IS〜転生者は楽しみたい〜   作:聖命蓮

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今作初のゲーム回だオラァン!!




オリ主物申す

 

 

〜sideセシリア〜

 

 

 

言われたことが理解できなかった。

否、言われたこと自体は分かる。だが、唐突に言われたことも相まって、咀嚼するのに時間が掛かっているだけだ。

 

目の前にいる男・・・『2番目(セカンドマン)』は今確かにこう言った。

 

『ゲームで決めようか』と━━━

 

 

セシリア「・・・『ゲーム』ですって?」

 

 

念には念を入れて確認する。頭に血が上っていた為、聴き逃した可能性を考慮して。

 

 

蓮矢「あぁ、決闘だなんだとまどろっこしい事は抜きにして、簡単な『ゲーム』で決めようって言ってるんだよ。」

 

 

ヘラヘラと薄ら笑いを浮かべながら男は続ける。

 

 

蓮矢「そうだなぁ・・・あまり時間を掛けるのもなんだし、ココは誰でも知ってるゲーム━━━『ジャンケン』なんて如何かな?」

 

セシリア「ジャンケン?」

 

 

コチラの聞き返す言葉に男は頷く。

「ただし」と指を立てて、言い含めるようゆっくりと続ける。

 

 

蓮矢「普通のジャンケンじゃあない。━━━いいか?()()()()()()()()()()()

 

セシリア「━━━は?」

 

蓮矢「オレがパー以外を出したら『俺の負け』・・・だが、パー以外の手を出してオマエに勝ったら、オマエも負けだからこの場合『引き分け』━━━もちろん、パー以外を出してあいこになったら『俺の負け』だ。」

 

セシリア「━━━━━。」

 

 

パー以外出したら負け?

この男は何を言っているのか、警戒を強める。

 

 

セシリア「・・・ルールについては分かりましたわ。━━━それで、私が勝ったら?」

 

 

話が早くて助かるとでも言いたげに、男はニヤッと嗤う。

 

 

蓮矢「アンタが勝ったら、そちらの要求を全て呑もう。レコーダーをアンタに渡すも良し、この場で壊すも良し。アンタを散々コケにした罪で死ねというならそれも仕方ない」

 

セシリア「・・・・・・このッ!」

 

蓮矢「━━━で!オレが勝ったら、逆にアンタがオレの要求を全て呑むワケだ」

 

 

楽しそうに、だが氷より冷たい表情に、不気味に笑みを張り付かせて。

下品にも、醜悪にも、そして━━━冷酷にも思える口調で、男は続ける。

 

 

蓮矢「コッチは命まで賭けるんだ━━━ならそっちも、貞操とか色々賭けてもいいだろ?」

 

 

先程まで頭に上っていた血が、寒気と共に急激に下がって行くのを感じる。

だが、普段以上に冷静になる事ができた頭で、慎重に━━━問う。

 

 

セシリア「━━━引き、分けたら?」

 

蓮矢「レコーダーの録音データをアンタの目の前で消去しよう。その代わり━━━」

 

 

男は一転して、困ったかのように頭をかいて

 

 

蓮矢「些細な願いを叶えてくれないかね?政府の連中、自分達の都合でホテルに軟禁した癖に、支払いはオレ持ちだったんで、手持ちがスッカラカンなんだわ。

寮に入るにせよ、またホテルに逆戻りするにせよ、先立つものが無いと困るわけよ?」

 

セシリア「・・・つまりは、当面の生活費を出せと?」

 

 

セシリアの言葉に、男はニッコリと笑う。

 

━━━なんてことはない。

あれこれ理由をつけていたが、要はしばらくの間タカらせろと、そう言っているのだ。この男は

 

 

蓮矢「どうする〜?止めとく〜?」

 

 

男はコチラを挑発するように再び薄ら笑いを浮かべてくる。

あからさますぎる挑発。

分かり易すぎるその挑発に、あえてノる。

 

 

セシリア「━━━いいでしょう。その勝負、ノりましたわ。」

 

蓮矢「オーケー。じゃあ、始めようか。」

 

 

ニヤニヤと、真意を掴めない言葉を口にしながら、ゆっくりと構えを取り始める男。

そんな男とは裏腹に、セシリアは頭の中で猛然と思考を巡らせていた。

 

 

━━━━━パーしか出さない?

 

そう言われて、ほいほい私がチョキを出すとでも?

