男の娘シスターに憑依転生した俺が神を殺すまで〜クソ難易度の死にゲー世界の男の娘シスターに憑依転生した俺はクソッタレの神に復讐をする〜   作:ミタケ

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ごめん!

冒頭の誘拐犯今回出てきません。

次話出てきますのでどうか命だけは……!


本編 1章リチシア
第六話 さようなら『ミヤコワスレ』


 拝啓……前世のお父様お母さま。それとシア達……。

 

 皆さま元気にやっていますでしょうか……。

 もしくは天国で、幸せに暮らしていますでしょうか。

 

 元気で過ごせているなら幸いです。

 

 ええ? ……私の近況ですか?

 

 そうですね

 

「あーーーれーーーーーーー」

 

 私は現在……見覚えしかない少女に担がれ、誘拐されています。

 

 

 おい……マジでなんでこうなった。訳が分からんがな! どないせっちゅねん!! *1

 

 

 何故、俺が今誘拐されかけてるのかそれは少し前へ遡る。

 

 

 

 ^^^

 

 

 

 ──殺してやる」

 

 その言葉を言い切った瞬間、激しい痛みが俺を襲った。

 

「グッ……!?」

 

 その痛みに膝を着く……が当然痛みが引くわけない。逆に時間が経てばたつほどその痛みは強くなる。

 

「ぐぐぎぎぎがが!?」

 

 イタイイタイイタイイタイ……!!

 

 代償があるのはわかっていたがここまでとは……!?

 

「グガ……ゲホッゲホ!!」

 

 口を押さえた手を見れば、そこには鮮血が広がっている。

 

「はぁ……。はぁ……!!」

 

 クッソ……このままじゃ死ぬか……?

 マズイ、せめてあいつだけは殺さないと……。死ぬのはそのあとだ……!

 

 そのことを強く思うと痛みは引いていく。

 

 このままじゃ俺は長く生きられない……その前にクロノスへ復讐を果たさないと。

 

 そう考えるが……あいつが現在、何処にいるかすらわからない現状に焦りが出始める。

 

 ……落ち着け。焦ったとしても何も解決策は浮かばない……深呼吸をするんだ。

 

「ふう……」

 

 一度深呼吸をして現状を考えると、少なくとも今やることは出てきた。

 

 そうだ。もしこの世界が二週目だったら……。

 

 少なくとも勇者と魔王が、クロノスと戦う日が来るはずだ。違うとしても何か打開策はある筈……今はただできることをやるだけだ。

 

 シリカの年齢を見ても多分……今は原作が始まってからそう時間は立ってない筈。

 

 なら、今やることは二つ。

 

 一つ目……この世界が何週目か確かめる事。

 二つ……クロノスを殺す手段を確保すること。

 

 クロノスは、この世界で神と言う存在……。当然ながら並大抵の武器では傷をつける事すら難しい。

 

 だが作中で主人公はその存在を殺した……。どうやって? と言うと魔王と手を組んだのも要因の一つなのだが、もう一つ要因がある。

 

 

 それは……神殺しの剣。

 

 武器としての真名不明、製作者不明、製作理由不明、素材不明……原作ではクロノスに次ぐ物語の謎。

 

 その効果は……クロノスの権能に対する絶対拒絶。

 

 クロノスへ傷をつけることが可能なのはもちろんなのだが、これでクロノスに傷をつければ奴は一時的に時空神としての能力を完全に発揮することができない……。

 

 おまけにその傷は一生残り続けるという、殺意マシマシの代物だ。

 

 誰がこんな殺意マシマシなものを作ったのか、不明なのだが……製作者には一度会ってみたいものである。そいつとはいい関係を築けそうだ。

 

 

 まあそれはともかく。(閑話休題)

 

 

 まずはその神殺しの剣を手に入れなければ……。神殺しの剣を持たない俺ではクロノスに傷一つ、つけることは出来ないだろう。

 

 だが。幸い俺は原作を通して、その場所を知っている。

 

 まぁ、場所が分かると言っても別の問題があるのだが……。

 

 それは後で考えよう。

 

 

 そう考えて周りを見る。

 周囲には、崩れ落ちた教会……剣が刺さったまま倒れているシア。ひどい状態で倒れ、死んでいるミア達。

 

「そうだ……あれだけはやらないと」

 

 

 

 ^^^

 

 

 不自然に盛り上がっている土の前で手を合わせて、祈る。

 

