【未完・更新終了】ポケットモンスター 新たなる旅路 作:よっしい
そして、4ヶ月の間見ていただけたたくさんの人たちに感謝します!今年は本当にありがとうございました‼︎
それでは、本編へ参りましょう!
《フレイム視点》
10月某日 時刻未明 マクロコスモス シュートシティ本社
「……という旨をホムラ君に伝えてくれ。集合は…そうだな、彼らの現在地的に4番道路支部でいいだろう。時刻は午前11時とも伝えておいてくれ。ああ、頼んだぞ。」
そう言い切り、電話を切る。マクロコスモス社長としての業務は、相変わらず非常に大変だ。だから、あまり他のことに割いている時間はない。だが、私としては、ユウリ君と共に冒険し、成長した我が息子を一目でいいから見てみたいのだ。その日は運良く私がデルタへ赴く日であり、丁度朝の時間帯は比較的余裕がある。だから、ホムラをこの日に呼んだわけだ。
(成長を…楽しみにしているぞ?ホムラ…。)
…さて、久々に少しだけ特訓でもしようかね。フフッ、合間見える時が…待ちきれないものだ。これこそが長年封印してきたポケモントレーナーの
「社長、そろそろ行くっスよ!」
「了解。いつも助かるよ。」
そして、私は自分の席を後にした。
《ホムラ視点》
10/15 AM 10:57 マクロコスモス 4番道路支部
「父さ〜ん!来たよ〜!」
僕、ホムラとユウリは、本来なら立ち寄る予定はなかったマクロコスモスへとやってきていた。
「…ところで、用事があるってことだったみたいだけど、何の用なんだろう?」
今日朝7時半ごろ、ホテルでの朝食を終えて出発しようとしたところで、僕のスマホロトムに、よっしいから連絡があった。
なんでも、父さんが僕と会いたいらしく、マクロコスモスの4番道路支部へ来て欲しいと言っていたとのこと。父さんはかなり忙しいことは僕も理解しているので、直接連絡をくれないのに関しては全く文句はないのだが…それよりも気になったのは、父さんが時間を割いてまでも僕と会おうとしている理由が気になった。よっしい曰く、それは教えないとのこと。父さんからは理由も伝えられてるはずなんだけどなぁ…?まぁいいや。
「さぁ、分からないけど、父さんのことだし、なにか真面目な理由なんだと思うよ。」
すると、父さんが直に僕らを出迎えてくれた。
「やぁ、お二人さん!」
「お久しぶりです。ガラルスタートーナメント以来ですね、フレイムさん!」
「久しぶり、父さん。知ってるだろうけど、彼女は友達のユウリ。ガラルチャンピオンだよ。」
「あぁ、もちろん知っているさ。それにしても、見ないうちに大きくなったなぁ、ホムラ〜!父さんは嬉しいぞ!」
「まぁね!手持ちの子達も逞しくなったんだ!」
「そうかい!立ち話も何だから、カフェの空いてる席に座ってくれ!」
「…ということで、正直に言ってしまえば成長した
「「………え、それだけ?」」
僕らがシンクロしたかのように同時に答えると、それをみた父さんは思わず苦笑い。
「よっしい君から聞いてはいたが…かなり仲良いね、君たち…。もちろん他にも理由はあるが、主な理由はさっきの通りだ。すまんな、親バカな理由で…。」
いきなりしょげ始めた父さん。…プライベート関連に関しては結構弱気なところも変わってないな…。まぁでも、しょげられても話は進まないので、僕がフォローをする。
「い、いや、別にいいんだけどさ…。でも、主な理由ってことは何か他にも理由があるんでしょ?それを聞かせてよ。」
「ああ、そうだったな。もう一つの理由は、君たちへのアドバイスだ。」
「僕らへの…」「アドバイス…?」
予想とは少し違ったな。アドバイスか…一体なんだろうか?
