すみませんお待たせしました。少し長めの夏休みをいただいていたので気分もリフレッシュ。執筆意欲に満ち溢れている私です。
ところで日本には秋休みがありませんがあっても良いと思いませんか?
願いと展望について
時間は有限だ。
人の欲望は無限だが資源は有限とは確か経済学の一節だっただろうか?
至極的を射た言であるように思うが今の私の状況に合致していると言える。
それは私が自身に設けたタイムリミット的な意味での話だった。
前世の自分に転生し直す、そのことを目標とするのはまあ構わない。
他人がたとえ「あまりに後ろ向き過ぎる」と思っていたとしてもこれは私自身の絶対に叶えたいことなのだから。
だけどそれは不可能かもしれないし、何より転生するために一生を懸けました、というのはあまりにも愚かしい笑い話にしかならないと思うのだ。
健康のためなら死んでも良い、というのは大変素晴らしいというか実に示唆に富んだ迷言ではあるし、他人がそうしているのは指を刺して大爆笑しながら見てやろうと思うものの、私がそれをやるのは絶対に御免である。
だからこその期限、それは無謀ではあると思いつつも学生時代にそれに関する研究の大半を成し遂げようと思ったのだ。
夏休み、今年は旅行的な意味ではドロメダ叔母様やドーラに何処にも連れていかれなかったのでこれ幸いと私は夏休みの宿題と前年度の復習に全力を注いでいた。
二年生になってやっていることを全部忘れましたとか、恥を掻きそうで怖過ぎるというのも理由の一つではあるのだが。
結局のところ一年生の時の寮対抗杯の一件がまずかったのだ。
同じハッフルパフ寮の皆様からは注目されることになり、スーザンにザカリアス、果てはフォイフォイ(もっとも彼の場合は手紙でしかやり取りはしていないが)といった面々から賢者の石防衛に関するあれこれを追及されてしまったのだから。
適当に真実を話すことなく躱しつつ、それでも私は一年の中ではかなりできるハッフルパフ生だと色んな方々に思われてしまったらしい。
勘弁して欲しいものだ、全く。
確かに最初の年はまあある程度寮に貢献します的な意味合いで、いっそのこと貪欲なまでに取れるところでポイントを取りに行ったのだが、今後も継続的にそれをするつもりは(というかできるかどうかの自信も)ないのだ。
身に着けたところで損はないし、あるいは何かのヒントになるかもしれないということで復習の類は真面目にやるつもりではあるがハーマイオニーに対抗できる純血扱いはやめてほしいのだ、我が従弟殿よ。
それに夏の間彼らが他所の国に旅行に行くらしいとは聞いていたが、その直前まで届いていた先に挙げた同じ寮の二人からの追及のふくろう便は非常に対処に困るものだった。
まあ去年度は仕方なく関わることに相成ってしまったが、流石にあの三人組を中心とした騒動に巻き込まれるようなことにはなるまい。
そう思っていたのに何故だろう。
「久しぶりね、ティア! 元気だった?……あれ、どうしたの。ちょっとふらついているじゃない」
一人になれる為にやっと探し当てたコンパートメントで、ちょっと目を離した隙にハーマイオニーが居るのは性質の悪い運命の悪戯に違いない。
「……いえ、ちょっと未だ残っている暑さで眩暈がしまして」
私も大分嘘、いやいや方便が上手くなったものである。
さすがに去年みたく何時の間にかイレギュラーが二匹も紛れ込んで居たりはしまいと高を括っていたというのが悪かったと言うのか……?
