦を挑んできて今の状況に至っている。ヒナですら勝てない私にシロコが勝てるはずもないが、その好戦的な姿勢は大変好ましく思う。伊達に銀行強盗を目論んではいない。
それにシロコ自身の筋も良く、鍛え上げればかなりの強さになりそうだ。本人が望む限りはこうして定期的に相手をしたり指南するのも悪くない。
「今回は負けたけど、次は勝つ」
「そうか、次の模擬戦は百年後になりそうだな」
「……ん!!!」
私の煽りを受けて闘争心に再び火が点いたのか、シロコが再び銃を構えて戦闘体勢に入り始めてしまった。相手をするのは吝かではないので私も戦闘体勢に入る。こちらの準備が整ったのを見てシロコがすぐに銃を撃ち放ってきたので身体を横に逸らす事で回避する。
「……なんであの人遮蔽に隠れてやり過ごすとかじゃなくて、銃弾を普通に回避してるの?おかしくない?」
「あの避け方は銃弾を見てから回避してる動き方だね~。おじさんにはとても真似出来そうにないなぁ」
「それが分かるホシノ先輩も凄いですよ……?そもそもホシノ先輩だと全部正面から防ぎ切っちゃいそうです」
暫く銃で狙ってこちらを撃ってきていたシロコだが、当たらない事に痺れを切らしたのか次は魔法を使ってこちらを攻撃してきた。確かに魔法なら必中だから私でも避けようがない……が、そもそも耐性が免疫なので当たったところでダメージ一つ入らない。
「ん、ずるい!」
「ん、ずるくないぞ」
「使用料を要求する!」
「勝ってから言え。よわシロコ」
「んんんん!」
シロコに先手は譲った事だし、そろそろこちらにターンを譲ってもらうとしよう。さっきシロコを倒した時は木刀で叩きのめしたが、ケイにレールガンを譲ってから携行している拳銃を試運転する事にしよう。
「次はこちらの番だ。避けてみろシロコ」
シロコへと銃口を向けながら宣言する。
「HG……?ならこっちの銃の方が威力は上。火力勝負といく」
ほう?シロコは回避を選択せずに正面から撃ち合う事を選んだか。まぁこちらにとっては都合が良い。私の銃スキルならば全弾まともに当たっても死ぬ事は無いはずだ。キヴォトスの生徒の防御力はイカれてるからな。
だが、私の持つ拳銃がキヴォトスにあるような普通の拳銃と同じだと思わない方がいい。
私が引き金を引くのと同時に、およそ普通の拳銃からは考えられない程の連続射撃が繰り出され、銃弾がシロコへと向かう。私が引き金を一回引いて放たれた銃弾の数は十一発。その全てがシロコの額へと命中し「あうっ」という情けない声と共にシロコは再び床に倒れ伏した。――良し。威力、命中共に問題無し。
「何あのHG!?フルオートのHGでもあんなレート出ないわよ!?」
「ほえ~、魔法使いさんって銃の腕前も凄いんだねぇ」
「私の、というよりはこの銃の性能のおかげだな」
この拳銃には速射の改造道具を入れる事で先の連続射撃を可能とし、更に命中率を上げる改造道具を入れてある。なので私の拙い銃スキルでもこうして問題なく当てられた。
今度慧眼のエンチャントも積んで更に命中率を上げてもいいかもしれない。私はあまり近接や遠隔装備に詳しくは無いのだが、必中である魔法と比べ、近接や遠隔装備は命中を上げるエンチャントをしっかり積まないと危険度の高いモンスター相手には避けられてしまうらしい。
本職ではないとはいえ、知識が足りていないのはよろしくない。なので最近はこうして色々と魔法以外の知識も取り入れようと私なりに試行錯誤している。いずれは魔法、物理どちらもこなせるようになりたいものだ。
「……また負けた」
「私がキヴォトスの者ではない事は分かっていたはずだ。そんな私がわざわざ取り出した拳銃に対し無警戒すぎたな。しっかりと遮蔽に隠れてこちらの銃の性能を確認してから行動を起こすべきだったな」
情報は戦闘においても重要な要素だ。相手が何を使ってくるのか、何をしようとしているのかをしっかり見極める事は大切だ。ノースティリスではエンチャントなんていう不確定要素があるせいで、相手が武器を持っているのは分かってもどんなエンチャントが付いているか分からない。相手がたまたま逆襲のエンチャント持ちでこちらが攻撃をしたところに手痛い反撃を受けてぽっくり逝く、なんて事もある。――影抜きは絶対忘れちゃだめだぞ。
「ん、次から気を付ける」
「よろしい。ではちょうどお昼時だし休憩しよう」
