異世界チートハーレム無双~クラス転移で1人だけ逸れた僕はチートスキル持ち。どんどん恋人が増えてハーレム王になったのでウハウハハーレムライフをエンジョイする。ついでに歌って踊って戦うアイドル目指します~   作:ランマ

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序章 物語の始まり〜世界に愛されしアイドル〜
プロローグ 僕の幼馴染は少し変


 ある日の朝。

 授業が始まってもいまだに机に突っ伏して眠る越魔(オチマ)(ライ)に、担任である山田先生がふわりとした口調で声をかけた。

 

「聖さん、蕾さんを起こしてあげてください」

 

 などと言いながらも、彼女は蕾の寝顔を写真に収めようと、最新式のスマホを構えていた。

 そのスマホは蕾の写真を綺麗に撮る為だけに買い替えたという経緯を持っている。

 

「そう言いながら写真取るの、よくないと思います! 不健全です! ……気持ちはわかりますけど」

 

 その様子を見ていた学級委員長、院知(インチ)妖愛(ヨウマ)は、眉をひそめて山田先生に抗議しながらも、強くは咎めない。

 

暮愛(クレメ)さんもやめようね?」

「ふへっ」

「ふへっじゃなくて」

 

 真森(マモリ)守人(モリト)織田(オタ)暮愛(クレメ)にやんわりと注意する。

 彼女はとても他人に見せれないような表情をしながら、一眼レフで撮影していた。

 

「というか先生、ナチュラルに蕾のことだけ下の名前で呼んでるよね」

 

 隣の席の真森(マモリ)守人(モリト)が、蕾だけ下の名前で呼ぶというあからさまに特別扱いな態度にツッコミを入れる。

 

「せんせーはさぁ。露骨だよねぇ」

 

 戯溜(ギル)陽華(ヨウカ)が、机に頬杖をつきながら呆れたように声を漏らした。

 そんな中、蕾の隣の席である(ヒジリ)星歌(セイカ)は蕾に顔を近づける。

 

「蕾、起きて」

 

 耳元でそう囁いた後、頬にキスをした。

 

「むぅ?」

 

 蕾が、眠たげに顔を上げる。

 目はまだ半分閉じたままだ。

 

「昨日、夜更かししてたの?」

 

 星歌は問いかけながら、彼の髪のほつれを指先で直す。

 

「むぅ」

 

 蕾は再び机に沈みかけながら、低く唸る。

 

「小説読んでたんだ?」

 

 唸り声が別の言葉に聞こえているかのように会話を続けた。

 星歌の声に、わずかに笑みが混じる。

 

「むぅ」

 

 否定するつもりもないのか、蕾はまた同じ反応を返す。

 いまだに覚醒していない意識で、何を読んでいたかを説明しようとしていた。

 

「あぁ、なるほど。確かにそれは面白いよね。私も読んだことあるわ」

 

 星歌は静かに頷くと、どこか満足げに蕾の髪を撫でる。

 その様子を後ろから見ていた獣乃(ジュウノ)拳斗(ケント)が、長名(オサナ)馴染(ナジミ)の方を向いてため息まじりに呟いた。

 

「お前の幼馴染、やっぱおかしいよな」

 

 そしてそれに追従するように──

 

「なんであれで会話出来てるの?」

「頭おかしいんじゃないの?」

「以心伝心という奴ですな」

 

 陸奥(ムツ)理恵(リエ)毒舌(ドクシタ)芽医(メイ)織田(オタ)明人(アキト)の3人が言いたい放題に話す。

 

「星歌ちゃん、蕾の思考動向全部把握してるしね……」

 

 そう馴染が呆れながら呟く。

 幼馴染の全てを完全に把握しているという事実に、全員が小さく戦慄していた。

 

「まあ、それはそれとして起きようね」

 

 そう言って星歌は蕾の顔を持ち上げ、唇を重ねる。

 そして蕾の口に舌を押し入れ、唾液を絡ませた。

 

「んっ……んぁっ……ぁあ……」

 

 されるがままの蕾はその快楽で少しずつ目を覚ます。

 

「あ゛あ゛っ! 星歌ちゃん!? アンタ何してるの!?」

 

 唐突な星歌の行動に、馴染は思わず怒鳴りつけた。

 

「おはよう、蕾」

「おはよー、星歌……これどういう状況?」

「うふふ、貴方は気にしなくていいのよ」

「二人だけの世界に入るなぁ! 蕾も目をとろんとさせないでしゃっきりしなさい!」

「はーい」

「別にいいじゃない。このクラスの女子全員と先生も蕾に食べられてるんだし。今更見られて恥ずかしいようなことはないでしょ?」

 

 星歌がさらりと言い放ったその言葉に、教室の空気が一瞬凍りついた。

 が、すぐにいつものような喧騒が戻ってくる。

 

「男子がいるでしょーが! 普通のキスならともかくディープキスはやり過ぎよ!」

 

 馴染が机をばんっと叩きながら立ち上がる。

 その顔は赤く染まり、羞恥と怒りと呆れが綯い交ぜになっていた。

 

「いや普通のキスもやめてほしいんだが?」

 

 拳斗が眉間に皺を寄せ、軽くため息をついた。

 だが、彼の言葉には説得力がない。

 誰もがそれを知っていた。

 

