透き通った世界観にElinの民をひとつまみ   作:無名さん

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大変お待たせしました。

追記:未編集のまま投稿してしまったので再投稿しました。


サヤの薬も大概おかしい

「――今までお世話になったのだ。ぼく様はこれからこの人の元で薬を作る事にするのだ」

 

突然発したサヤの言葉に思わず私とキサキが固まる。

さてはこいつめ、私が不老不死の薬の話をしてからずっとその事しか頭に無かったな?

 

「ダメに決まっておろう」

 

しかしそこは流石キサキ。毅然とした態度でサヤの妄言を却下した。

 

「な、なんで……!?」

 

逆になんでいけると思ったんだ。

 

「むしろ何故許されると思ったのじゃ」

 

「だ、だってこれは不老不死に近付く千載一遇のチャンスなのだ!門主は極上のチーズを目の前にして食べずに我慢なんて出来る!?いや、そんな事は誰にも出来やしないのだ!」

 

チーズ?ネズミ耳が生えているだけあってチーズが好物なのか?

ノースティリスでも猫耳の生えた妹猫はチューリュが好物だったりする。キヴォトスでも生えている耳の種類によって種族の習性や嗜好が出るものなのだろうか?少し気になるし実験がてら今度セリカにチューリュを差し出してみるか。

 

「妾とて頭ごなしに否定しているわけではない。錬丹術研究会はどうするつもりじゃ?其方以外に会長を務められる者がいるとは思えぬぞ」

 

「うぐぐ、そ、それは……」

 

そういえば獣耳で思い出したが、キヴォトスの生徒はセリカやセイアの様に動物の特徴を持っている者が存在するが、セリカは尻尾が付いておらず、逆にセイアは尻尾を持っている。この違いは何なのだろうか。単純に狐と猫という種族の違いか?しかし狐も猫も両方尻尾を持つ動物だ。種族の違いでは理屈が合わない気がする。

 

「それに其方という貴重な人材を今の山海経から失いたくはない。サヤは妾にとっても数少ない信頼出来る人間なのじゃぞ?」

 

「そう言ってくれるのは本当に嬉しいのだ。けど門主もぼく様の目的は知っているはずなのだ。それが今……やっと、手が届くかもしれないところまできてるんだよ」

 

「……」

 

動物の特徴が身体に多く現れている程その動物の種族の本能を強く持っている――という仮定はどうだろうか。というのも、猫耳しか生えていないセリカに対し今まで猫らしさを感じた事はあんまり無い。だからといってセイアに狐らしさを感じた事があるわけではないが、一つセイアについて気になっている事がある。

 

「ぼく様は今まで天才だと思ってたのだ。いや、それは今でも思ってるけど……そんなぼく様ですら現状だと若返らせるのが限界なのだ。けどそんなぼく様を軽々と超えるような人が、今目の前に居るのだ。これがどんな衝撃か……門主に分かる?」

 

「……」

 

それはセイアに付いて回っているよく分からない白い鳥だ。確かシマエナガと言ったか。あれはもしやセイアの食料なのではなかろうか。狐は雑食動物であり当然の事ながら鳥類も捕食対象に入る。もしこの推測が正しければ、ネズミ耳と尻尾を持っているサヤがチーズを好んでいるところからも私の仮定の証明に一歩近づけるかもしれない。

 

「……悔しいのだ。すごく、すっごく悔しい!カイ先輩どころか他の人にまで後れを取ってるのに、手を伸ばさないまま現状に甘んじるなんて……死んでもごめんなのだ!」

 

うーむ、尻尾の事を考えていたらなんだか無性にモフりたくなってきたな。

妹猫……メイド狐……いや、どうせならセイアの尻尾をもふってみるのもいいか。

 

「だからお願い門主!ぼく様がこの人についていく事を許して欲しいのだ!」

 

「……全く、仕方のない奴よの。今までサヤには世話になったのも事実。恩を返すという意味でも、サヤの願いを聞き入れるべきかの……」

 

「門主……!」

 

今度モフらせてもらえないかセイアに聞いてみよう。

もしダメと言われたら……まぁ、隙をついて勝手にモフればいいか。

 

