百合に挟まる訳ないだろ。(挟みに来た!?) 作:究極の闇に焼かれた男
湯気が立ち上る浴室内、水滴が落ち「ちゃぽん」と音を立てながら波紋が広がる湯船に浸かりながら少年、立宮奏汰は顔を上げる。
--嗚呼、どうやら今日が俺の命日らしい。
そんな言葉を心の中で呟く奏汰は、ふと背中越しに伝わる熱と感触に思わず遠い目をする。
「か、奏汰…お願いだから、絶対に振り返らないでよね?」
そう背中越しに掛けられた少女、甘織れな子の言葉に無言で頷き返しながら再び心の中で呟く。
--どうしてこうなった?
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奏汰side
事の発端は数分前に遡る。
夕食の後、俺はれな子の母親の代わりに食器洗いを引き受け手早く尚且つ綺麗に済ませるとタイミングを見計らったようにして、れな子の母親と妹の遥奈から「お風呂が湧いてるから入っていいですよ」と言われ、家から持ってきていた着替えとバスタオルを片手に風呂場へと向かった。
だが、そこで事件は起こった。
(他人の家の風呂に入るなんて何気に初めてだから、少し緊張するなぁ〜)
そう心の中で呟きながら脱衣所の扉を勢い良く開けた。
脱衣所の扉を開けた先には衣服に手を掛けて上に捲っているれな子の姿があった。
「…」
「……」
「………」
「…………っ、きゃあああっ!?」
予想外の出来事に俺は思考停止に陥っていると、正気を取り戻したれな子が近くに置いてあった桶を手に取り顔面目掛けて投擲するのを最後に俺の意識は途絶えるのだった。
そして気が付くと俺はれな子と風呂に入っていたのだった。
(いや、意味が分からないんだが!?)
あの後に何があって一緒に風呂に入る事になったのか、いつ服を脱がされたのかすら分からない。
(と言うか、諸々を端折り過ぎだろうが!?)
「か、奏汰…?」
「っ!? い、いや……少し考え事をしててな。 それより俺みたいな男と一緒に風呂に入る羽目になるなんて、災難だな」
「ううん……別に奏汰だったら良い」
「? 何が良いのかは分からんが、こうして誰かと風呂に入るなんて家族以外だと初めてだよ」
「わたしも……まさか一緒のお風呂に入る初めての友達が男の子だったなんて思わなかったよ」
「本当にな……」
そう俺が返すと静寂が浴室内を包み込む。
普通ならこの状況では互いに意識し過ぎて風呂で温まるどころでは無い筈だったが、不思議と心が安らいでいるようにも感じられた。
(こんな感覚は初めてだ……今日は色んな初めてを体験した気がするな)
そんな事を思いながら俺は静かに瞼を閉じ、この心安らぐ時間を過ごすのだった。
その後、入浴を済ませた俺は一足先に上がると改めて異性と2人きりでお風呂に浸かっていた事実に思わず壁に頭を叩き付けるのだが、それはまた別の機会に話すとしよう。
色々な事が有りつつも俺は初めて(異性の)友達の家でのお泊まりを終えたのだったが、翌日の休み時間に衝撃的な展開が俺を待ち受けている事を知らずにいた。
もう少し内容を濃くしようと思ったのですが、今の自分の限界がこれだったので御容赦して下さると助かります。 それと今回は奏汰視点でしたが機会があれば、れな子sideの話も投稿しようかと考えています。
それでは皆様、次回をお愉しみに!
良ければコメントの方もお待ちしております。