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今回はレミール閣下を少し入れてみました。
―海上自衛隊空母【出雲】―
空母出雲はニシノミヤコ沖に展開するパーパルディア皇国艦隊を殲滅すべく艦隊を進めていた。
駆逐艦5隻
巡洋艦2隻
空母1隻
の計8隻の艦隊だ。
彼等は監視衛星によって敵艦隊と自衛隊艦隊との位置を確認して細かな位置を駆逐艦を含めた全船は水上レーダーによる索敵を行っていた。やがてパーパルディア皇国艦隊が見えてきた。284隻にもなる戦列艦の大艦隊だ。
今回は対艦ミサイルは使用せず主砲による攻撃や空母から発進する戦闘機富士、搭載された戦闘ヘリを使用することになっている。そんな空母の司令長官室に稲荷神はいた。自衛隊は稲荷神の直属部隊である以上司令長官室が使われるのは当然だった。そんな部屋で艦長山本と司令長官の安井、稲荷神が会話をしていた。
「稲荷神様…わざわざいらっしゃらなくても出迎えを送りましたのに…」
安井が苦言を呈した。
「いえ、貴方方も陸上自衛隊同様にこれから戦争をするのです。前回のロウリア戦争では軍事支援だった為に私の参加は見送りました。しかし、貴方方を死地に送る以上余計な仕事を増やしたくありません」
稲荷神の言葉に安井と山本は敬服した。そんな彼等を置いてけぼりにして稲荷神は質問する。
「ところでムー国から来た観戦武官はどうですか?」
「はい。その2人ですが精力的に動いています。資料室や各乗組員に質問をして自国の役に立てようとしている様です」
稲荷神はその言葉を聞いて少し考え事をした後に口にする。
「彼等には第二次世界大戦時の標準的な技術等の知識を開示する事を許可します」
「よろしいのですか?!」
安井司令が大声をあげた。
「嫌な予感がします。西にはグラ・バルカス帝国という覇権主義の国があると言います。ムー国は彼の国に近いです。彼等には強くなってもらい日本の民が安全に暮らせる様にしましょう」
「了解しました」
安井司令と山本艦長は稲荷神様の言葉に了承の意を表した。そんな時に艦内放送が響いた。
『敵艦隊を発見!総員戦闘準備せよ!繰り返す…』
これを聞いて山本艦長と安井司令は稲荷神にお辞儀して司令室へと向かう。稲荷神も彼等の後をついていった。
◆
―空母出雲操舵室―
稲荷神は操舵室に入るとその場にいた船員が全員起立して礼をする。稲荷神も300年前から1日艦長などをしているので慣れた手つきで礼を返す。
「総員持ち場に戻ってください」
そう言うと起立していた船員は着席して自らの役割を全うする。
「敵艦は?」
『現在フェン王国首都アマノキに向かって12ノットで進軍中!』
稲荷神の問いに水上レーダー手が艦内無線で応えた。
「敵艦の射程は2キロ、こちらの水上射程は15キロです!射程外からのアウトレンジ攻撃を意見具申します!」
「私もそれがいいと思います。対艦ミサイルを木造船に使うというのは費用対策効果としては釣り合いません。主砲射撃で十分です」
艦長山本は部下からの意見具申を受けて太鼓判を稲荷神に押す。これを受けて稲荷神は安井司令からの耳打ち…と言う名のカンペを聞いて命令を下す。
「敵艦隊より距離10キロ地点で主砲による攻撃を開始します!」
「距離10キロ!主砲撃ち方よ〜い!」
『『『距離10キロ!主砲撃ち方よ〜い!』』』
稲荷神の命を山本艦長が復唱し、無線にて駆逐艦と巡洋艦に連絡して砲手達が復唱した。それに呼応する様にAIが敵艦隊の位置、風向き、波の高さを計算して適切な角度、威力を調節して1門の砲が敵艦隊を向く。
駆逐艦や巡洋艦からも戦闘ヘリが飛び立つ。それは空母も例外ではない。空母出雲からも第六世代ジェット戦闘機富士が飛び立つ。今回は事前に竜母を撃沈しているので対空戦闘は起きない。彼等はミサイルを使わずに機関砲を使用して戦列艦を破壊するつもりだ。何せロウリア王国艦隊より4400隻と284隻の艦隊は数が違うが圧倒的に質が異なる。しかし、それは現代兵器の前にしては大した違いにはならない。問題があるとすれば主砲の弾数が足りるかどうかだ。
