男の娘シスターに憑依転生した俺が神を殺すまで〜クソ難易度の死にゲー世界の男の娘シスターに憑依転生した俺はクソッタレの神に復讐をする〜   作:ミタケ

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ここまで読んだってことは地獄を見る覚悟ができ経ったって事だね

私は一話で忠告したよ……いいんだね

この作品一の地獄だから、幸せのまま終わりたいんだったらここでやめるのをおすすめするよ!!

では、








地獄へようこそ


第三話 地獄へようこそ

 何故だろうか……町へ近づくにつれて、いやな予感が大きくなる。それと同時に頭痛がし始める。

 

 なんだこれは……

 

 頭痛が止まらない……それどころか、町へ近づくたびどんどん大きくなる。俺でも私でもない■■■が言っている……。

 

 早く行け、走り出せ、……そうしないと間に合わない! ……と、そう言っていた。

 

 その声はだんだんと大きくなる……。ゆっくりとしていた足取りは小走りに……そして、本気で走り出すようになり小さな焦りは大きな焦りに変わる……

 

 何か一つでも間違えば取り返しのつかないようなことがあると確信があった。

 それは自分自身がこの世界に転生した、という確信のような物と似たようなもので……!

 

 ──走れ

 

 もうすぐ町へ辿り着く……と言うところで声が聞こえた。

 意味が分からないことについ頭を抱えてしまう。だが、そんな状況でも走り続ける足は止まる、ということを知らないかのように走り続ける。

 

「何なんだ! ……お前は何を知っているんだ!」

 

 ──止まるな……走れ……でなければ間に合わない……!!

 

 頭痛が止まらない、嫌な予感が膨らみ続ける……!

 

「クソっ! いったい何が起きているんだ……!?」

 

 走る……今尚聞こえる声に従い走り続ける……!

 

「はぁっ! はぁっ!」

 

 いつの間にか身体強化の魔法も使い走り続けた。息も上がり、休みたい衝動に駆られるがそれ以上に走れ……と言う半ば脅迫観念のような物が俺の足を止まることを許さない。

 

「ぁっ! よかった……なにもなかったんですね!!」

 

 走り続けた結果、ついに町にたどり着いた……。空が茜色に染まっている中、町の門番が微動だにせず立っていることに安心感を得る。その安心感から安堵の声を上げて、大声で町の門番話しかける。

 

 あれ……? 微動だにせず?

 

 間に合ったというのに、止まらない頭痛に嫌な予感。

 

 何故? 間に合ったとい、う……の……に──

 

 近づいて明らかになった、その門番の相貌……

 それは

 

 それは……

 

 それはそれはそれはそれはそれは──!

 

 

 

 

 

 張り付けになっていた。

 

 それは物の例えではなく、両手を横に広げられた状態。その掌にはくぎの代わりに剣が……その壁には門番を囲むように血液で円が描かれていた。

 

 門番の顔は既に青白くなり瞳孔が開ききっていた……。

 

 なんだこれは……なんだなんだなんだなんだなんだなんだこれは!?

 

 張り付けになった門番見て、俺は身体強化の魔法を使って急いで町の中に入った。そこにはすでに町と言えるものはなかった。

 

 そこにあるのは蹂躙された痕跡のみ。数十分前までは活気があり、優しい人達に溢れていた町はそこにはもうなかった……。

 

 代わりにそこにあったのは──

 

 血液特有の金臭さが鼻につく……蛆がたかっている死体がそこらへんに転がっている……。

 

 大小さまざまな足跡があった。それは地面を踏み荒らしたように……転がっている死体を踏みつけたようなものまであった。

 

 

 

 

 ──そこには地獄が広がっていた……

 

「うッ……おえ……!!」

 

 その光景に思わず吐いてしまう。

 その場には吐瀉物が地面に落ちる音と、それ特有の嫌な臭いが広がっていく……。

 

 吐くために地面に顔を向けたのが間違いだった……。

 

 吐いている時……偶然それを見つけてしまった……。

 

 堅気ではないような容姿に似合わず優しかった人の頭部が転がっている……。

 俺の事を本当の孫のように優しくしてくれた好々爺のおばあちゃんだった人の上半身と下半身がそれぞれバラバラになっている……。

 俺を息子の嫁にと言ってお節介だった人が自身の子供を抱え、子供諸共串刺しになっている……。

 

 他にも焼け爛れている者や圧倒的な質量に押しつぶされた様なつぶれ方をしている者。様々な形で蹂躙された後のような痕跡がある。

 

 それらはすべて等しく死に絶えていた……。

 

 このまちにいったいなにが!? まじゅうのしゅうげきか!?

