稲荷様は平穏に暮らしたかった。   作:味八木

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パガンダ島沖海戦

 

 

 

ー第二文明圏ムー大陸パガンダ島沖ー

 

もうすぐ日の出が来ると言う早朝の中、1隻の空母ー青龍ーから航空機が発艦しようとしていた。しかし、航空機と言う割には人が乗る場所が少ない様に見える。それは、"02式無人偵察機"であった。

 

彼らは、おおよその位置に絞り込んだグラ・バルカス帝国艦隊を捕捉し、無人機と映像共有で対艦ミサイルや電磁式加速砲(レールガン)を送り込む算段だ。

 

無人機は撃墜されても人的被害はない。そのため、海上自衛隊では好まれている。まあ、そもそもグラ・バルカス帝国にジェットエンジンの無人機が撃墜出来るかは怪しいが…

 

ここで、日本国海上自衛隊の戦力をみてみよう。

 

空母…"出雲""青龍""白虎"

巡洋艦…"木曽"型巡洋艦3隻

    その他6隻の計9隻

駆逐艦…"大潮"型駆逐艦5隻

    その他7隻の計12隻

輸送船…18隻

 

 

第二次バルチスタ沖海戦の時と同じ艦隊だ。だが、パガンダ島とイルネティア島両島に分散していたので、実質的に半分の戦力だ。数だけ見たら圧倒的に少ないが、質は圧倒的だ。海上自衛隊は誰も臆することは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界では到達する事が出来る航空戦力は少ない程の高い高度を飛行する機体があった。日本国海上自衛隊の無人偵察機である。

 

無人偵察機は決められたルートを飛行していたが、内蔵された高性能カメラが動く物体を感知した。それは、グラ・バルカス帝国の南部方面艦隊であった。

 

空母青龍の戦闘指揮所では情報が共有されていた。稲荷神は空母出雲に乗艦しているため、この場にはいない。

 

「無人機より連絡!映像共有します!」

 

戦闘指揮所の担当員が声を上げ、映像が巨大スクリーンに共有される。そこには、小規模ながらも艦隊の姿があった。だが、良くない情報も舞い込んできた。

 

「敵機接近中!その数約160機!」

「対空戦闘用意!」

 

この艦隊の司令官小牧はすぐに指示を飛ばす。彼はまず迫りくる航空部隊を撃破し、撃破後すぐに攻撃隊を送り込むつもりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

パガンダ島沖の空を恐怖の編隊が飛行していた。金属製の胴体を持ち、ワイバーンの様に羽ばたかない翼を持ち、頭にプロペラが高速回転している。翼と胴体後部には十文字に切られた赤丸が描かれていた。

 

それは、グラ・バルカス帝国の空母機動艦隊から発艦した航空機であった。その内訳は、"アンタレス07式戦闘機"24機、その改良型である"アンタレス07式艦上戦闘機改"48機、"シリウス型爆撃機"23機、史実日本の"天山"そっくりの"ハマル型爆撃機"23機、"リゲル型雷撃機"23機、史実日本の"流星"そっくりの"スピカ型雷撃機"22機であった。

 

攻撃目標は日本国空母機動艦隊である。約1時間程前、偵察のために飛び立っていた"リゲル型雷撃機"複数との連絡が途絶えていた。まるで鉱山のカナリヤだが、音信不通となった雷撃機の偵察コースから日本国空母機動艦隊の位置を予測、航空機を前に出したと言う訳だ。

 

そんな訳で、グラ・バルカス帝国南部方面艦隊第一艦隊は攻撃隊を発艦させていた。攻撃隊は美しい編隊を形成していた。彼らが空を進んでいると、水平線に艦影が見えて来た。明らかに敵の艦隊だろう。

 

彼らは敵艦隊に向けて突撃する。そんな時だった。艦艇から白い煙を出しながら飛翔体が翔んできたのだ。攻撃隊を率いる隊長は事前に聞かされていた誘導弾なる物だと気付いた。しかし、彼自身誘導弾だからと言ってどうしろと言うのか分からなかった。とにかく、彼らは何時ものように突撃をする。

 

