【未完・更新終了】ポケットモンスター 新たなる旅路   作:よっしい

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皆さんどうもこんにちは、よっしいです。
数日前に、遂に10月になりましたね。もう10月です。ZAまでもうあと13日、そして今年も残り約3ヶ月!時間が過ぎるのはあっという間ですね。今この時の一瞬一瞬を大切にしたいです。
レジェンズと言えば、ポケマスでもヒスイ組のイベントが始まりましたよね。ダイヤが足りない無課金勢な僕としては、サザレさんだけ引いて退散しようと思いますが…今年のハロウィンイベントまでダイヤが持つか心配ですね。リーク情報によると、あのキャラが出るらしいですが…、リーク情報アンチの方もいるので、実際にガチャが出てきてから言及しようと思います。
それでは、今回も本編へ参りましょう!


第十話 岩山の戦い!ブロックタウンジム‼︎

《ユウリ視点》

AM 8時37分 ブロックタウン

 

「やっとジムバトルが出来る〜!」

 

「ユウリにとっては念願…なのかな?まぁ僕としても嬉しいけどね。」

 

「う〜ん…。念願かと言われればちょっと怪しいかも…。」

 

「…あれだけはしゃいでて念願ではないんだね…。」

 

そんな他愛のない会話をしつつ、予約をした時にジムリーダーさんに声を掛けられて、新米トレーナー達のお手本として朝一番の勝負でやってくれないかと頼まれて快諾したあたしとホムラは、ブロックタウンのジムにジムバトルを挑みに来ていた。

 

ウィーン…

 

自動ドアを通ると、清潔でひんやりとした程よい空気があたし達を包み込んできた。流石は一番新しく発見された地方と言ったところか、最新設備が揃っている。カフェやミニポケモンセンター、グッズショップにポケモンカードショップなど、全国のポケモンファンにとっては天国、挑戦者(チャレンジャー)にとっては勝負前の最後の調整が可能な嬉しい場所となっている。

 

そしてあたし達は、辺りを見回して様子を確認しながら、受付カウンターへ向かっていく。

 

「お待ちしておりました。朝9時と朝9時45分より予約されております、ホムラ選手とユウリ選手でよろしかったですか?」

 

「「はい。」」

 

そうして、5分ほど手続きを行い、控え室に移動するあたし達。控え室廊下に入った瞬間に、一気に空気が変わり、まさに勝負の前の緊張感を誘われている様な気がする。今からこの地方に来て一番最初の勝負が始まる、というのをしらされている気もする。

勝負に挑む順番は、ホムラが9時から、あたしが9時半からの試合になっている。ちなみに、デルタ地方では手持ち漏洩防止システムは採用していないらしく、前の人のバトルは自由に観戦することができる。だが、この地方のジムリーダーは相手によって手持ちや戦術をガラリと変えてくる場合がほとんどらしいので、あまり参考にはならないみたいだ。…なにか掴めそうな気はするけどね。

 

控え室の自動ドアの前には、1人のスタッフさんが立っていた。

 

「お待ちしておりました。ルールの確認と、使用ポケモンの選出をここで済ませていただいてから控え室に入っていただきます。まず、ルールは3対3のシングルバトル。メガシンカ、Zワザ、ダイマックス、テラスタルはどれか一度までの使用が可能です。持ち物は1体につき1つまでなら、手持ちの中で同じ種類の道具を複数持たせていただいて構いません。」

 

「「はい。」」

 

「…それでは、ルール説明は以上ですので、控え室に入ってバトルの準備をしてください。控え室ではどうぐも購入できますので、なにか不足している物があればそちらで補充してください。」

 

「「ありがとうございます。」」

 

ウィーン…。

 

この控え室は、空気を清浄、そして冷やして、見た目を白く神々しい部屋にすることでより緊張感を引き立ててトレーナー達の士気を上げる設計になっているとよっしいが言っていたが、今その効果をひしひしと感じる。

 