ホシノが以前クジラを食べてみたいと言っていたので、今日は昼食をこちらで用意してある。本日のメニューはクジラの刺身と各種海鮮を使った寿司だ。
「えっわざわざ作ってきてくれたの!?」
「あぁ、せっかくだからな。良かったら食べてみてくれ」
「食べる食べる!ありがとう!」
よっぽどクジラが食べられる事が嬉しいのかホシノの目に見えてテンションが上がっている。作った甲斐があったというものだ。
「ホシノ先輩って、水族館に行くくらい魚好きだったよね?よく食べようなんて思えるわね……?」
「ちっちっち……甘いよ、セリカちゃん。お魚は観て満足、食べて満足出来るのも魅力の一つなんだから」
「そ、そう……先輩が良いなら良いんだけど」
「さぁさぁ、私達も頂きましょう☆」
『いただきます!』
そうしてアビドスの子達と昼食を取る。皆美味しそうに舌鼓を打っている様子から、評価は悪くなさそうだ。
「これがクジラのお肉……やっぱり哺乳類だから見た目は動物のお肉って感じだねぇ。どれどれお味は……」
「……どう?ホシノちゃん。美味しい?」
「んー!美味しいです!聞いてた話より全然臭みも無くて、噛むたびにクジラの旨味がとろけて……ふわぁ……」
食レポの途中でホシノの顔までとろけてしまった。
「わ、私も頂いてみますね……ほ、本当に美味しいですね」
「ん~!ホシノちゃんの顔がとろけるだけあるね!」
「ん、お寿司も美味しい」
ホシノ達も初めてのクジラに満足なご様子だ。
……これから彼女達にとって重要であろう話をするつもりでいるから、今の内に楽しんで欲しい。特にホシノ。多分これ聞いたら怒っちゃいそうだからな。
「お腹いっぱい。満足した」
「おじさんも~。このまま今日はみんなでお昼寝しよ~」
「ホシノちゃんに賛成~」
「二人共、そんなすぐに横なったらウシさんになっちゃいますよ?」
「「うへぇ~」」
昼食を食べ終わり、アビドスの子達から昼食の礼を受け取りながらこれから話す内容を頭の中で纏め始める。というのもこちらへ来る前に、私がアビドスへ行く事を知ったヒナから少しばかり聞き捨てならない情報を聞いたのだ。
「さて、ユメ。ちょっと聞きたい事があるんだが」
「んん~?どーしたの魔法使いさん?」
ホシノと一緒にごろ寝しているユメへと声を掛ける。
「実はヒナから面白い話を聞いてな。君、どうやら以前一度死ぬ前にネフティスとかいう企業と何やら契約をしていたらしいな?」
「――えっ?」
「……ネフティスと、ですか?」
私の言葉を聞いてホシノとノノミが反応した。ホシノは分かるがノノミも反応するとは思わなかったな。ネフティスの事を知っているのか。
「んぇ~?そうだったかなぁ?…………あっ」
未だに呑気にごろ寝していたユメだったが、私の話す内容に心当たりがある事を思い出したようでだんだんと顔色が少しずつ青くなり、冷や汗までかき始めている。対称にホシノは真顔でユメを見据えている。
「――どういう事ですか?ユメ先輩。私、前に聞きましたよね?何故、あの時砂漠に行ったのか」
「え、えっと……私もあの時はまだ自分が生き返った事とか、新しく出来た後輩ちゃん達の事でいっぱいいっぱいで、遭難した時の事あまりよく思い出せてなくって……」
「そうですか。確かにあの時は私も現実を受け止め切れていなかったですし、仕方ないかもしれませんね」
仕方ないと言葉では言っているがホシノの顔は変わらず真顔だ。これ絶対許してない。
「そ、そうだよね?……ホ、ホシノちゃん?」
「なんですか、ユメ先輩」
「お……怒って、る?」
どう見ても怒ってる人に対してその言葉は禁句だと思うぞ。ユメ。
「……すーっ、はーっ。……すぅぅぅぅぅっ…………はあぁぁぁぁっ」
おぉ、深呼吸を繰り返す事で怒りを抑えようとしている。がんばれホシノ。
「――当たり前でしょう!!!忘れてたにしても限度がありますよ!貴女生き返ってもうそれなりに日が経ちましたよね!?それなのにどうしてそんな大事な事を忘れていられるんですか!?手帳の場所もユメ先輩が忘れて結局見つかりませんでしたし!ネフティスとの契約書だってそれらしいもの今まで一度も見た事も無いんですけど!一体どこに仕舞ったんですか!?」
あ、抑えきれなかった。
「ひぃん……ごめんなさいホシノちゃん……」
ユメが堪らず謝罪するがホシノは怒り足りないようで未だにユメに詰め寄って説教を続けている。これに関してはフォロー出来ないのでユメには甘んじて受け入れてもらう他ない。