「それにしても良く此処が私の居るコンパートメントだと分かりましたね」
「当たり前じゃない!だってメルロンが居るんですもの。ね!」
そう言って彼女は私の相棒の梟を見上げた。
ハーマイオニーが向き直るとこの白い悪魔はまるでサムズアップするかのように、右足を上げてウィンクしやがった。
こいつが『動物擬き』だとは思わないのだが、まるで鷹のようにキリッとした表情をしているくせに、たまにやけに人間味のあるポーズや行動を取ったりするので侮れない。一体どんな悪影響を誰から受けたのだろう。解せぬ。
ハリーもヘドウィグと同じ白い梟が居るから去年私の居るコンパートメントに転がり込むことにしたと言っていたし、こいつは実は厄介ごとの種なのかもしれない。
……来年もメルロンが原因で何かに巻き込まれたら、この白い羽を一枚ずつ丁寧に毟って焼き鳥にしてやろうと私は固く誓った。
「はあ、そうでしたか。あまり目立つようなら白髪染めか何かで染めてやるべきなのでしょうか?」
去年、イーロップの梟店で少しばかりハイテンションになってこいつを選んだのが間違いだったのだろうか。
「そんなの可哀そうよ。せっかくこんなに美しい外見なんだから」
そんな風に言われたメルロンは眼を細めて右足で、人間で言えば口元のあたりを押さえながら笑っているような顔をしていた。
……実は彼女が私と同じように人間の前世を経験して、今生では畜生道に落ちたと言われても驚かない。
「まあ、だからこそ買ったんですけどね。そろそろこの娘の話は置いておきましょうか。
ハーマイオニーの夏休みはどうでした?」
基本的に互いの情報交換は継続していたから、ある程度は分かってはいるのだが。
「そうね、だいたい充実していたと言って良いと思うわ。手紙でも書いたけどロックハート先生のサイン会にも行けたし。……その後でマルフォイと会っちゃったんだけどね」
「ああ、彼と」
なるほど。大筋は変わっていないようではある、ということは例の危険物もジニーさんの手元にあるということか。面識は無い以上、早く誰がそれなのかチェックだけはしておかないと。
「ティアもサイン会に来なくて良かったのかもね」
「マルフォイのことは特別気にはなりませんが、私は喧噪があまり好きではなかったのでサイン会の前日に今年度の教科書は回収させてもらっていましたから」
特に巻き込まれて楽しそうな気配もしなかったし。
「そう。まあティアはどうだったの? もらった手紙には『復習に次ぐ復習、後は叔母様に色々教わっています』としかなかったけど」
ああ、それか。
「夏休みはレモネードの味を楽しむことと、宿題、復習以外の時間は基本的にドロメダ叔母様に家事に関わる魔法を習っていましたね。
覚えておくと役に立つわよ、と言われましたから」
去年は学校に入る前に予習したいからという理由で断っていたのだが今年からはみっちりと仕込まれてしまったのだ。
「それは良いわね! ああ、私もマグル生まれじゃなきゃそういうことをママから教えてもらったりできたのかな」
「どうでしょう。その場合はマグルに関する正確な知識を得られないというデメリットもありえるのでは?」
などと言うように話をしていたら発車の時間になった。
「ロンとハリーはどうしたのかしら?来ていたらこっちに来ると思うのに」
きっとこれから空飛ぶ自動車で男二人のしょっぱいドライブを楽しむのではなかろうか。
「もしかしたら遅刻したのではないでしょうか」
「ええ? そういう場合ってどうなるのかしらね」
「……手紙で学校に状況を知らせてそれから対応を決めたら良いのでは?」
「うーん。まあ、どっちにせよ向こうに着けば一緒のテーブルに座ることになるんだから別に良いか」
何かこうあの二人に関する扱いが雑な気がしないでもないがそれは私と言う友達がハーマイオニーの傍に居るからだろうか? なるべく今年は(も)近寄りたくはなかったのだが。
とそこでコンパートメントの扉が開いた。
赤毛、圧倒的赤毛!