「そういえば、ユウリの手持ちはどうする予定?」

 

「あたしの作戦としては、インテレオンの『ねらいうち』とか『アクアブレイク』で確実に1体ずつ倒してって、インテレオンが不利な対面になったタイミングでザシアンやエースバーンに交代してさらに攻めることでじゃんじゃんゴリゴリ押していく作戦で行こうかなと。」

 

「ほーん。ゴリ押し作戦か。いいんじゃない?」

 

「…一言でゴリ押すと言っても、スピードと戦略で容赦なく削っていく予定。こうすれば基本的に相手がどんないわポケモンでも対応しきれるでしょ?」

 

「…いいんじゃないかい?確かに正しいね。…まぁキョジオーンとか来たらキツそうだけど…。」

 

「それは禁句だよぉ…。」

 

因みにだが、あたしはキョジオーンという存在をここに来る前から知っていた。理由は、とある少年との文通。6年ほど前のことなので名前も忘れてしまったが、ダンデさんを通じてあたし…正確には当時ハロンタウンに住んでいたあたしとホップに対して、パルデアのポケモンについて教えてもらっていたのだ。

そんなことを考えていると、ホムラが言葉を紡ぐ。

 

「まぁ流石にないだろうけどな。それじゃあ僕の戦略を先に    

「ホムラ選手、そろそろ時間です。」

 

「あ…。」

 

え、もう時間なの…?ホムラの戦略、聞きたかったのにぃ…。

すると、ホムラが若干慰める様にあたしに告げる。

 

「…まぁまぁ。僕のバトルを観てたら分かるからさ。」

 

確かにそうだけど!でもあたしは先に知りたかった!

…なんて言っちゃダメなので、素直にホムラを見送ることにする。

 

「…うん!それじゃあ、頑張ってね!」

 

「大丈夫、きっちりバッジはとってくるからさ。」

 

そうとだけ告げて、ホムラは透明な自動ドアの奥に姿を消していった。

 

 

「頑張ってね。負けちゃダメだよ?」

 

 

あたしが無意識で言ったその言葉は彼の耳に届くことは無かったはずだが、なぜだかあたしは、彼から「もちろん」と返事が返ってきた気がした。

 


 

《ホムラ視点》

 

AM 9時JST ブロックタウンジム

 

『さぁて!本日も始まって参りました、ブロックタウンジムバトル!なんと、本日のジムリーダー戦初陣は… …』

 

アナウンスが流れ、おおまかな選手紹介を今している。

 

(…いい緊張感だ。)

 

純粋にそう感じる。後輩達にいい勝負を見せないとだとかの余計な要素が絡んできてうまく集中できないかもと最初は思ったものだが、誰かの影響でも受けたのか、良し悪しは人の評価だから気にする必要はない、などとネガティブな思考をする自分に対して自分がポジティブな言葉で言い聞かせており、そのおかげで予想していたよりもちょうどいい緊張感になっている。

 

『それでは、選手入場です!』

 

「…よし、行くか!」

 

導かれるように明るいスタジアム中央へ歩き出していく。

そしていざ入場すると、大きな歓声が聞こえた。

 

さらに、反対側から迫る威圧感も感じた。

 

「お初にお目にかかります、ホムラさん。自分は『クレスト』と申します。本日は素晴らしい勝負にしましょうね。」

 

その正体は、今回の対戦相手のいわタイプのエキスパートであるクレストさん。流石は最新のトレンドにもなっているデルタ地方、正直に言うと、威圧感(プレッシャー)に関してはオモダカさん以上に感じた。

 

「はい。よろしくお願いします。」

 

すると、いきなりフッと威圧感が消えて、クレストさんはうっすらと笑みを浮かべる。

 

「ホムラさん、あなたはユウリさんと旅をしているとチャンピオンからお聞きしましたが、お2人は友達なのですか?それとも     

 

…っ⁉︎いきなり悪趣味な質問ですねっ⁉︎クレストさんっ⁉︎

 

「そ、それ以上は行ってないですっ!友達ですっ‼︎」

 

「…承知しました。チャンピオンに伝えておきます。」

 

「うおいよっしいテメェ!清楚っぽい人に変な質問を強要するんじゃないよっ!」

 

お前のせいで清楚っぽいイメージしかなかったクレストさんのイメージが一瞬にして崩れたぞ、よっしい!あいつぜってー許さん!