「ん、ホシノ先輩が後輩モードに入った」
「ユメ先輩の自業自得でしょ。……ホシノ先輩もなんで後輩モードの時の方がしっかり者なのよ」
「あはは……でも、ネフティスとどのような契約をしていたのかはちゃんと聞いておかないといけませんね。二年程経ってもネフティスからアビドスに対してコンタクトは今のところありませんから、すぐに影響のあるものではないと思いますが……」
「そもそもネフティスって何?一体どこの企業よ」
「どうやらネフティスとは鉄道に関する契約をしていたらしい」
砂漠横断鉄道――だったかな。その計画の契約金を支払う為にアビドスの外れにある銀行へ向かう道中で遭難し、そのままユメは亡くなった。というのが情報部……ひいては当時のヒナが出した結論だ。
「どうして風紀委員長さんは当時のユメ先輩の事知っていたのでしょうか?」
「ゲヘナが当時マークしていたのはユメではなくホシノだったんだ。二年前のホシノはそれなりに尖っていたらしくてな。それでいて実力もあったからゲヘナから警戒対象の一人として認識されていた」
そしてそのホシノと同じ学校に属しているユメの訃報を聞き入れ、ヒナが調査した。事故とはいえキヴォトスでも珍しい死亡事故だ。ユメの件はゲヘナにも少なくない衝撃を与えたという事だろう。――ノースティリスなら絶対見向きもされなかったぞこんなの。
それよりも気にかかるのはノノミの様子だ。ネフティスの名前が出てから深刻そうな顔をして黙り込んでいる。ネフティスと因縁があるのだろうとは察していたが、この様子を見るに、ノノミはもしやネフティスの関係者か?ノノミの様子からしてユメとネフティスの間に結ばれた契約自体は知らなかった様だし、無理に聞き出す必要はないだろう。
「ネフティスそのものについてはホシノとユメが知っているだろうし、それらを聞く為にもそろそろホシノを止めようか。このままではユメが涙を流し過ぎてまたもや干からびてしまうかもしれん」
「冗談にならないからやめて?」
未だに続くホシノの説教にユメはひんひんと泣きながら聞き続けている。そんな二人の元に近付きながらホシノへと声を掛ける。
「大体貴女は――!」
「ひぃん……!」
「……ホシノ、その辺にしてやれ。ユメに色々言いたいのは分かるが、事態の収拾を付ける必要があるからな」
「……そうですね。ユメ先輩、きっちりと事情を聞かせてもらいますからね」
「はい……」
**********
「それで?ネフティスってのは一体なんなの?」
「セイント・ネフティス。所謂ネフティスグループっていうのは――」
かつて栄華を誇っていたらしいアビドスが存在していた頃、キヴォトス全体で見ても有数の名だたる組織だったそうだ。しかし砂漠化が進むにつれてアビドスの人口は減少。ネフティスもまた同じくアビドスと共に衰退しつつあった。それを食い止める為、砂漠横断鉄道という計画を発足し、起死回生の一手を放とうとしたがあえなく失敗。それにより生まれた損害を取り戻すべくネフティスは手を尽くすが、それらの努力が実を結ぶ事はなく遂にネフティスは破産寸前にまで至り、アビドスの衰退も止められず最後にはアビドスから撤退したのだそうだ。そしてネフティスが撤退してからもこの地に残っていた当時のアビドスの生徒会がどうにか建て直すべく借金を抱える事になり、今に至る。
「何よそれ。ネフティスのせいで私達の自治区がこうなったってわけ!?」
「それはどうだろうな。間違いなくアビドス衰退の原因の一つではあるし、ネフティスがトドメを刺したのもまた事実ではあるが……話を聞く限り、遅かれ早かれだったのではないかな」
私の故郷であるエウダーナも砂漠に位置する大国だ。優れた魔法の技術を持ち、軍拡によって国土を広げ、近年にはロイテルや私の命の恩人であるエイシュランドの故郷、ミシリアと戦争を引き起こしている。そんなエウダーナですら砂漠という環境そのものをどうにかするのではなく、他国を侵略する事でしか解決する手段を見出せなかったのだと考えると、かくも自然現象とは偉大なものであると言わざるを得ない。当時のアビドスとネフティスが解決出来なくてもさもありなん、と私は感じる。
そしてこれは全く関係ない話ではあるが……私はエウダーナであるにも拘わらず、元来敵国側の人間であるはずの行き倒れていた私を助けてくれたエイシュランドとフィアマ。そして私と共に生活をしているロイテルは一体何なのだろうか。最早聖人だろ。
