百合に挟まる訳ないだろ。(挟みに来た!?) 作:究極の闇に焼かれた男
追記:改めて他のキャラの視点で執筆する場合の難しさを知る事が出来た気がします。
???side
これは私がまだ小学生の頃の夏休みに出会った1人の優しい男の子との出会い。
「うぅ……お父さん、お母さん……」
その日は両親と外に出掛けていた私は、不幸にも両親とはぐれてしまい迷子になった。
両親とはぐれた私は不安と恐怖で一杯でどうすればいいのか分からず泣く事しか出来ずにいた時、その男の子は現れた。
「そんな所で泣いてどうしたんだ?」
いきなり話し掛けられたことに思わずビクッとした私が振り返ると、そこにはダボダボな灰色のジャケットを着た同い歳くらいの男の子が立っていた。
「もう一度だけ聞くけど、こんな所で泣いてどうしたんだ?」
そう言って話し掛けて来た男の子に私は両親とはぐれてしまった事を告げると、男の子は「迷子か…」と小さく呟いてから口を開いた。
「そういう事なら俺が一緒にお父さんとお母さんを探すのを手伝おう。 だから、もう泣くな」
私の話を聞いた男の子は優しく手を差し出してくると、私はその手を握り返していた。
男の子と一緒に両親を探し始めてから暫くすると、不意に私のお腹が「くぅ〜」という音が鳴った事に恥ずかしさの余り赤くなっていると、男の子は思い出したように口を開いた。
「そういや、もう直ぐお昼の時間か……仕方ない。 少しだけ寄り道するぞ」
そう言うと男の子は私の手を引いて歩き出すと、偶然近くでやっていたクレープ屋さんへと着いた。
「少しだけあそこのベンチで待ってろ」
私をベンチに座らせると男の子は早足でクレープ屋さんへと向かい、少し経つと手に二つのクレープを持ちながら戻って来た。
「とりあえず、ホレ。 これでも食べて少しは元気を出せ」
手にしたクレープの一つを差し出しながら男の子が言うと、私はそれを恐る恐る受け取り口に含んだ。
するとクリームの苺の酸味とクリームの甘さが口いっぱいに広がり、あまりの美味しさに私はクレープを頬張っていた。
気が付いた頃にはクレープは食べ終わっており、私は満足感を覚えながら両親とはぐれあ不安や恐怖が無くなっていた。
「少しは元気が出たか?」
「うん! ありがとう」
男の言葉に私は笑顔で応えると、それを見て男の子は優しい微笑みを見せるのだった。
その後、私は手を引かれて近くの交番に辿り着くと私を探していた両親との再会を果たした。
私はお父さんとお母さんに男の子のことを話そうとするも、気が付くと男の子は姿は消えていた。
あの日の事は高校生となった今でも夢に見る事があり思わず笑みが零れる事もある。
そして今、私は……
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ある日の放課後、忘れ物をしたのを思い出した奏汰が急いで教室に戻った時の事だった。
「ん? あれは…」
教室へと戻ってきた奏汰が室内を覗き込むと、ある机で1人の少女が自分の腕を枕にして眠っている姿が見えた。
「あいつが昼寝なんて珍しいな。 それにしても、どうして俺の席で寝てるんだ?」
少女は何故か奏汰の席で眠っており、その事に疑問を抱きつつも奏汰は少女の元へと近付き肩を揺する。
「おーい! 起きろ、もう放課後だぞ」
「んぅ……奏汰くん……?」
「ああ、おはよう。 よく眠れたか?」
「うん……っ!? か、奏汰くんっ!?何でここに!?」
「忘れ物を取りに教室に戻ったら見知った顔が勝手に俺の席で寝てたからな。 それよりも、もう放課後だから早く家に帰らないとマズイだろ?」
「ご、ごめんね。 奏汰くんの机で勝手に寝ちゃって……」
「理由は敢えて聞かないで置くけど、とりあえず荷物取って早く帰るぞ」
「う、うん。 そうだね!」
声を裏返らせながら返事をする少女に奏汰は疑問符を浮かべつつも、机の中から忘れ物を取り出し鞄の中へ入れると少女も同じタイミングで帰り支度を済ませた。
「ねぇ、奏汰くん。 今日は途中まで一緒に帰らない」
「別に良いけど、そっちから誘うなんて珍しいな」
「奏汰くんとお友達になれたし、親交を深める為にも一緒に帰ろうかなって思ったんだけど……ダメかな?」
「せっかくのお誘いだし、一緒に帰ろうか────"紫陽花"」
「うん!」
そう言って、奏汰と紫陽花は共に学校を出て帰路に就くのだった。
コメントお待ちしております。
追記:お泊まり回についてはもう暫くお待ち頂けると助かります。(現在、話の構成をどうするか纏め中)