 

「…フフ。やはりチャンピオンとも仲良くされている様ですね。」

 

「…はい。まぁ今回の件は許しませんけどね。」

 

「親しき仲にも礼儀あり、ですね。…さて、()()()()()()()()()()()()()()()、ジムバトルを始めましょうか。」

 

「‼︎…流石はジムリーダー、緊張はバレバレでしたか…。」

 

「いえいえ、こんな大勢の観客に囲まれていたら自分だって緊張しますよ。実際、緊張することに慣れてはいますが、今だって緊張していますし。…人間ならば、緊張はつきものなんです。何をしたって、大勢の前であればあるほど緊張します。そして、自分はこの緊張というものとの付き合い方が上手くなればなるほど、ポケモントレーナーとしてだけでなく人間としても成長できると思うんです。だからこそ、緊張するのは全く悪いことではないと自分は思います。…後はバトルで、ポケモン達と共に語り合いましょう。」

 

(なるほど。緊張はみんなするから、緊張してだんだんそれとの付き合い方を知ることで成長できるよってことか。…めっちゃいいこと言うなぁ、この人。)

 

「…はい!」

 

そう言って、トレーナーボックスに入って最初のボールを構える僕とクレストさん。

 

「…それでは始めましょうか。岩の様に硬く、そして強い意志で!クレスト、参ります!」

 

「よろしくお願いします!」

 

 

ジムリーダーのクレストが勝負をしかけてきた!

 

 

「お願いしますよ、キラフロル!」

「初手は頼んだよ、ミライドン!」

 

「フロロロロ!」

「アギャアス!」

 

ミライドンの特性『ハドロンエンジン』で、未来の機関を躍動させる!

 

『初手はキラフロルとミライドンの対戦カード!クレストさんは、まずはキラフロルで盤面を整えるようですね。一方でホムラ選手は、ミライドンです。初手からドンドン飛ばしていくのが目的でしょうか?』

 

(オモダカさんやエリアゼロでの冒険で知ったけど、キラフロルの特性『どくげしょう』は物理ワザで効果が発動するみたいだ。…じゃあ予定通り特殊ワザで様子見した方が良さそうだね。)

 

因みにだが、僕の作戦としては、自分に有利なフィールドを展開し、バフを積みまくってあとはゴリ押しをしていくというシンプルで強力な作戦。…大丈夫、プランは無数にあるから、いざとなれば地道に削ることもできる。

 

さて、では最初はバフを積んでいくとしよう。

 

「ミライドン、『パラボラチャージ』!」

「キラフロル、『ステルスロック』生成!」

 

『先に動いたのはミライドン!『ステルスロック』を生成していたキラフロルにダメージを与える!』

 

「アギャアス!」

「フロッ⁉︎」

 

大きくノックバックしたためか、キラフロルの『ステルスロック』はキャンセルされてしまう。

オモダカさんのキラフロルより格段に遅い…。別にクレストさんのキラフロルが弱いというわけではない。でも、熟練度含めて、オモダカさんのキラフロルの方が数段…いや、下手したらそれ以上上手だ。…やっぱりオモダカさんって凄いんだなぁと純粋に感じる。

 

「いいぞ!続けて『イナズマドライブ』で攻撃!」

「ふむ…。キラフロル、『キラースピン』で相殺です!」

 

『ここで両者ワザの切り替え!さぁ今度はどっちが打ち勝つのでしょうか⁉︎』

 

今度は同時に攻撃が開始され、某ベーゴマのように高速で回転するキラフロルと、電気エネルギーを纏いながら縦方向に回転するミライドンがぶつかり合い、互いに大きく弾く。

 

