キングオブキングな俺様のヒーローアカデミア   作:松田ゐふ

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私事ですが匿名解除しました。
すぐにエタるかもと思い匿名で投稿していましたが、応援してくださる皆様のため、そして自分自身のために、この作品を続けるという意思を込めて匿名を解除し、これからも頑張っていきたいと思います。

これからも「キングオブキングな俺様のヒーローアカデミア」をよろしくお願いいたします。


第37話

「撃て!!!」

 

「ごめんなさい!オールマイト!!」

 

FABOOOM

 

 爆豪の篭手を装備した緑谷がオールマイトに強烈な爆破を浴びせる。

 オールマイトが爆発に呑まれているうちに俺様たちは、出口に向かって走り出す。

 

「ッだ!!!」

 

 緑谷が突然、肩を抑える。

 強烈な爆破の反動で篭手を装備した方の肩が脱臼したのだろう。

 

「アホが!!走りやがれ!!」

 

「緑谷!急げ!!」

 

 骨が外れているだけで折れているわけではないので、俺様の炎では治すことができない。

 

「それにしてもよく考えたな!」

 

「黙って走れや!!」

 

「俺様が褒めてるんだ!素直に受け取っておけ!」

 

 オールマイトの動きが止まっているうちに出口までの距離をできるだけ縮めようと全速力で向かっている最中、先程までケンカしていた二人が考えた作戦を賞賛した。

 

「逃げと戦闘の折衷案!被害もオールマイトが既に壊した場所を利用し被害はない!なかなかどうしていいコンビネーションじゃないか!」

 

「次喋ったら殺すぞ!!」

 

「二人ともケンカしないで!?」

 

「爆豪!いい加減口を直せ!賭けは俺様に勝つまで有効だぞ!!」

 

 軽口を叩き合いながら、俺様たちは出口に近づいていく。

 

「それにしても、オールマイトはここから俺様たちのスタート地点まで爆風を飛ばしたのか……つくづく思うが人間か?」

 

「規格外のゴリラだろ」

 

「二人ともオールマイトに失礼だよ!?」

 

 “王の瞳”でオールマイトのオーラは常に警戒している。先程の場所から動いていないとはいえ軽口をやめ、気を引き締める。

 

「それで次の策はあるんだろうな!」

 

「当たり前だ!次もし追いついてきたら今度は俺の篭手で吹き飛ばす」

 

「なるほどな」

 

「それでもダメなら、お前が肉壁になれ」

 

「仕方ないな……王である俺様がお前たちのために殿を務めてやろう」

 

「うんうん」

 

 俺様は爆豪たちの作戦を聞き次に備えていた。

 その時、隣から俺様たち三人とは別の声が聞こえる。常に見張っていたはずのオールマイトが、俺様の【個性】による監視を振り切り追いついていた。

 

「それでそれで!?」

 

「ッ!?」

 

「何を驚いてるんだ!?」

 

 爆豪は突然現れたオールマイトに篭手を向ける。オールマイトは爆豪が栓を抜くよりも早く篭手を破壊する。

 

「速すぎる!?」

 

「これでも重りのせいで全然トップギアじゃないんだぜ?さぁ……くたばれヒーロー共!!

 

 

 

 

 

 そこからは一瞬だった。

 一切の反撃を許さず、俺様たちはオールマイト前に倒れていた。

 スピーカーから轟&八百万のチームが条件を達成したことを伝える声が聞こえるが、反応する力も残っていない。

 

「あからさまに……手加減されてい……た、な」

 

 先程、緑谷たちを逃がすためにオールマイトと肉弾戦をしたが、今の状況を見ると手を抜かれていたことを理解する。

 

「わかっ……ては……いたが、ここまで……とは、な!」

 

「お!まだ立つのかい?」

 

「当たり前……だ!!王がそう簡単に倒れてなるものか!!」

 

 俺様は爆豪を踏みつけ、緑谷を掴み上げているオールマイトに突貫する。

 

「さっきも言ったはずだけど……無茶と無謀は違うよ

 

 緑谷を掴んだまま思いっきり振りかぶったオールマイトは、そのまま俺様に緑谷をぶつける。

 

「ガハッ……!?」

 

 緑谷を武器にしたオールマイトの攻撃をまともに喰らい、吹き飛ばされる。

 地面を転げ回るが、受身を取りすぐに体勢を立て直しまた突撃する。

 爆豪の目が死んでいない、なら俺様は少しでも時間を稼いでチャンスを作る。

 

「何度やっても同じだよ!!」

 

 今度は振り回される緑谷を回避し拳を当てる。

 当てたのだが次の瞬間また吹き飛ばされる。

 それでも立ち上がり何度も何度も繰り返す。

 

「しつこい男は嫌われるぜ!?」

 

SMASH!!!

