捨てられ少女の壁作り ~聖女に捨てられ魔物があふれた国で、もふもふと一緒に結界を作ります~   作:龍翠

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05-03

 

 きっと王様とか偉い人の食事に使う材料がここに入っていたんだと思う。それがアレシアの予想だった。

 リフィルのアイテム袋に一度移してから、改めて確認するためにテーブルの上を掃除して、食材を並べてみた。お肉もいっぱいだし、お野菜もいっぱいだし、果物もいっぱいだ!

 そしてアレシアが言うには、どれも高級なものなんだとか。

 

「おたかい、もの?」

「お高いもの!」

「おいしい?」

「美味しい!」

「にゃ!」

 

 それは是非とも食べてみないといけない!

 まずは今日食べるものを残して、改めてアイテム袋に入れてしまう。テーブルに残したのは、綺麗な模様のあるお肉と紫色のブドウのような果物。それにお野菜も食べた方がいいから、みずみずしい葉っぱ! 種類は知らない!

 

「すごいね、このお肉。わたし、こんなお肉見るの初めて」

「すごい?」

「うん。とてもすごい」

 

 お肉に白い模様が入っているのは、そういった育て方をわざわざしているからなんだとか。まだまだ研究しているところだったみたいで、流通はしてない、らしい。アレシアもあのおばあちゃんから聞いたことがあるからこそ知っているだけで、実物は初めて、だって。

 

「よくわからないけど……。とてもおいしい?」

「とても美味しいはず!」

 

 美味しいのなら文句はない。さっそく焼いてみよう!

 厨房の魔道具はまだ生きていて、問題なく使うことができた。せっかくなのでこのまま使ってみることにする。テーブルのような魔道具だけど、本来は何か調理器具とかを温めて使うもの、なんだと思う。

 でも面倒なのでそのまま熱くなってるテーブルにお肉を置いた。面倒なので! あと早く食べたいので!

 

 じゅうじゅうといい音がしてお肉が焼けていく。そんなお肉を、レオンがすぐ側でじっと見てる。レオンも興味があるみたい。ちゃんとレオンの分も焼いているから待ってほしい。

 焼いている間に、サラダの準備。といってもこちらは特にやることはなくて、食べやすい大きさに手でちぎってお皿に盛りつけただけ。

 ブドウもいっぱいあるので、贅沢に一房ずつだ。一個つまみ食いしてみたら、とっても甘くて美味しかった。お肉の後にいっぱい食べよう!

 しっかりお肉を焼き終えたところで、ご飯だ。お肉もお皿に盛ってみたけど、肉汁がいっぱいでなんだかすごい。とってもすごいお肉!

 

「おにく、おにく」

 

 どうしよう。ここまで楽しみなお肉は初めてかもしれない。みんなの分をちゃんと用意して、準備を終えたところで……。早速一口、食べてみた。

 

「おー……!」

 

 とても、柔らかい! すごく柔らかい! 不思議な甘みがあるお肉で、とても、とっても美味しい! すごい!

 

「これが……王様たちが食べるお肉……!」

「がふがふがふがふ」

 

 アレシアとレオンもびっくりしながら食べてる。レオンはもう一心不乱だ。かわいい。

 

「おにく……おにくさま!」

「様付け!?」

 

 これはただのお肉じゃない。お肉だなんて言ったらこのお肉に失礼だ。つまりこれは、お肉様! とても、美味しい!

 ちょっと大きめにちぎったお野菜でお肉を巻いて食べてみる。ちょっと濃いお肉だったけど、サラダと一緒に食べるとあっさりとしてこれもまた美味しい。すばらしい!

 こんなお肉が、まだまだいっぱいある! 毎日が楽しみだ!

 

「あのね、リフィルちゃん」

「もぐもぐもぐもぐ……。もぐ?」

「アイテム袋に入れているんだし、このお肉はたまににしようね」

「もぐ!?」

 

 そんな!? そんなに大事に置いておいても意味がないと思う! あるものは食べないと!

 

「あのね、リフィルちゃん」

「もぐ」

「このお肉がなくなって、いつものお肉に戻って……。耐えられる?」

「も……」

 

 どうしよう。それを言われると、困る。でもリフィルはいつものお肉もあれはあれで好きなのだ。だからきっと大丈夫だと思うけど……。

 

「食べ終わったら……。多分、もう二度と食べられないよ?」

「…………」

 

 それは、ちょっと、やだ。

 

「うん……。すこしずつ、たべる」

「そうしようね」

 

 幸い、お肉はまだまだたっぷりある。どこかの町や村にたどり着いたらそのお祝いに食べる、みたいにしようと思う。それでもまだまだ食べられるはずだから。

 次は、果物。ブドウみたいな果物で……やっぱりブドウだと思う。さっきも食べてみたけど、とっても甘くて美味しいブドウだ。

 

「ぷちぷち」

「あまあま」

「にゃんにゃん」

 

 デザートにとってもちょうどいい、素敵な果物だった。

 とっても満足なご飯。これだけで王都に来て良かったと思ってしまった。

 そうして、ご飯を食べ終えたところで、また移動。とりあえず階段を上っていくことにする。リフィルはあまり上の方には行きたくないけど、せっかくだからちょっと見てみたいというのもやっぱり本音。

 レオンも不思議とわくわくしているのがなんとなく分かった。リフィルの頭の上で、そわそわと周囲を見てる。もしかしてレオンはお城とか来たことがあるのかも。

 

「おしろ、みたこと、ある?」

「み? ふにに、にゃあん。にゃ!」

「んと……。べつの、おしろ?」

「別のお城って……あるの?」

「わかんない」

 

 もしかしたらレオンは、世界のいろんな場所を知っているのかも。

 




壁|w・)お肉を食べることしかやっていない、だと……!?
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