「「もう一回!」」

 

「アギャアス!」

「フロロロロ!」

 

『いい勝負!両者実力は互角か⁉︎』

 

しかしすぐに立て直し、また同時に回転を開始する両者。実況さんの言う通り、僕のミライドンとクレストさんのキラフロルの実力はほぼ互角なようだ。…まぁ()()()()()()()()の話だが。そう、僕は次の一撃の為に、ぶつけることでミライドンの回転力を上げていたのだ。

 

「ミライドン、応用ワザ『V(バイオレット)・イナズマドライブ』にチェンジ!」

 

「アギャアアアアアッス‼︎」

 

『ここで応用ワザ!クレストさんはどう動くのか⁉︎』

 

「キラフロル、『キラースピン』をハイスピードにして継続!」

 

「フロロ!」

 

ミライドンから物凄い量の電気エネルギーが放出されて、それを推進力と回転力に変えて、よりミライドンのパワーとスピードが上昇していく。

 

「GO!」

 

 

ドシャァッ‼︎

 

 

神速の勢いでキラフロルに電気エネルギーが激突し、キラフロルが大きくよろけて『キラースピン』が停止する。…が、戦闘不能には至らなかった。

 

「中々のやり手ですね、ホムラさん…。キラフロル、『ステルスロック』展開です!」

 

「フロロロロ!」

 

ミライドンの反動中の隙に『ステルスロック』を展開するクレストさん。

 

(…やられたな。この一撃で倒しきる予定だったが…。『パラボラチャージ』でとくこうアップまで粘るべきだったか…?)

 

だが、過ぎてしまった時はもう戻せない。この状態で頑張って戦おう。

 

「…ミライドン、そろそろいけそうか?」

 

応用ワザのデメリット効果で一瞬動けなくなっていたミライドンに、僕は声を投げかける。

 

「…アギャス!」

 

お、どうやら気合い十分なようだ。よし、それじゃあ別のプランで行こうか。

 

「ミライドン、横に回転しながら『パラボラチャージ』連続!」

 

「アギャス!アギュアアアアアアアッ…」

 

そう、これこそがさっき言っていた別のプランで、連続で攻撃することによってとくこうアップを狙いつつ、絶え間なく電流を流し続けているので容易に近づくことができない。即ち、これで安全にとくこうのステータスを積めるのだ。

 

ミライドンのとくこうがあがった!

ミライドンのとくこうがあがった!

ミライドンのとくこうがあがった!

 

『これは!ホムラ選手の作戦の一つだ〜!『パラボラチャージ』の賢い使い方です!』

 

そう言い、シンプルに僕を褒め称える実況さん。一方でクレストさんは少し苦しそうな表情をしており…

 

「くっ…。本当に頭の切れるお方ですね…。キラフロル、『キラースピン』で電気を弾きながら接近していってください!」

 

『キラースピン』でミライドンに再び距離を詰めていくキラフロル。でも、今でもミライドンのとくこうはグングン上昇していっていて…

 

ミライドンのとくこうがあがった!

 

「キラッ!フロロロロ…」

 

キラフロルに少しづつ余裕がなくなってくる。しかし、常にキラフロルを四方八方から襲ってくる、キラフロルに向けて飛び散ってくる電撃の威力は増すばかりだ。

 

ミライドンのとくこうがあがった!

 

さらに電撃の威力は向上する。先程から変わらず、電気は全方向から飛んできており、キラフロルの体勢を色々な角度から崩してくる。そして、とくこうが上がっている攻撃に耐えきれなくなったのか、ついに『キラースピン』が解除されて無防備な状態になり、『パラボラチャージ』をモロにくらってしまう。

 

「フロォォォッ!ロ…フ…ッ!」

「キラフロル!大丈夫ですか⁉︎」

 

キラフロルの心配をするクレストさんだったが、トドメの…

 

ミライドンのとくこうがあがった!

