月の神馬   作:人生あかんて!!

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イギリスダービーを見ながら投稿です。

お久しぶりです。すみません、2話目ながら前回の投稿からかなりの期間が空いてしまいました。
不定期でも、なんとか投稿し続けていきたいと思います。

さて、先日は『日本ダービー』がありました。その勝ち馬であるロブチェン号が、2冠を達成しました。
父は菊花賞、天皇賞・春の勝ち馬のワールドプレミアム。
思えば、競馬を初めて見て、馬券購入したのがワールドプレミアムが勝った天皇賞・春で、その子供がホープフルステークス、皐月賞、日本ダービーを制するのを見て、凄く感動しました!
秋には父が制した菊花賞を勝って、ダービーまで同じG1を勝利したコントレイル号に続いて史上9頭目の三冠馬になってほしいですね!

最後に、競馬って⋯⋯面白いですね!


2.転生からの目覚め〜第二の人生は競走馬。そして、生まれ年に驚愕す〜

 

 

眠い

 

さっきまで病院のベッドで寝てたはずなんだが、気がつけば僕の体は温かい液体に包まれている。···ふむ、どうやら何かに生まれ変わったらしい。

しかし、自分が何に生まれ変わったのかを確認しようにも目は開かないし、何故か思うように体も動かなせない。しかも、ゆらゆらと揺られ、なんだか凄く心地良くてまた意識が───。

 

 

 

 

 

 

ボフッ

 

 

 

 

 

 

何かに押し出されて液体が満たされていた所から、柔らかい何かへ体が落ちた(?)らしい。衝撃で少し意識が戻ってきた。

 

『がやがやがや』

 

何か周りが騒がしい気がするが、柔らかい何かに体が包まれた。

それに、草(?)の匂いがする。

 

なにがなんだか分からないが、草⋯おそらく干し草の良い匂いと柔らかい何かが気持ち良くて、また意識が──フワフワ〜っと。

 

 

 

 

 

 

 

ユサユサ

 

 

誰かに体を揺されているようだ···あぁ、眠い。

 

 

ユサユサユサユサ

 

 

 ···揺らす回数が増えてきた。やめてくれ、まだ寝たいんだ。

 

 

ヒン(坊や、起きて)

 

···うん?

 

誰かに声を掛けられている気がするが、よく聞き取れないので気にせず寝る。だって眠いんだもの。

 

 

ヒンっ!!(坊や!起きなさい!!)

 

 

···はぁ、仕方ないな〜。

 

 

これ以上寝続けたら、声の主に何かされそうなので起きることにする⋯⋯眠いけど。

 

しぶしぶ体を起き上がらせようとするが上手くいかない、ずっと寝てたせいなのか足に上手く力が入らない。それどころか、何か違和感がある。

 

悪戦苦闘しながらも、何とか足に力を込めて立ち上がることが出来た⋯⋯相変わらず眠くて目が開けられないが。

 

 

ヒン(あぁ眠い)

 

 

思わず呟くが、自分の声に違和感を感じた。それに何故だか周りが騒がしくなってきたようだ。

とりあえず、凝り固まった体をグッグッと伸ばすようにストレッチをして、喧騒が気になったので周りを確認しようとキョロキョロしてみると、ちょうど朝なのか太陽の光が飛び込んできて、あまりの眩しさに眠気が吹き飛び目が完全に覚め、周りの様子が認識できるようになった。

 

 

⋯⋯ヒン?(⋯⋯え?)

 

 

目を開けると多くの人達に囲まれていてた。それに、立ち上がったと思ったら何故か四つん這いになっていて、目線が低くなってるし、横から凄く視線を感じたので顔を向けてみると、すぐ隣に馬がいた。

 

 

ビヒンーッ!!(アイエエエエエッ!馬ッ!ナンデ馬ガッ!!)

