銃が撃てないモブちゃん 作:ん、曇らせ
__過去
っはぁっ、はぁっ――
ここまで逃げれば、きっと来ないはず。
それに、ここには噂に聞いたギヴォトス最高の神秘、小鳥遊ホシノがいる。
その人がいるなら、きっと……きっと…!
――その始まりは、唐突だった。
時刻は10時を少し過ぎた頃。
アヤネちゃんから、またしても性懲りもなくヘルメット団が攻めてきたとの連絡が届く。
「うへ~、おじさんはもう年だからねぇ~こう何度も来られると困っちゃうよ~」
「ですね~☆こう何度も何度ヘルメット団さんは暇なんでしょうか~?」
今はセリカちゃんがバイト、シロコちゃんはサイクリング中。戦えるのは私とノノミちゃんだけだ。
「うへ、それにしても久々だねぇ~ノノミちゃんと二人で学校を守るなんて」
「確かにそうですね☆シロコちゃんやセリカちゃん、アヤネちゃんが入ってくれて、こんな時間は少なかったですから~」
――と、話しているうちに、ヘルメット団は一向に現れない。
アヤネちゃんの見間違いか?いや、それはないはずだ。アヤネちゃんがそんなミスをするわけがない。
「こないね~…ノノミちゃん」
「です……あ、あそこに見慣れない制服の子がいますよー☆」
「うへ、見慣れない制服……?んー、あれはミレニアムかなぁ~?」
そうこうしているうちに、主人公はホシノとノノミの前に合流した。
緊迫した表情の主人公に、二人は事情を尋ねる。
しかしその瞬間、様子のおかしい生徒が足を引きずり、フラフラとこちらに向かってくる。
――どうやら、ヘルメット団の一部だ。
でもその動きは、何かが明らかにおかしい。
ホシノとノノミは、初めて見る光景にワンテンポ反応が遅れた。
その「遅れ」が、致命的な差になる――もし主人公がここにいなければ、頭に鉛玉を打ち込まれ絶命していただろう。
「ちょ、ちょっと待って……どういうこと?」
ホシノが銃を構えつつも声を震わせる。
「っ!!」
ノノミも視線を彷徨わせる。
主人公は言葉を飲み込みながら、僅かに震える手を握りしめる。
今この世界でもう何度も見たかわからない、仲間が次々と倒れていく光景―― 目の前の“異常”について説明をする
「取り敢えず、場所を変えましょう…ここにいたら気が狂ってしまいそうなので」
ホシノとノノミは、今まさにギヴォトスで何か異変が起きていることを知る――。
「なるほど…ね。ねぇ…___ちゃん。もしかしてミレニアムはもう…」
「っ…はい。ネル先輩やヒマリ先輩が逃がしてくれたお陰で私は逃げれましたが、あまりの物量と感染力の前では…無力でした。」
「そっ…か…ごめんね。酷なこと聞いちゃって」
「いえ、大丈夫です…」
重い雰囲気が流れる中、教室のドアがガタンっと勢い良くあけられる
「セリカちゃん、アヤネちゃん、シロコちゃん全員無事で今、こっちに向かってるみたいです!」
そこから暫くしてシロコたちが帰ってきた。状況説明を簡単にすませ、やつらが入ってこないようにバリケードを作っていった
___現在
――その記憶の渦中で、私は立っているノノミの姿を再認識する。
しかし次の瞬間、視界が揺れ、意識が薄れていった。
「……大丈夫ですか!? しっかりしてください!」
ホシノの声が遠くから届く。
「……う、うわぁっ……!」
その声で、私は意識を完全に失い、膝から崩れ落ちる。
ホシノとノノミは慌てて駆け寄り、私を支える。
二人は、私が何に苦しんでいるのか全く理解できず、ただ目の前で気を失った少女を抱きかかえるしかなかった。
あぁまた迷惑かけたなぁ…