「そうだ。まず一つ…。」
「私は、
「「………」」
「ホムラは忘れている…いや、記憶を封じ込めているだろうが、私たちはかつてアローラで2年ほどホムラを育て、その後はガラルで暮らしていた。」
そのセリフの後、僕たちの会話に少し
その沈黙を破ったのは、ユウリだった。
「それじゃあ、あたしとホムラは昔知り合っていた、ってこと…?」
「ああ、そうだよ。私とユウリ君の父とは今も友達さ。…ただ、君の前ではその話題は避けてもらっていたがね。」
「…どうして避けさせていたんですか?」
「それは、君たちが過去に起こしたことが関連している。それを想起させて、ユウリ君を悲しませないようにしようと決めたんだよ。」
「そうだったんだ…。」
それを静かに聞く僕。そして、父さんはそのまま続ける。
「ホムラ、バッグから例のマスターボールを出しなさい。」
「あ、うん…。」
そして、僕はバッグの中に大切にしまっているマスターボールを取り出す。
「キミ達の記憶は、おそらくこの子を見ることで完全に蘇るだろう。この子は、君たちにとって思い出の結晶だからね。」
「思い出の…」「結晶…。」
思い出の結晶、か…。はやく出してやらないとな…。
「だが、無理に出す必要はない。君たち2人の過去と向き合う覚悟ができた時に出せばいい。どうやらその子は、たまにボールから出ているみたいだから、急ぐ必要はない。だが、生半可な覚悟で出していいわけじゃない。それは、その子にとっても本望ではないから。本当に覚悟が決まったその時、出すといいよ。」
「…わかったよ、父さん。ありがとう。」
「アドバイス、ありがとうございます。」
「…さて、一番伝えたかった伝えたいこと一つ目は伝えた。それでは、二つ目だ。君たちが2日後に立ち向かう、ゲンシカイキしたグラードンとカイオーガについてだ。」
ゲンシカイキしたグラードンとカイオーガに関して、僕らは詳細を伝えられていなかった。だから、今ここで情報を聞けるのは非常にありがたい。
「まず、彼らの特徴について。彼らはかつて互いに争いあった、超古代ポケモンだ。ゲンシグラードンに関しては、じめんタイプにほのおタイプが追加されることがわかっている。彼らには特殊な力があり、それが『おわりのだいち』と『はじまりのうみ』だ。それぞれ強力な雨と強力な日差しをもたらす特性で、天候を大雨、おおひでりに変える。大雨はみずタイプを更に強化して、ほのおタイプのワザを打ち消し、おおひでりはほのおタイプを更に強化して、みずタイプのワザを打ち消す効果がある。」
「タイプ打ち消しか…。」
「タイプ打ち消しなら、2匹が揃うとどうなるんですか?」
もし互いのタイプの攻撃を打ち消すなら、対処が楽になるかもと思った僕らだったが…現実はそう甘くないようだ。
「互いの特性の効果が打ち消し合われ、特性の効果が発揮されなくなる。まぁ、その場合でも強いのは間違いないのだが…。」
「じゃあ、2匹同時に出現してくれた方がありがたいんですね?」
「ああ、要はそういうことだ。だが、君たちにはもう一つ、注意せねばならないワザがあってな…。」
「「ワザ?」」
「ああ、そうだ。それは、奴らの真ワザ、もしくは神ワザだ。」
「神ワザって…。平気で使ってくるの?」
「もし本当なら、効果次第ではあたし達の勝ち目は一気に薄くなっちゃうじゃん…。」
神ワザ…僕の知っている限りだと、よっしいのケチャップを筆頭とした各地方のチャンピオンのごくわずかでしか使用が確認されていないワザ。
「…ちなみにだが、ホムラのマスターボールには言っているその子も、神ワザを使用できる。」
すると、それに応えるかのようにマスターボールが揺れる。
「まぁそれはさておき、神ワザに関しては推定だ。だが、ホウエンでの事件では、グラードンとカイオーガが真ワザを使った事例はある。鎮静化されたときに使えなくなったみたいだがな。」
「「なるほど…。」」
「…それが、ゲンシグラードンが使う『だんがいのつるぎ・
威力も効果も強力、ねぇ…。でも、そんなのは僕らにとっては慣れている。
「それならまだ大丈夫だね。理不尽な効果でもない限り、あたし達はちゃんと戦えるし。」
「一撃必殺系とかじゃないなら大丈夫そうだな。」
「…そうかい、ならよかった。…さて、それでは、私が一番やりたかったことをやろう。」
「「やりたかったこと?」」
「ホムラ、おまえの成長を私に見せてみなさい。」
「それじゃあ、ルールは6体で、先に3体ダウンした方が負けのシングルバトルとしようか。そっちは最強編成でかかってきなさい。度々見せた過去の手持ちから、私の強さは知っているだろうからね。」
「うん、オッケー。伝説は?」
「いくらでも使ってきなさい。全力で迎え撃つからね。」
「ほ〜ん?言ったね?言質は取ったからね?後悔しないようにね?」
「…フフッ。そうだな。まぁでも、案外そう上手くは行かないと思うけどな。」
トレーナーサークル中央にて、少しだけ言葉を交わす僕ら親子。審判はユウリが執り行うみたいで、結構張り切っている様子だった。
「それでは只今より、手持ち6体、ダウン可能体数3体のシングルバトルを行います!両者、交代するタイミングやポケモンは自由とし、メガシンカ、Zワザ、ダイマックス、テラスタルはそれぞれ一回ずつ使用が可能です!それでは両者、ご武運を‼︎」
ユウリが、決まったぜ!みたいなドヤ顔をしたのを見届けた後、僕は正面へ向く。
「…すごい殺気だね、父さん?」
「お、お前も感じるようになったか!立派になったな、ホムラ‼︎」
しかし、その高揚とした調子で放たれたセリフからも、中々の殺気を感じられた。
つまり父さんはそれほどこの勝負に対して本気なのだ。
「それじゃあ、勝負開始だよ!」
「本気でかかって、私を超えてみろ!」
「最高の時間にしよう!もちろん僕が勝つ‼︎」
マクロコスモスのフレイムが勝負を仕掛けてきた!