おそらくは年齢的な関係で背丈の小さいそのそばかすが目立つ女の子は鳶色の瞳をしていた。多分この子は……
「ジニー! 久しぶりね。元気にしていた?」
嫌な予感大的中。
「ええ、お久しぶりハーマイオニー。コンパートメント、他に何処も空いてなくて。ロンとハリーと一緒に居たかったけど途中ではぐれちゃったから……。お願い、此処に私も座って良い?」
ジニー、お前もか。
「勿論よ! ティアも別に良いでしょう?」
やだ。どっか他所に行け……と涙目になった女の子の前で言うわけにもいかないし、仕方がない。
「一人くらいなら大丈夫ですよ。
私はユースティティア・レストレンジと言います、ハッフルパフ寮の今年度から二年生ですね。短い間ですけどご一緒させてください」
同じ空間内に危険物(ホークラックス)と危険人物が……おまけに去年と同じようなイレギュラーが二匹居る展開になっているのは何の冗談なのだろう。
あれ、こんな状況に凄いデジャヴっている気がする。
「ティア、紹介するわね! こちらロンの妹のジニー・ウィーズリーよ」
「ジニーです、よろしくお願いします。ええと、ティア……?」
「それで構いません。私の愛称ですよ。ユースティティアという名前を一々呼ばれるのはどうかと思いましてね」
「あ、あのティア、聞いても良い?」
「何か?」
「ハリーとロンが貴方の名前を言っているのを聞いて……何だかとっても親しそうだったからどういう関係なの?」
「ああ、去年ホグワーツへと行く時に同じコンパートメントだったのですよ。その縁で違う寮に分かれてもある程度親しくさせてもらっていました」
「そうなんだ……ハリーやロンと同じグリフィンドールに行きたいけど組み分けってどういう風に行われるのか二人とも知らない? フレッドやジョージに聞いても『おいおい、楽しみは後に取って置く物だって』って言って教えてくれなくて」
「ああ、それは簡単です」
「どんなこと?」
真剣な様子で訊いてくるからにはちゃんと答えなければなるまい。
「一人ずつ面接されるんですよ。何の為に魔法を使いたいか、今現時点でどれだけ魔法を使えるか、と言った簡単なことなのでそんなに緊張する必要はありません」
そんな答えを聞いたジニーは両頬に手を当てて愕然としていた。
「私魔法なんて全然知らない。どうしよう……」
いや、まあ嘘なのだけど。
「心配することはないわよ。私やティアは入学前から一年次に扱う魔法についてそれなりに知っていたけど後で聞いたらほとんどの生徒がそうだって言っていたわ」
と彼女はノってくれた。
「ハーマイオニー……!」
教科書を引っ張り出したジニーが見てないところで、彼女はと言えば私にウィンクをしたのだった。
こういった他愛ない罪の無い嘘に彼女が合いの手を入れるというのは予想外だ。もう少しお堅いイメージがあったのだが。……悪い物でも食べたのだろうか?
「私今から今年習う魔法を少しは使えるようにしてみせるわ」
ジニーが握り拳を作ってそう宣言した。
「おや、良いですね。私も人を教えられる身では無いのですが、どんな魔法だったかの大体の感じくらいでしたらお話しすることはできますよ」
「勿論ティアだけじゃなくて私もよ」
そうして話をしているうちに(不本意ながらも)私たちは次第に打ち解けていったのだった。
途中で私が去年ロンとファーストキスをしたと話したことで二人が飲み掛けていたかぼちゃジュースを同時に吹き出したり(うむ、実に良い仕事をした)、ジニーが「ロンにそういったことで先を越されるなんて……」と凄まじくショックを受けた顔をしているのを眺めたりした後で私たちは駅に到着した。
「では私たちはこっちですから」
「また直ぐ会えるわよ。気を付けてね」
「二人ともありがとう。私頑張るから!」
そしてそれぞれの行くべき方へと別れたのだ。
ジニーたちは他の新入生と一緒にボートに乗りに、私たちは御者の居ない馬車乗るために。
「魔法界って不思議ね。こんな物が存在するなんて」
「ええ、そうですね」
他の生徒たちの人波に巻き込まれて辿り着いた先で見た物はあまりにも多くの馬車だった。
やはりというか私には見えていたが隣の彼女には見えていないのだろう、この不気味で可愛い馬? たちが。
セストラルという名前だっただろうか。確か「死」を見たことがある者にしか見えないという話だったが、前世の私自身の死体を目撃した身でもそれを目視することができるらしい。