 

6回目のとくこう上昇で流石に耐えきれなくなってしまい…

 

「フロ…ロォッ…。」

「キラフロル!」

 

主人が名前を呼ぶが、現実は虚しく、最大まで威力の上がった、僕のミライドンの『パラボラチャージ』を前に、ひれ伏してしまった。

 

 

ドサッ…。

 

 

『キラフロル、戦闘不能!クレストさん、見事にホムラ選手の奇策に溺れてしまった〜!』

 

ワァァァァァ…!

 

『『パラボラチャージ』をドーム状に撃ち続けることで、とくこうの連続上昇を狙いつつ、範囲内に入ったポケモンは確実に倒す!素晴らしい策略です!』

 

「…まずは一勝っと。」

 

ふとクレストさんの方を見ると、してやられた様な顔をしていた。

 

「ありがとうございました、キラフロル。なに、あなたが撒いてくださった『ステルスロック』だけでも十分な活躍の印ですよ。また次の試合でもっと活躍してくださいね。」

 

「…さぁ、ここからが本番だ…!」

 

正直言って、先鋒のキラフロルはあくまで前座だろう。そう、僕を見定めるための…。つまり、本番は今からだということ。次はどんなポケモンを出してくるのだろうか…。

 

「…それではお願いしますよ、キョジオーン!」

 

おおっと…。異名『みずタイプキラー』及び通称『パルデアの要塞』を持つキョジオーンだ。クレストさんの2体目がまさかのコイツとは…。かなりキツい戦いになりそうだな…。

 

(というかユウリ、フラグガッツリ回収してるじゃん…。)

 

表情豊かな彼女のことだ、今頃控え室で阿鼻叫喚状態になっていることだろう。ちょっと見てみたいかも…っとと、勝負に集中しなければ。

 

『さぁ、クレストさんの2体目はキョジオーン!ホムラ選手はミライドンを続投させて、バトル続行です‼︎』

 

「…ミライドン、『イナズマドライブ』!」

 

「アギャアス!」

 

さぁ、とくこうのあがっているタイプ一致『イナズマドライブ』でどこまで戦えるか…。現実世界のポケモン対戦ガチ勢界隈の諸君にとっては周知の事実だが、キョジオーンはとくぼうよりぼうぎょの方が高い。しかし、ぼうぎょの方が高いだけで、数値自体が低い訳じゃない。加えて僕はとくしゅ攻撃を行うポケモンを得意としていて、それは僕の過去の戦績を見れば一目瞭然。加えて、このタイミングで出してきたということは、今回のクレストさんのキョジオーンは対特殊特化な可能性がかなり高い。恐らくここで対特殊要塞へと化して、大きく僕のパーティーのポケモン達を削ってから3体目に繋げるつもりなのだろう。

 

 

ドギャァン!

 

 

『さすがはパルデアの要塞、ミライドンの攻撃を受けても余裕の風格‼︎』

 

軽快な音が響くが、実況さんも言っていた通り、キョジオーンにあまりダメージが入っている様には見えなかった。やはり対特殊特化と見て間違いなさそうだ。

 

「キョジオーン、『しおづけ』です!」

「ミライドン、『りゅうせいぐん』で『しおづけ』を打ち消しつつ攻撃!」

 

「ジオオッ!」

「アギャアス!」

 

僕の指示通り、『しおづけ』の攻撃は『りゅうせいぐん』によって完全にかき消され、キョジオーンにダメージを与えた。

 

ミライドンのとくこうががくっとさがった!