「さぁ出番だ!ウーラオス‼︎」
「始めは君に任せた!リューくん‼︎」
「ラォォォッ!」
「バウウウウ!」
「あっ!ウーラオスだ‼︎しかもあれ、師匠が使ってた方の型じゃん‼︎」
相手の先発はウーラオス。構え的に恐らく『いちげきのかた』だろう。父さんのいちげきウーラオスは見たことがある。なんでも、ユウリと同じく、鎧の孤島でマスタード師匠を通じて出会ったポケモンなんだとか。
「隙を見定め『あんこくきょうだ』を叩き込め!」
「『はかいこうせん・群青』で初手から追い詰めるぞ!」
「バウウウウウウウウウウ‼︎」
初手からリューくんから繰り出された翡翠色の光線はウーラオスに命中し、ウーラオスが
「軟弱千万!やわいぞホムラァ!『あんこくきょうだ』を腹に叩き込め‼︎」
「ウラァァァッ!」
ドガァァァッ‼︎
「バッ…!」
「リューくん!」
今の『あんこくきょうだ』で確信した。
「リューくん、どうする⁉︎」
「バウ!」
「了解!『はかいこうせん・群青』でもっかい攻めていこう!」
「バウウウウウウウウウウ!」
「ウーラオス、流してからの『あんこくきょうだ』で攻めろ!」
ドビビビビビビビビビ‼︎
「ウラァッ⁉︎ガ…ッ‼︎」
「…喰らったか。ここでのダウンはかなりマズい。一旦交代しようか、ウーラオス。」
そして、モンスターボールをかざして、ウーラオスにリターンレーザーを当てる。
「相談してから指示までの判断が速いね。流石は私とレイさんの息子だ。」
「まぁね!でも、油断はできないな…。」
すこし悩んだ後、父さんはスーパーボールを繰り出す。
「出番だ、カイオーガ。」
「エリャァァッ‼︎」
「「⁉︎」」
カイオーガ⁉︎カイオーガを捕まえていたなんて…。初耳だぞ⁉︎
カイオーガを出した衝撃は、ユウリも感じているようで、驚いた顔をしていた。
「ハッハッハ!驚いただろう!少し前にカンムリ雪原のダイマックスアドベンチャーで捕まえてね!いやぁ、手強かった手強かった!」
「…へぇ。面白くなってきたじゃん。」
「それではいくか!『しおふき』!」
「カイリュー、『しんそく』で体力を削いで!」
「バウウッ!」
「エリャッ⁉︎エリャァァァァァッ‼︎」
ズドッパァァッ‼︎
『しんそく』で勢いこそ最大火力よりかは劣ったものの、その威力はやはり絶大で、ここまでものすごい水圧が伝わってきた。
「リューくん!」
「バウ…ッ!」
絶大な威力の攻撃を喰らってしまったリューくん。そこを、更なるカイオーガの猛攻が襲う。
「手加減無用!カイオーガ、『れいとうビーム』!」
「リャァッ‼︎」
見ただけでも喰らえばマズいとわかる『れいとうビーム』がカイオーガの口から放射される。『マルチスケイル』は先ほどの『しおふき』で消失したし、いまリューくんが喰らえばやられるのはほぼ確実と見ていいだろう。
「ヤバいヤバい!次喰らったら終わりだから、交代しようか!」
「バーウッ!」
しかし、確認を取ると、リューくんは交代を拒否。まるで自分がやると言っているようだ。…そうだね。やっぱり、格上との勝負は胸が躍るよね!だったら、僕もそれに応えなくちゃだ!