 せめて来世では……死後の世界では、幸せに暮らしていけますように……と。

 

 その祈りは神に捧げる者では無い……。

 

 自分でも何に捧げているのかは、わからないが……とにかく俺はこの人達の行く先が幸せになりますように……と、ただ祈り続ける……。

 

「私がこの先することはあなた達は望まない事でしょう……。だけど私はこれをやり遂げます。説教は死んだ後に、沢山受けますので、見ていてください……」

 

 偶然近くに咲いていたミヤコワスレの花束を供える。その紫色の花弁が、風に揺られているのを見て俺は言葉を紡いでいく……

 

 

 

「……シア」

 

 普段セクハラばかりをしているが、大事な場面では急に真面目なシスターになる君を思い浮かべる。

 

 

「……ミア」

 

 子供たちの中では最年長でいつも子供たちには優しいけれど、時々布団やふろに潜り込んでくる君を思い浮かべる。

 

 

「……ルカとカノ」

 

 いっつも元気で俺に、あそぼあそぼっ! ……て抱き着いてきた後。いつも二人でいる理由を聞くと私たちは二人で一つだよ! って聞くたびに決まって言う。元気いっぱいの、双子を思い浮かべる。

 

 

「……イルナ」

 

 元気な男の子らしくかっこいい物が、好きでミアやルカとカノが俺の近くにいる時は近づこうとしない……それでも本当に困ってるときは手伝ってくれる心優しい君を思い浮かべる。

 

 

「……キア」

 

 

 子供達の中で最年少で気弱な性格のせいかルカ達に色々、使われていても文句を言わず……逆に頼られてることが嬉しいって言ってた優しい君を思い浮かべる。

 

「……私」

 

 

 今までの弱く、いつまでも平和に過ごせると呑気に考えていた忌々しい自分を思いだす。

 

 

「さようなら」

 

「俺の復讐劇を見ていてくれ」

 

 これは決別だ。

 

 ……弱い自分への決別。弱いところを見せる場面はここで終わった……。

 

 後ろへ振り返って茜色に染まった空を見る。

 

 そうだ。後は、この血と屍にまみれた道をがむしゃらに突っ走るだけ。

 

「よし……行こうか」

 

 その言葉を言った瞬間……背後から風が吹いた。

 

 悲しくともどこか慈愛に満ちた風が……

 

 ──そうですか。……それが貴方が見つけた道なら。仕方ないでしょう……。こっちに来た時は覚悟してくださいね……沢山叱ってあげますから。……行ってきなさい。

 

 風と一緒に声が聞こえたような……!? 。気のせいだろ……。

 

 ……風と共に紫色の花弁が舞い上がる。

 

そんな……こと、が……

 

 ありえない事に、ばっと振り返る。

 

 ……だが、当然そこには先程作った墓しかない。

 

 きっと気のせいだろう……死人の声が聞こえる筈がないのだから。

 

 

 

 ……だけど

 

 もし、そうなら……。

 もしも、今の声が幻聴じゃないとするならば。……今、俺の近くで聞いているのなら……!

 

 

ああ

 

 

 そうだとするなら……! 

 涙が出そうな目をこすって、必死に笑顔を作る……。

 

 情けない姿を見せないように……元気な姿でその言葉を言えるように。

 

 必死に涙が出そうなのをこらえる。

 

 もう、弱い自分はあそこに置いてきたのだから……

 あんな自分のままじゃ今からやろうとしている事は達成できないのだから……

 

 ……何より。

 

 ここで泣いていたら、そんなことはやめておきなさいと……シア達に送り出せてもらえないだろうから。

 

 だから、俺は必死に虚勢を張る。今、できる限りの強い自分を見せる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして俺は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行ってきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、そう言うのだった……。

*1
シリカは現在混乱している! 




ミヤコワスレ

紫やピンク、白色などの花をつけるキク科の多年草。
花言葉 「別れ」「また逢う日まで」「しばしの別れ」






町の人達の弔いは済ませております。



カクヨム同時掲載始めました。
https://kakuyomu.jp/works/16818792440657241714

ついでにタイトルとあらすじ変更致しました。

☆9評価
月琉様



評価をしてくださった方ありがとうございます!!

そういえばシア達や八百屋の店主との日常回いつか書きたいけどいる?

平和な日常

  • 欲しい
  • いらない
  • そんな事どうでもいいから本編書け
  • 両方書くんだよ!投稿あくしろや!!
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