 

 

衝撃的過ぎて、思わず驚いて飛び上がってしまった。突然の行動に隣にいた馬(おそらく母馬か?)は驚き、周りにいた人間達は口をあんぐりと開け固まり、傍にいた夫婦(おそらく)は肩を抱き合いながらうんうんと頷きながら何やら感動しているしで⋯その場は混沌と化していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──ふぅ。ひとまず落ち着け、状況を整理しよう。クールに⋯そうクールになれ。

 

⋯ふと、某自称クールな先輩で、実はポンコツでクールそうだからと言う理由でメガネ(伊達)を掛けている青髪の女の子がこちらにサムズアップしている姿が頭に思い浮かんだが⋯まあいいだろう。

 

まず、最後に意識を失ったときは病院のベットで寝てた筈だ、この感じだと僕はどうやら死んでしまったらしい。

⋯で、目が覚めると何故か馬になっていて、しかも産まれたばかりの仔馬に。

 

多分流行りの転生ってヤツだと思うが、大抵の場合は神様って名乗る人物に出会う筈だが僕は出会わなかった。

 

 

 

 

ウンウンとあれこれ悩んでいると、いつの間にか周りの人間達がタオルを持ってきて身体を拭き始めていた。さらに側にいた馬(母馬)が近づいてきてペロペロと僕の身体を舐め、毛繕いみたいな事をし始めた。少しくすぐったかったが、気持ち良かったのでそのまま受け入れた。

 

母は満足したのか毛繕いを辞めると、さらに自身の身体を近づけて乳を突き出した。⋯どうやら飲めと言うことらしい。

精神年齢的には成人を迎えるくらいの歳なのでかなり恥ずかしかったが、赤ん坊としての本能なのだろうか乳に吸い付き凄い勢いで母乳を飲み始めた。

いざ飲んでみると、人間から馬に生まれ変わって味覚が変化したのだろうか、とても美味しく感じ、さらにお腹が空いていたのでゴクゴクいける。⋯母乳!飲まずにいられないッ!赤ん坊と同じことをしている自分に驚愕をしているッ!

 

⋯⋯あ、今の自分赤ん坊だったわ。

 

 

 

 

「⋯凄い勢いで飲んでますね」

 

「余程お腹が空いてたんだな〜。良い飲みっぷりだ!」

 

周りの人間達が何か喋っているが構わず飲み続ける。このゴクゴクいける感じ、これは⋯あれだ!風呂上がりに牛乳を一気に飲む時の感覚に似てるんだ!⋯⋯かぁ~!うめぇッ!!

 

「一時はどうなることかと思いましたが、こうして母子ともに無事でなによりです」

 

「クーちゃんも仔馬ちゃんも良く頑張ったね!」

 

「うんうん、母子ともに体調は良さそうだ」

 

良い飲みっぷりに周りの人達も、ニッコニコである。

 

「ところでお父さん、この子の名前ってどうなるの?」

 

「⋯そうだな。名前は後々決めるとして、とりあえずはクレールルリアン96と呼ぶ事にしよう」

 

親子なんだろう、中学生くらいの女の子が僕と母を撫でながらおそらくこの場所の責任者である父親となにか話している。

 

満足いくまで母乳を飲んだので、とりあえず座って休憩しよう。相変わらず母は身体を舐めているんだが、これが普通なのだろうか?⋯まあ、気持ちいいから良いけど。

 

「クーちゃん、クレールルリアン96に凄くベッタリだね」

 

「まあ、クレールルリアンは今回が初めての出産だしな。それに母馬としての本能もあるのだろう」

 

 

へぇ⋯お母さんは僕が初めての産駒なんだ。

感覚的に競走馬として生を受けた感じ?

⋯うん?今、【クレールルリアン96】って言ってたよな?

たしか、産まれた仔馬は名前が決まるまで母馬の名前に産まれた年の下二桁をくっつけるから、今は1996年ってこと⋯だよな?

たしか、1996年生まれの競走馬達って⋯⋯

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

覇王世代(テイエムオペラオー達)じゃねえかッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 




登場人物(馬)

〇主人公(クレールルリアン96─牡·1歳)
·眠⋯えっ、転生!馬に?なんでッ!?
·母乳ッ!飲まずにいられないッ!

〇クレールルリアン(牝·5歳)
·初めての出産、こんなに辛いものなの?
·産まれた!あれ?我が子が起きない⋯
·いっぱい飲んで、立派に育つのよ⋯愛しい、愛しい我が子

〇周りの人間達
·産まれた!⋯あれ?起きないな
·起き⋯え?飛び上がってどうした?
·いっぱい飲んで、立派に育ってくれ
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