「リューくん…。…キミがそう言うなら、任せるよ!メガシンカ用意!」
「来た!ホムラのメガシンカ‼︎」
「…早速か。新たな力…私に見せてみるがいい‼︎」
カイオーガの『れいとうビーム』を避け切ったタイミングで、僕の前にリューくんが立ち、僕のキーストーンとリューくんの持つ『カイリュナイト』が共鳴し、メガシンカを引き起こす!
「キズナの力で天下無双!いざ、メガシンカ‼︎」
「バウウウウウウウウウウ‼︎」
そして、いつものメガシンカが発動し、リューくんがメガカイリューにメガシンカ。そして、現在の天候は雨だから、
「『かみなり』発動でエネルギー充填開始‼︎」
「バウウウウウウウウウウ‼︎」
リューくんが天に吠え、雷鳴を空から轟かせ、でんきのエネルギーを溜める。
「もっともっともっともっと‼︎『りゅうのまい』のドラゴンエネルギーも使って、フルチャージまで溜めろ‼︎」
「カイオーガ、『れいとうビーム』で打ち砕け!」
「キリャァァァ!」
こおりの光線がエネルギー群に直撃するが、最早それは意味を成さない。
「…う〜ん…。相手の攻撃の
そして今、それは解放される!
「真ワザ発動だ!『はかいこうせん・
「バウウウウウウウウウウ‼︎」
一瞬だけ光輝いた空が見えると同時に視界が眩い光に覆われ、轟音が周辺に響き渡る。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォッ‼︎
轟音が収まり、視界が良くなると、カイオーガの容態が確認できた。
「…素晴らしい…!今まで見てきたワザの中でも最高クラスの威力だった…‼︎」
「あ…。カ、カイオーガ、戦闘不能!フレイムさん、残りダウン可能数2体です!」
結果はやはり、戦闘不能。思いつきでやってみたワザだったが、どうやら上手くいったようだ。
「アドリブにしては本当に出来がいいね。すごい衝撃だったよ。だが、まだまだここからだ。」
「…そうだね。でも、リューくんは一旦お役御免かな〜…。」
「バウウ…。」
「大丈夫大丈夫、多分もう一回キミを頼ると思うからね。」
「バウッ!」
そう言い、僕はリューくんをボールに戻す。
「ほう、戻すか。」
「リューくんだけの活躍だと、父さんに成長を見せられないからね。」
「…フフッ。まぁそうだな。…それじゃ、次も同時に出すか。」
「了解。」
「…それじゃあ、両者、ポケモンを同時に出してください!」
…さぁ、次は誰にしようか?その答えは、僕にとってはひとつしかなかった。
《ユウリ視点》
「頼んだぞ、ららるん!」
「いこうか、ガラルファイヤー!」
「セゴォォン!」
「ギャオオオッ!」
次にホムラが出したのは、セグレイブのららるん。こおりワザのテクニカルな攻撃が得意なポケモンで、対応力が求められるホムラの戦術において、時に遠距離から一方的に、時に捨て身で一撃必殺と、攻撃のバリエーションが豊富で、臨機応変に立ち回ることができるのが強みだ。
一方で、フレイムさんの次のポケモンは、ガラルファイヤー。あたしも遭遇したことがあり、最終的にはマリィがゲットした。渡り鳥のポケモンで、複数体いるのは知っていたが、こんな形で別個体に出会うとは。特攻が高いポケモンで、隙をついてガンガン攻めてくる、気性が荒いポケモンだった記憶があるが…?
