IS〜転生者は楽しみたい〜   作:聖命蓮

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今回でアンケートの方を〆切とさせていただきます。

民意によって選ばれたのは、
『完全新規の専用機、一夏クズルート』に決まりました。

あ、そのうちまた、アンケート取る予定です。
出てきたら、投票の方お願いしますね。



悪役のセリフって結構刺さるモノあるよね?

 

 

〜side束〜

 

 

 

「たっだいま〜〜!!━━━━━って、ありゃ?誰もいない・・・。んも〜箒ちゃんも、れーくんも出かけるなら一言言ってくれてもいいのに〜。」

 

 

久しぶりの我が家に帰ってきた私は、やけに静かな家の中を歩き、居間に向かう。

 

 

ここ数日はホントに忙しかった。

 

ちーちゃんに頼んで白騎士を使ってミサイルを迎撃するのを見ていた私は、その近くで白騎士を撮影している現地住民を発見。

その映像が世間に出回ったタイミングで、白騎士の制作者は私だと言う声明を出した。

すると、私の夢をバカにしていた連中がこぞって、擦り寄ってきたのだ。

ISは素晴らしいと、教えて欲しいと━━━

 

 

ようやく分かってもらえたんだ、と感じた私は意気揚々と情報を公開した。

 

でも、根幹を成す【ISコア】の製造方法は教えてやらなかった。

ふんだ!私の夢を否定した報いだよ!

 

これでコア製造は私しかできない。

まぁ?態度次第では教えてやらないこともないけどね!

 

あちこちでISについて語って歩き、今日、ようやく解放されたのさ。で、久しぶりに家に帰ってきたってワケ。

 

 

「う〜ん。ただ待ってるだけっていうのもアレだしなぁ・・・。

 

どうせなら、れーくん達をびっくりさせてやーろおっと♪」

 

 

ココはやっぱり、古式ゆかしい隠れて驚かせる、だよね!

じゃあ、れーくんの部屋に光学迷彩で隠れてっと━━━━

 

━━━ガチャッ

 

ニマニマ笑いながられーくんの部屋に入る

 

 

「・・・・・・・・あれ?」

 

 

━━━━━━おかしい。

 

私は間違いなくれーくんの部屋に入ったハズだ。

部屋を間違えるはずはない。れーくんと添い寝してあげようと、何度も忍び込んだ部屋なのだ、間違えるハズは無い。

 

 

━━━━━なのに

 

 

「・・・・・・どうゆうこと?」

 

 

忍び込んだハズのベッドも、れーくんの着替えが入っているはずのタンスも、あったハズの家具の大半が無くなっている。

 

唯一あるのは、部屋の隅に置かれていた勉強机だけだ。

 

 

「━━━━━━━ッ。他の部屋は!?」

 

 

次々と部屋を回り見て行く。

箒の部屋、両親の部屋も見て行くがどれも同じ━━━いや、部屋の中はもぬけの殻だった。

 

 

「どういうこと?私がいない間に何があったっていうのさ!?」

 

 

居間もキッチンもありとあらゆる場所を探すが、どこもかしこも、およそココで人が暮らしていたと判断がつかないほど、家具も家電も綺麗さっぱり片付けられていた。

 

 

「━━━タチの悪い冗談だよ・・・。

 

れーくん!箒ちゃん!父さん!母さん!

何処にいるの!?」

 

 

声を張り上げるが、帰って来るのは沈黙のみ。

それでも何かないかと、束は蓮夜の部屋に戻る。

 

蓮夜の部屋に唯一残っていた勉強机。

その上にタイトルも何も書かれていない、真っ白なディスクを見つける。

 

束は、藁にもすがる思いでディスクを手持ちのノートPCに読み込ませると、中に入っていたのは1本の動画だった。

 

 

そして、再生ボタンを━━━━━━━押した。

 

 

 

 

 

『━━━━━━━・・・あ、始まってるかな?

多分、この映像を見てるってコトは、僕達はそこには居ないんだと思う。』

 

「れーくん!!」

 

 

再生された画面に写っていたのは、れーくんただ一人、箒ちゃんや両親の姿は無かった。

映像の中のれーくんがいる背景は、この部屋のもの。ベッドに腰をかけて話していることから、少し前に撮られたものになるんだろう。

 

 

『・・・先ずは、僕達に起こったコトを話すね。

 

簡単に言うと、僕達は政府の監視下に置かれることになったんだ。』

 

「━━━!?監視下ってどういうこと!?」

 

『貴女はやりすぎたんだ。

白騎士━━━より正確に言うとISかな。

現行の兵器を上回る性能の兵器を単独で作ることが出来る。

その矛先がいつか自分達に向くかもしれないと政府の人達は考えたんだろうね。

【重要人物保護プログラム】って言ってたっけかな?まぁ、実際の所は【保護】って名目の【監視】だろうけどね。』

 

 

画面に映っているのは、過去に撮られた映像であると言うことも忘れる程に動揺していた。

 

しかし、画面の中の蓮夜は束の反応を読んでいるかのように話し続ける。

 

 

 

『ISを【兵器】って言った事についてだけど、貴女はISの凄さを見せるって言って、白騎士事件を起こした・・・だよね?』

 

 

そうだ、私のISを━━夢を否定されて、ちーちゃんに白騎士を動かしてもらった。

でも、それがどうして【兵器】ってことになるのさ・・・ッ!

