サブタイトルに合わなかったんですね。はい。ほんとすいません。
これからはアインクラッド中心に(もう現実に戻ることはないと願いたい)書いていきます。
「やっとここに戻ってこれた…」
俺はSAOに再びログインできたことに喜び以上のモノを感じた。またここで剣を振れる日をどれだけ心待ちにしていたことか。もう先ほどの出来事さえ忘れようとしている。
「よし、早速一狩りするか。」
まだ人は多いとは言えないが着々とログインしてきている。キャラクターメイクをしていた人達だろう。早くしないとβテスターの意味がない。(まぁ、既に実戦経験を積んでる時点で何倍も有利な状況に立っているんだが)
そんなことを考えながら俺は市街地の中を走りぬけ武器屋へと行く。そこでβテストの時に使っていた片手用直剣「ビギナーソード」を購入する。初期の頃に使っていた剣だけあって懐かしい。だがステータスがやっぱり物足りない。βテスト時の装備とステータスになるのはいつごろだろうか。まぁ、気にしない。これはこれでまた新たな楽しみだ。
俺はフィールドに出た。そこにはだだっ広い草原という変わらない景色が広がっている。そしてこのフィールドにポップするモンスターの一つ、某有名ゲームでいうスライム的初期モンスターのフレンジーボアLv1レア1の普通のモンスターだ。見た目は青い猪そのものだ。
向こうが俺の存在に気付き得意の突進をしてくる。それを俺は右にステップを踏みながら躱す。そしてこのゲームの最も重要で面白いシステム【ソードスキル】を放とうと構えに入る。
剣を右肩に、並行に構えて少しタメをつくる。すると刀身が赤く光り出す。システムがモーションを感知しソードスキルが発動した証拠だ。途中でやめることもできるがそれをすると技後硬直時間よりも長いディレイを課せられるのでそれをするものはいないだろう。
発動させたスキルは片手用直剣基本技「スパイク」だ。基本技としては優秀な技で軽い突進も含みながら敵を切り裂く。
少し前方にいたフレンジーボアにヒットし、HPの6割を削る。
「よし、感覚はだいたい覚えているな。」
今のソードスキルでは初期値だとせいぜい4割位しか削れない。しかし全てのソードスキルはその動きに合わせて自分で意識的に体を動かすことによって速さ、パワーをブーストできることを俺はβテスト期間で見出した。もちろんスキルのモーションにあわせてなのでタイミングを間違えたりあまりにも大きくズレるとスキルが弾け飛び硬直時間を課せられてしまうので身につけるのには時間が掛かった。それが二週間経った今でも覚えていることは非常に良い状況だと言える。これなら前みたいに苦戦することもなさそうだ。
と、一通り考えを巡らせたところで再びフレンジーボアの突進攻撃がくるので同じように右ステップで躱し、「スパイク」をお見舞いする。
すると猪はその体を軽く膨張させてすぐに弾けポリゴンの欠片となって舞い散る。
この時の効果音と光景はやっぱり気持ちいな。という感慨に浸りながら。目の前に現れたリザルト画面に目を通す。取得経験値、col(この世界での通貨)は変わりないことを確認する。
正直最初はこれの作業ゲーである。躱して斬るそれの繰り返しで8Lvまであげないといけないのは普通のゲームならつまらないレベリングだがこう自分の体を動かしながらだと楽しく思える。
気づけば時刻は18:56となっていた俺は草原を奥へと進み次の街まであと2/3というところまで来ている。だいぶ暗くなってきたし引き返しながら遭遇したモンスターを狩りながら帰ろう、と歩みを今来た方向へと進める。
ふと、目の前の岩陰に宝箱があるのに気づく。こんなのはβテストのときはなかった…変更点もあることを心に入れておこう。そう思いながら宝箱に近づき開ける。中には【銅の盾】が入っていた。片手用直剣を装備している俺ならば装備できるものだし宝箱だけあってそこそこレア度や数値も高いが盾は好きじゃないので使わない。しかしβテストと数値が変更されていないかを確認する。右手の人差し指と中指を揃えて伸ばす。それを上から下にスライドするようにして空をきるとメニューが現れる。
そこからアイテム欄を選び【銅の盾】を選択、「詳細」をタップしステータスを見る。この装備は数値の変更はないようだ。しかしこの先全くないとも言えないので結論から言うと無駄な確認だったのかもしれない。
そういえばメニュー画面そのものをみてないな、と思い一通り確認する。上からステータス画面、装備画面、スキル画面、アイテム画面、フレンド、マップ、クエスト、等を見ていくが何も変わったところはない。最後に設定画面を見る。ここではGMコールや用語集、ログアウトの項目がある…はずだった。
「ログアウトボタンが…ない!?」
