キングオブキングな俺様のヒーローアカデミア   作:松田ゐふ

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鳳火鳥に関する資料、更新しました。
人によってはネタバレと感じるかもしれませんので読む際はご注意ください。


第52話

 早朝、今日から本格的に合宿が始まるのだが、俺様はあまり慣れているが、皆はそうでないのかに眠そうだ。

 

「本日から本格的に強化合宿を始める。今合宿の目的は全員の強化及びそれによる《仮免》の取得」

 

 自警団として活動していた、後にヒーローと呼ばれる者たちと違い、現代でヒーロー活動を行うためには免許が必要となる。

 仮免……《ヒーロー活動許可仮免許証》を持っていると緊急時に限りヒーローと同等の権限を行使することができる。

 おそらく今後のカリキュラムにも深く関わってくるであろう資格だが、どこのヒーロー科の高校でも2年生あたりで取得するはずだ。

 

「具体的になりつつある敵意に立ち向かうための準備だ。心して挑むように」

 

 相澤が、合宿の目標について話終わるとソフトボールを爆豪に投げ渡す。

 

「というわけで爆豪、こいつを投げてみろ」

 

「これ……体力テストの」

 

「前回の……入学直後の記録は705.2mどんだけ伸びてるかな」

 

「おお!成長具合か!」

 

「この三ヶ月色々あったからな!1kmとかいくんじゃねぇの!?」

 

「いったれバクゴー!」

 

 相澤の言葉を理解したクラスメイトが爆豪に声をかける。

 爆豪は肩を回し、思いきり振りかぶると……

 

「んじゃ……よっこら」

 

「くたばれ!!!」

 

 散々暴言を直せと言っているのに、爆豪は汚い言葉を掛け声に、爆破でボールを飛ばす。

 

 相澤が測定器でボールがどこまで飛んだかを俺様たちに教える。

 

「709.6m」

 

「「「「「!!?」」」」」

 

「あれ?思ったより?」

 

 皆は爆豪の出した記録に驚いている。

 1km以上飛ぶと思っていた記録は、入学時とほぼ変わっていなかったのだ。

 

「約三ヶ月間、様々な経験を経て確かに君らは成長している。だがそれはあくまで精神面や技術面、あとは体力の的な成長がメインで【個性】そのものは今見た通りで、そこまで成長していない」

 

「なるほどな」

 

 これから合宿で行うことを俺様はいち早く理解する。

 なぜならば俺様は同じことをしたことがあるからだ。

 

「今日から君らの【個性】を伸ばす!死ぬほどキツイがくれぐれも死なないように」

 

 俺様たちの合宿が今始まった。

 


 

「ここは地獄か?」

 

 相澤の合図により俺様たちの合宿が始まったわけだが、周りを見渡すと皆阿鼻叫喚しながら【個性】を伸ばしている。

 

 これまでの授業や試験で各々の弱点を克服し【個性】をより強いものにするために特訓している中、俺様は開けた場所で相澤と話していた。

 

「なぜ俺様は【個性】伸ばしとやらが始まらんのだ?」

 

「今回の合宿でまずラグドールさんの【サーチ】でお前たちの【個性】を見てもらったんだが、お前だけ見ることができないそうだ」

 

「……【フェニックス】か」

 

 四人で活動しているプッシーキャッツの一人、ラグドールの【個性】は【サーチ】。

 見たものの弱点や居場所を知ることができるのだが、俺様の【個性】は少々特殊なので見ることが出来なかったらしい。

 

「なるほどな」

 

「そういうわけで、お前から直接【個性】について聞く。自分の知る情報を全て話せ」

 

「いいだろう」

 

 相澤の要求を断る理由もないので俺様は自身の【個性】についてわかっていることを話し始める。

 

「俺様の【フェニックス】は常闇の【ダークシャドウ】のように意志を持った【個性】だ。表に出ることはまずないが、精神世界と言うべきか睡眠や気絶などした際に接触することがある」

 

「基本的な能力は、フェニックスに変身する、変身による身体能力の強化、炎による攻撃及び回復、そして体育祭から新たに【フェニックス】を通して他者の個性因子を視ることが可能になった」

 

「なるほどな……回復について具体的になにができるかわかるか」

 

「まず傷の再生、切り傷や骨折、打撲などを治すことができるな。ただし傷は治せるが痛みは消すことが出来ない」

 

「次に疲労の回復。体力を消費する関係上、俺様にはあまり効果は無いが、他者の疲労を癒すことが出来る。イメージとしては体力の譲渡と思ってくれ」

 

「あとは風邪などだが、傷でもなければ疲労でもないからな治すことはできんな」

 

 俺様は一通り【個性】の説明をすると、一つ気になったことがあったので相澤に聞く。

 

「そういえば敵連合の襲撃の際に傷を治したが、その時ドライアイが治ったと言っていたが今はどうだ?」

 

「日を増す事に元に戻りつつあるよ」

 

「なるほどな……一時的にそういったものは治せても、生活習慣や老化により完全に治すことは難しいのかもな」

 

「お前の【個性】についてわかった。……そのうえで今のお前が克服すべき課題だが……」

 

 相澤は俺様の【個性】がどういうものか聞くと、今回の合宿での課題を言い渡す。

 

「ない」

 

「は?」

 

「授業、試験、職場体験これまでのお前を見た上でハッキリと言わせてもらう」

 

「お前は弱点と言える弱点がない」

 

「当たり前だろう。俺様は王になる男だからな」

 

「それゆえに他の奴と比べて一気に強くなる要素がない」

 

「なんだと?」

 

「人は弱点を克服することで一歩先に進むことが出来る。だがお前は雄英(ここ)に来る前に弱点を克服して来た。炎が使えない場所で戦えるように、格闘技や武道を学んだ。【個性】を上手く使うために知識を得た。他の奴が今やっていることをお前は既に終えているんだ」

 

「……」

 

「お前の特訓の内容だがひたすらピクシーボブが操る魔獣を倒し続けろ。劇的に強くなることは難しいが、土台をより強固にすることはできる。今までに培った全てをこの合宿で一段上に上げろ」

 

 相澤はそういうと俺様を後にしてクラスメイトの特訓を見に行ってしまう。

 

「俺様の弱点……」

 

 これまで色々な壁にぶつかったが、今回の壁は一筋縄ではいかないようだ。

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