白の色への渇望   作:山瀬 鳴

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※シナリオ改変のお知らせ
白痴はヴァイスの記憶がない頃に制作したと書いていましたが「エクリプスの掲示板機能に気づかなかった時期に制作したもの」とさせてください。
展開考えていたら矛盾が発生したので。申し訳ありません。
なお現在書き直しが終了しています。


フィクサー試験 前編

「…特色?」

「おや、わかるものなのかい?」

「割と情報は来る…とりあえず、今の現状を教えてくれ。何故俺は都市にいる」

「君が知らないなら私も知らないけど…急にこの研究所が11区の中に現れてね。調べることになったんだ。ウチは割と小さな事務所だからね」

「特色の事務所が小さい…?」

「最近独立したからさ…まぁそんなことはどうでもよくて。調律者が出張っていない時点で多分君の存在はセーフなんだと思うし、君も行く当てがないんだろう?ならウチで働かないかい?人員も今そんなに足りてないんだ」

なるほど…願ったり叶ったりだ。フィクサーとして働けるなら働きたいし、L社のゴタゴタに巻き込まれずに済むならそれでいい。

「お願いする。マーリン」

「はいよ。ところで君の名前は?」

「…今はヴァイスと名乗ることにしている」

「?どういうことだい?」

「正式な名前がない。だから自分でヴァイスと名乗っている」

「そうか。じゃあいこうかヴァイス君」

「あぁ、待ってくれ。荷物をまとめたいから少し待ってくれないか。あと食料がない」

「そうか。まぁここは君の家なのだろう?食料は後で買ってきてあげるから、十分用意してくれたまえ」

 


 

135:ヴァイス

ただいま

 

136:名無しの都市民

お、やっと帰ってきた

 

137:名無しの都市民

で、何があった?

 

138:ヴァイス

・家が裏路地11区に突如転送される

・自称特色の「白の魔術師」が我が家に凸りに来る

・白の魔術師の事務所に勧誘される

今ココ

 

139:名無しの都市民

白の特色!?

 

140:名無しの都市民

いたんか白…

 

141:名無しの都市民

てか外郭から都市に転送とかヤバくね?

 

142:ヴァイス

ヒント:俺は今生きてる

 

143:名無しの都市民

これ以上ない説得材料で笑う

 

144:名無しの都市民

確かにアウトなら頭に殺されてるか

 

145:名無しの都市民

とりあえず今からどうすんの?

 

146:ヴァイス

とりあえず薙刀に命名したら荷物まとめて運ぶ。

というわけでネーミングニキいる〜?

 

147:ネーミングニキ

一連の流れ読んだけど意味不明すぎる…

 

148:名無しの都市民

居たわネーミングニキ

 

149:名無しの都市民

で、新作はどんなのよ

 

150:ヴァイス

うい

【白の刃に黒の柄を持つサイバーパンク風の薙刀】

 

151:名無しの都市民

おお、流石イッチ

 

152:名無しの都市民

カッコいいな。柄は黒なのが分かってるって感じがする

 

153:ヴァイス

で、電流を流すとこうなる

【白い電流の刃と柄が伸びている】

 

154:名無しの都市民

!?なんだこれカッケェ!?

 

155:ネーミングニキ

待ってくれこんなロマン要素聞いてない

 

156:名無しの都市民

なんだこの刃!?

 

157:ヴァイス

白痴では疑似プラズマだったのがマジプラズマになった。しかも都市技術で圧縮して固定化することにも成功。代償として近づくとこちらが焼ける可能性が出てきたけどそんなことは些末な問題ですよね

 

158:名無しの都市民

流石にそれは頭おかしい

 

159:名無しの都市民

都市の技術イカれ過ぎでは?

 

160:名無しの都市民

いやまぁそれくらいは普通にやりそうなのが都市なんだけど

 

161:名無しの都市民

>>159

>>160

え、ツッコむとこそこ…?

 

162:名無しの都市民

どう考えても自滅するシステム組み込まれてるという部分のほうがヤバいと思うのですが…

 

163:名無しの都市民

だって都市だし…最悪施術すればいいだけだし…

 

164:名無しの都市民

これくらい都市じゃ日常だぜ!

 

165:ヴァイス

そうだぞおまいら何言ってんだここは都市だぞ

 

166:名無しの都市民

えぇ…(ドン引き)

 

167:名無しの都市民

安全性イズどこ

 

168:ヴァイス

んなもんないしいらない

 

169:名無しの都市民

えぇ…(ドン引き)

 

170:名無しの都市民

で、どうするんだ?イッチ荷物たくさんあるだろ?

 

171:ヴァイス

では問題です

 

私が手につけてるものはな~んだ?

 

172:名無しの都市民

あ〜そういや沈黙の手袋してるんだっけ

 

173:名無しの都市民

無限収納手袋か

 

174:名無しの都市民

そういや最初の頃に言ってたな

 

175:ヴァイス

正確には沈黙の劣化版だけどな

 

176:名無しの都市民

でもイッチにとっては必須アイテムだろソレ

 

177:ヴァイス

それはそう。とりあえずコレに武器と多少の日用品詰めてあの自称白の特色を待つことにする

 

178:名無しの都市民

自称白の特色とかいうパワーワード

 

179:名無しの都市民

まぁまだ出てきてはいないからな白の特色は

 

180:名無しの都市民

公式で出ていない情報が開示されるこのスレイズ何?