「とはいえ、じゃ。まずはこの者から許可を得なければ始まらぬぞ。妾が許してもこの者が許さねばどうにもならぬでな」

 

「そこは勿論分かってる。なんとか説得してみせるのだ」

 

「ならばよい。――というわけなのじゃが、其方はどう考える?」

 

というかあれだな。

いっその事セイアには妖狐フィートを植え付けて尻尾の数を増やしてもいいかもしれない。妖狐フィートはそれなりに強力だから強くなる事を望むセイアにとっても悪い話ではない。私にとってもモフれる尻尾の数が増えて正にうぃんうぃんというやつだ。

 

「む……?聞いておるかえ?考え事かの?」

 

「――ん?あぁ、私は獣耳より尻尾派だ」

 

耳と尻尾ではもふもふ感が違うんだ。もふもふ感が。

知っているか?メイド狐の尻尾は……すごいぞ。

 

「……一体何の話をしておるのじゃ」

 

尻尾の話では……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全然尻尾の話じゃなかった。

どうやらキサキは最初の方こそサヤが私の元へ来ることを拒否していたが、次第にサヤの熱意に根負けした。それで後は私の許可があれば――という状況らしい。

 

さて、どうしたものか。

サヤを迎え入れる事自体は別に構わない。ペットは増えれば増える程良いというのは私の中では有名な話だ。しかしサヤの専門は錬丹術なるものであり、錬金術ではない。名前こそ似通ってはいるものの、この二つが同質のものであるかは現状不明だ。もし錬金術の知識が錬丹術に通用しなかったらサヤが非常に可哀想な事になってしまう。まずは錬丹術と錬金術の類似性を確かめる必要があるか……場合によっては私も錬丹術を学ぶというのも良いかもしれん。

 

「え、えっと……不老不死にはまだ辿り着けてないけど、他の薬も色々作ってるのだ。きっと貴方の役に立つものもあると思う!だから――お願いなのだ!」

 

サヤの扱いについて考え込んでいると、私が迎え入れる事を渋っていると思ったのかサヤが自身の売り込みを始めてしまった。

 

「ふむ、ではサヤが今まで作ってきた薬を教えてくれ」

 

タイミングとしては丁度良いのでこの機にサヤの作ってきたという薬を幾らか教えて貰う事にした。ついでに錬丹術についても色々と聞き出す。

 

 

 

「……なるほど、大枠は錬金術と大体同じだな」

 

使う素材に差異はあれど、製法に大きな違いは見受けられなかった。これならば錬金術の知識が錬丹術に通用しないなんて事は恐らく無いだろう。もしダメだったらサヤには錬丹術を諦めてもらって錬金術に移行してもらうとしよう。とはいえ錬丹術そのものはノースティリスには存在しない技術なので出来ればそうなって欲しくは無いが……。

 

「それに、サヤの作った薬も中々に興味深いな」

 

「ほ、ほんと!?」

 

「あぁ。特に毒耐性を得られる薬と幾ら食べても太らない薬。この二つは特に目を引いた」

 

前者の薬は毒耐性を得られる代わりに手が毒々しい見た目に変わってしまうという副作用があるものの、そもそもエーテル病に似た症状が存在するので気にもならない。というか、エーテル病の一種をポーションで代用出来ると考えるとかなり破格の性能ではなかろうか。エーテル病の方は副次効果として触れたポーションの殆どを毒薬に変えてしまう厄介な特性があるのだが、サヤの薬を使えばそのデメリットを無くしたまま毒耐性を得られる。最高だな?

 

そして本命は後者の薬だ。

ダイエット目的に作られた薬との事だが副作用として常に飢餓に襲われ、食事を摂り続けなければ空腹ですぐに倒れてしまうらしい。――これを聞いた時、脳裏に衝撃が走った。

 

 

 

一生食育が出来る――ってことぉ!?