「ファイヤー、『もえあがるいかり』!」
「ららるん、まずは様子見で『つららおとし』!」
「ギャァァァァッ!」
「セゴゴゴゴォッ!」
氷柱とオーラが互いに届き、互いにダメージを与え合う。
「ゴォ…ッ!」
互いのワザが途切れると同時に、ららるんが膝をつく。
そう、ガラルファイヤー特有の現象だ。
「ちょっと解説してほしいんだけどさ、これって今何が起こってるの?」
「ん〜?これはね、『もえあがるいかり』で使用されているオーラが理由なんだよね。」
「オーラ?」
「図鑑説明にもあるが、烈火の如き邪悪なオーラに当てられると、並大抵のポケモンは精魂が尽き果ててしまうらしいんだ。」
「なるほど…。じゃあ、オーラは極力避けた方がいい…というか避けないとマズいのか…。ららるん、ちょっとおいで。」
ららるんにヒソヒソと小声で喋る。大丈夫なのかと思ったが、ファイヤーとフレイムさんはワクワクしている様子だった。今からどんな戦術を取ってくるか、楽しみな様にも見えた。
「よぉし!それじゃ、いくぞ!『
「さぁ、成長を見せてみろ!『もえあがるいかり・
先程と変わらず氷柱をガラルファイヤーに大量に降り注がせる。
しかし、先程とは違い、一本だけ敢えて大きめの氷柱を近くに落とし、オーラ遮断用に使う。
「このワザは脆くて破壊力のある氷柱をいつも使ってるんだけど、こうやって防御用の強い氷柱を作ることもできるんだ。」
「…ほう。やるじゃないか。」
攻撃は両者互角な様だが、ガラルファイヤーが一方的にダメージを受けている。フレイムさんはその状況を打破する方法を考える。そこで、ららるんがオーラをやり過ごすと同時に氷柱が途切れ、それを見たフレイムさんが指示を出す。
「この隙を逃すな!『げんしのちから』!」
「アアアアッ‼︎」
地面から岩を出し、ららるんに突撃させる。
「ららるん、これは多分釣りだ!『きょけんとつげき』で突破して!」
「セゴォォン!」
自慢の背中の
「躱して『
突撃は飛翔して回避され、上空で『わるだくみ』を発動させるガラルファイヤー。
淡い赤のオーラで能力上昇を知らされ、ホムラを焦らせる。
「もう一度、『わるだくみ』。」
「4段上昇だって⁉︎マズい、ららるん、はやく止めて‼︎」
しかし、壁に剣が刺さって抜けない。この場合、大抵自力脱出は不可能だから、ボールに戻す他ないのだ。
「ホムラ!もう6段上昇終わったよ‼︎」
「うそ、マジ⁉︎」
ガラルファイヤーのオーラがより盛んに燃え盛り、より特攻が上昇したことが手に取るように分かる。加えて、今ホムラは窮地に立たされていると一目見ただけで分かってしまう。
「あくかいわが弱点のポケモンはまず出せないよな。6段階上昇した攻撃で一撃で倒されても全くおかしくない。加えて、ラストひとつのワザは…あのワザだからな。」
恐らくはタイプ一致の『エアスラッシュ』説が有力だろう。
「…うう〜ん…これはどうすべきか…。」
こうは言っているものの、恐らく彼の候補なんて元から一体しかいないだろう。
「それじゃいくか!ミライドン‼︎」
「アギャァス‼︎」
「やっぱりね。有利にバトルを進められるのはミライドンしかいないもんね。」
「…ミライドンか。パルデアの伝説級に強いポケモンと、フトゥーくんから聞いたことがある。」
「その強さ、博士から聞いた以上だよ、父さん!ミライドン、ハドロンエンジン発動!」
「アギャァス!」
ミライドンが
「特性の『ハドロンエンジン』だね。エレキフィールドを展開するやつ!」
「…ほう、そうかい。ガラルファイヤー、相手の攻撃をなるべく避けながら立ち回るぞ!」
「アァァァッ‼︎」
相手のガラルファイヤーもやる気十分だが、ホムラのミライドンも負けていない。なかなかの覇気と活気が満ち溢れているように見える。
「さっそくいくぞ!『パラボラチャージ』をたくさん撃って!」
「アギャギャァス!」
ミライドンが吠え、体から無数の電気を放出し、特攻の上昇を狙う。しかし、それは相手があまり攻撃してこないことを意味し、そのチャンスをフレイムさんが見逃すはずもなかった。
ミライドンの特攻が上がった!
「チャンスタイムだぞ、ファイヤー!『エアスラッシュ』で遠くから狙い撃て!」
ミライドンの特攻が上がった!
「ギャァァッ!」
ミライドンの特攻が上がった!
『もえあがるいかり』はオーラのため、エネルギーを全身に纏う攻撃とは少し相性が悪い。そのため、『エアスラッシュ』なのだ。
「ミライドン、気にせずバフを積んで!」
「ギャァス!」
ミライドンの特攻が上がった!
ミライドンの特攻が上がった!
『エアスラッシュ』が当たりかけるが、広範囲化した『パラボラチャージ』を前に消え去る。
ミライドンの特攻が上がった!
やがて、ミライドンの特攻は最大まで上昇した。
「今だ!ミライドン、『イナズマドライブ』!」
「ファイヤー、構わず『もえあがるいかり』だ。冷静さを欠くな。」
「アギャァス‼︎」
「ギャァァッ‼︎」
ズドォン‼︎
「ギャ…ッ‼︎」
効果は抜群だ!