「そっか……そういえば貴方の故郷も砂漠にあるって言ってたわね」
「ですが、アビドスにとってネフティスは加害者である事には変わりありません」
しばらく静観していたノノミが口を開いた。話す心の準備が出来たのだろうか。
「実は……ネフティスは私の家が運営している会社なんです」
――ワァオー、まさかの血縁者。関係者どころか当事者といって差し支えないな。そんな話を聞いたセリカは驚愕の表情を隠す事無く大きく口を開いている。ホシノは普通に受け入れているのでどうやら知っていたようだ。
「……ま、いいわ。こうしてノノミ先輩だけでも残ってくれて良かったって思う事にしましょ」
「セリカちゃん……」
「そうですね。それよりも問題はユメ先輩が結んだ砂漠横断鉄道に関する契約内容です」
ユメが行おうとしていた契約は、砂漠横断鉄道における関連施設の使用権の買収。価格はなんと百万円ぽっち。ネフティス側もかなり捨て値で売っている。まぁ向こうからすれば既に放棄、あるいは凍結している事業であり、再開する見込みも無い事業なのだから売れるだけ御の字という事なのだろう。あるいは、アビドスへの罪滅ぼしのつもりか。
「ユメは何故これを買おうと思ったんだ?」
「えっとね、元々砂漠横断鉄道はネフティスとアビドスの共同プロジェクトだったんだ。私が買おうとしてた権利も元々はアビドスが持ってたものなの。でも……」
借金により資金難に陥った当時のアビドスはそれすらも売却した。当然の判断だろう。
「だから少しでもアビドスの物を取り戻したくって。もしかしたらネフティスもアビドスの事を思い出して戻ってきてくれるかも、なんて期待したりもして。でも結局私が事故に遭って皆に迷惑かけちゃった。……ごめんなさい」
「ん、アビドスの物を取り戻したいって気持ちは分かる。私はユメ先輩の味方」
「はぁ、そうね」
「ですね☆私もネフティスの人間として、出来る限りの協力をさせて頂きます!」
「百万円なら契約が無効になる前になんとか用意出来る範囲ですしね」
「皆がやる気なら、おじさんも手伝わなくっちゃね。――ユメ先輩、さっきはユメ先輩の気持ちも知らずに言い過ぎました。ごめんなさい」
「気にしないでホシノちゃん!契約が終わってから話そうと思ってたのに事故に遭っちゃった私が悪いし……それを今まですっかり忘れてたのも私だし……こっちこそごめんなさいホシノちゃん!」
「ん、それはそう」
本当にそれはそう。私がヒナから話を聞いていなければこの契約自体が流れてしまっていただろうからな。
「ひぃん……シロコちゃん味方してくれるって言ったのに……」
「それはそれ。これはこれ」
「よーっし。それじゃあ、皆で頑張って百万円貯めてアビドスの権利を買い戻そーう!」
『おーっ!』
百万円くらいならば私の貯蓄からちゃちゃっと立て替えてしまってもいいが、期限が差し迫っているわけでもなし、本人達がやる気ならこのままやらせるのがいいだろう。
「――ところで、肝心の契約書はどこにいったんだ?」
『……あっ』
水を差すのも悪いが、一応契約書の中身を確認して契約内容に問題が無いかしっかり確認しておきたい。しかしホシノはおろか、ユメ本人ですら契約書の行方を知らない。なんでだよ。
「なんとしても探し出すわよ!ユメ先輩は意地でも契約書の場所を思い出して!」
「ひぃん……どこにいっちゃったの私の契約書……」
「こっちの台詞」
「うへぇ……締まらないなぁ」
全くだよ。
イルヴァ豆知識
・エウダーナ
選民思想持ちのエリートで排他的な完璧主義者。国民性ドブカス。
Elin時点では不明だが、Elona時間軸においては国力が落ちつつあり遠く遥々のティリス大陸にまで手を伸ばし、新たな力を得ようとしている。しかしElonaから三十年前の舞台であるElinの時点でミシリアと戦争していた事から、既に衰退し始めている……んじゃないかな。
尚、エウダーナが存在する大陸名は、マー・ニス・ファーラ大陸。――なんて?
機械の扱いを得意とするイェルスとは大変仲が悪い(魔法と機械の対立のようなもの)――のだが、ナイミールに登場するエウダーナのボスは、何故かイェルスの機械兵とゴーレム二体と共にティリス民に襲い掛かってくる。これは一体どういう事だぁ?
イェルスの幼女王であるリドリーちゃんはElin軸ではまだ生まれてない。残念だね。