 

 

 

これが事実なら最高じゃんね。

改めて、ノースティリスにおいて食事は主能力を伸ばす為に必要不可欠なものだ。しかし当然の事ながら食事をすれば満腹になるわけで、一日に摂れる食事量には限界がある。無理に吐き出して食事を続ける事も可能ではあるのだが、あまりやりすぎてしまえば拒食症になる恐れがある。

 

だがサヤの作った薬を使えばそのようなリスクを背負う事無く延々と食事を続けられる。上手くいけばこれまで以上に主能力を上げやすくなるわけだ。これはもう飲まない理由は無いだろう。なんなら今すぐにでもその薬を用意して欲しいくらいだ。

 

「というわけで、サヤ」

 

「――っ!は、はい!」

 

私の返事が固まったであろう事を察してサヤが姿勢を正しながら私の言葉を待つ。そんなサヤを暫し無言で見つめ、そして――

 

「君を歓迎しよう、サヤ。そして、私の出来得る限りで君の求める知識を授ける事を確約しよう」

 

自身でも口角が気持ち悪いくらい上がっている事を自覚しながらサヤに告げた。

これからよろしく!!!

 

「や、やった……!ありがとうなのだ!」

 

「なに、もしかすれば礼を言うべきは私かもしれない」

 

いやー、今日は収穫の多い一日で大変素晴らしいな!まさかキヴォトスへ来て直接的に私自身の成長に繋がる可能性が見つかるとは思わなかった。ブラボー!

 

「そうと決まれば早速身支度を調えてくるのだ!」

 

思わぬ収穫に内心で小躍りしているとサヤが待ちきれないと言わんばかりに今にも部屋から飛び出そうとしていた。あっ話はまだ終わってないから待って。

 

「あー待て待て。歓迎すると言った手前悪いのだが、幾つか条件がある」

 

「条件?ここまできたらどんな条件でも飲むのだ」

 

結果として後出しという形で条件がある事を示してしまったがそれでもサヤは変わらず前向きに応えようとしている。そこに若干の危うさを感じてしまうが、今の私としては都合が良いので助かる。

 

「まず、食べても太らない薬――これを早急に用意して欲しい」

 

これだけはなんとしても今日中に手に入れておきたい。

今日を逃すと次に私が山海経へ訪れるのは恐らくルミへ食材を配達する時になる。だが配達の日程はまだ定まっていないのでそんないつになるか分からない時まで先延ばしにしたくない。というか私が我慢出来ない。

 

「なんだ、それくらいならお安い御用なのだ。解毒薬もいる?」

 

「あるなら用意しておいてくれると助かる」

 

使う機会があるとは思えないが。

 

「そしてもう一つ。サヤの様子からして山海経を抜けて私の元へ来ようとしているみたいだが、それは無しだ」

 

「えっ」

 

「平たく言えば引き続き錬丹術研究会を牽引して山海経――というより門主を支えてあげて欲しい」

 

キサキが不承不承ながらに了承したとはいえ、サヤはキサキが信頼を置いている数少ない人物のようだ。そんな子を私の元へ連れ出してしまえばキサキの負担を増やしてしまう。それは私の望む所では無い。なのでサヤには今まで通り山海経で過ごしてもらった上で卒業するまでは私がサヤの元へ赴くか、あるいはサヤを拠点に招いて錬金術の知識を教えるという形にしたい。そして何より――

 

生徒を学校を辞めさせた上でノースティリスへ連れ出したなどと先生にバレたりでもしたら絶対に面倒な事になる。一体どんなお小言を貰うか分かったものではないのでそれだけは避けたい。

 

「この二つの条件を飲めるなら、改めて君を歓迎しよう」

 

「ぐぬぬぬ……!それだと不老不死への道が遠ざかるのだ……!うーんでも……!」

 

やはりというべきか条件を提示されたサヤは渋面を作っている。彼女にとってはお預けを食らってしまった様なものだからこの反応も仕方がない。少しばかり申し訳なく思うが、私としても譲れない部分なので仕方がない。恨むなら先生を恨んでくれ。

 

「門主もそれでいいか?折衷案としてはこのくらいが妥当だろう」

 

「妾を想っての提案じゃろ?なれば嬉しく思う事はあれど、異存などありはせぬ」

 

そう言って微笑みを湛えるキサキを見てこちらも安心する。どうやら要らぬお節介と言われる心配は無さそうだ。

 

「……よく考えたら悩んだところでぼく様に断るなんて選択肢は元から無いよね……仕方が無いから条件を飲むのだ。これからよろしくお願いするのだ」

 

サヤの方は思いの外早く決心が着いたようだ。しかし条件を押し付ける形になってしまったのは少々申し訳なく思う。

 

