再び転生した元神はダンまち世界へ   作:さすらいの旅人

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活動報告で書いた小ネタの内容を修正追加して載せました。

内容は暗黒期を終えた後に、フリーゼ達が再びオラリオに戻って来る未来の話になります。


小ネタ①

①【ロキ・ファミリア】の再会

 

 

 嘗て暗黒期のオラリオは殺伐として治安が悪化していたが、旅をしていたフリーゼ一行が再び戻って来た時は、真逆と言われるほど平穏な光景を見せていた。

 

 それを見た彼女達は暫く旅を中断し、迷宮都市で【ファミリア】を結成する事を決意する。

 

 嘗て世話になった【ロキ・ファミリア】に挨拶をしようと本拠地(ホーム)へ訪れた際、その団長であるフィン自らがフリーゼ達を出迎えてくれた。

 

「久しぶりだね、フリーゼ。再びオラリオへ戻って来てくれて嬉しいよ。同胞として歓迎する」

 

「それはいくら何でも大袈裟ではないですか?」

 

 来賓室にはフィンとフリーゼだけではなく、ローゼやリヴァルは勿論の事、【ロキ・ファミリア】の主神や幹部達も勢揃いしている。

 

 幹部の中で副団長のリヴェリアと、第一級冒険者に近付きつつあるアイズもフリーゼ達の再会を喜んでいる。

 

 特にアイズはフリーゼの姿を見た途端、急に飛びついて抱き着くという大胆な事をしていた。普段物静かな筈の彼女に誰もが驚くのだが、暗黒期の頃を知っている者達は苦笑している。

 

 そんな中、来賓室で再会の挨拶を済ませたフィンは本題に入る。

 

「フリーゼ、良かったら【ロキ・ファミリア】に入らないかい? 僕達としては大歓迎なんだけど」

 

「ッ!」

 

 フィンとしてはフリーゼ達を自身の派閥に是非とも入団して欲しいと願っている。特に自身の同胞は途轍もない実力を持っているだけでなく、今後の将来に大きく関わる事も含めて。

 

 それに気付いたのか、【ロキ・ファミリア】の幹部の中に一人のアマゾネスが途端にフリーゼを強く睨んでいた。尤も、睨まれてる当の本人は如何でも良いように無視しているが。

 

「大変光栄なお誘いですが、ご遠慮させて頂きます」

 

 フリーゼは既に完成された都市最高派閥で活動する気など毛頭無く、一から築き上げたい目的でオラリオへ来たので、フィン達から熱烈な勧誘をされても頑なに断るのは必然だった。

 

 リヴェリアやアイズからも【ロキ・ファミリア】に入団するよう促していたが、それでも意思が変わらないと分かった事で非常に残念な表情になったのは言うまでもない。

 

「――はぁっ。どうやら君達が活躍するのを見守るしかないようだね」

 

「理解して頂いて何よりです」

 

「だけどフリーゼ、もし何か困った事があれば遠慮なく頼って欲しい。その時は僕も可能な限り力を貸すと約束する」

 

「ええ。もしもそうなった時は、是非とも頼りにさせて頂きます」

 

 いくら相手が同胞とは言え、フィンがここまで手を差し伸べるなど普通に考えてあり得ないだろう。

 

 が、ロキとリヴェリアとガレスは敢えて無言を貫いた。自分達の団長が目の前の女性小人族(パルゥム)を意中の相手だけでなく、自身の嫁に迎えようと知っているから。

 

(あのメス、もしも団長に手を出したらその時は……!)

 

 同時に一人のアマゾネス――ティオネも本能的に気付いたようで、フリーゼを完全に恋敵として認識する事になった。

 

 その後、フリーゼは【ファミリア】を結成して以降から、バーサーカーと化したアマゾネスに襲われる日々を送るのだが、オラリオに住まう住民達の間でちょっとした名物の一つとなる。

 

 

 

 

 

②問題発生

 

 

 

「……今日はいつになく殺気立っているな」

 

 フリーゼが旅の道中で迎えた神を派閥の主神とした事で【ファミリア】を結成して間もない頃、事件が起きてしまう。

 

 珍しく一人で行動して街中を歩いている最中、彼女は複数の殺気を感じ取って一旦足を止める事にした。

 

 その直後、突然エルフの集団が現れてフリーゼを取り囲んだ。

 

「これはこれは、エルフの方々が一体私に何の御用ですか?」

 

 包囲されても一切動揺していないフリーゼが用件を尋ねると、気に食わないと言わんばかりに多くのエルフ達が叫ぼうとする。

 

「貴様……! たかが小人族(パルゥム)如きが、ハイエルフであるリヴァル様を顎で使うとは何事だ!?」

 

「今すぐにあの御方を解放しろ!」

 

「リヴァル様は高貴な御方だ! 貴様のような小娘が使役するなどあってはならないのだ!」

 