先程も述べたようにパーパルディア皇国艦隊はロウリア王国艦隊に比べて数は少ない。7隻の主砲計7門と空母から発進する戦闘機、戦闘ヘリが攻撃を加える。これならロウリア戦争時の様に弾薬が尽きることは無い。そうこうしてる間に目標距離10キロを切った。
「攻撃開始!」
「攻撃開始!」
『攻撃開始!』
稲荷神が指示を出し艦長山本が復唱して他駆逐艦や巡洋艦の砲手が復唱した。
そこからは蹂躙だった。主砲の弾はパーパルディア皇国の技術の結晶たる100門級戦列艦や対魔弾鉄鋼式装甲が施された100門級戦列艦をも簡単に貫通していく。
空からは戦闘機富士が速度を大幅に落として日本艦隊から遠い戦列艦を遠距離から放たれる機関砲で次々と撃沈していく。戦闘ヘリも低空から機関砲を撃ち込んでいく…しかし、戦闘ヘリは戦闘機富士よりも速度は劣る。時折、対空用のバリスタが放たれる。しかし、AIは瞬時に危険か否かを判断して回避行動をとる。そして、中には戦列艦がいきなり青い炎で炎上する艦もあった。中にいる船員は暑さに耐えかねて海に飛び込んでいく。
そう、稲荷神は戦闘が始まってから出雲から飛び出し狐火を使って空に浮いていた。彼らの周りには近衛や航空自衛隊から借り受けたスラスターユニットに特化した浮遊型コンバットフレームを護衛にして水上レーダーや戦闘ヘリ、戦闘機から送られてくる情報を元に影響がない戦列艦に攻撃していく。
まだ、日本しか開発に成功していない宇宙服位のサイズから小型戦術機に進化させたコンバットフレームを神聖ミリシアル帝国でさえも考案されていない空中浮遊型コンバットフレームを神聖ミリシアル帝国に劣るパーパルディア皇国艦隊に破る力は無かった。(撃墜する暇も無かったが…)ここに、フェン王国に派遣された284隻もの戦列艦は瞬く間に全て撃沈された。
結果としてパーパルディア皇国軍は陸軍及び海軍は主力を失った。その為碌な抵抗もできず自衛隊やフェン王国軍に降伏した。
◆
―パーパルディア皇国皇都エストシラント―
第1外務局長室では今後に行う日本の措置について軍最高指揮官アルデを交えて話し合いが行われていた。本来であれば、文明圏外国程度に軍の最高指揮官、皇族であるレミールが介入するはずがない。しかし、今回の戦争はコケにされた威信を修復する意図がある。故に、今作戦は日本国民を殲滅する為の前哨戦なのだ。失敗は許されないので皇国上層部は今回の戦争に注意を向けていた。
「予定ならば皇国陸戦隊が間もなくフェン王国首都アマノキを落とす頃です」
「当たり前だ。蛮国なんぞに我が皇国が負ける訳が無い。今度こそ多くの日本人が確保出来るだろう。蛮族にはしっかりと教育をして蛮国の王とあの亜人に皇国をコケにしてくれたツケを支払わせるのだ」
「解りました…」
その時、第1外務局長室をノックする音が聞こえた。入室を許可すると次長ハンスが書類をもってやって来ていた。
「緊急を有する必要性があると判断し、お話中失礼します」
書類をハンスは置くと話を始めた。
「第2文明圏列強ムー国が今回のフェン王国の戦争に我が国ではなく日本国に観戦武官を派遣した事について問い合わせしました」
この事にレミールやエルトは不思議に思っていた。彼ら率いる第1外務局はムーの意図を決めかねていた。未知の魔法技術でも日本国は持っているから危険を冒して派遣したのか…そう思った。しかし、それではパーパルディア皇国にも観戦武官を派遣する筈だ。ハンスの言葉に2人は驚く事になる。
「結論から申しますと今回のフェン王国による戦争は日本国が勝つとムー国は判断している様です」
この言葉にはこの場にいる全員が驚く。そんな彼等を尻目にハンスに質問する…ハンスは得た情報通りに報告する
