「そろそろ夏休みも近いが、もちろん君たちが30日間一ヶ月休める道理はない」
「まさか!?」
「夏休み、林間合宿やるぞ」
「知ってたよー!!やった!!!」
「肝試そー!!」
「風呂!!」
「花火」
「風呂!!」
「カレーだな!」
「行水!!」
「自然環境ですとまた活動条件が変わってきますわね」
「いかなる環境でも正しい選択を……か面白い」
「湯浴み!!」
「寝食皆と!!ワクワクしてきたぁぁ!!」
林間合宿と聞いてクラスメイトが盛り上がる。……一人別の意味で盛り上がっていたが、相澤が睨みつけることで一気に静まり返る。
「ただし」
「その前の期末テストで合格点に満たなかった奴は……学校で補習地獄だ」
「みんな頑張ろーぜ!!」
「……ということがあったんだが、そっちは大丈夫か?」
「ん」
(うん、授業についていけてるよ)
「なら良い」
俺様たちは自宅で食卓を囲んでいた。
職場体験中はほぼ毎日、スマホでやり取りしていたが、なんだか久しぶりに感じる。
「ん」
(そういえば)
「ん?」
「んん」
(私の友達が先輩と知り合いだから期末の実技試験の内容教えてもらったよ)
「……そうか」
「ん?」
(気にならないの?)
「いや気にはなるが……俺様の担任があれだからな。当日にいきなり試験内容を変更するとか言いだすのではないかと思ってな」
「んん」
(あぁ……入学式もそうだったね)
「そうだ」
俺様たちは期末試験の話もそこそこに職場体験や互いのクラスの話になっていく。
「緑谷は教えていてとても良い、頭の回転は早い方だからな俺様を分析して、強くなっていく」
「ん」
(嬉しそうだね)
「あぁ唯以外で誰かにものを教えるのが楽しいと感じたのは緑谷と心操が初めてだ」
「ん」
(そっか……)
「……」
「……」
「どうかしたのか?」
「ん」
(なんでもない)
話の途中で唯の反応が悪くなった。
なにか怒らせることでも言ったか……特に思い当たる節はない。
「……」
「……」
互いが無言の時間が続く。
考えろなにかあったはずだ、唯がいきなり不機嫌になることなんて今までなかった。
なら原因はここ最近の俺様にあるはずだ。
俺様の頭脳をもって思いつく限りの原因を考える。
あまり唯が話さないから俺様ばかりが話していたことか。
今日の弁当に入れたトマトが普段使っているものと違うことか。
恐く違うと思うが唯似のモデルが表紙を飾っていたグラビアを峰田から借りたことか。
「……すまん。唯がそんな顔をするなんて俺様に非があったんだよな。だが思い当たる節がなくてな、失礼だとは思うがどうして怒っているのか教えて欲しい」
「……ん?」
(……笑わない?)
「俺様が笑うわけがないだろう」
「んん」
(その……緑谷くんが羨ましいなって)
「んん」
(ちょっと前まで私だけの特権だったから)
「ん」
(強くなった私はもう教えてくれないのかなって)
モジモジしながら唯は思っていたことを話す。
簡単な話、俺様が緑谷や心操に特訓をつけることに嫉妬していたのだ。
確かに、俺様が誰かにものを教えようと声をかけると、皆用事があると言って逃げられてしまった。そんな中で唯だけが俺様に強くして欲しいと頼ってくれたのだ。
だが雄英に入ると、俺様を頼る者が増え必然的に唯との時間が削られていた。
「言ってくれれば……いや察せなかった俺様の落ち度か、すまない。……唯が望むならこれからも俺様を頼って欲しい」
「ん」
(私からもお願いします)
「任せろ!」
唯の機嫌も直り、食事も終えたのだが……
「ん」
(そういえば火鳥の部屋にあった雑誌見たよ)
「は?」
「ん」
(ああいう水着が好きなんだね)
「いやッ!?違う!違くはないが違うんだ!」
「んん」
(可愛い水着だと思うけど、珍しいね)
「ちょっと待ってくれ!?お前は誤解しているぞ!」
「ん」
(別になんとも思わないよ)
「それはそれでどうなんだ」
「んね」
(でも袋綴の写真はちょっとはだけすぎじゃない?)
「そこも見たのか!?」
「……えっち」
「唯!」
唯の機嫌が直ったのいいのだが、俺様の尊厳が崩れたことを追記しておく。
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本編だけで大丈夫
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