そうか、今生で誰かの死を見たことが無い以上、やはり私はあの時前世を終えたのだろう。限りなく穏やかな「納得」がそこにあった。
「……今年も色々な驚きや発見があると良いですね」
「そうね」
ハーマイオニーは単純にこれから行われる授業の数々(多分汽車の中でも騒いでいたロックハート先生のそれが特に高いと思われる)に対する期待で目を輝かせ、そして私はと言えば失ってしまった物を取り戻すための決意と言う意味合いで瞳に炎を宿らせ、私たちは決定的に異なっていた。
……まあ、今はそれを置いといて馬車から見える風景を力一杯楽しむことにしよう。
現実と戦うためには現実逃避が欠かせないのだから。
幾つもの「死」の天馬たちが生徒たちを、魔法を学ぶための学び舎へと運び去る。
夜の薄暗い森の中、仄かに光る星の下を駆け抜けていく百を超える見えざる馬に引かれた馬車たちは中々に優秀で、途中で迷うことなく巨大な威容を誇る城へと乗り手たちをつくべき場所へと見習いたちを送り届けたのだ。
何が言いたいかと言うとお腹が空いた。
いや、新入生方に比べれば早く食堂にインしているわけなのだが汽車の中でもジニーに勧めた通り、あまりお菓子を買わずにこの夕食の為にあえて空腹にしていた以上当然の結果ではあるのだがその度合いが私の想像を超えていたのだ。
「ううっ……御馳走が私を呼んでいます」
「ティア、ティア。大丈夫ですか?」
「ああ、ジャスティン。空腹のあまりジャスティンの幻影が見えます」
「いや、本人ですから。というか先ほどからザカリアスが君を呼んでいたのですが気付いていなかったのですか?」
「え?」
ふと座っている位置の右斜め横を見てみると顔に不機嫌と書かれている黄土色の髪の男の子がいた。ザカリアス・スミス、私の寮の中々嫌味な少年である。
「ザカリアス、少し背が伸びましたか?」
「おかげさまで今年の夏1、2センチは伸びたようだよ。だけど君、僕がさっきから何度も無視することはないじゃないか」
「ああ、すみません。少し疲れていたようで。……長時間乗り物に乗っていると何もしなくても疲れたりしませんか?」
「同感だがその割にはジャスティンの声がちゃんと聞こえていたようじゃないか」
「きっとザカリアスの声を聞くことを疲れた脳が拒否していたんだと思います」
「え? 今君なんて言った?」
「何も。ああ、新入生が入場するようですよ」
「おい……ああ、またはぐらかされた」
私の言葉通り一個下となるべき寮生候補たちが控室から大広間へと入ってきたのだ。
既に着席していた私たちはと言えば、どんな子がうちに来るのだろうと目に好奇心の光を秘めて生徒たちの入場を見守った。
空腹のあまり組み分け帽子が何を歌っていたかは残念ながら全然覚えていない。
それよりも私はと言えば新入生を観察するので忙しい。
今現在気になっているのは「赤毛少女」と「カメラ小僧」そして「不思議少女」の三人である。
先ほどお互い顔見知り程度にはなってしまったがジニーが本当にグリフィンドールへと進めるのか、何とかクリービーさんだっけ? はどんな顔なのか、そして最後のルーナさんに関しては単なる好奇心である。
いや、映画版と違ってこうして座ってみている分にはロックハート先生は何と言うか、御伽話の王子様が現実にいたらこんな感じ(中身はインチキ王子なわけだが)と言う感じだったのだから他の三人もどんな様子なのかが気になってしょうがなかったのだ。
最初に挙げた赤毛少女はと言えばマグゴナガル副校長先生からの説明を聞いた後でキョロキョロと辺りを見回した後で私を発見し、少し涙目になった後で私を睨んできた。
「む……緊張感が無くなるから良かれと思って吐いた嘘なのですが」
私の善意はどうやら理解されなかったらしい。とりあえずできるだけ爽やかな笑顔で小さく手を振っておいた。
「ティアの事を凄く睨んでいますけどあの子に何したんですか?」
「ホグワーツ入学時に行われる組み分けでの洗礼を施したまでですよ。親切心からそうしただけなのですけど」
「ティアの親切は親切じゃないからな……」
何やらザカリアスが失礼なことをのたまっていたようだが、何時もの事なので私は丁重に無視させていただいた。
今年の新入生全員の組み分けが恙なく終了した。