いや、そんなわけがない。初日のしかも初めてメニューを開いたんだバグくらいあるよな。と思いメニューをしまいもう一度開くがそこにある空白にログアウトの文字は見えない。
そして視界端の時計が19:00になったその瞬間。青い光が身を包み込んだ。
俺はこの現象を知っている。転移の時に起こる現象だ。しかし今ここでおこるなんておかしい。まず俺は転移結晶を使っていない、というより持っていない。そして転移するときの起句「転移」すらいっていない。ということはこれはシステムのバグということになる。そこまで考えたとき視界が真っ白になり、体を浮遊感が襲う。
視界が開けるとそこははじまりの街の大きな広場。ログインしたユーザーが最初に降り立つ場所だ。
周りにはたくさんの人がいる。どうやら全ログインユーザー1万人が集められているらしい。そして騒がしい。
四方八方から「ログアウトさせろー!」「なんでここに集められたんだ!」「早く出せ」
という声が聞こえてくる。もうみんな気づいているのか。
これは非常にまずい事態である。初日サービスとはいえどログアウトできないミスは一番最悪のエラーだろう。
すると空が(正確に言うと上の層の底だが)赤く染まりそこから血のような赤い液体が滴り落ちそれが巨大な赤いローブを羽織った人の形になっていく。が顔は無い。
「何かのホラーかよ。」
ついそうつぶやいてしまう。周りからは女声の悲鳴が聞こえる。
そんなことなど気にもしない赤いローブが言葉を発した。
「諸君、
私の世界?ということはGMなのか?という予想を巡らせたときそれに答えるが如く再び喋り出す。
「私は茅場茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ。私はこの世界を作り出した。そしてここに君たちプレイヤーがいる。もう目的は達せられた。後は十分にこのゲームに抗うがよい。
そして一つ忠告だ。これ以降このゲームでのあらゆる蘇生機能は一切発動しない。HPゲージが全損したその瞬間ナーヴギアが諸君らの脳を焼き尽くす。尚、外部からのナーヴギア取り外しも期待はしないほうがよいだろう。取り外し行為が見られた場合その人の脳はHPゲージ関係なく焼かれることになる。これはニュースでも報道してもらっている。よほどのわからず屋が身内に居ない限り君達は安全にゲームを楽しめる。
その途中で一時回線が切断され君たちの体は安全な病室へと送られる。心配するでない。現実世界での不祥事によって死ぬことはないであろう。君たちが現実世界へカエルにはこの塔の最上階100層に到達しそこでボスを倒すことだ。それでは君たちの幸運を願うよ。
P.S君たちのアイテムストレージにプレゼントを送っておいた。」
そう長々と告げると赤いローブは消滅していった。それと同時に広場全員(俺を含め)の身を一瞬青い光が包んだ。何も変化はないように感じる。そこで先ほど茅場晶彦と名乗るオーブが言っていたことを思い出し、アイテムストレージを見る。
「【手鏡】?」
それをタップしオブジェクト化する。そしてそれを覗き込むと…
「嘘…だろ!?」と小声でつぶやく。
βテスト時代の頑張ってメイクしたクールな感じのキャラがぁぁ!と叫びたくなるほどの衝撃だ…
「まさか、プレイヤーネームも…!?」
と思いステータス画面を見てみたいがそこはかわらず『ヴァイス』のままだしLv8、スキルスロット3つは「片手用直剣」「索敵」「武器防御」。スキル値も変わっていないことを見てホッとする。
そしてこれで一つわかったことがある。男女比のバランスが完全に変わった。
いわゆるネカマがいたのだ。たぶん女子プレイヤーなんて3割もいないだろう。
まぁ、どうでもいい。これはデスゲームと化した。それにかわりはない。
とりあえずレベリングだ。レベリングである。それをしなければこの世界では生きていけない。すぐに始まりの街周辺のモンスターは枯渇しリポップの取り合いになる。
だからその前になんとしても一匹でも多く狩らなければならない。
先ほど確認したとおり幸いにもステータスには干渉がなかったのでこの辺のmobならソードスキル一発で倒せるほどにはなっている。
はじまりの街を駆け抜け俺はフィールドへと旅立つ。これがデスゲームの最初の一歩となった。
二話。デスゲームがついに始まりましたw
えー、っとプロローグと違い長くなってすいません。
プロローグはいかに1000文字行くかの戦いでしたが今回は気が付けば1000、2000と文字数が増えていくばかりです。もう少しスキル熟練度があがれば文章もまとまると思います(笑)
次回からはとうとうアインクラッド攻略に入っていきます。
長々と書いてしまいましたが最後まで読んでくれてありがとうございました。
長さは恐らくしばらくは安定しません。
では次回もよろしくお願いします。