 

 

『・・・各国の軍事施設から発射されたミサイルは約3000発。ソレを単騎で、短時間で迎撃できる飛行するパワードスーツ。

 

それを兵器と呼ばずになんて呼ぶのさ?』

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・ぁ。」

 

 

後頭部を思いっきり殴られたような感覚が襲ってくる。自分の口からか細い声が出たことにも気づかない程のショックを受けた。

 

 

『ISは世間から【兵器】として認知されてしまった。広まってしまった認識はそう簡単には変えられない。

 

━━━もっと分かりやすく言うね?』

 

「あ、あぁ・・・・・・や・・・・やめ」

 

 

その先の言葉を聞きたくないと言わんばかりに耳が、脳が拒絶反応を示す。

想像できてしまったから

 

その先の言葉を━━━━━

 

 

 

 

 

『兵器としてしか見られなくなったISは、もう宇宙(ソラ)を飛ぶことは無い。

 

貴女は自分の【夢】を【目標】を自らの手で潰したんだ。』

 

 

 

 

 

「あ・・・・あぁ・・・・あああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

絶叫にも等しい声を上げる束。

だが━━━悲劇はまだ終わらない。

 

暫く間を置いてから再び映像の中の蓮夜が話し始める。

まるで、束がどんな反応をしているのかを見透かすようなタイミングで━━━

 

 

『━━━保護プログラムの内容でね。

篠ノ之家はバラバラになることになったんだけど、箒はまだ小学生ってコトで柳韻さんと一緒に過ごすことになるらしいよ。

秋穂さんは━━━1人になるみたいだね。』

 

「━━━━━━━━━━━━。」

 

 

ひとしきり叫んだ後━━━少し、ほんの少しだけ冷静さを取り戻した束だったが、続いた言葉に反応出来なかった。

束でも、その言葉を理解するまでに数秒の時間を要するほどに━━━。

 

 

(━━━待って、れーくんは?

れーくんも家族でしょ?なんで言わないの?

私を除いたら4人なんだから、お父さんと箒ちゃん、お母さんとれーくんの組み合わせになるはずじゃないの?)

 

 

その疑問は、すぐに解消される。

 

 

『・・・あの後、柳韻さん達から聞いたよ━━━僕が捨て子だって事。

でも、同時に納得がいったっていうか、腑に落ちた感じがしたんだ。

いくら二卵性双生児って言っても、箒どころか、柳韻さんや秋穂さんとも全然似てないんだもの。』

 

「・・・・・・・・・。」

 

『それでね、政府の人が言うには、僕は篠ノ之家との直接的な血の繋がりがないから、保護プログラムの対象外なんだって。

養子縁組を解除して、孤児院に送ることになるらしいよ。

 

 

 

 

気づいているかもしれないけどね。

さっきから、束姉ちゃんのこと【貴女】呼びになっているのは

 

 

まぁ、つまりは()()()()()()だよ。』

 

 

 

━━━━ガクン。

 

 

膝から崩れ落ちる。

 

━━━考えもしなかった。

自らの起こした事がどれだけの影響を回りに与えるのかなんて。

 

━━━思いもしなかった。

大切なものがバラバラになるコトがあるだなんて。

 

 

 

今まで感じたことの無い絶望感に、身体が鉛のように重くなる。

脚に力が入らない。立ち上がれない。

 

 

「・・・・・れーくん。・・・・・れーくんッ!」

 

 

そして、束は無意識のうちに蓮夜の名前を呼んでいた。

腕をモニター画面に映り続ける蓮夜に向かって伸ばし、名前を呼び続ける。

 

その姿は、必死になって居なくなった親を探す子供の様だった。

 

 

『━━━━━━さて、これが今、僕達に起こっている全てだよ。

 

 

最後に貴女にはこんな言葉を贈ります。

良く聞いていてね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【この世の全ての不利益は当人の能力不足】

 

 

この言葉を聞いて、貴女はどう思ったのか、いつか教えてくれると嬉しいかな。

 

 

じゃあね━━━━━━束姉ちゃん。』

 

 

 

━━━━━プツッ。

 

 

映像が止まる。

それと同時に、束の目から涙がポロポロと溢れ始め━━━━━

 

 

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」

 

 

感情が、声にならない叫びとなって、溢れ出したのだった。

 

 

 

 

〜side束out〜

 

 

 





作者です。
シリアス回・・・のつもりで書いたのですが、いかがだったでしょうか?

最後の蓮夜のセリフは、東京喰種でお馴染みのあのセリフですね。
このセリフ、受け取り方によっては意味が正反対になるんですよね。

日本語って難しいね!

以上作者でした!

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