 

「キョジオーン、『じこさいせい』です!」

「ミライドン、『パラボラチャージ』連射で追撃!回復を追いつかせないで!」

 

『激しい攻防!勝負の行方は⁉︎』

 

「ジオオオオン…。」

「ギャアス!」

 

しかし、キョジオーンの回復力の方がミライドンから受けるダメージよりも多く、ほぼ全回復。そして、クレストさんからはとんでもない指示が下される。

 

「…やるなら今でしょう。さぁ、賭けをしましょう、ホムラさん!コレを当てられたらかなり大きいですよ…!キョジオーン、『()()()』です!」

 

『おおっと!先程までの激しい攻防とは打って変わって、我が地方のジムリーダーの特徴のひとつである一撃必殺ワザの宣言!ジムリーダーでもやる、ワンチャンに全てを賭ける、まさにギャンブルと言える大ワザ!運に賭けてでも絶対にミライドンは倒すという覚悟が伝わってきますね…!あ、そうそう。ギャンブルなので、初心者の皆さんはバトルに慣れるまでは乱用は控えるようにしましょうね!』

 

この世界の『じわれ』などの一撃必殺系のワザは、どんなにレベル差があっても当たる様にはなっているが、かなりのエネルギーを使うのに加え、コントロールができないという大きな欠点を持っている。加えて、ジムリーダーはこの手の運ゲーを嫌う傾向にあるため、ジム戦ではチャレンジャーが使わない限り戦闘中に一撃必殺ワザを見ることはない。だが、この地方では違う様で、チャンピオンなどの上級トレーナー相手には、最初のジムから当然のように撃ってくる。やべぇな、この地方…。ちなみに、この一撃必殺ワザの使用は、意外とザラにあることなんだとか。

 

「ミライドン、攻撃の軌道に気をつけながら避けて!」

 

「ギャス!」

 

一撃必殺ワザ、という名称の通り、当たったら一発ダウンだ。即ち、このミライドンに攻撃が当たった瞬間、僕の『パラボラチャージ』のとくこう積みは無駄になってしまう。…流石にそれはマズいし、一撃必殺ワザという運ゲーで3体のうち1体を失うのはあまりにも精神的にくるものがある。

…ただ、現実は無情だ。立てたフラグは大体回収されてしまう。

 

「ギャス⁉︎」

 

「…うっ…。当たっちゃったか…。」

 

どうやら『じわれ』に被弾してしまった様で、ミライドンは地面からものすごい勢いで噴き出てくるエネルギーにやられて動けなくなり、エネルギーをくらい始めて数秒後にはミライドンの意識は完全にシャットアウトされてしまう。

 

『ミライドン、戦闘不能!ギャンブルで勝利したのは、クレストさんだ〜!』

 


 

《ユウリ視点》

AM 9時11分 ブロックタウン

 

控え室にて。あたしは、今ジムリーダーのクレストさんと対決をしているホムラの応援をしつつ、クレストさんの戦い方を学習している。

 

(クレストさんは恐らく、自分に有利な展開を地道に作っていく戦い方をしてる。つまり、この予測が正しければ、クレストさんの3匹目はいわタイプの高速脆弱アタッカーの可能性が高い…。中々厳しい展開になってきたね、ホムラ…。でも、頑張れ!)

 

心の中でエールを送るあたしだが、気分が昂揚しているからかさっきから顔がずっと日照っている。別に恥ずかしいわけじゃないし、熱がある訳でもない。ただただ顔が熱いのだ。頭がクラクラしないし、昨日は早く寝て体調は万全なのに加えて今朝はちゃんと風邪チェックをしてきたので、風邪なんていうことはないはずだ。興奮してるからかなぁ…?

 

(勝負が気になるだけ…とかだったらこんな事にはならないんだけどな…?)

 

「…まぁいいや、目の前のホムラへの応援に集中しよう!」

 

そう言って切り替えるあたし。ふと画面を見てみると、ホムラが次に出したポケモンはコノヨザルだった。

 

『コノヨザル、『インファイト』!』

『キョジオーン、『しおづけ』で凍結させちゃってください!』

 

『おおっと⁉︎ホムラ選手、何を思ったのか、コノヨザルに物理ワザを指示!キョジオーンはとくぼうよりぼうぎょの方が高いことは周知の事実ですが…?』

 

「はっ⁉︎」

 

何を四天王⁉︎と、ついあたしは思ってしまった。

 