飛翔体いや、誘導弾は何発も発射され、その度に攻撃隊を構成する数がどんどん少なくなっている。誘導弾を撃墜しようと、戦闘機が迎撃を試みるが、戦闘機は飛翔体が命中した訳でも無いのにどんどん撃墜されていく。

 

実は、艦隊の遙か上空に戦闘機富士を複数機待機させていたのだ。そこから、"02式空対空レーザー"を照射したのだ。

 

艦隊から誘導弾。空からは未知の攻撃。この2つに晒された約160機の飛行機はその数をどんどん減らしていった。だが、生き残った機体は仲間の仇を討つとばかりに接近する。一定の距離まで接近すると、主砲が火を吹いた。主砲攻撃は正確に攻撃機に命中していく。それを短いスパンで何発も速射してくるのだ。

 

結果、生き残った機体は2桁を切っていた。彼らにあった自国優位の自尊心は粉々に砕かれ、玉砕覚悟の突撃を行っていた。そんな彼らを待っていたのは、近接防空システムによる弾丸の嵐だった。毎分3000発から5000発に及ぶ弾丸が正確に航空機を狙い、撃墜していく。

 

艦隊の最後の盾に彼らは呆気なく海に沈んだ。

 

一方、彼等を撃墜した空母青龍率いる艦隊の司令官小牧は本隊に連絡を取った。

 

「こちら青龍。旗艦出雲、応答願います」

『こちら出雲。どうしました?』

 

応答したのは、なんと稲荷神であった。小牧司令は驚くが極めて冷静に対処する。

 

「こちら青龍。敵の攻撃隊を撃破。これより航空攻撃に移ります」

『こちら出雲。了解しました。健闘を祈ります』

 

そう言って通信は切れた。小牧司令は数秒上の空になってしまった事をここに記しておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーパガンダ島西方ー

 

大海原を進む、鋼鉄製の艦艇が何隻も編隊をなして進んでいた。海風によって翻るのはグラ・バルカス帝国の国旗である。

 

グラ・バルカス帝国南部方面艦隊は二手に分かれて東に進んでいた。彼らの上空には直掩の戦闘機が飛び交っている。彼らの目的はムー大陸西岸の制海権の奪取である。そのためには、パガンダ島及びイルネティア島に駐屯しているであろう日本国艦隊の撃破が必要不可欠であった。

 

南部方面艦隊司令官アウグストは戦略眼に優れた人物である。客観的に物事を見ることが出来る点で精神論を振りかざすような人物ではない。そして、兵を慈しむ人物であった。

 

アウグストは旗艦であるヘラクレス級戦艦に乗艦していた。彼は予測した地点に攻撃隊を送り込んだが、飛び込んできたのは凶報だった。

 

「敵艦隊の対空砲火によって全滅だと?!」

 

報告のために帰ってきた第一次攻撃隊の臨時指揮官からの報告に彼は大きな声をあげた。臨時指揮官のアルトは報告のために攻撃には参加せず撃墜の難を逃れていた。

 

アウグストは日本国の脅威を朧気ながらも理解していたが、やはり心の奥底で驕りがあったのだろう。それだけに、彼の心境は穏やかではなかった。

 

彼は臨時指揮官アルトからの報告を詳しく聞いていた時だった。伝声管を通じて報告が入ってきたのだ。

 

『報告!ピケット駆逐艦群全滅!繰り返します!ピケット駆逐艦群全滅!』

 

手旗信号を駆使して旗艦の見張員まで届いたこの情報にアウグストは驚いた。このピケット駆逐艦群とは駆逐艦を艦隊の前に出し、対空レーダーによって敵艦隊を早期に発見する"レーダーピケット戦術"と言うものだ。しかし、これを潰されたと言うことは『敵艦隊が駆逐艦群を全滅させたのか?』と言う考えにアウグストは思った。しかし、第一次攻撃隊の臨時指揮官が言うには目視できるかのギリギリの高度から敵航空機がいたという。それならば、敵攻撃隊が向かって来ている可能性に彼は遠回りしながらも気付いた。

 

「敵攻撃隊が来る可能性がある!直掩隊を出せ!」

 

アウグストの命令からしばらくして、空母から"アンタレス07式艦上戦闘機"30機、"アンタレス07式艦上戦闘機改"20機が発艦していった。

 

