モブの味方が聖杯戦争   作:もも吐き

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 登場人物の精神分析みたいなのを垂れ流してるだけです。まじ閲覧注意
 主人公がエゴイストとかいうレベルじゃない自己中。これ常識ってことでよろです


第4話 自己中には変わらないっていうね。

 だからあれほど聖杯のメンテナンスは定期的にやれといったジャマイカァぁああああ!!

 

 ――バグってやがる…ッ!

 

 

 まずこの、『聞き届けられる祈り』。

 スキル効果は単純明快。サーヴァント本体の同意の元、マスターが願いを言うだけで、それが実現される。

 

 ぼくのかんがえたさいきょうのサーヴァントですね分かりますん。

 

 何? このスキル。おかしくね?

 

 パワーバランス一人だけおかしいよ。ほかはヘボヘボなのに『聞き届けられる祈り』だけ明らかにおかしいだろ。

 聖杯戦争に参加する意味どこいった? ねぇ???

 

 「さーて、兄の非常識加減を聞いただろう、見ただろう、理解しただろう。しかもこの兄には聖杯にはない自立思考が備わっているので、願いのさじ加減もバッチリであーる。」

 

 茶目っ気たっぷりにウィンクされて気が遠くなった。

 何だこれ。何かおかしくないか?

 俺は知ってるんだぞ、何もかも、うまくいくことなんてないことを。

 

 ――日常でさえ、突然に牙をむくことがあることを。

 

 何処かに、理不尽があるはずだ。何処かに矛盾があるはずだ。

 これは、異常だ。おかしい。

 

 「…リスクは? 例えば、叶えた分だけ寿命が縮むとか。

 あるんだろ? あるんだよな、あるに決まってる。」

 

 自分がおかしくなっていることを、どこかで理解している。妙な怖気が走る。

 

 ――あってくれないと、困るんだ。

 

 何故か、強烈にそう思った。

 

 「特に無し。

 あァ、でも。よーく考えて使えよ?」

 

 「…っ!! そうだよなっ! ノーリスクなんて、ありえないもんな!」

 

 ほれ見たことか、代償のない奇跡なんて存在しない! そうじゃなかったら俺は今まで――。

 やめよう。考えるな。思い出すな。無かったことにしろ。

 

 「落ち着け弟よー。俺はお前が考えてることが大体分かる。気にすんな。それはそのまま忘れとけ。

 

 んで、リスクについての解説でしたよねー。

 お前の救済対象に、雁夜さん入ってるだろ? 救うとする。想像してみ?

 雁夜さん目線でいくと大切な人の大切な桜ちゃんが、悪の時臣によって、悪の親玉に送り込まれてしまった…、ってとこ。

 親玉曰く、聖杯を手に入れたら/時臣を殺したら、桜ちゃんは助かりますよーってさ。

 それを丸ごと信じてるのよー、雁夜さんは。

 

 雁夜さんの中では、時臣さんを殺す=桜ちゃんが助かる=葵さんに好かれる。っていう方程式ね。

 この計算式が確立されちゃったのは、未遠川事件での決闘だけど、雁夜さんにとって時臣を殺す=葵さんに感謝される、ってなってるのは、結構初段階の時点からだ。

 桜ちゃんを救うっていうのも、桜ちゃんが可哀相だからっていうのよりも、葵さんを笑顔にするためってのが大きい。

 から、後半になると、『桜ちゃんを救いたいから(時臣を)殺す』、じゃなくて『殺したいから桜ちゃんを救う』になってる。

 臓硯に誘導されたのもあるんだろうけどね、原作に無いだけで。

 さらに悪いことに、時臣さんを殺せば/桜ちゃんを救えば、その存在に成り代われるとさえ考えている節がある。

 そんで、今は桜ちゃん/時臣さんのために、長い間の特訓に実を結ぶために、蟲によって苦しめられている…。

 

 偶発的な衝突事故なんかじゃないんだ。一人ひとりが意地と信念と覚悟を持って、トラックに突っ込んでる。

 今俺を使って、パッ、と雁夜さんを助けて。お前は本当に感謝されるのか? まァ、桜ちゃんにはされるだろうが…。

 それさえも雁夜さんの反感を買うぞ? 彼は、桜ちゃんや葵さんの感謝と好意を報酬として、自分から地獄に向かったんだから。」

 

 お前だって嫌だろ? 約1年間の地獄を一瞬で無に帰されたら。

 

 兄貴が締めくくった言葉に、反対の意思とかは全くなくて、素直に、「なるほど」と思った。

 

 ――そうか、俺は思い込みが強すぎるあまり、望まれない救いを差し伸べるところだったのか。

 

 本当のところ、感謝とか本人の意地とか全部無視して、覚悟の無い桜ちゃんはなお更、今すぐにでも2人を救い出したほうがいいのかもしれない。

 …でも。

 

 「分かった。雁夜さんはやめる。

 もっと後の段階で、サポートする形で助ける。」

 

 「待って☆

 いやいやいや言った俺が言うのもなんだが、マジで? そんなすぐ諦めていいの?」

 

 「いい。間違った選択肢を選んだなら、自分でもう一度、間違いを悔いて、選びなおさなきゃならない。

 間違いに気づいても、それをやりなおせなくなるのは苦しいから、俺はその時――雁夜さんが間違いに気づいて、やりなおしたいと願ったとき――に雁夜さんを…、ほかの皆を救うよ。

 正義の味方になれたら、って思うけど、俺はそんな器じゃないしな。

 どっちつかずのエゴイスト。そんなので十分だと思う。」

 

 兄貴は目をつぶっていた。

 何秒も何十秒も目をつぶって、ニッっと笑った。

 

 「お前…。兄ちゃん感動したわァ…。

 小さいときはこれでもかってくらい自分優先の自己中だったのに、今はこんなに他人優先の自己中になって…!」

 

 喧嘩なら買いますが?

 




 これプロローグで自分が間違ったことをしてたのが大分トラウマになってるって設定なので、ほいほい兄貴の言うこと聞いてるだけです。
 だ、だから別に、洗脳したわけじゃ、な、な、ないんだからねっ!

 ところで皆気づいてるか…?
 未だにこの兄貴、何で原作知識を持ってるのか、言ってないんだぜ…?
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