 

 オールマイトは緑谷を投げ捨て俺様を全力で殴り飛ばす。

 何度も突撃したことで、疲労が蓄積し回避することが出来なかった俺様は、まともに喰らってしまいビルを数棟ぶち抜いて、瓦礫の山に叩きつけられる。

 

「……カハッ……」

 

 視界が黒く染まる。

 俺様は意識を手放した。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……よ」

 

「……きよ」

 

 声が聞こえる。

 身体中が痛いんだ。

 静かにしてくれ。

 

「……きよ」

 

「起きよ」

 

 うるさい。

 もう動けんのだ。

 

「……それでよいのか」

 

 真っ暗な空間の中に、一人寝転がっている俺様の頭に声が問いかける。

 

「俺様は十分頑張った……少し休ませてくれ」

 

「……それがお前の目指す王の姿か」

 

「お前になにがわかる」

 

「……わかるとも、余はお前と共にいる」

 

「いつも出てこないくせに」

 

「……余はお前と共にいる」

 

「……」

 

 声は俺様にもう一度伝えると、消えてしまう。

 

「まだ休むな、か」

 

「好き勝手言ってくれるな」

 

「だったら見ていろ!お前の主の活躍を!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

「ここは……」

 

 目を覚ますと、俺様はまだステージの中にいた。

 最悪な目覚ましのせいでおちおち眠ることも出来ず、戻ってきてしまった。

 

「手加減を忘れたな……ポンコツ教師め」

 

 痛む体に鞭を打って瓦礫の山から這い上がる。

 “王の瞳”を発動し緑谷たちの状況を確認する。

 緑谷たちはオールマイトと戦っていた。

 爆豪が篭手を使わずに最大威力を連発しオールマイトを削り続け、少しづつ出口との距離を縮めていく。

 だが、オールマイトがそれを許すはずもなく攻撃の余波で吹き飛ばす。

 

「……ここまで消耗した俺様になにができる」

 

 体力もほとんど残っておらず傷と治りきってない俺様がオールマイトのもとに飛んでもすぐに倒されるだけだ。

 痛みと疲労で上手く回らない頭を酷使して打開策を考える。

 

「これしかないか」

 

 腕を翼に変え炎を圧縮する。

 羽の一つ一つに炎を溜める。

 誰も追いつけないような速度を出すために強力な炎を練り上げる。

 

「……クッ!?」

 

 炎に耐性のある体から焦げ臭い臭いが漂う。

 視線を向けると翼が焦げ始めていた。

 

「それがどうした!勝利のための犠牲となれ!!」

 

 火傷が肩から首に広がり激痛が俺様を襲う。

 それでも炎を圧縮し溜め続ける。

 緑谷と爆豪がチャンスを作ってくれると信じてその時を待つ。

 爆豪の最大威力がオールマイトを襲う。爆豪の腕から血が滴り落ちるのを見て、この瞬間を逃せば次はないと悟る。

 

「これが鳳火鳥の()()だ!!」

 

過剰炎鳥・鋭弓矢(オーバーヒート・スワロー)

 

 炎がロケットエンジンのように羽を勢いよく飛ばす。

 一つ一つの羽がミサイルの如く二人に向かって飛んでいく。

 

 羽は一瞬で二人のもとまで飛んでいく。オールマイトから最後の逃走をしていた二人の背中を押して出口まで勢いよく運んでいく。

 

 オールマイトもあとを追いかけるが、俺様が放った次弾が目の前に降り注ぎその邪魔をする。

 

「行け!!」

 

 二人は勢いを落とすことなくそのまま出口を通り抜ける。

 

『鳳・爆豪・緑谷チーム条件達成だよ』

 

 リカバリーガールの声がステージ内に響く。

 俺様は再び瓦礫の山に倒れ、試験が終わったことに安堵する。

 

 黒く焦げた腕を見てまだ強くなれる可能性に喜び、俺様は意識を失うのだった。

劇場版を入れるかどうかアンケート取ります。

  • やってくれ必要だろう
  • 本編だけで大丈夫
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