『ウキイイイ!』

『ジオオッ!』

 

…『インファイト』は、皆さん知っての通りぼうぎょととくぼうを犠牲にして猛攻撃を仕掛けるワザ。しかし、キョジオーンのぼうぎょは高いのでそう簡単にはやられないだろう。つまり、何発か撃たないと倒しきれないということ。だから、相手のワザがまだ1つわかっていない状態での『インファイト』はかなりのリスクを伴う。弱点ワザで反撃されたらそれこそお終いだ。

…いや、でも待てよ?どうしてわざわざ『インファイト』を撃ったのだろう?『ふんどのこぶし』とかでも別にいいはず…。

 

(…あれ?もしかしてホムラってアレを狙ってる…?)

 

画面に熱中しているあたしは、()()()()()()()()()コノヨザルを見てとあることに気がつく。

 

 

「…!そっか‼︎だから『インファイト』を使って、その後に地面を殴ったんだ!」

 

 

さぁ、みんなは分かったかな?

…といってもみんなにとってはかなり難しいだろうけどね。

 

『コノヨザル、『インファイト』!』

『キョジオーン、ジャンプして上から『ボディプレス』です!』

 

『ホムラ選手、『インファイト』を連続使用!しかし、攻撃力が上がっている様に見えます。『インファイト』にこうげきを上昇させる効果はなかったと思いますが…?』

 

こうげきが上がっている理由が分からない実況さんを置いて、バトルフィールドでこぶしと巨体が激突する。巨体は明後日の方向へ飛んでいき、先ほどよりも威力が幾分か増しているように見えた…というより威力が確実に上昇していた。

 

そして、戻る時にまた()()()()()

 

『威力が増している…!士気を高めたのですか…?しかし、いつの間にそんなことを?』

 

どうやらクレストさんは気づいていない…いや、()()()()()()()()()ようだ。

 

『もういっちょ『インファイト』!』

 

『おっと‼︎マズいですよ、キョジオーン!応用ワザ『てっぺき・要塞』で防いでください‼︎』

 

『ジオオッ!』

 

キョジオーンのぼうぎょととくぼうがぐーんとあがった!

キョジオーンのこうげきととくこうがさがった!

 

応用ワザを指示されたキョジオーンが、薄いピンクの光を纏いぼうぎょととくぼうを上昇させ、そのすぐ後にデメリット効果のこうげきととくこうの減少を薄い青の光が示す。

 

『これは!クレストさんのキョジオーンの応用ワザ!攻めを捨てる代わりに、守りに徹します!』

 

守りの力が強まり、コノヨザルがまた少し攻めづらくなってしまう。しかし、()()()()()()()()()()()()()()()コノヨザルにはそんなもの関係ない。

 

『ザルルルルルッ!』

 

洗練された拳の連撃を放つコノヨザル。

一方でキョジオーンは、あまりの威力とタイプ一致の抜群ワザに耐えきれなくなり、30秒ほどくらい続けて拳の雨が止むと、姿勢を大きく崩す。

 

『ジオ…』

 

『キョジオーン⁉︎大丈夫ですか⁉︎『じこさいせい』で回復を…!』

 

そして、姿勢を崩したのを見逃さなかったホムラは、キョジオーンが姿勢を崩したのを確認した後、『じこさいせい』を行われる前に、すぐさまコノヨザルに指示を送る。

 

『今だ!特訓会で手に入れた力、存分に生かすぞ!応用ワザ『ふんどのこぶし・褪紅(たいこう)』でフィナーレだ‼︎』

 

『ルッッッキィ‼︎』

 

見覚えのある、桃色に淡く光る拳がキョジオーンに直撃する。

そう、このワザはコノヨザルが、あたしとホムラの最初の戦いの後の夜に行った強化特訓会にて、ウーラオスとの特訓を経て習得した応用ワザだ。

 

クレストさんのキョジオーンは『じこさいせい』のために回復に集中していたため防御体勢がとれず、抵抗もできないまま地面に突っ伏してしまう。

 