 

 混乱しているあたまで何とか回答を探そうとする。

 

 ──魔獣じゃない

 

「じゃあ! いったい何なんだよ!?」

 

 聞こえてくる声に混乱したまま叫ぶ。だが……まともな解答は帰ってくるはずもない。その代わりに帰ってきたのは最悪の言葉だった……。

 

 ──走れ

 

「どこにだよ!!」

 

 半狂乱になりながら叫ぶ。

 

 ──教会へ

 

 

 

 ^^^

 

 

 

 その言葉を聞いた瞬間……身体強化の魔法を全力で使って、その場から駆け出した。

 

 ……走れ

 

「はしれはしれはしれはしれはしれはしれはしれ。はしれ……!」

 

 ──走れ

 

 心の声と聞こえてくる言葉が重なる。

 持ちうるすべてを使って全速力を出す……草木の間を縫って、枝で切り傷がつこうと無視して走る。その結果、ミア達に怒られたらなんて一抹の希望を抱きながら。

 

 頭痛が酷くなる。嫌な予感が最高潮に達しているのを感じる。

 頭痛がピークに達した時一つの光景が見えた……それは一つのゲーム画面だった。その画面にはシリカという少女のような外見の少年がいて……。

 

 なんだこの景色は!? ……いやそんなこと今は気にするな……! 。今はただ走れ!!

 

 汗が玉のように浮かび上がってくる。

 走っているうちに記憶がどんどんと蘇っていく。

 

 これは……!?

 

 これはこれはこれは……!?

 

 思いだしていくのは一つのゲーム。

 その名は

 

 

 

 ^^^

 

 

 

 STORY OF DEICIDE

 

 難易度がクソほど高く、コントローラーを放り投げる者が続出した死にゲー……

 

 ゲーム内容は神から能力を授かった主人公が勇者となり、人間界を滅ぼし我が物にする為に侵攻してきた魔族を全て滅ぼし平和を手にすると言う……王道ストーリー。

 

 だが……このゲームタイトルは直訳して、神を殺す物語。

 

 こんなタイトルで神から能力を授かって平和を取り戻す? 馬鹿を言うな。タイトル詐欺だろと言う者も現れた……だがこのゲームの真骨頂は一週目をクリアしてからだ。

 

 人間界の平和のため魔族を滅ぼしてストーリーが終わった……と思ったら急に画面が真っ暗になり一つのメッセージが現れる。

 

 

 ──ありがとう邪魔者を滅ぼしてくれて……じゃあね     

 

 人類

 

 

 

 そのメッセ―ジは厳密には誰の物か……と言うのは明かされていない。だが、おそらく神の物だろう。その証拠に二週目……敵キャラすべてが一周目より強くなった世界で、とあるルート分岐が現れる。

 

 それは魔族の王に止めを刺す時……そのルート分岐は──

 

 

 ──止めを刺す

 ──神に復讐をするため魔王と手を組む

 

 ……という物、これに後者を選ぶと神を殺した後に魔王に殺される……と言う。別のクソストーリになるのだが、それはまた別の話。

 

 考察にしかならないが、おそらく神は魔王が恐ろしく邪魔だったのだろう。何故なら自身の力と全く異なる力を使い、自身を殺しうる存在だから……。

 

 だから神はとある人間に力を与えて、魔王を討伐するように仕組んだ……。

 

 その方がいろいろと楽だからだ。魔王と勇者を戦わせ、魔王に痛手を負わせたら好調……魔王を殺したのなら絶好調と。

 

 何故なら。痛手を負わせたのなら、弱った魔王に止めを刺せばいいのだし……運よく魔王を殺してくれたのなら、力を与えた人間の力を回収してしまえばいい。

 

 勇者のいない人類なんてすぐに滅ぼせるのだろうから。

 

 与えた力を回収するのは魔王を討伐するこより断然、容易だろう……。

 

