遊戯王デュエルモンスターズ――遊戯の異端者 作:HALchaos
「ここは…?」
俺の名は、北斗ゲンム。俺に関する基本的な情報はこれの前にあるキャラ設定の部分を見た方が早いだろう。
今、俺がいる場所は、「ドミノシティ」……街角の看板にそう書かれている。 聞いたこともない地名。だが、空気のざわめきが答えを告げていた。
モブA「【タイホーン】を攻撃表示で召喚!」
モブB「【ワイルド・ラプター】を攻撃表示で召喚!そして【ワイルド・ラプター】で【タイホーン】を攻撃だ!」
…周りの様子を見るに、デュエルモンスターズの世界らしい。
俺はなぜここに来たのか。
偶然か、必然か――あるいは、俺を呼んだ何者かがいるのか。
いずれにせよ、俺はしばらくここにいなくてはならないらしい。
ゲンム「さて、どう動くべきか…。」
そんなことを呟いていると、近くでデュエルをしていた少年たちの一人が俺に近づいてきた。
モブC「お前、見ない顔だな。俺とデュエルするか?」
ゲンム「…ちょうどいい。ルールは十分理解しているが、実際に触れてみなければ分からんこともある。」
俺がデュエルを承諾すると、周りにいた子供たちが「デュエルだって!」「あの人、新入りかな?」と集まってくる。
そして、俺にとってこの世界で最初のデュエルが始まる。
ゲンム、モブC「
ゲンム
LP2000
モブC
LP2000
ゲンム「先行はもらおう、俺のターン、ドロー。モンスターを守備表示で出し、カードを1枚セットしてターンエンドだ。」
ゲンム
LP2000
手札4枚
モンスター
裏守備×1
魔法・罠
伏せ×1枚
モブC「俺のターン、ドロー!俺は手札から【女戦士カナン】を攻撃表示で召喚!」
女戦士カナン
通常モンスター
☆4
地属性/戦士族
ATK1400
DEF1400
モブC「そして【女戦士カナン】でモンスターに攻撃!」
【カナン】は剣を振りかざし、俺のセットモンスターに攻撃する。俺のセットモンスターは【エンジェル・魔女】。守備力1000のため破壊される。
エンジェル・魔女
通常モンスター
☆3
闇属性/魔法使い族
ATK800
DEF1000
モブC「俺はこれでターンエンド!お前にカナンが倒せるかな!」
ゲンム「では俺のターン、ドロー。俺は【トライホーン・ドラゴン】を攻撃表示で召喚。」
トライホーン・ドラゴン
通常モンスター
☆8
闇属性/ドラゴン族
ATK2850
DEF2350
モブC「なっ、【トライホーン・ドラゴン】⁉」
俺が【トライホーン・ドラゴン】を召喚すると、周りが「なんだあのバカげた攻撃力⁉」「アレって凄いレアなカードじゃなかった⁉」とざわつく。たかが攻撃力が高いというだけでそこまで反応するものなのか?
「更に手札から装備魔法【一角獣のホーン】を【トライホーン・ドラゴン】に装備、攻撃力を700アップさせる。」
トライホーン・ドラゴン
ATK2850→3550
モブC「こっ、ここ攻撃力3550⁉⁉」
ゲンム「行け、【トライホーン・ドラゴン】、【女戦士カナン】に攻撃。」
トライホーン・ドラゴンが突進し、その角でカナンを突き刺し破壊する。
モブC「うわぁぁぁぁ!!!」
モブC
LP2000→0
デュエルが終わると同時に、トライホーン・ドラゴンの巨体は霧のように掻き消えた。
デュエルディスクのシステムによる処理なのか、それともこの世界独自のルールかは分からない。だが、いずれにせよ「戦いは終わった」という事実だけが残った。
周囲は騒然としていた。
「2ターンキル…だと…⁉」
「いったいどこの出身なんだ…?」
「いや、どこのだとしてもあんなやつ、見たことねえぞ…!」
――喧噪の中で、敗北した相手がふらつきながら立ち上がった。
モブC「…もしかしてお前、大会の出場者か⁉」
ゲンム「……大会?」
モブC「出てないのかよ⁉ お前、絶対出たほうがいいって! マジで強すぎるぞ!」
……ふむ。
俺は大会そのものに興味はない。だが、この世界の決闘者たちと関わることで、何かを掴める可能性はある。
呼ばれた理由を探す手がかりになるかもしれない。
ゲンム「……検討はしておく。」
それだけ告げて、俺は群衆を背に歩き去った。
数時間後。
宿に戻った俺は、静かにデッキを確認していた。
今日使ったモンスター以外では――
【スカ・ゴブリン】、【キーメイス】、【シーホース】、【闇魔界の戦士ダークソード】……
見慣れたラインナップだ。
シーホースやダークソードは市販のパックから引き当てたもの。
一方、スカ・ゴブリンやキーメイスは、他の決闘者が「クズカード」として無造作に捨てたものを拾ったに過ぎない。
――だが、俺にはそれが妙に気になった。
ゲンム「……まあいい。今日は休むか。」
デッキケースを閉じ、灯りを落とす。
……その夜。
闇に包まれた室内で、ゲンムのデッキから淡い光が漏れた。
それは静かに、しかし確実に「何かの変化」を告げていた。