あまりの速さと威力に悲鳴を上げるガラルファイヤー。そして、沈みかけるが…
テロリン♪
『きあいのタスキ』で耐え切る。
「仕方ない、戻ってくれ、ファイヤー。」
たまらずファイヤーをボールに戻すフレイムさん。あれだけHPを削られてしまえば流石にもうガラルファイヤーは出せないだろう。
「いやぁ、やはりセンスは本当にある。自慢の息子だよ。」
「へへっ、まぁね!」
「さて、それじゃあそろそろ強いのいきますかね。出番だよ、ドリュウズ。」
すると、ハイパーボールからドリュウズを繰り出す。
「早速行こうかな。メガシンカだ、ドリュウズ!」
「ドリュ!」
フレイムさんの胸元に付いたキーストーンと、ドリュウズが大切に持っているドリュウズナイトが共鳴し、メガシンカを引き起こす!
「絶望もキズナで打ち破れ!メガシンカだ、ドリュウズ‼︎」
「ドリュゥゥゥッ‼︎」
メガシンカの繭に包まれ、やがてそれを打ち砕いて中からメガドリュウズが出てくる。
頭上と両手のドリルが伸びて巨大化し、ますます破壊力が増していることが手に取るように分かった。
「ドリュウズ、『ドリルライナー』!」
「メガシンカだろうと関係なしだ!『イナズマドライブ』で一撃だ!」
「ドリュゥゥゥッ!」
「アギャァス!」
ドギャァァァァン‼︎
6段階上昇バフとエレキフィールド、タイプ一致の恩恵を受けた『イナズマドライブ』と、メガシンカによる強化、そしてタイプ一致の恩恵を受けた『ドリルライナー』が衝突し合い、サークル中央で激しい激突を見せる。
「…すごいな。流石はメガシンカ…!バフとエレキフィールドがあっても拮抗してる!」
流線状になったメガドリュウズのドリルの起動は、バフとエレキフィールドにタイプ一致相手でもブレず、それ相手に張り合っている。ビリビリと空気を引き裂くような音が聞こえたあたりで、エレキフィールドの効果が切れる。
バリリ…ッ
「負けるなミライドン!未来の底力、見せてやれ!」
「アギャァァァァァッ!」
しかし、効果が切れるのとほぼ同時にホムラがエールを送り、回転が強化されて再び均衡が保たれる。
そして、その均衡は…
ドギャァァァァァッ‼︎
ドリュウズがミライドンを地面に誘導して宙へ飛ぶことで、崩れた。
「今だ、決めろ!『ドリルライナー』‼︎」
「ドリュゥゥゥッ‼︎」
「最後の抵抗だ!『
「ギャァァァァッ!」
そして、再び激しい衝突を繰り広げるが───
「アギャッ⁉︎」
ミライドンが倒れた。
「……ミライドン、戦闘不能!ドリュウズの勝ち!」
「…危なかったな。よく耐えたぞ、ドリュウズ。」
「リュ〜……。」
「そうかいそうかい。もう疲れたかい。ならいい。ゆっくり休みなさい。」
ドリュウズをボールに戻し、「ご苦労様」と呟く。どうやら、もうドリュウズを繰り出す予定はないようだ。
「…いい成長だ!パーティー内で一番やる気が出ていたドリュウズを再起不能レベルまで追い込むとはな!戦闘不能にはされなかったが、まさか
「…まぁ、最終的にやられちゃったけどね…。ありがとう、ミライドン。実質一体もっていってくれたのはデカいぞ!」
そして、彼らは再び向き合う。メガシンカを両者使い、残りはZワザ、ダイマックス、テラスタルの3つを一体づつに使える。
「それじゃ行くぞ、パオパオ!」
「いくとしようか、ガオガエン!」
「キルラァ!」
「ガエエッ!」
ホムラは久しぶりの登場である、パオパオを出し、フレイムさんはガオガエンを────
「えっ?あのガオガエン…。」
「昔友達と中継で見たガオガエンだ…!」
「そうなのかい!それじゃいくぞ!『DDラリアット』!」
「パオパオ、『わざわいのつらら』!」
《フレイム視点》
「面白くなってきたな、ホムラ!」
「そうだね、父さん!」
現在、勝負は最終局面。パオパオがダイマックスを使って、Zワザを使ったガオガエン相手に互角に戦ったところで両者戻し、リューくんとダイマックスルカリオがぶつかり合った。その結果、両者共倒れとなった。そして今は、私が再びガオガエンを出してホムラのZワザを使ったコノヨザルで両者ギリギリのところで戻したところだ。
「残りのテラスタルは、お互いにラストポケモンに使うみたいだね。」
「みたいだな。…さぁ、ラスイチで全てをぶつけてこい!」
そして両者、ボールを手に取る。
構えて、投げる。
さらに、指示を出す。
そこに指示以外の会話は要らない。バトルで、実力で互いに語り合う。相手が一般人だろうと悪の組織だろうと家族だろうと、それは一緒だ。
故に、真剣勝負に言葉は要らない。
「ほげた、テラスタル!」
「バーンよ、激しく燃えろ!テラスタル‼︎」
「ほげええええええ!」
「エバァァァァァス!」