直掩隊が帰ってきたのはそのおよそ15分後の事だった。その数は火を見るよりも明らかに減っており、帰ってきたのは数機と言う有様だった。しかし、これでもいい方であった。アウグストは万が一を考えて無理せず数機でも生き残るようにパイロットに言い聞かせていたのだ。しかし、自国優位を疑わないパイロット達はアウグストの命令に従わず無理な交戦(一方的な撃墜劇)を行い、帰ってきたのは命令を忠実に守ったパイロットだけだった。ここでも、グラ・バルカス帝国の精神論が裏目に出た形だろう。

 

彼がこれからどうするべきか思案していた時だった。突如として爆発音が響き渡ったのだ。爆発音がした方を見ると、キャニス・ミナー級駆逐艦の内の1隻が爆発して炎上、急速に傾いていたのだ。明らかに敵航空機による攻撃なのに攻撃地点が見えない。レーダーにも映っていなかった。

 

しかし、見張員が大手柄を挙げた。

 

『敵航空機我が方遙か上空に視認!』

 

この報告を受けたアウグストは即座に第二次直掩隊を挙げた。一隻でも航空機による被害を軽くする必要があったからだ。しかし、無情にも直掩隊はバタバタと落とされ、5分もたたずにすべて撃墜されてしまった。

 

そこからは、日本国の独壇場だった。まず彼らは空母を狙った。ペガサス級航空母艦の一隻が"83式空対艦誘導ミサイル"の餌食となる。凄まじい運動エネルギーと爆風、火災によって装甲が少ない空母はみるみる内に傾斜が激しくなる。

 

他にもただでさえ装甲の薄い軽空母に"83式空対艦誘導ミサイル"が命中した。それが不幸なことに弾薬庫に命中し、艦体が真っ二つになる空母もあった。

 

最早、この艦隊はグラ・バルカス帝国空母機動艦隊とは呼べない様な有様になってしまった。しかし、日本国は攻撃の手を緩めない。"83式空対艦誘導ミサイル"では確実に戦闘不能に持ち込めるか分からない戦艦や重巡洋艦は狙わずに駆逐艦や軽巡洋艦といった比較的装甲の薄い艦艇を優先して狙っていく。しかし、中には重巡洋艦を狙う航空機もいた。

 

結果として南部方面艦隊第一艦隊に残った戦力は僅かな駆逐艦と軽巡洋艦。まだ一定の数を保っている重巡洋艦と戦艦のみだった。

 

攻撃が一段落して現状をアウグストが確認していると、泣きっ面に蜂な情報が舞い込んできた。

 

『第2艦隊旗艦より連絡!当艦隊は日本軍による攻撃によって空母8隻喪失。戦艦2隻喪失!航空機運用不可!多数護衛艦喪失!』

 

こうなってしまった理由は少し前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

グラ・バルカス帝国第2艦隊の航空機は急激に数を減らしていた。何故なら、航空攻撃によって危機に晒された。更に、稲荷神による援護もあったのだからそれも当然である。

 

何故、稲荷神が航空機に乗っているのか?それは、稲荷神の思いつきであった。基本的に思い立ったら即行動の稲荷神は航空機に乗って彼らを援護するつもりだ。

 

稲荷神としては『偶にはジェット機に乗ってみるのも良いかな?』と考えての行動だったが、グラ・バルカス帝国からすればたまったものではない。

 

稲荷神が狐火を発動すると、巨大な狐火が無数に現れた。それは、意思あるように軍艦に喰らいついた。その光景は、かつてロシアのチェルノブイリ原発の原発事故を食い止めた光景そっくりだった。しかし、今回の相手は敵だ。

 

チェルノブイリの時は熱くなかった青い炎は、今回は十分な火力を持っていた。この青い炎にグラ・バルカス帝国は狂ったように対空砲火を放つ。しかし、そのどれもが青い炎に触れた途端に焼失し意味をなさない。

 

やがて、軍艦に着火した青い炎はまたたく間に広がり、その様子は悲惨の一言だった。稲荷神の青い炎で乗組員全員が倒れたと理解出来るのにそう時間は掛からなかった。何故なら、魔力探知レーダーを日本国も手に入れていたからだ。

 

