デュエルアカデミア不合格列伝   作:交響魔人

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まさかのカードがOCG化という事で執筆しました。
何というか、時代を感じますね…。


吠えろ!ガトリング・オーガ!

 デュエルアカデミアの実技試験。

 

 

『受験番号30番、試験会場までお越しください』

 

 

 アナウンスが響くと、試験会場にいた一人の浅黒い肌の少年が走り出す!

 

「お、おい!まさかここから飛び込む気か?!」

 

 

 そんな声が響く中、受験生は会場へ向かって飛び込む!

 

 

「イィーーヤーーッホーーウ!」

「う、うぉおおおおっ?!」

 

 

 試験官が動揺する中、少年は素早くデュエルディスクを構えて叫ぶ!

 

「受験番号30番!腕切 終(わんきり おわる)!」

「あ、え?」

「デュエル!」

「で、デュエル!」

 

 

 

 完全に気圧される試験官を前に、少年は素早くドローする。

 

 

「俺の先攻、ドロー!俺は、ガトリング・オーガを召喚!」

 

 

 受験生の場に、軍服を着こんだ鬼が現れる。

 左半身は機械になっており、腹部はガトリング砲と化している!

 

 

 

 

「な、何だこのモンスターは…」

 

 

 試験官は初見のモンスターに動揺する中、観客席では。

 

 

『何だ?あの雑魚は』

『攻撃力800を攻撃表示って』

『派手に登場する割に、やる事がショボイ』

 

 

 と好き放題言われる。

 

 

 

「俺はカードを5枚伏せる!」

「5枚の伏せカードだと?」

 

 

 

 カードが伏せられるたびに、ガトリング・オーガの弾帯に弾が装填されていく!

 

 

「一体、何をするつもりだ…?」

「ガトリング・オーガの効果発動!1ターンに3度まで、俺の魔法&罠ゾーンの裏側表示カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる!墓地へ送った数×800ダメージを相手に与える!」

「何だって?!伏せカードが5枚という事は…」

「全弾発射、ファイヤー!」

 

 

 ガトリング・オーガが高笑いを上げながら、銃撃を試験官に浴びせる!

 

 

 メタル化魔法反射装甲、鎖付き爆弾、団結の力、武装転生、魔導師の力が墓地へ送られる中。

 

 

 

「う、うわああああああああ?!」ライフ0

 

 試験官のライフは尽きた。

 

 

 

「イヤッホォウ!決まったぜ!必殺先攻ワンターンキル!あーはっはっはっはっは!」

 

 

 

 腰に手を当て、ひとしきり高笑いする受験生。

 会場が静まり返っている中、その声はよく響いた。

 

 

 受験生は試験官がようやく起き上がると、深々と一礼する。

 

 

「ありがとうございました。」

「…試験終了、おめでとう…君の、勝利、だ。」

 

 

 

 だが受験生に先攻ワンターンキルされたショックが強かったのか、試験官は休憩室へ運ばれていった…。

 

 

 

 

 

 

 その後。彼を入学させるかどうかで、会議は揉めた。

 

「クロノス教諭、彼は入学させるべきです!」

「シニョールは、彼にワンターンキルされたノーネ?!それなのーに、入学させたいナンーテ?」

「だからこそ、です。ガトリング・オーガの効果を発揮するには、デッキの魔法・罠カードを多めにして、モンスターを少なくする。私ならそうします。」

「そうなノーネ、ソラソーネ」

「デュエルログを見てください。」

 

「フムフム、ティラミース?装備カード扱いになる罠と、装備魔法、それと…武装転生?」

「墓地の装備魔法及び装備効果を持つ罠カードの数まで、「武装転生トークン」を呼び出す魔法カード、その後、このカードを含む魔法・罠カードをすべて破壊し、その後、墓地の装備効果を持つカードを可能な限りセットする…。分かりますか?」

「ツマーリ?もう一度ガトリング・オーガによる効果ダメージを狙えるという事なのーネ?!」

「はい!もしも彼がガトリング・オーガの効果で墓地へ送るためだけの魔法・罠カードを使っていれば、私も入学には反対していました。クロノス教諭、彼は破天荒な言動が目立ちます。デュエルも派手なワンターンキル狙い。ですが、その戦略は練り上げられた物。彼を入学させれば、生徒にとって良い刺激になるかと。」

 

 

 

「私は、そうは思いません。」

「な、何故ですか?」

「彼は単なる目立ちたがり屋。それは明らかでしょう?私には彼のデュエルは『勝てればそれでいい』というリアリストめいた物しか感じられません。」

「恐れながら、デュエリストの世界は厳しい。その中で生き抜くには、少々過激で破天荒な方が。」

「先攻ワンターンキルをする生徒は悪影響を齎します。彼相手なら先攻をとり、効果ダメージ、モンスター効果対策のカードを引き当てなければ負ける…。生徒のモチベーションが低下するのでは?」

 

 

 そんな中、鮫島校長は判断を下す。

 

 

「デュエルとは魂をぶつけ合う物。確かに、対策カードを引けねば1ターンで負けるとなれば、月一試験でモチベーションが低下する生徒も出るでしょう。ですが、そうして切磋琢磨する事で互いに良い影響を与えると私は考えます。」

「決まりなノーネ」

 

 

 クロノス教諭は結論を下すが、入学に反対した教員は表面上は穏やかだが、内心腹黒い物を抱えていた…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後。自宅の郵便受けを見た終少年は、不合格通知を受け取る。

 

 

「あー…。高笑いしたのが不味かったのかな?まぁ、別にデュエルアカデミアに行かなくてもプロにはなれるか。」

 

 彼がデュエルアカデミアに行きたかったのは、何せ周りでデュエルをしてくれる相手が居なくなったからだ。

 ならば別のデッキを組めばいいと思われるだろうが、彼にとって、ガトリング・オーガはド派手な効果が気に入ったのだ。

 

 

 だからこそ、同年代の強豪が集まるアカデミアなら、切磋琢磨しあえる相手と出会えると思っていたが。

 

 

 

 

 

 

 後日、デュエルアカデミアにて。

 

「何?入学辞退していた?」

「はい。どうも滑り止めだったようで…。」

「…まぁ、そういう事もあるか。」

 

 

 入学に反対した教員は、発送前の合格通知と不合格通知を差し替えて発送。

 まんまと入学阻止に成功した。

 

 

「…フン。栄光あるデュエルアカデミアに、あんな生徒は必要ない。」

 

 彼の名は、龍牙という。

 

 




という訳で、ガトリング・オーガでお送りしました。こういう「不合格」もあったんじゃないかな?とは思います。アカデミアの管理体制は緩い気がします。

入学していたら、たぶん三沢君とライバル関係になっていたんじゃないかなーとは思います。
ただ、月一試験では特例で毎回後攻にされるでしょうが。
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