「どうやらムー国は自らが極秘に入手した情報を分析した結果、今回の戦いは日本が勝つと思ったようです…」
軍最高指揮官アルデはこの事を聞いて1つの仮説が浮かんだ。
「もしかしたら日本国は皇国と全面戦争するつもりだったのでは?だから数千の軍艦と数十万の兵力をフェン王国に送り込んだのではないでしょうか?日本国には砲艦があるとの報告もあります。文明圏外国にしては突出して高い技術を有しています。もしかしたら援軍が必要になるやもしれません」
その仮説に不安になったエルトはアルデに尋ねる。
「では皇国は敗れるのか?」
「ご安心ください。数千の軍艦が電撃的に動くのは難しいです。また、我が国の【風神の涙】は世界一です。手こずるやもしれませんが我が国が負ける訳がありません」
「…クソ!蛮国め!」
圧倒的勝利に唾をつけられるかも知れない、レミールはイラッと来た。しかし、もっとイラッとする事が起こる…
扉をノックする音が聞こえたのでレミールが入室を許可する。すると第1外務局の若手幹部がやって来た。
「フェン王国に派遣していた皇国軍戦列艦隊、揚陸艦隊、補給艦隊、竜母艦隊、陸戦隊はすべて全滅し残ったニシノミヤコ守備隊は日本国及びフェン王国の連合軍に降伏しました!」
「何だと!」
「何かの間違いでは無いのか?!」
エルトやアルデは結果を疑うがそれは中断された。
パリン
部屋にいた皆が音源に注目した。そこにはとても女性がしてはいけない顔をしていたレミールの姿があった。
「蛮国如きに局地戦とはいえ皇軍が敗れるだと!」
「あれだけの戦力があればフェン王国など簡単に落とせただろう!それなのに文明圏外国に敗れただと?!」
「アルデ!貴様敵戦力分析を怠ったか!そんな無能が映えある皇軍の最高司令官になってるとはな!」
「申し訳ありませ…」
「煩い!言い訳なんぞ聞きたくない!」
「それにあの亜人め!捕まえたら拷問にかけてやる!」
レミールの独壇場が続いた時、ある魔信が響いた。
◆
「私はアルタラス王国王女ルミエスです。皆さんも第三文明圏列強パーパルディア皇国がアルタラス王国に戦争を挑み負けた事は承知していると思います。しかし、パーパルディア皇国はフェン王国及び日本国の連合軍に対して降伏しました。つまるところ、パーパルディア皇国の完敗です!これを聞いているだろう皆さん!戦っているのは貴方方だけでは無いのです!辛い時を耐えながらも準備をしてください!」
「アルタラス王国王女ルミエス氏はこのように述べフェン王国及び日本国連合軍の勝利を宣言しました。また、先ほどのルミエス王女の発言にあったパーパルディア皇国がフェン王国での戦いに敗れたといった内容に関するニュースです。本日未明、フェン王国を攻めていた列強パーパルディア皇国軍はフェン王国と日本国の2カ国連合軍に敗れました。え!?…編集さん、この数値は本当ですか?…失礼いたしました。同戦いでパーパルディア皇国軍は300隻以上の艦船を失っています。
これは全滅に近いです。海上戦力に関しては全滅に近い被害を受けている模様です。また、パーパルディア皇国軍はその主力ともいえる竜母艦隊をも失っている模様です」
これを聞いたレミールは烈火の如く怒り狂うのだが、それはとても聞くに堪えないので記述するのをやめておく。
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レミール閣下はちょっとマイルドにしてみましたが、どうでしたか?
パーパルディア皇国は滅ぼすべき?
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聖戦だ!滅ぼせ!
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いやいや、講話でしょ
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クーデター政権と講話