提示された条件を見れば━━━あちらの意図は明白

あいこを狙っての勝負━━━これ以外考えられません。

この男がパー以外負けと言うなら、私が出す手の勝率は━━━

 

グー:2勝1分

チョキ:2勝1分

パー:1勝2分

 

━━━となる。

 

パーしか出さないと宣言し、私が素直にチョキを出したらグーを出して『はい予定通り〜バカ正直乙』とでも笑い腹積もりなんでしょう。

かといってパーを出せば━━━負けることはないけれど、ほぼ確実に引き分けられて結局この男の思う壷・・・。

 

━━━この男は、私が絶対にグーは出さないと思っている。

 

━━━バカにして━━━っ!

 

グーでもチョキでも、私の勝率は『2:1』ですのよ。

狙い通り引き分けになんてさせるものですか━━━!

 

 

キッと蓮矢()を射抜くように睨みつけるセシリア

 

 

セシリア「━━━━っ!?」

 

 

だが、睨んだ蓮矢()の顔を見て、思わず息を呑む。

そこに憎たらしい軽薄そうな男がいたから━━━ではなく。

冷徹に、ただ冷静に己が勝利を確信する男の薄ら笑いだけがあったから。

 

蓮矢()の表情に、冷水を掛けられたかのように、再び頭に上った血が下がっていく。

 

 

違う、落ち着け、冷静になるんですのよセシリア・オルコット。

自分に言い聞かせ、再度思考を巡らせる。

ここで私がグーを出したら、相手が唯一勝てるパーを出す可能性があるかもしれないんですのよ!?

 

 

━━━そうですわ、この男は宣言通りパーを出すしかないんですのよ。

 

負ける可能性があるのはどの手も同じ━━━!

勝てればラッキー、引き分けで予定通りなんですもの!

 

 

蓮矢「・・・そろそろいいかな?」

 

 

既に勝利したかのように笑う男がそういう━━━が

 

 

セシリア「ええ、そちらこそ。ココロの準備はよろしいですの?」

 

 

同じく、勝ちを確信したセシリアが答える。

 

 

セシリア「(手は既に見えているんですのよ━━━吠え面をかくといいですわっ!)」

 

 

蓮矢「じゃあ行くぞ、じゃーんけーん━━━」

 

 

━━━ぽん、と。

 

 

『チョキ』を出したセシリアの目が

 

 

セシリア「なっ━━━!?」

 

 

━━━━━━『グーを出した』蓮矢の手に、見開く。

 

 

セシリア「なっ、な━━━なん、で・・・そんなはずは・・・」

 

蓮矢「挑発にノッてバカ正直にグーを出さなかったことは評価するけど━━━まだ足りない。」

 

 

男は淡々と、セシリアの心中を代弁し始める。

 

 

蓮矢「オレの挑発にノッて、自分が唯一負ける可能性があるグーを出そうとした。

 

だが、オレの表情を見て冷静になり、オレが『パー』以外では勝ちがないのを理解した。」

 

 

セシリア「━━━なっ!?」

 

 

読まれていた!?つまりあの表情は・・・全部、芝居!?

 

 

蓮矢「と、そこまではいいけど、オレを負かすつもりなら『パー』にしとくべきだったな」

 

セシリア「そんな!?チョキを出していれば勝つ確率はパーの倍ですのよ!?」

 

蓮矢「だからこそ、オレはオマエがチョキを出すと予測できる。

オレが予測している事をオマエが気付いて入れば、オマエはパーを出せた。

だから、言ったろ?

 

━━━━━まだ、足りないって。」

 

 

全て読まれ━━━いや、動かされていた。

 

 

セシリア「━━━くっ・・・」

 

 

悔しそうに唇を噛み、ガクッと膝を折り、床に手をつくセシリア。

 

 

蓮矢「それと、そもそもこの勝負、最初からオレの一人勝ちになるようになってるんだよね〜」

 

セシリア「分かってますわよ。引き分け狙いだからでしょう?構いませんわよ、高々多少の支援くらい━━━」

 

 

落ち込んで、投げやりにそう答えるセシリア━━━だが、

 

 

蓮矢「うん、そこ。そこそこ。━━━━『()()()』?」

 

セシリア「・・・・・・はい?」

 

 

蓮矢「━━━おいおい、まさか忘れちゃったの?

他のみんなは?━━━え、マジで?