 

181:名無しの都市民

そこにツッコんだら負だぞ

 

182:名無しの都市民

てか命名はどうした

 

183:名無しの都市民

そうやん忘れてた

 

184:ネーミングニキ

そう言うと思ってもう候補考えてあります

アルバスとかどうでしょう

 

185:名無しの都市民

烙◯かな?

 

186:名無しの都市民

 

187:名無しの都市民

>>185

さてはお前決闘者だな?

 

188:ヴァイス

カッコいいじゃん。意味は?

 

189:名無しの都市民

しまったイッチ遊◯王知らないのか

 

190:名無しの都市民

まぁイッチ重病人だったしな…

 

191:ネーミングニキ

ラテン語で白ですね

 

192:名無しの都市民

安直ぅ〜

 

193:ヴァイス

よしお前の銘はアルバスだ

 

194:名無しの都市民

んで気に入るイッチもイッチよ

 

195:名無しの都市民

微笑ましいわホントに

 

196:ヴァイス

じゃあワイは荷造りするから

 

197:名無しの都市民

うい。気をつけろよ

 

198:名無しの都市民

ちゃんと生きて帰るのよ〜

 

199:ヴァイス

いやもうこの家には帰らねぇし。

あとそう簡単には死なねぇよ

 

200:名無しの都市民

それはそう

 

201:名無しの都市民

イッチ強いもんな

 

 


 

「ふぅ…荷造りはこれくらいでいいだろう…それにしてもこの手袋本当に無限に入るな…未改造のパーツ達含めて全部入ったぞ」

疲労を感じ腰を下ろしたタイミングで、ぐぅと自分の腹が空腹だと告げた。

「そういや狩りに行く前に飛ばされたし、なんも食い物ないからな…あのマーリンって人を待つしかないか…」

「呼んだかい?」

「…居たんですか」

「まーまー。そんなツンツンしなくていいじゃないかヴァイス君」

「いや、信用ならないんで…」

「おっと素直なのはいいことだけどさ。特色も人間だぞ」

「そうですか…それよりも」

私は彼が持つ魔術師が持つようなデザインの人の背丈程の大きさの杖に目を向ける。

「ソレが武器ですか」

「気になるの?」

「まぁ。貴方の異名にも関わるでしょうし」

「まぁ、ソレくらいなら教えてあげよう」

そう言うと彼は杖を力強く振り回し、

「そぉい!」

掛け声がしたかと思うと、目の前の壁が粉砕された。

「さて、何が起こったか分かったかな?」

「…投石機、ですか」

「…マジ?一発で見抜く?」

「杖の先から質量弾を投げ飛ばして攻撃する…なるほど。中々強力ですね」

「銃でもないから税金も安くなるんだよねコレ〜でも普通の人は見切るのが不可能だから突如爆発したように見える。だから魔術師って理由」

「……そうですか」

いや、恐らく違う。彼がのし上がったのは別の要因…話術辺りだろうか。

彼の言葉には何か引き込まれるような感覚がある。恐らく、それが魔術師の由縁だろう。

超速の投石と人の心に付け込む話術…成る程。コレは特色だ。

「で、荷物は?」

「…この手袋の中に」

「…収納手袋か。中々いいもの持ってるね」

「落ちてたので使わせてもらっています。とりあえず武器と改造道具、部品を全部入れておきました。あと全財産も」

「そう。とりあえずご飯食べる?ハムハムパンパンのサンドイッチだけど」

「頂きます」

…マジか。ハムパン食えるのか俺。後でスレ民に自慢しよ。

「はい。コレ君の分」

渡されたのはハムとレタスのサンドイッチ。

一口齧ると小麦の風味とレタスの食感、ソースとハムの味が口の中に広がっていく。

「…美味い」

多分、ここまで美味い料理を食ったのは初めてだと思う。病気のせいで全身の感覚が鈍かったせいか、味覚があまり良くなかった。コッチに来てからの焼き鳥なんかもそうだが、コレほどまでに美味しい食事は向こうでは一切無かった。

「ハハハ、泣くほど美味しいのかい?」

「…今、私泣いてるんですか?」

「気づいてなかったのかい?」

「…人と何かを食べるのは初めてなんで」

「そうかい」

そう言いながら隣でサンドイッチを頬張る彼の顔を、私は忘れることはないだろうなと思った。




白痴
ヴァイスが初めて作った武器。サイバーパンク風の刀。
内部には炎熱装置や帯電装置、鞘には単発式銃を仕込んだ改造武器。
白痴の意味は「何も知らぬ者」。
命名理由は「自分はこの世界について何も知らないため」「あと単にカッコいいから」。

余談だが坂口安吾とドフトエフスキー、両者の作品のタイトル一つに「白痴」というものがある。
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