ジニーは希望通りグリフィンドールに入ることができ(ハリーとロンの姿が見えないせいか着席時直ぐ傍に居たハーさんと辺りを見渡していたが)、同じ寮に入ったクリービー君の名前がコリンと言う物だということを薄茶色の髪をした坊ちゃんの面ごと確認したり、想像以上に不思議で可愛い感じがする女の子だったとラブグッドさん家の一人娘がレイブンクローに選ばれる場面を目撃したりとなかなか充実していたように思う。
ライオンの帽子を被っていたりした変な子だったと思うが、あれはあれで良い物だと思うし、個人的には是非お近づきになりたいものだ。
前世で常識人だった私だが、周りにはよく変人の類が集まっていたので何となく彼女とも仲良くなれそうな気がする。
さて、何はともあれ先ずはハッフルパフに新しく入った子達と一緒に食べる御馳走を楽しむことにしようか。
今年度も今年度で楽しめますように。
登場人物設定①
ユースティティア・ドゥルーエラ・レストレンジ……ある日通り魔に刺されたと思ったらベラトリックス・レストレンジの娘として生まれていた日本の元女子大生。
今生は残念な美少女、前世は残念な美女。元の名前は鈴木美奈子(ついさっき適当に考えた)、あだ名は「キナコ」。悪友に佐藤千代子(あだ名はチョコ)に高橋杏子(あだ名はアンコ)が居る。
高校生時代に身に着けた数々の「技術」は圧巻である。本人曰く、「お爺ちゃんの遺言が『人の嫌がることは進んでやりなさい』だった為にその遺言を守るべく必死に努力した」とのこと。……絶対に悪い意味で捉えている。
なお前世の頃からボケなきゃ死ぬ病を患っていたのだが今生でもそれは治っていない。何とかは死んでも治らないという良い例である。
ある程度熟した精神とマグルの小技、今生の両親から受け継いだ魔法の資質が彼女の武器である。現在後ろ向きに努力中。それは芸術的な方向音痴によるものではない。
この時点では書かないがとある性癖(言う程怪しくはないつもり)を持つ。二巻目に期待していてほしい。
エロイーズ・ミジョン……ハッフルパフ生。原作を読む限りおそらく違う学年に属していたはず。何故本来とは違ったものになってしまったのかと言うと原作を良く確認しなかった作者のせ……ティアが存在する(要するにベラトリクスの妊娠中の活動休止etc)ことによるバタフライ効果が多少現れているためである。本来は性格が良い子だが、何処かの誰かの影響を受けて段々とイイ性格をした子になりつつある。そのことは本人もティアを含めた周りも現時点では知る由もない。原作と同じく自他共に認める不美人。魔法界においても遺伝子の力は偉大である。
メルロン……指輪物語におけるキーワードの一つだった。この世界『ハリー・ポッターシリーズ』が存在しないがかの作品は実在している。ティア本人は何時か前世の友達に会いに行ければ良いという意味で付けた。
が主にジャスティンには違う意味合いで捉えられている。
ハリーが此処にしようと一年次のコンパートメントを決めたのはメルロンがヘドウィグと同じ外見をした雌の梟だったからである。前者はキリッとしているが後者は優しげな感じがするという違いがある。梟同士は仲良しになれたがティアの方でもハリーの方でもお互いに送る予定が特にない。最近飼い主に似てきた。
テッド叔父様……本名テッド・トンクス。ティアが将来闇の魔女にならないように無い知恵を振り絞った結果、何故かマグルの映画の話をさも本当であるかのように話し、ティアに小さい頃からマグル嫌いを身に着けないようにしていた。勿論ティアは分かった上でその内容を語り、ぼけることにしている。突っ込み役はマグルの常識をある程度持ち合わせているハリー、ハーマイオニー、ジャスティンの三人である。
若干メタボ気味。
ロン……ティアとはシュールストレミング味のファーストキスをした相手。レモン味なんてなかった。
ティアの事を理解不能な存在として捉えている。ある意味間違っていない。なおティアの方はと言えばコメディ顔の彼の事を決して嫌ってはいないのがミソ。
ハーマイオニー……今のところ生きた死亡フラグとしてしかティアの方では認識していない。ハーマイオニーの方ではそれなりに優秀で博識な彼女の事を唯一無二の友人と思っている。というのも得手不得手はあるものの、基本的にティアが真面目に予習復習をしたり学業に関しては手を抜かなかったり、密かに彼女が同じ学年よりも上のレベルの魔法を幾つか使いこなせ(もしくは使えるよう努力している)たりことを知っているし、話のレベルが合う為。ただし彼女が真面目に話していてもティアの方で茶化すことが良くある。