私のバーン…エースバーンはほのおタイプ、ホムラのほげたはいわタイプにテラスタルした。
「最後はやっぱりバーンか…!燃えてきたな!」
私の絶大な信頼を誇っているバーンは、私の子供の頃からの最高の相棒だ。
「バーンよ、『テラバースト・
「ほげた、『テラバースト・金紅』で僕らの力を見せてやろうぜ!」
「エバァァァス!」
「ほげええええ!」
本気の勝負にはバフなんてハンデを作る暇はない。故に、いつぞやの試合の様に、ほげたを『くさわけ』で強化できる時間もない。だが、彼にとっては今はそんなもの要らない。
正々堂々戦う、それが真剣勝負だから。
「ほげぇぇぇぇっ!」
「ほげた!」
「臆している暇はないぞ!バーンよ、『バーンブレイク』で決めよ!」
「エバァァァス!」
「ほげた、『ばくえんほう』!」
「ほげえええええええ!」
咄嗟に出した『ばくえんほう』で神ワザに張り合おうとするホムラとほげただったが、すぐに浅はかな考えだったと思い知る。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォ……!
「え゛えぇっ⁉︎」
『ばくえんほう』で防ぎきれているかに思われていた『バーンブレイク』が、実は『ばくえんほう』の炎の中をグイグイ進んでいたことに気づき、驚くホムラ。しかし、またそれも命取りとなってしまう。
「ほ、ほげた!避け────」
「遅い!『バーンブレイク』再発動!」
「エバァァァス!」
ズドギャァ!
「ほげええええええええ!……ほげ…ッ‼︎」
あまりの激痛に、前方へノックバックするが、自分の炎を浴びたのに加え、防いでいた『バーンブレイク』の球にも被弾し、テラスタルが解除されてしまう。
「ほげぇぇぇ…。」
「えぇっ⁉︎…ほ、ほげた、戦闘不能!よってこのバトル、フレイムさんの勝ちです!」
「お疲れ様だ、バーンよ。」
「エバァス♪」
バーンをモンスターボールに戻さずにそのままホムラの方へ歩くフレイムさん。
「惜しかったな、ほげた〜…。何気に初敗北だな…。」
「いい勝負だったぞ、ホムラ!本当にギリギリだった!久々に最高の気分転換になったよ!」
「僕も、父さんの指示とか、動きも参考になったよ。ありがとう!」
「そうか!それならよかった!…それじゃ、そろそろ昼食を摂ろうか。噂によると、ホムラのカレー、美味いらしいな?我が息子の味、私も食べてみたいのだが…。」
「おっしゃ!それなら僕が全力で作るよ!ユウリも喜ぶから、どのみち昼ご飯はカレーだったし!」
すると、ユウリくんが私たちの方へ寄ってくる。…正確には、ホムラの方へだが。
しれっと彼の腕に抱きつくと、ユウリくんはこう言った。
「お腹すいた〜!早く食べた〜い!」
「ハイハイ、準備するよ。あと、お腹減ったら抱きつく謎の癖マジでやめてくれ…。」
「え〜?無意識だから無理かも?」
「嘘つけ〜い!」
どうやら息子も楽しそうなことだし、昼食は2人に任せることにする。
…さてと。それじゃ、私はホムラの反応について考えなければな。
今回の手持ちは、ホムラの過去の記憶を呼び覚ますトリガーになるポケモンも多く連れてきていたのだが…どうやら思い出すのは無理だったみたいだな。少しでも我が息子たちの助けになればと思ったが、余計なお世話だったようだ。ここまで露骨にやって無理なのであれば、やはりユウリくんか、マスターボールの中のポケモンしかトリガーになり得ないということかもしれない。
「父さ〜ん?そんな難しい顔して、どうしたの?折角だし、一緒に作ろうよ!」
まぁ、こんな難しいこと考えていても仕方ないか。今は限られた息子たちとの時間を楽しもう。
「…ああ、少し考え事をしていてな。すまない。…一緒に作る、か。いいな。それなら、私も参加させてもらおうかな。」
「あたし達大歓迎ですよ〜!さて、隠し味はチョコ派ですか?それともメープル?それとも…」
「一回落ち着けユウリ!相手がカレー好きとはいえ流石に───」
「そうだな、私は強いて言うならばチョコ派だな。メープルも悪くないのだが、チョコの方が味が濃くなった感じがして、私にとっては好みだ。」
「そうなんですね!それじゃあ───」
「ユウリ、一旦ストーップ!父さんも真面目に答えちゃダメ!ユウリが暴走しちゃうから〜!」
「そうかい。だが、私にはいくらでも暴走してくれていいぞ。いくらでも答えよう。」
「それじゃあ───」
「ちょっと父さ〜ん!」
こうして、笑い合える楽しい時間をいつも過ごしている我が息子に、すこし羨ましさと尊さを感じながら、私はこの時間を満喫していくのであった…。
To be continued…
※年末年始のため、1月2日は更新なしです!ご了承ください!※