・・・仕方ないなぁ、じゃあよ〜く思い出してくれよ?オレは確かにこう言ったぜ?」

 

 

周りのクラスメイトや、隣にいる山田先生にも確認してから、内容を再び言い始める

 

 

━━━ 些細な願いを叶えてくれないかね?政府の連中、自分達の都合でホテルに軟禁した癖に、支払いはオレ持ちだったんで、手持ちがスッカラカンなんだわ。

寮に入るにせよ、またホテルに逆戻りするにせよ、先立つものが無いと困るわけよ?

 

 

蓮矢「さて!ココで問題です!━━━オレは『些細な願い』の内容を言ったか?」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

セシリア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

 

クラスメイト達「「「「「「はぁぁぁぁぁ!!??」」」」」」

 

 

長い沈黙の後、クラスメイト達からも驚きの声が上がる。

セシリアも慌てて立ち上がり、猛然と抗議する。

 

 

セシリア「え、だって、生活費を出せということか、って確認しましたわよね!?私!」

 

蓮矢「うん、したね?━━━でもそれ肯定してないよ?オレ。」

 

 

5分と経っていないコトを映像音声付きで思い出そうと脳をフル回転させ必死に思い出そうとするセシリア。

 

ホテルに軟禁、手持ちがスッカラカン、先立つものがない、などという言葉に飾られて。

蓮矢は━━━この男は━━━ただ。

 

━━━━━━()()()()()

 

勝手にタカらせろという意味だと、思い込んだのは━━━

 

 

セシリア「あ・・・・・あぁ・・・。」

 

 

呼吸が上手くできない。視界がグニャリと歪み、脚が自分のものではなくなってしまったかのように、震えて動かなくなる。

 

 

蓮矢「さて━━━じゃあ、聞いてもらおうか?

オレの『些細な願い』ってヤツを━━━!」

 

 

とびっきりの笑顔を浮かべ、教壇から、1歩、また1歩とコチラに近づいてくる。

 

周りが騒いでいるように感じるが、それよりも自身の心臓の音が、周りに聞こえているのではないかと錯覚を覚える程バクバクと鳴り響いていた。

 

 

セシリア「い、いや・・・こ、来ないで・・・」

 

 

その先は聞きたくないと、嫌だと、幼子のように目尻に涙を浮かべる。

 

 

蓮矢「耳の穴かっぽじって、よ〜く聞きやがれ。オレの『些細な願い』それは━━━」

 

 

セシリア「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

蓮矢「━━━━━━━━━━━━━この場で、今すぐ誠心誠意の『謝罪』をしろ。」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?

 

 

 

 

〜sideセシリアout〜

 

 

 

〜side蓮矢〜

 

 

 

教室内を長い沈黙が包み込む。

オルコットは何を言われたのか分からないって感じに呆けた面をしてる。

 

そんな空気を破ったのは━━━

 

 

真耶「あ、あのー更識君?今なんて言いました?聞き間違いじゃなければ、『謝罪』しろっていいました?」

 

蓮矢「確かに言いましたよ?『謝罪しろ』って。

アレ?もしかして聞こえてなかったッスか?じゃあ、もう1回━━━」

 

 

え、恥っず!

めっちゃキメ顔で言ったのに、聞かれてなかったかもしれないとか恥っず!?

 

 

セシリア「な、なんで━━━━ですの?」

 

 

もう一度話そうとした矢先、オルコットがまだ若干震えながら聞いてくる。

 

 

蓮矢「ふむ?なんで、とは?」

 

 

オルコットが聞きたいことは何となく想像つくが、間違ってたら恥ずかしいからね。

ここはPON回避の為に1度惚けさせてもらおう。

 

 

セシリア「あ、あなたはそんなことの為にわざわざゲーム(こんな事)を?」

 

蓮矢「そんな事とは心外だねぇ?

 

仮にオレがココで止めてなかったら『国際問題』待ったなしな状況だったワケなんだが?今ココでアンタが謝罪すれば少なくとも『イギリスが、日本とロシアにケンカを売った』なんて事実は有耶無耶に出来るわけなんだし?