魔力探知レーダーは機械相手には反応しないが、乗組員には反応する。つまり、サーモグラフィーの原理と似ているのだ。稲荷神の炎や軍艦の排熱などで機能しない中でも魔力探知レーダーは反応する事に目を付けた日本国は、少数の軍艦や航空機に小型化した魔力探知レーダーを配備していたのだ。

 

稲荷神が活躍する横でも、旗艦出雲や"白虎"から発艦した戦闘機富士が"83式空対艦誘導ミサイル"を発射し、空母や軽巡洋艦、駆逐艦を仕留めていく。

 

攻撃が終わった時には、グラ・バルカス帝国南部方面艦隊は壊滅状態であった。空母を全て撃沈され、戦力が半分以下になったアウグストが下した決断は撤退であった。

 

「各艦に通達!編成を再編成しつつ、損傷艦艇を内側に入れろ!第2艦隊合流の後に本国に撤退する!」

 

それは、帝王グラ・ルークスの勅命に反する命令であった。しかし、彼はこれ程の損害を受けた上での戦闘継続は困難との判断であった。

 

彼らは日本の理解不能な兵器の数々に恐れ、撤退を始めていく…しかし、それを許す程、日本国はお人好しではなかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ー第二文明圏外パガンダ島沖西方ー

 

もう間もなく陽が落ちる時間に何隻もの鋼鉄の船ガ西方に向けて進んでいた。そんな鋼鉄の船にはグラ・バルカス帝国の国旗が夕焼けに染められつつ翻っていた。

 

グラ・バルカス帝国海軍南部方面艦隊はムー大陸西方ーパガンダ島付近ーに陣取っているだろう日本国艦隊を撃破し、制海権を再び取り戻そうとした。しかし、日本国艦隊の航空攻撃によって艦隊は半壊する程の被害を受けた。

 

しかし、こちらの航空攻撃は有効打を1つも与える事が出来なかった。この惨敗に終わった航空戦を経て、南部方面艦隊アウグスト中将は撤退の決断を下した。

 

第2艦隊との合流を命じ、第2艦隊と合流するとその姿は第1艦隊と大差ない程の壊滅状態であった。空母の半数以上が撃沈され、残り数隻は艦載機運用が不可能となっている。

 

誘導弾や謎の青い炎。この2つで南部方面艦隊は壊滅状態と言っても良い程になっている。兵を慈しむアウグストにとって、この負け戦は心に深い傷を作ることになった。

 

日本国艦隊には小さな被害すら与えられていないと言う。脚の早い艦で夜戦を仕掛けてくる可能性も十分にあった。こちらは損傷して脚の遅い艦が多い。早く撤退をしなければ南部方面艦隊全滅と言う事態になりかねない。それは、絶対に避けなければならないことであった。

 

現在、グラ・バルカス帝国海軍は東部方面艦隊と特務軍艦隊という外征可能な5つの艦隊のうち、有力な2つの艦隊を失っている。これ以上の艦隊の喪失は本土防衛にすら支障をきたしかねない。アウグストは帝王グラ・ルークスの叱責や予備役送りを覚悟の上で撤退を決断した。

 

 

 

 

 

 

 

 

日が落ちて約1時間後には撤退準備が整い、彼らは速やかに撤退を開始した。

 

残存艦艇は戦艦2隻、空母2隻、重巡洋艦7隻、軽巡洋艦7隻、駆逐艦30隻だ。この内の半数以上の艦艇が損傷によって戦闘不能か、航行速度が低下している。

 

アウグストは損傷した艦艇に速度を合わせた結果、艦隊全体の速度も低下している事にもどかしさを覚えていた。何故なら、日本国艦隊が追ってきて夜戦を仕掛けてくるかもしれないからだ。故に、彼は味方艦艇に索敵を命じ、見張員や対空、対艦レーダーを後方に向けていた。

 

確かにその判断は正しいだろう。しかし、日本国海上自衛隊の空母の速力は30ノット。空母に周りの駆逐艦や巡洋艦が合わせるとしても、その内グラ・バルカス帝国南部方面艦隊に追いつくのだ。しかも、彼らは射程が戦艦の主砲より遙かに長い誘導弾や電磁式加速砲(レールガン)を有しているのだ。

 