 激怒しながらも憎悪を込めるように叫ぶエルフ達の主張に、フリーゼは心底呆れていた。この世界のエルフは本当に面倒臭い連中だと。

 

 彼等がこうなっているのは一応理由がある。

 

 エルフにとって王族たるハイエルフは神以上の存在なので、世界中のエルフから崇拝されている。故にリヴァルもその対象となるのは言うまでもない。

 

 しかし、ハイエルフに対して度重なる無礼な振る舞いをしてるのを、オラリオに住まう多くのエルフ達が目撃した。小間使いのように命令したり、重い荷物を持たせたり、挙句の果てには跪かせたり等々、崇拝すべきハイエルフを扱き使う光景を目にした事で、エルフ達の怒りが頂点に達してしまう。

 

 故に彼等は決心した。今すぐにあの無礼極まりない女小人族(パルゥム)に裁きの鉄槌を下し、リヴァルをお救いしなければならないと。

 

(別に私はリヴァルを扱き使っていないのだが……)

 

 一通りの主張を聞いたフリーゼは全く違うと内心否定していた。

 

 リヴァルはフリーゼが聖書の神である事を知っているから、主と行動する以上、身の回りの世話をするのは当然の事だと進んでやっているのだ。自分がエルフから崇拝されてるハイエルフなど全く気にせずやっていたせいで、今回の騒動を引き起こしてしまった事を知らずに。

 

「……はぁっ、一応お前達に機会を与えよう。今すぐにこの場から立ち去るのであれば、さっきまでの独善的な言いがかりは聞かなかった事にしよう。だがもし聞く耳を持たず私に魔法を放ったら、心の底から後悔する事になるぞ。さぁ、どうする?」

 

 殺気立つエルフ達にフリーゼは焦る様子を微塵も見せないどころか、癇癪を起こす子供を宥めるように選択肢を与えていた。

 

『……………………………………………』

 

 選択肢を与えられたエルフ達は無言となるも――

 

『殺せぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

 理性が振り切れてしまったのか、一切容赦の無い殺意が籠った魔法で答えるのであった。

 

 彼等の放つ攻撃魔法は、炎、氷、雷、光などの異なる属性だが、常人が一発でも受ければ致命傷となる威力なのは一目瞭然。

 

 しかし、フリーゼは躱そうとせずに全て直撃してしまう。その所為で煙や砂塵によって見えなくなってしまうも、エルフ達は魔法を止める素振りは一切見せず、目標に向かって放ち続ける。

 

「キャァァァアアアッッ!!」

 

「お、おい! エルフ達が魔法をぶっ放してるぞ!」

 

「誰か! 【ガネーシャ・ファミリア】を呼んでくれぇ!!」

 

 フリーゼが魔法を直撃してる事で大爆発が起きているから、間近で目撃した住民達が悲鳴を上げるのは当然と言えよう。

 

 たった一人の女性小人族(パルゥム)相手に魔法を浴びせている事に周囲が困惑しても、元凶であるエルフ達は全く気にも留めていない。

 

 そして魔法を撃ち終えて、中心にいるフリーゼの姿は粉塵によって視認出来ない状況だった。

 

「愚か者が。素直にリヴァル様を解放すると言えばよかったものを……!」

 

「我等の要求に答えないから、このような目に遭うのだ!」

 

 まるで悪しき存在に天誅を下したと言わんばかりのエルフ達の発言に、離れていた住民達は恐怖してしまう。いくらなんでもこれはやり過ぎだと。

 

「やれやれ、まさか本気で私を殺す気で魔法を放つとは」

 

『!?』

 

 だが、状況は一変する。

 

 煙や粉塵が晴れ、中心にいるフリーゼが全くの無傷な姿を晒している事で、エルフ達は信じられないように驚愕していた。

 

 因みに彼女が無事なのは、全身に闘気(オーラ)の膜を覆わせた事で、魔法を直撃しても一切ダメージを受けていない。『Lv.7』のアルフィアが使っていた【福音(ゴスペル)】を簡単に防げるのだから、それ以下のレベルであるエルフ達の魔法など痛くも痒くも無かった。

 

「愚かなエルフ達には罰を与えねばならんな」

 

 だがそれでも不快だったようで、少々声が低くなっているフリーゼは指で文字を描く仕草をした直後――

 

「【福音(ゴスペル)】」

 

『ギャァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!』

 

 【静寂】のアルフィアが使っていた魔法をルーン魔術で再現し、純然たる轟音は衝撃の塊となり、自身を包囲してるエルフ達を容赦なく圧し潰していく。住民達に被らないよう、【福音(ゴスペル)】を放つ寸前に『防壁のルーン』も展開していた事も補足する。

 

 フリーゼが放った魔法によって、エルフ達は無残な姿で倒れており、全員虫の息状態になっている。

 

 そして――

 

「な、何だこれは……!?」

 

 通報を受けた【ガネーシャ・ファミリア】が到着するも、余りの光景に団長のシャクティが愕然とするのであった。




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