それともなにか?イギリス貴族で代表候補生サマは『約束』も守れないのかね?」

 

 

煽るように言うとオルコットはハッとした顔をした後、小さく笑い。

 

 

セシリア「━━━そうですわね。

約束を破ってしまっては貴族の名折れ・・・祖国の土を踏めませんわ。

 

━━━先生、少々時間を頂いてもよろしいでしょうか?」

 

真弥「は、はい!いいですよ!」

 

 

オルコットが、教壇まで歩いてきてクラスメイト達の方に向き直り━━━

 

 

セシリア「皆さん、この度は私の不用意な発言で不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ありません。」

 

 

深々と頭を下げた。

 

 

クラスメイト「い、いや・・・私たちは別に・・・ねぇ?」

 

クラスメイト「そうそう、特に気にしてないっていうか・・・そもそも国際問題になるって分からなかったくらいだし。」

 

クラスメイト「でも、素直に謝れてオルコットさんはスゴいよ。私だったら無理だよ。」

 

 

少しづつではあるが、オルコットの謝罪を受け入れる意志を示してくれた。

本音の方を見ると、オレがオルコットを凹ましたことで溜飲が下がったのか、いつもの雰囲気に戻っていた。

 

 

よし、これでオルコットは大丈夫だな。

 

あとは━━━

 

 

一夏「蓮矢!お前ッ!!」━━━ガッ!

 

セシリア「キャアッ!」

 

蓮矢「━━━━」

 

 

急に織斑がオルコットを押し退け、オレの名前を叫びながら胸ぐらに掴み掛ってきた。

咄嗟のことだったから反応が遅れちまった。ヤベェな、ホテル生活でちょっと訛ったか?

 

 

蓮矢「なんだよ?急に胸ぐら掴んで来るなんて穏やかじゃねぇな?」

 

一夏「謝れよ!セシリアに謝れ!」

 

蓮矢「はあ?」

 

 

・・・何言ってんだ?コイツ?

 

言ってる意味がさっぱり分からないと困惑していると、織斑が捲し立てるように

 

 

一夏「男なら、女は守るべきだろ!

卑怯な手を使って━━━女の子をビビらせて!なんでそんな事出来るんだよ!

俺は、オマエを絶対許さねぇ!!」

 

 

・・・いや、聞いても分からんわ。

何がしたいんだ?コイツ。

 

 

とりあえず、この織斑一夏(バカ)は無視だ無視。

胸ぐら掴んでいる織斑の手を振りほどき、押し退けられたオルコットの方に寄り、起こすために手を差し伸べる。

 

 

蓮矢「━━━大丈夫か?オルコット。」

 

セシリア「ええ・・・ご心配なく。ありがとうございますわ。更識さん」

 

 

オルコットは礼を言ってからオレの手を取り起き上がる。

 

 

蓮矢「悪いな。本物の紳士ってヤツなら念の為に保険室までエスコートすると思うんだが━━━そこにいる織斑一夏(ド阿呆)が何しでかすか分からないからな。

席まで戻れるか?」

 

セシリア「大丈夫ですわ。フフッ、あなたは十分紳士ですわよ。」

 

一夏「おい!俺を無視するな!」

 

 

織斑がギャンギャン騒ぐが、それすら無視する。オルコットは織斑をすんごい目で睨みつけているが、織斑はそれに気付いていない。

 

オルコットが席に戻るのを見届けてから、漸く織斑に向き直る。

 

 

蓮矢「━━━で?オマエは何がしたいワケ?」

 

一夏「セシリアに謝れ!卑怯な手を使ってすみませんでしたって!」

 

蓮矢「・・・え〜と、つまり・・・何だ?

オレが卑怯な手を使って?オルコットに勝ったから、それを謝れと?」

 

一夏「そうだ!そんな卑怯な手を使った勝負なんざ、『無効』だ!『無効』!!」

 

蓮矢・セシリア「・・・はい?」

 

クラスメイト達「「「「「えっ」」」」」

 

 

コイツ・・・自分の言ってる意味分かってんのか?

いや、分かって無さそうだな・・・。

あと、そこで織斑の言葉に頷いてる篠ノ之箒。お前もだよ、このスカタン。

 

 

━━━━━めんどくせぇからもう潰すか。

 

 

蓮矢「オーケー。分かった、お前がオレにジャンケンで勝てたら従ってやるよ。

お前が負けたらこの件に二度と口出すな。」

 

一夏「ああ!いいぜ。」

 

 

二つ返事で答える織斑。これくらいあっさり頷いてくれればなぁ・・・?

 

 

蓮矢「どうせなら、オルコットの時と同じ『心理戦アリ』で行こう。━━━オレは」

 

一夏「俺はグーでいくぞ。勝ったらそのままお前をぶん殴ってやる!」

 

 

オレの言葉を遮り、織斑が声高らかに予告する。周りのクラスメイト達見てみろよ。

ドン引きしてるぞw

 

・・・なぁ、コレさ?犯行予告だよな?