マスターボール
残念ですが、まだ教えられません。ヒントは、2人の思い出のポケモン。…結構絞れてきたのではないでしょうか?少なくともすごく特別なポケモンなことはわかるのですが…。どうやら、
はかいこうせん・
ホムラのリューくんが土壇場で覚醒した、リューくんだけの真ワザです。
解放条件は、通常のワザを3つ使うこと。変化ワザでも大丈夫で、バフを積みながら必殺ワザの準備ができます。ただし、応用ワザでは解放できません。威力は、真ワザ最高火力の200!追加効果としては、ゴースト、フェアリータイプにも当たり(等倍判定)、はかいこうせん・群青と同じくノーマルひこうドラゴンの3つのタイプにタイプを変更可能、相手の防御効果貫通、急所確定、必中の5つの効果を兼ね備えています。ただし、デメリット効果が大きく、このワザと解放時に使用した3つのワザが一定時間使えません。ただし、残りのひとつのワザや応用ワザは普通に使えます。
もえあがるいかり・
フレイムさんのガラルファイヤーの応用ワザで、あくタイプの特殊ワザです。広範囲に熱を込めた怒りのあくのオーラを散布し、範囲内のポケモンにダメージを与えます。こおりタイプのポケモンにも抜群となり、相手のこおり状態を溶かします。強化されるのは範囲やエネルギーの濃度も含まれるので、結構強力なワザに仕上がっています。ただし、ダブルバトルでは味方にも被弾してしまうことが多々あるなど、少々使い所が難しいようです。デメリット効果は、次のあくワザの威力が落ちること。ただし、そのデメリットは一度あく以外のタイプのワザを使うことでも解除できるので、特に気にはなりません。
テラバースト・
威力100の、ほのおタイプの物理テラバーストです。相手の防御効果を無視して攻撃できる追加効果を持っています。相手を100%の確率で相手をやけど状態にし、相手がやけど状態の時は威力が上昇、相手の攻撃と特攻と防御と特防を下げる効果も持っています。
バーンブレイク
フレイムの相棒であるバーンが使う、神ワザ2種目です!威力自体は高くないですが、連射していくたびに威力が上昇します。50%の確率で攻撃を1段階上昇させる追加効果も持っています。ちなみにですが、このワザには闘気に反応する自動追尾機能があるそうです。
《次回予告》
ホムラ 「次はついに天変地異を引き起こす伝説との対決か…。」
ユウリ 「でも、ここまで来たあたし達ならきっと勝てる!」
よっしい「チャンピオンのメガシンカ3体対ゲンシカイキ2体。チャンピオンの格を見せつけてやるとするか…!」
ホムラ 「専用ワザだけじゃなくて、他の攻撃も全部強いな…!」
ユウリ 「『かみなり』がより外れにくくなってたり、『ソーラービーム』の溜めが短い…!」
よっしい「これは厄介だな…。だが、俺たちは負けないぜ!」
ホムラ 「次回、ポケットモンスター 新たなる旅路!」
ユウリ 「『異次元バトル!VSゲンシカイキ‼︎』あたし達は、絶対に負けないよ‼︎」
次回 第二十一話 『異次元バトル!VSゲンシカイキ‼︎』
何度も言いますが、2025年の投稿はこれでお終いです!みていただいた方、ありがとうございました!また2026年での投稿でも、皆さんとお会いできるのを楽しみにしてます!
2026年も、この小説の投稿は続けていきたいと思っていますので、皆さん、応援よろしくお願いします!
それでは、今年はこれで〆とさせていただきます!折角の冬休み、皆さん体を壊さない程度に年越しを楽しんでください!
皆さん、良いお年を!
ホムラの最初の1匹は誰だと思う?
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伝説のポケモン
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御三家(最初の3匹)
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色違いの伝説のポケモン
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幻のポケモン
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色違い御三家
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色違い幻のポケモン
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それ以外(コメント欄に記入を!)