キングオブキングな俺様のヒーローアカデミア   作:松田ゐふ

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第14話

雄英体育祭当日

 

 この数週間、俺様たちはこの日のために特訓してきた。俺様に触発されて徐々に参加するクラスメイトが増え、良い経験になった。

 そして今、控え室で入場を待つ俺様たちはいつになくワクワクしていた。

 

「皆、準備は出来ているか!?もうじき入場だ!!」

 

「コスチューム着たかったな」

 

「公平を期すために着用不可なんだよ」

 

「俺様が相手なんだ。いいハンデになると思うんだがな」

 

「鳳は今日も絶好調だな」

 

「緑谷」

 

 控え室に轟の声が響く。

 轟はまっすぐ緑谷の前に立ち、口を開く。

 

「客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う。……お前、オールマイトに目ぇかけられてるよな。詮索するつもりはねぇがお前に勝つぞ」

 

 轟は緑谷に宣戦布告する。轟の言葉に俺様は緑谷はオールマイトと話す所を見かけたのを思い出す。似た【個性】を持つから相談に乗っているのだろうと思っていたが……今はいいか。

 轟は緑谷の実力を自分と比較して低いと結論付けたが、その認識は間違いだと後悔するだろう。

 

「面白い話をしているな。轟、俺様を無視して宣戦布告とは道化の才もあったようだな」

 

「……お前にも借りがあったな。戦闘訓練のリベンジだ」

 

「ならば()()でこい。また手を抜くようなら……わかっているな」

 

「クラス上位の宣戦布告に最強が乗ったぞ」

 

「急にケンカ腰でどうした!?直前にやめろって」

 

「仲良しごっこじゃねぇんだ別にいいだろ」

 

 切島が轟の態度に驚き緑谷の間に入る。だが、俯いていた緑谷が顔を上げ轟を見る。その目には怯えはなく、覚悟があった。

 

「轟くんが何を思って僕に勝つって言ってんのか……わからないよ。そりゃ実力は君の方が上だよ、実力なんて大半の人に敵わないと思う」

 

 ……こいつは本気で言っているのか?

 まぁ元々自己評価は低い男だ。今後はそこも含めて鍛えてやろう。

 

「緑谷もあんまネガティブなこと言わねぇほうが」

 

「切島……言わせてやれ」

 

「鳳……」

 

「でも!皆……他の科の人も本気でトップを狙っているんだ!!僕だって遅れを取るわけにはいかないんだ。

 

 

 

僕も本気で獲りに行く

 

 まっすぐに轟を見つめ緑谷は宣言した。入学してからオドオドしているところを多く見たが、やる時はやる男だ。……体育祭の楽しみが増えた。

 

『1年ステージ生徒の入場だ!!』

 

 プレゼント・マイクの声が響く。

 先に控え室に出た俺様が先頭を歩く。それに続くようにクラスメイトも入場口に向かう。

 

『雄英体育祭!! ヒーローの卵達が我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!! どうせてめーらアレだろこいつらだろ!!? 敵ヴィランの襲撃を受けたにも拘らず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!!』

 

 会場全体に響き渡る声。周りを見ると沢山の観客が俺達に注目している。

 

『ヒーロー科!! 1年!!! A組だろぉぉ!!?』

 

「わあああ……人がすごい……」

 

「先程の威勢はどうした。俺様たちが主役なんだ堂々としていればいい」

 

「鳳君はすごいね」

 

「王になるのだ。この程度で臆するわけがない」

 

『B組に続いて普通科C・D・E組……!! サポート科F・G・H組も来たぞー! そして経営科……』

 

「俺らって完全に引き立て役だよなぁ」

 

「マジだるい……」

 

 俺様たちに続いて他のクラスも入場するが、明らかに差をつけて紹介していた。競争意識を芽生えさせるためだとは思うが、露骨すぎて笑うこともできない。

 

「選手宣誓!!」

 

「おお、今年の1年主審は18禁ヒーロー『ミッドナイト』か!」

 

「校長は?」

 

「校長は例年3年ステージだよ」

 

 とんでもない格好のプロヒーロー、ミッドナイトがムチを振りながら選手宣誓を宣言する。

 

「18禁なのに高校にいてもいいものか?」

 

「いい」

 

「静かにしなさい!! 選手代表!!」

 

 特に峰田が興奮気味に肯定した。これから俺様の晴れ舞台なのだから、もう少し真面目にして欲しいがまぁ許そう。

 

「1-A鳳火鳥」

 

「やっぱ鳳か」

 

「入試1位だもんな」

 

()()()()()()()()な」

 

 俺様の後ろから、やけにヒーロー科を強調する声が聞こえた。俺様は振り向いて口を開く。

 

「貴様らが落ちた試験の1位だ」

 

「なッ!?」

 

「……ッ!?」

 

 苦虫を噛み潰したような顔をする普通科の生徒を後にし、マイクの前に立つ。少し間を置き、会場全体が静まる。王の宣誓なんだ、厳粛でなければ相応しくないだろう。

 

「宣誓。俺様が1位だ」

 

 会場全体に聞こえた俺様の一言は、この場の空気を凍らせる。

 時間にして数秒、ようやく言葉の意味を理解した者から大ブーイングが起こるが、俺様にとっては喝采にしか聞こえん。

 

「ふざけんな!!」

 

「調子乗ってんじゃねぇ!!」

 

「フッ……貴様らは精々2位争いを頑張ることだ」

 

 会場もヒートアップし、中々いい具合だろう。俺様自ら盛り上げてやったのだ、有難く思え。クラスを巻き込んだことに対する責任?既にプレゼント・マイクが焚きつけていたんだ、今更気にすることでもない。

 

「さーて早速第1種目行きましょう!!!」

 

「雄英なんでも早速だよね」

 

「所謂予選よ!毎年ここで多くの者が(ティアドリンク)を飲むわ!!さて運命の第一種目!!今年は障害物競走!!」

 

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周約4キロ!わが校は自由さが売り文句!ウフフフ……コースさえ守れば()()()()()構わないわ!さて、全員位置につきまくりなさい!!」

 

 ルール説明も早々に終え、我先にとスタートラインに集まる。少しでも有利になるために前に行くが、俺様は関係ないので最後尾で精神統一をする。

 

「スターーーーート」

 

 皆、一斉に走り出す。

 溢れかえる生徒たちが我先にと走り出すが、俺様は静観し動くことはなかった。

 


 

「よし……う、動けないっ!?」

 

 僕らはスタートの合図で一斉に走り出した。しかしそれが原因で狭い通路はごった返し身動きが取れなくなる。

 

「まずいっ!?これが最初のふるい」

 

 僕が気づいた瞬間、冷気が足下に迫ってきた。

 特訓の成果を発揮し、地面を蹴り前に出ながら冷気を避ける。

 

「ワン・フォー・オール……フルカウル5%」

 

 肉体に稲妻が走り、全身に力が行き渡る。

 鳳くんのおかげで、この数週間の間に身につけた僕の新しい力だ。

 

 オールマイトに言われたんだ。

 

 ~「君が来たってことを世の中に知らしめて欲しい!!」~

 

 オールマイト見ていてください!僕が来たってところを!!

劇場版を入れるかどうかアンケート取ります。

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