卑怯な手は許さないとか言っておいて、オマエは脅しですか?

中々面の皮が厚いですね?そんじゃあ、オマエがその気ならこっちもいかせてもらうぞ。

 

 

蓮矢「━━━そうかぁ〜。じゃあそうだなぁ〜。

 

 

 

 

 

 

 

オレは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

一夏「はぁ!?そんなのひきょ━━━」

 

蓮矢「うるせぇ!問答無用だ。じゃんけんぽォォォォん!!!」

 

 

織斑がなにか言いかけていたのを強引に遮り、パーを出す。

だが、織斑はオレの手を見たまま固まって動かない。

 

 

蓮矢「おいおい、ジャンケンで後出しは反則だぜ?

それとも怖気付いちゃったのかにゃ?

 

参考になるか分からないが、一応教えておいてやろう。

俺の蹴りは木製バットくらいなら簡単にへし折るぞ?」

 

 

つま先でトントンと床を小突き、位置を調整する。

もちろん脚を蹴り上げる先に織斑の股間が来るようにだ。

 

 

一夏「━━━━っ。クッソォォォ!!」

 

 

悔しそうな声を上げながら、織斑は手を振り下ろす。

 

振り下ろされた手は━━━がっちりと握りこまれていた(グーだった)

 

 

蓮矢「━━━オレの勝ち・・・だな?」

 

一夏「・・・・・・(ギリッ)」

 

 

オレがそういうと、織斑は悔しそうに思いっきりガンつけてきた。

 

まだ何か言いたげな雰囲気を出している織斑に向かって、オレはトドメとなる一言を放つ。

 

 

蓮矢「なんだァ?織斑。勝負で決めたことにケチ付けようってか?

 

止めとけよ、()()()()()()ぞ?」

 

一夏「━━━!・・・(ガタン)」

 

 

男らしくない、と織斑に言うと、織斑はガンつけながらも、無言で自身の席に座る。

本人が気づいているかは知らないが、周りの女子は織斑に白い視線を送っていた。

 

 

 

やることはやったので、オレも自分の席に戻ると、教室のドアがガラッと開き、織斑センセーが入って来た。

 

 

千冬「━━━終わったか?」

 

 

いや、終わったか?じゃないが?

教師の仕事放棄してまで長電話とかいいご身分ですね?流石世界最強(ブリュンヒルデ)

 

 

真弥「えっと、とりあえず現状は、織斑君が他薦、オルコットさんが自薦ということで候補に上がっている状態ですね。」

 

千冬「ふむ。・・・時間もないから仕方ないか。候補に上がった2人には1週間後にISで勝負をしてクラス代表を決めてもらう。━━━それとは別で更識にもクラス代表とは関係ないが、勝負に参加してもらう。」

 

 

Why?なんでオレも?

 

 

蓮矢「すみません。何故自分も闘わなければいけないのでしょうか?」

 

 

挙手してから、センセーに質問する。

すると、センセーは小さくため息を着きながらも答える。

 

千冬「・・・先程、IS委員会の方から連絡が来てな。早急に男性操縦者のデータが欲しいとの事だ。━━━拒否してもいいが、面倒事になるぞ?どうする?」

 

蓮矢「・・・それ、選択肢あるように見えてないですよね?

はぁ・・・分かりました。やりますよ。」

 

千冬「では、三名は準備を怠らないように、以上だ。」

 

 

センセーはそう言って、サッサと教室から出て行った。

 

 

はぁ・・・せっかく代表戦は見物の方に回ろうと考えてたのに、おじゃんになっちまった・・・。

 

決まった以上、やれるだけやらしてもらうか・・・。

 

 

 

〜side蓮矢out〜

 





作者です。
選ばれたのはやはりと言うかなんと言うか。『ジャンケン』でした。

正直二択で迷ってたんですよ。『ジャンケン』にするか『コイントス』にするかで。
で、両方のパターンで試しに書いてみたらですね?
コイントスよりもジャンケンの方が話の流れがスムーズだったんですよね。
こんな超序盤でグダるのもアレだなぁーって思いましたので、テンポ重視で行かせてもらいました。

あ、一夏に言ったヤツは、『バカテス』のパロネタです。
何故かフッと出てきたんですよね。なんでなんだろ?

次あたりから、オリ主の機体についてちょろっと話が出るかもしれないです。

乞うご期待!
以上作者でした!

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