ちなみに前のやつとは違う世界線です
その日の早朝侵攻中のブリタニア軍を地震が襲った──。
2010年○月×日、日本のある都市にある一隊のブリタニア軍が進撃をしていた。
「・・・揺れは収まったようだな。」
この隊を率いるブリタニアの”隊長”はそう呟いた。ブリタニアと違い複数の大陸プレートにその国土をまたがる日本はその影響で地震が多く、地震大国とも呼ばれている。
そう侵攻前に教わってはいたが地震の少ないブリタニア人にとって大地が揺れるということは世界に終わりが訪れたのではないのか?、とそう錯覚させるものだった。
彼もその一人だったがそれでも一隊を任される隊長、恐怖を抑えながら副官に部隊の被害状況を尋ねる。
「”副官”!被害状況は?」
「・・・はっ!ぜ,ぜ,全体被害状況をしらせーっ!」
”隊長”と違い”副官”の彼は突然襲った地震の動揺から抜け出せていない、それでも声を震わせながら部隊の状況を確認する号令をかける。
地震は彼の部隊に損害を与えはしなかったが、やはり彼の部隊の多くは突然の地震に怯えているようであり報告からもそれが見てとれた。
「た、た、”隊長”!い、いいいかがなさいますか?」
「うむーっ、一旦進軍を停止する、この状況で無理に進行すればナイトメアフレーム(KMF)といえどひとたまりもない。動揺を落ち着かせてから進軍を再開する、そう報せ!」
は、はい。そう”副官”は動揺しつつも隊に下命し彼の部隊は動揺を落ち着かせてから進軍を再開した。
彼の部隊は市街地に差し掛かっていた。”隊長”は先行する部隊に状況を確認する。
「前方異常はないか。」
「はっ!ありません、というか人気がありません。先ほどの地震で避難したものかと。」
「そうか、だが警戒を怠るなよ。」
はっ!と返事が返って先行部隊からの通信が切れる。
「追い詰められているとはいえ日本軍も市街地で戦闘するほど愚かではないようですね。」
そう多少落ち着きを取り戻した副官はそう言う。対して隊長もこう返す。
「うむっだが市街地は死角が多いし入り組んでKMFの機動力が生かしづらい。この状況で仕掛けられたら──。」
そう隊長が言い切る瞬間わずかに大地が揺れる。
「た、”隊長”また地震です!」
「落ち着け!全体民家から離れるんだ!倒壊に巻き込まれればKMFと言えど─────!」
そう言い放った瞬間突如前方の民家から巨大な影が、その民家を突き破るようにして現れた。
なんだ!とそれに目を向ける。
土煙が舞うなか現れたのは黒い巨大なロボットだった。
「なんだありゃあ!?」「で、でかいぞ...!」「ニホンの新兵器?!」「ぐ、”グラスゴー”が子供のサイズだと?!」
「”隊長”前方に巨大なロボットが!」
「見ればわかる!だがあんなもの事前情報には?!」
慌てる副官に一括すると同時に”隊長”は頭の中にある情報を思い出していく。
日本の『光子力研究所』では”アフロダイA”という巨大ロボットが建造されている、だが現れたアイツは事前情報とはまったく違う!
がっしりとしたボディに黒い塗装、胸に赤い一対の板、”グラスゴー”とは違う人に近い顔!
そう目の前のロボットの情報を整理していると、ロボットは突然走り出し民家を殴りつけて破壊する。
「な、なにをやっているんだ!?」
謎のロボットの不可解な行動に困惑する。もしあれが日本のものなら何故自国の民家を破壊するのか?そう思わざるを得なかったのである。
「や、ヤツが向かってきます!」
「各隊ヤツに向け攻撃開始!」
イエス・マイ・ロード!その返事とともに統制された動きで”グラスゴーのアサルトライフルがロボットにむけて放たれる、
放たれた弾丸は次々にロボットに着弾し煙が上がっていく。
「射撃中止!標的の状況を確認する!」
「しかしあれ程の攻撃ですひとたまりも・・・?!」
もうもうと上がる煙が晴れるとそこに立つロボットには傷一つ見られなかった。
「そ、そんなバカな!あれほど攻撃を受ければ戦車といえどひとたまりも・・・!」
「こ、これが【合金Z】か?!
そうこうしているうちにロボットは周りの民家を破壊しながらこちらへと走り向かってくる。
「いかん!退避だ!」
「全機退避、退避ーっ!」
退避命令を下すがそれよりも速く巨大ロボットが突っ込み、グラスゴーの群れは踏まれ、蹴とばされ、文字通り蹴散らされる。
「うわぁーーーっ!?」
「た”隊長”ーーーっ!!!」
突っ込んでくるロボットに”隊長”も巻き込まれる副官から悲鳴を上げながら安否を問う、がグラスゴーの脱出装置が作動したようで
”副官”にうめき声混じりの通信が飛んでくる。
「ぐ・・・”副官”!被害状況は・・・!?」
「は、ハ!ぶ、部隊の5割が損傷!負傷者多数!」
「密集隊形が仇になったか・・・!ヤツは?!」
「わが隊が侵攻してきた方へ!」
「なんだと・・・?!」
その方向には彼の隊が所属する方面軍の司令部がある、そして部隊の多くは侵攻のため出払っていて守りが薄くなっている
その状況で襲撃を受けようものなら───!
「”副官”!お前は負傷者を纏めろ!誰か!まだ動くグラスゴーを俺に寄越せ!」
「なにをなさるんです?!」
「俺はヤツを追う!・・・心配するなヤツとの交戦は避ける!」
「しかしアナタも負傷して・・・!」
「今ヤツを野放しにすれば我が方面軍は壊滅しかねん!それだけは絶対に避ける!それと司令部にヤツのことを報せ!」
必死に引き止める”副官”をよそに”隊長”は用意された痛む身体をグラスゴーに押し込む。
「全体!無事な者は俺に続きヤツを追跡する!ただし交戦は避ける、繰り返す交戦は避けろ、いいな!」
そう通信に声を張り上げグラスゴーをロボットへ走らせる、無事な機体達もイエス・マイ・ロード!の返事とともに彼と巨大ロボットを追いかけていった。
気分で書いているので後編は気長にまっていてほすぃ...