 おそらく、神と魔王の力は拮抗しており、対立関係を築いていたのではないだろうか……。そんなところに自分の力を与えるのに都合の良い存在が現れた。

 

 その存在を神が利用する。

 

 そんな流れではないだろうか? ……確か考察班がそう考察していたのを、見たことがある。

 

 この死にゲーはその難易度故にストーリーが進まず、考察班はそのストーリーを考察するのに酷く時間がかかった……そんな中、一つの写真と噂が流れた。

 

 それは物語中盤以降に登場するキャラクター。

 

 男の娘シスター……シリカだ。

 

 彼はその属性の多さなどで同人誌も多く出されて、すぐに人気が出た。彼は物語中盤からずっと神側の陣営として物語に登場。その固有能力は物や人を治すこと。

 

 そのシリカが魔族側として登場した。……全身を純白の修道服で包み、神に忠誠を誓っていた彼がまさか悪堕ち!? と、ネットの海はまさかの事態に混乱を極めた。

 

 その画像の彼は、服装が白を基調としたものではなく小悪魔のような衣装であり、その口調はシスターの彼からは考えられないようなトゲトゲした物。

 

 これは紳士諸君も素晴らしい発想を手に入れたように、もともと高かった人気はさらに急上昇。しばらく時間が経ってもネットの検索ランキングは常にトップに君臨。

 

 このゲームを知らない者も、シリカという名前だけは知っている……という程だ。

 

 その話からしばらく時間がっ経った時。やっぱりデマではないか? ……と考察班、プレイヤー……その全ての人達が認識し始めた時、一つの発表が公式からだされた……。

 

 それは小説……STORY OF DEICIDE SAID SIRIKA 

 

 発売の知らせを見た考察班、並びにプレイヤーはそれぞれの書店で並びそれを購入した……。

 最後まで読んだ者たちはあの一つの噂が事実なのでは? と皆一様に思った。

 

 何故なら、最後のページ……そこにはシリカと言う少年の慟哭が、書き綴られていたからだ。

 

 

 

 ^^^

 

 

 

 ……ついた。

 

 ……ついてしまった。その地獄に……!

 

 あの寂れた教会はただ瓦礫になっていていた。そこらへんには子供の骸が落ちている……。

 

「ミア!」

 

 大声でその名を叫んでも返事は帰ってこない……。何故ならその場で骸として転がっているのだから。

 

「ルカ!」

 

 死んでいると頭の中ではわかっている、筈なのに一抹の希望にすがって叫ぶ。

 

「カノ!」

 

 声が枯れる程の大声を出して、叫ぶ。

 

「イルナ!」

 

 誰か一人でもいいから……! と希望に縋る。

 

「キア!」

 

 生きている筈がないのに

 

 そこには五人分の子供の亡骸が落ちている筈なのに……

 

 一度希望の道へ歩んでしまった物は、諦められない。

 

 

 

 ──それが人間という存在なのだから。

 

「シア!!」

 

 最期の頼みとして叫ぶ……この場には大人の亡骸はまだ落ちていないのだから……。

 

「し、し……りか」

 

 小さくその声が聞こえた。

 

 その瞬間走る……声の聞こえた場所へ。

 そして見つけた……いや

 

「シア! ……ぁ」

 

 見つけてしまった。生きていることに希望を抱いたがそれを見てしまい……一気に絶望に落ちた。

 

 何故なら

 

 彼女の胸には剣が刺さっていたから。

 それを見た瞬間、俺は走った。彼女そばに行き、今にも崩れ落ちそうな体を支える。

 

「はは、は……あなただけでも、ぶじ……で、よか……た」

「なんで、どうして!」

「わたしは……あと少しで死ぬ……でしょ…………う」

「その前に……あな、た……に。いって……おき、たいこ……とが」

「喋らないでください!」

「いえ、しゃ、べりま……す。けほっけほッ」

 

 せき込んで血を吐き出す彼女を見て、もう長くはないのだと悟った……悟ってしまった。

 

「し、りか……ではない……あなたに。つたえ、ること……がひと。つ」

「ぁ……気づいて! ならなぜ!! 俺はシリカを殺してしまったんだ!! こんな俺に……なんで!」

「いえ……そうで……はあり。ません」

「あな……た。はくいて、いる……ようですが」

「しり……かはあ、なたを。ゆるし……ます」

「そして。わたしは、あな……たのこ……とがしりかとおな……じよう。に好きでしたよ」

 