「こちらこそよろしく頼む。次に会う時には不老長寿のエリクシルの現物を君に渡そう。服用するなり、サンプルとして研究するなり好きにするといい」

 

「えぇ!?いいの!?」

 

今は現物が無いのですぐには渡せないが、このくらいの約束はしておくべきだろう。なんだったらノースティリスに現存するポーションを幾らかサヤに預けてみてもいいかもしれん。拠点へ戻ったら食材の確保を最優先で進めてルミに連絡しよう。

 

「ふ、ふふふっ……!楽しみすぎて研究意欲が湧いて止まらないのだ!それじゃ門主!ぼく様は研究室に戻って実験をしてくるのだ!じゃあね!」

 

そのままサヤはキサキの返事も待たず目をギラつかせながら凄い勢いでキサキの私室から飛び出して行った。あの様子だと私に渡す太らない薬の事を忘れていそうだ。既に姿の見えなくなっているサヤに届くかは分からないが一応声を掛けておこう。

 

「サヤ~!薬を持ってくるのを忘れるなよ!」

 

「後で持ってくるのだあああああああああああ!!!」

 

いや声が遠いな。どれだけ走ってるんだ。

 

「全く……相も変わらず薬の事となると騒がしくなりおるの、彼奴は」

 

「まぁ元気があるのは良い事だ」

 

「おい!静かにしろ!ここをどこだと思って――」

「やかましいのだ!ぼく様は忙しいんだから邪魔をするんじゃない!」

「なっ――!っていうか待て止まれ!走るな!――あーもう!誰かこいつを止めろぉ!」

 

「「…………」」

 

有り余りすぎてるのはちょっと問題あるかもしれん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では私はそろそろお暇させてもらうとするよ」

 

「……そうか。もう少しだけ――いや、何でもない。せめて見送らせてくりゃれ」

 

あれから何故か服や体が煤けたサヤから薬を受け取り、キサキと親睦を深めている内に時間がそれなりに経っていた。キサキが別れを名残惜しんでくれてはいるが、スクワッドの子達を待たせているので今日はこれ以上長居するわけにもいかない。

 

「立場がある以上公的に会う事は難しいかもしれないが、私なら誰にも侵入を悟らせずここへ来ることが出来る。会いたくなったらいつでも呼んでくれ」

 

「ふふっ、玄龍門の門主に対して堂々と不法侵入の宣言をするとは、中々の度胸じゃの?」

 

潜入に使える便利な魔法が色々あるから仕方がない。隠密スキルも鍛えてるし、トリニティでそれらの魔法がキヴォトスでも効果的なのは検証済みだ。

 

「まぁよい。今暫くは秘密の逢瀬を楽しむのも一興じゃろうて」

 

「そうだな。秘密でなくなるまでは、私が不法侵入したとしても目を瞑ってくれ」

 

「――ほんに、悪い大人じゃの、其方は」

 

もう少し山海経が余所者に寛容になってくれれば私としても楽なんだが、難しいだろうな。私とキサキの秘密の関係は暫く続きそうだ。

 

 

 

 

 

 

「ではまたの。今日の事――妾は決して忘れぬ。受けた恩も、何もかも」

 

キサキのやけに重みを感じる言葉を受け取りながら六和閣を後にした。アツコ達に連絡を取ってみると、近場に居るとの事なのでこちらから迎えに行く事に。

 

「ただいま皆。待たせて悪いな」

 

「あ、おかえりなさい。依頼はどうだった?」

 

「問題無く解決したぞ。報酬――ではないが良い物も手に入ったしな」

 

そう言ってサヤから受け取った薬を四人に見せる。

 

「それは……薬、か?」

 

「正解だサオリ。これを飲むとな……なんと、どれだけ食べても太らなくなるのだ!」

 

ふははすごかろう!