日本国艦隊が追いつくのは、早くても明日の早朝だと考えていた彼らは少し油断していた。故に、海面スレスレを飛行する"92式艦対艦誘導ミサイル"の存在に気付かなかった。いや、見張員は気付くことが出来た。しかし、報告をいれるより、"92式艦対艦誘導ミサイル"の方が速かった。それだけの話だった。

 

"92式艦対艦誘導ミサイル"はアウグストが乗るヘラクレス級戦艦の近くに陣取っていた軽巡洋艦に命中し、派手な爆発音が鳴り響いている。

 

駆逐艦も魚雷発射管を狙われて派手に爆発し、一瞬で海の藻屑となった艦もある。そして、何より特筆すべきなのは、電磁式加速砲(レールガン)であろう。

 

その射程は200kmに及び、それでいて威力は戦艦の装甲を貫通するだけの破壊力を持つ。"92式艦対艦誘導ミサイル"の射程、威力共に上位互換の電磁式加速砲(レールガン)を戦艦や重巡洋艦に向けて発射されれば、彼らだって一溜まりもない。

 

現に、ヘラクレス級戦艦2隻は主砲が使用不能になり、高角砲も全滅。機関はズタボロにされ、浮いているのが奇跡と言う有様だった。しかし、そんな奇跡も長続きせず、もう間もなく1隻が沈没する所まで来ていた。

 

この見えない地点からの攻撃にグラ・バルカス帝国南部方面艦隊は戦意を完全に喪失。アウグストはこれ以上兵の損耗を避けるために抗戦派の主張を切り捨て、降伏を決断。

 

白旗を掲げて降伏を告げた。これにて、パガンダ島沖海戦は呆気なく終わった。

 

パガンダ島沖海戦にて、日本国の被害はゼロに等しいのに対して、グラ・バルカス帝国南部方面艦隊は残存艦艇の全てが降伏したために全艦艇が未帰還となった。これで、グラ・バルカス帝国は東部方面艦隊、特務軍艦隊、南部方面艦隊と3つの外征可能艦隊を喪失したことになる。

 

稲荷神の姿を見たグラ・バルカス帝国将兵は目が点になったが、近衛どころかその場にいた海上自衛隊隊員の全員が睨みを利かせたので事なきを得た。しかし、稲荷神の心中は晴れやかではなかった。何故なら、人工衛星にて別働隊がムー国北部の地方都市イスタンに向かっているのが確認出来たからだ。イスタンには現在ムー国の艦隊しかおらず、日本国の支援を受けて"ドレッドノート"級戦艦なども揃えてきた。しかし、苦戦は免れないだろう。

 

しかし、丁度パガンダ島に神聖ミリシアル帝国が送ってきた魔導艦隊が迎撃に向かったのだ。日本国が別働隊の存在を教えると、『我が国の実力を見せてあげよう』と言われ、出撃してしまったのだ。稲荷神含め日本国の常識では考えられないことであったが、世界最強が言うくらいなのだから何か勝算があるのだろうと踏んでいた。

 

稲荷神はムー国がある東の空を見上げているのだった。

 

 

 






〜コラム〜

グラ・バルカス帝国の新型航空機

アンタレス07式艦上戦闘機改
…原作にも登場した戦闘機。原作ではレイフォリア防衛艦隊に配備されていたが、日本国が原作より早く進軍してしまったがために配備が遅れてしまった。それで、今回初の実戦運用の運びとなった。

ハマル型爆撃機
…今作オリジナルの新型爆撃機。どっかの汚職官僚も危機感を抱いたのか新型開発した爆撃機。彼らとしてはシリウス型爆撃機が沢山撃墜されればその分だけ発注があるから新型開発なぞ不利益でしかないのだが、その心境や如何に…

スピカ型雷撃機
…同じく今作オリジナル新型雷撃機。搭載魚雷は変わらず空気魚雷で、武装は変わらないがスペックが全体的に向上している。

何故こんな新型機がでたのかは、グラ・バルカス帝国側の事情にて詳しく説明します。また、チェルノブイリ原発に関しては次回説明します。

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グラ・バルカス帝国の今後

  • 日本国本土近海に軍を派遣する。
  • レイフォル沖制海権を取り戻す
  • その他(経緯をメッセージボックスにて)
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