 その瞬間、こと切れたかの様に彼女は動かなくなった。

 いや……ようにではなく、実際そうなのだろう。彼女の体温が段々と消えていく。既に瞳孔は開き切っていた……。

 

 だけどその表情は、何処までも優しくて……本当に安心しているかのようで。

 

 それから、一秒。二秒。三秒と時間たつ頃には体温が完全に消えてしまった。

 

「嗚呼……ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

 叫ぶ。泣き叫ぶ。絶望の中、泣き叫んだとしても助けが来るなんてことはありえないのに。

 

 その瞬間……機械音声のようなものが響いた。頭の中に直接。

 

 ≪Память приобретена.≫(記憶を入手しました)

 

 直後、激しい頭痛が俺を襲った。

 

「がああああああああああああああああああああああああああ!! 頭が……割れるッ!」

 

 イタイ……イタイイタイイタイイタイイタイイタイ!!

 

 およそ人体に収まりきらないほどの苦痛が俺を襲う。

 

 ≪Получен ключ способности≫(固有能力の鍵を入手しました)

 

 ≪Пожалуйста, нажмите на курок.≫(トリガーを引いてください)

 

 余りの苦痛に地面に手を着く。だが、その声は止まらず新たに言葉が続く。

 

「ああああああああああああああああ!!!」

 

 既に頭痛だけで失神しそうなのに、体が作り替わるような痛みが新たに追加される。

 余りの痛みに叫ぶが……一向にこの苦痛は止まらない。

 

 それから何秒の間、地面に蹲っていたのだろうか……。

 

 まるで永遠の様に感じていた時間が合わると、頭痛がようやく収まった……。

 

「……嗚呼。そういうことだったのか……。クソ」

 

 思いだした。

 

 完全に……一部の隙もなく。

 

「遅いんだよ!! なにもかもが!!! なんで今なんだ!!!」

「くそ!! クソッ! クソオオオッ!!!!」

 

 STORY OF DEICIDEの事を、男の娘シスター……シリカの事を、確か俺は三週目……その中盤までやってたんだっけ。そして大学に行こうとして……そうか電車にひき殺されたんだったな。

 

 嗚呼……心と体が一致しない、体では泣き叫んでいるのに心はどこまでも冷静だ。

 

 それから数秒くらいだろうか、突如頭の中で機械音声のような物が響いた。

 

 ≪Явился раб Божий≫(くそったれな神の眷属が出現しました)

 

「ああ? まだ人間が生き残ってたのかぁ!」

「まぁ、すぐに殺すだけだけどなぁ!」

 

 声が聞こえた方に振り向く。

 

 ──そこには

 

 背中から生えた二対の羽。頭上に浮かんでいる、輝く黄金の輪。人間では絶対に敵わない……この御方と敵対してはならぬ、と直感させられる程なまでの威光。

 

 神の眷属。神の意志のままに動く存在。神の代行者たる存在……

 

 ──そこには……天使がいた。

 

 

 

 

 その存在を見て、察してしまった。何故、教会から降りてきた怪しい俺にやさしく接してくれた村がああなったのか。何故、この教会がこんな有様になってしまったのか……その下手人が誰なのかを。

 

 

 嗚呼。そうか……こいつがこの地獄を作った──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──羽虫か

 

 目の前に浮かぶ存在を見据えて、首にかかっているロザリオを外し……踏み砕く。

 

 STORY OF DEICIDE……三週目中盤、ここでシリカの固有能力……その真価が判明する。

 

 トリガーはもう引き終わった。

 

 

 ──その能力は判明すれば……必ず負けない力。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──その能力は……




こんにちはこんばんは、またはおはよう。ミタケでございます。

多分。おそらく。Maybe……この作品一の地獄は終わりました。
シリカちゃんの体の1部、欠損させようかと思ったけど流石に可哀想だったのでやめました。

作中のロシア語はGoogle翻訳なのでおかしなとこあるかもしれませんがご容赦を……。

最後まで読んでくれてありがとう!!

☆9評価オレンジレウス様

こんな私に高評価……!
とてもありがとうございます!!
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