 

「なんでまたそんな訳の分からない薬を……」

「貴方にそんな薬が必要なようには思えないが……」

「でも、この人が喜ぶような薬がそんな単純な効果なのかな?」

「えぇ!?太らない薬ですか!?」

 

「そうだぞヒヨリ!これがあれば食べ放題になるぞ!」

 

まぁ副作用の効果が正しければ食べ放題どころか食べなければ放題になるが。

 

「す、すごいです!それさえあれば、私も体重を気にせずいっぱいご飯を食べられちゃいます……!」

 

「ヒヨリはそんなの無くても食べてるでしょ」

 

それはそう。

それとこの薬は今は一本しかないのでどうあがいてもヒヨリの分は無い。

 

「という訳でヒヨリが飲むのは諦めてくれ」

 

「えっ……うわぁぁぁん!期待を持たせるだけ持たせて突き放されました!信じてた人に裏切られるって、こんなにも辛くて苦しいんですね……」

 

冗談だって。

薬の有用性を確かめて問題無ければいずれペットにも使う日が来るから安心して欲しい。

 

「ヒヨリはいつもの発作だからほっとくとして、依頼が終わったならもう帰る?」

 

「いや、どうせならもう少し観光してから帰ろう」

 

日が暮れるまでまだ少し時間がある。山海経へ来てから彼女達とはまだご飯を食べて服を買うくらいしかしていないし、折角の遠出なのだしもう少しくらい外を見て回っても良いだろう。

 

「ん、じゃあ行こ」

 

そう言ってミサキが私の隣に寄ってくる。しかし私の傍まで来た途端、顔を顰めてこちらを見据えてきた。

 

「……待って」

 

「うん?……あの、ミサキ?何故私の匂いを嗅いでいらっしゃるので……?」

 

ミサキは私の言葉を無視して尚も匂いを確かめる。

 

「……ムカつくくらい甘ったるい匂いがする」

 

えっ。

 

「……すんすん。あ、本当だ」

 

アツコまで!?

 

「……確かに、かなり匂いが強いな」

 

「ですね。あ、あの、もしかして、なんですけど……」

 

 

『――増えた?』

 

 

主語が抜けてはいるが彼女達の聞きたい事が何故か鮮明に伝わってくる。

いや怖いって!なんで匂いだけで分かるんだ!

……ど、どうする?彼女達は既に私を追及する構えを取っている。生半可な言い訳は通じそうにない。バカ正直にペットが増えましたと言ったとしても何をされるか分からない。そのくらいの圧を今の彼女達から感じ取れてしまう……。

 

「じ、実は依頼にも関わるから詳しい内容は話せないが、依頼主の部屋には特別な香が焚かれていてな。恐らくその匂いが移ったのだろう」

 

「……ふーん」

 

嘘は言ってない。なんなら本当の事だしこれならば上手く誤魔化せる……!

 

「……あ、服に髪の毛付いてる」

 

えっえっ。

 

「ほら。随分と長い髪の毛だね?」

 

「「「へぇ……」」」

 

おかしい……何だか肌寒くなってきた。

まだ冷え込む様な時期ではないと思うんだが、なんでやろなぁ……。

 

「じゃあ……お話聞かせてもらうから、時間貰うね?」

 

「ま、待て。待つんだ。君達は折角の遠出なのだから観光とかしないと勿体ないんじゃないか?だから――」

 

「今そういうの良いから」

 

はい……。

 

 

 

良いじゃんペットくらいさぁ!ちょっとくらい増やしても!

――あっ待って引っ張らないでくれ。これ私どこへ連れて行かれようとしてるんだ?あの、聞いてる?アツコ?ミサキ?ヒヨリ?サオリさん?話を聞いて?頼むから!




イルヴァ豆知識
・不老長寿のエリクシル
飲むと「永遠の若さ」フィートを獲得するポーション。服用すると年齢が固定される。祝福された物を服用すれば年齢が若返り、呪われていれば年齢が加算されたうえで固定される。

・妖狐
フィートの一つで一定のレベルを超える毎に尻尾の数が最大9本まで増える。尻尾の本数に応じて生命力・速度・魔法耐性・神聖耐性・暗黒耐性が増える。クッソ強力なフィートではあるがその分コストもべらぼうに重く、並のペットに使用するとこれ一つで枠が埋まってしまいかねない。貴重な神聖耐性盛れて偉いね♡



いやこれ本当に全く関係ない話なんですけど、ショウコ良いよね。
FF7リメイクのセフィロスがクラウドをかわいがる理由がよく理解出来ました。

かわいい俺の空っぽ人形……♡
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