百合に挟まる訳ないだろ。(挟みに来た!?) 作:究極の闇に焼かれた男
切っ掛けは、中学生の頃に遡る。
友達がおらず常に1人で誰とも関わることなく過ごしていた俺は、ある日の放課後に担任から不登校となった女子生徒にプリントを届けて欲しいと頼まれ、断るに断れなかった事もあり件の不登校となった女子生徒の自宅へ赴く事となった。
そして俺は彼女--【甘織れな子】と出会った。
会いに行った当初の彼女は不登校と言う事もあり部屋に引きこもっていて顔を合わせる事も叶わなければ話す機会すらも無かったが、どうせ今日限りの関係だと考えていた俺は用事を済ませると直ぐさま帰宅していた。
だが、その日を境に俺は担任から毎日のように彼女の家にプリントを届けに行って欲しいと頼まれるようになり、断るに断れなかった俺は必然的に彼女の家に行く回数が益々増えていった。
彼女の家にプリントを届けるようになってから暫く経った日の事、俺は不意打ち気味に彼女と顔を合わせる事となった。
理由は分からないが彼女の両親と妹の話によると、俺がプリントを届けるようになってから数日後には家の中限定だが外に出るようになったらしく、そして直接お礼を言いたいとの事でこうして部屋の外に出てリビングで待っていたらしい。
俺個人としては担任に頼まれたから仕方なくやっただけで特に感謝される言われは無いと考えていたのだが、どうやら彼女の方は大いに助かっていたらしく顔を合わせて早々に感謝の言葉を告げられた。
その日以降、俺はプリントを届けに行く度に彼女…甘織さんと顔を合わせる機会が増え、何時からか甘織さんと友達の関係となり夕飯にも招待されるようになっていた。
こうして俺と甘織さんの日常は過ぎていき数ヶ月後、何処の高校に進むか特に決めていなかった俺は適当に進路先を決めると、偶然にも選んだ高校が甘織さんと同じ【芦ケ谷高校】だったらしく、俺は彼女の脱陰キャ+高校デビューをする為の手伝いをしながら試験勉強などを頑張る事となった。
そして紆余曲折ありつつも俺とれな子(彼女から下の名前で呼んで欲しいとお願いされた)は試験に合格し、芦ケ谷高校へと入学を果たした。
だが、芦ケ谷高校に入学を果たしてから2ヶ月後。 俺こと、【立宮奏汰(たちみや かなた)】は人生で最大の危機に直面する事となった。
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雲一つない青空が広がる日の芦ケ谷高校の屋上、そこで奏汰は2人の少女が向き合うようにして立っていた。
ピンクのミディアムショートカットと紫の瞳を持つ少女は頬を赤くしており、対するダークブラウンの髪と黒い瞳を持つ少年は冷や汗が流れるのを感じながら目の前の少女の言葉を待ち続ける。
「あの……実は、わたし……その、奏汰のことが……好きみたい……っ///」
「どうやら私は、君を1人の男性として好きになってしまったようだ」
「……は?」
どういう事だ? 俺は今、彼女たちに何を言われた? 俺が好きだと? 彼女たちは何を言ってるんだ!?
それは奏汰にとって思いがけない台詞だったのか、思わず脳内がショート仕掛けるも、何とか理性を働かせて2人の少女--甘織れな子と【王塚真唯】に視線を向け続ける。
「そ、それってアレだよな? 男友達としての好き…つまり、LIKEの方だよな?」
「いや、恋愛としての好きという意味だ。 それにしても、私とれな子が好きになった異性が同じだった事には驚いたが、これはこれで悪くないと感じてるよ」
「わ、わたしは別に…奏汰がムリなら構わないんだよ。 ……でも……出来るなら、奏汰と恋人になりたい…かな?」
何故に疑問形かは知らないが、どストレートに異性としての好意を向けられても恋人いない歴=年齢の俺には色々とキツイんですけど!? と言うか真唯さんの目、完全に獲物を捉えたハンターの目になってるんですけど!? どうする……どうすれば良いんだ俺は!?
思わず天を見上げた奏汰は、この状況に対して心の中でそう叫ぶのだった。
これは2人の少女から突然告白された日を境に始まる、平凡な1人の少年が突然の告白やら交友関係で悶々とした日々を描いた物語である。
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