『ジオン…。』

 

『キョジオーンッ!大丈夫…ではないですよね…。お疲れ様でした。』

 

『キョジオーン、戦闘不能!ホムラ選手のコノヨザルの渾身の一撃に散ったーッ!』

 

『ナイスだ、コノヨザル!』

 

『ルキキィ!』

 

今回の課題であった『パルデアの要塞(キョジオーン)』の突破を、空中に拳を突き出すことで純粋に喜ぶホムラとコノヨザル。

 

(どっちも可愛いなぁ…。)

 

ちなみに上の心の声は、あたしの本心。同年代の、自分と仲良しな子が友達と純粋に喜び合う姿がついつい可愛いと思ってしまうときのような感じだ。…まぁ読者の皆さんは感じたことがあるかは分からないけれど。

 

「…さすがだね。でも、まだ安心できないよ!最後まで気を抜かずに頑張って‼︎」

 

そう言って、画面の向こう側にいるホムラを鼓舞するあたし。

すると、何か聴こえたのか、ホムラはあたりをキョロキョロとする。

 

(あれ?もしかして届いちゃったかな?…さぁ、本当の本当に、頑張ってね!)

 

さぁ、ついにこのジムのラスボスの登場だ…!




インテレオン

さらっと公開された、ユウリさんの手持ち通算5匹目です。特性は当然の如く隠れ特性である『スナイパー』を所持しており、かなりストイックで賢いポケモンで、ユウリさんの指示にアドリブを混ぜながら戦うため、ユウリさんが指示をミスっても普通に戦えます。加えて、応用ワザも習得済みで、効果はかなり強力な物です。ちなみに、ユウリさんとはメッソンの頃からの付き合いで、互いにすごく信頼しています。

コノヨザル

ユウリさんとの勝負の後の特訓会にて、ユウリさんのウーラオスと稽古をした時に2つの新しい要素を習得しました。
ひとつは、応用ワザ『ふんどのこぶし・褪紅』の習得。効果に関しては後述の項目に書きますが、一発に全てを込めた渾身の一撃です。特訓会では、このワザで見事ウーラオスを一撃で倒したそうです。
もうひとつの要素は、次回に本編中で公開します。ヒントとしましては、コノヨザル関連のものであるという点、そしてこうげきが上昇した点。この2点から導き出されるのは…アレですね。まぁ原作と効果は異なってしまいますが…。

ふんどのこぶし・褪紅(たいこう)

ホムラさんのコノヨザルが新しく習得した応用ワザです。
ゴーストタイプの物理ワザで、能力上昇を1.5倍にして使用し、ワザ使用前に上昇していたステータスをもとに戻すという効果です。
ノーマルタイプにも命中し、かくとうタイプが抜群なポケモンにも抜群扱いになるという強力な効果も兼ね備えていて、それでいて反動ダメージや反動の束縛時間なしで、デメリットは上昇分の状態変化が0に戻るだけという応用ワザの中でもトップクラスの性能となっています。

あとがき

今回も見ていただき、ありがとうございました!
キリのいいところまで書きたいと思い本編を書いた結果、ここまで長くなってしまいました…。時間がない方には本当に申し訳ないです。(ついでに、バトルログを書けなかったのも申し訳ない…)
さて、それでは次回の話をしていきましょう。次回は、ホムラさんのジム戦が決着するところまでの予定です!今回のユウリさんのジム戦は本編では書きません。さらに、次の次の回では、ブロックタウンのとある店のお話の予定です!バトル〇〇的な施設なのですが…一体なんでしょうね?
さて、長くなりましたが、今回はコレで〆とさせていただきます!
それではまた来週の金曜日午後8時にお会いしましょう!

ホムラの最初の1匹は誰だと思う?

  • 伝説のポケモン
  • 御三家(最初の3匹)
  • 色違いの伝説のポケモン
  • 幻のポケモン
  • 色違い御三家
  • 色違い幻のポケモン
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