「拳斗くんだって人のこと言えないでしょ。隣のクラスの子とだいぶ甘々な雰囲気出していちゃついてるの知ってるんだからね?」

 

 星歌がすかさずカウンターを叩き込む。

 にやりと笑うその顔は、まるで悪戯が成功した子どものようだ。

 

「げっ、見られてたのかよ!」

 

 拳斗の表情が瞬く間にに青ざめる。

 動揺を隠せない様子で、彼は椅子の背にもたれた。

 

「屋上は私たちもよく使うの知ってるでしょ? たまたま見かけたのよ」

 

 星歌は当然といった口ぶりで肩をすくめる。

 

「その日はお前らが食堂に行ってるのを見かけたから大丈夫だと思ったのに……」

「拳斗氏は詰めが甘いですなぁ」

 

 恥ずかしそうに拳斗が言うと、明人がどこか他人事のように笑う。

 が、星歌はすかさず生暖かい視線を向けた。

 

「明人くんもね」

 

 その一言で、彼の笑顔が固まった。

 

「お兄ちゃん……体育の……美並先生と……ダイエットの名目でイチャイチャしてた……」

「ななな何のことですかな?」

 

 暮愛がジト目でぽつりと告げると、明人は手を振りながら狼狽した。

 

「この学校風紀乱れすぎじゃない? 生徒に手を出してる教師が二人もいるんだぜ?」

 

 守人が呆れたように言う。

 

「この学校というより蕾の周囲がおかしいだけだと思うわ」

「それはそうね」

「僕が一番それを自覚してるよ」

 

 馴染がそうツッコミをし、星歌と蕾本人がそれに賛同した。

 異常や騒動の中心にいるのはいつも蕾だった。

 

 そんな時のことだった。

 とても授業中とは思えないほどゆったりとした、気の抜けた雰囲気。

 彼らにとってありふれた日常。

 それを壊すかのように、突如として教室が淡い光に包まれる。

 床一面には見慣れない、まるで魔法陣のような紋様が浮かび上がった。

 

「な、なんだ!?」

「ナニコレ!?」

「急いで教室から出て! 逃げて!」

 

 クラス中がパニックに陥る中、山田先生の叫ぶような指示が飛ぶ。

 しかしその混乱の中で、誰よりも早く反応し、行動を開始した者たちがいた。

 

「馴染!」

「うん、分かった!」

「えっ」

 

 それは蕾の幼馴染である星歌と馴染だった。

 星歌は躊躇なく蕾の腕を取り、馴染の方へと差し出す。

 次の瞬間、馴染は蕾の身体を廊下へと向かって投げ飛ばした。

 

 馴染の力は昔から常人離れしていた。

 小学生の頃には石を素手で砕いて見せたことすらあり、今では某探偵アニメのヒロインさながらの身体能力を誇っている。

 そんな彼女の全力投擲によって蕾の身体は宙を舞い、教室から半身ほど飛び出したところで、再び意識を手放した。

 

 

 


 

 

 

「ここは……?」

 

 目を覚ました僕がいたのは、見知らぬ森の中だった。

 見渡してみても辺り一面木と草むらしかない。

 

 思い出すのは教室での出来事。

 あの非現実的な出来事。

 あれは、ラノベとかによくあるクラス転移とかだったのかな?

 周りにクラスメイトは居ないみたいだけど……。

 つまりここは異世界?

 

 みんなバラバラに転移したのか、それとも僕だけはぐれてしまったのか。

 教室から半分出てたからだろうか。

 みんなならどんなところでもやっていけるだろうからあまり心配はしてないけど……。

 

 問題は僕だ。

 僕には可愛い以外の取り柄が無い。

 いや、正確には僕は何でもできる天才だよ。

 それは僕も自覚している。

 でも天才と言っても一つ一つの分野ではみんなに劣るのだ。

 器用貧乏とまでは行かないけど、万能というほど優秀でもない。

 確かにいつもより体が軽い気はする。

 というよりかなり身体能力が上がってるのが自然と理解できる。

 今なら拳斗並みの身体能力は余裕で超えるだろう。

 それでも、その力をいきなり手に入れても、上手く扱える自信はなく、僕にとっては不安だった。

 

「せめて誰かに会いたいなぁ……」

 

 ポツリと独り言を漏らす。

 寂しがってる場合じゃない。

 まずは動かないと。

 確かこういう時は川に沿って歩くのがいいんだっけ?

 ん?

 むしろダメなんだっけ?

 覚えてないや。

 まあどっちにしろ、川なんてどこにも見当たらないけど。

 

 取り敢えず適当に歩こう。

 幸い、星歌がなんか嫌な予感がするとか言って今朝持たせてきたサバイバルキットがある。

 中身はサバイバルナイフ、携帯浄水器、ファイヤースターター。

 数日はこれでなんとか出来るだろう。

 まるでこのことを察知していたかのような用意周到さ。

 さすが僕の幼馴染。

 

 そして1時間後。

 

「ふーんふふふんふんふんふん、ふーんふふふんふんふんふん」

 

 僕は鼻歌歌いながら森を歩いていた。

 肩や頭にはリスや小鳥が乗り、周囲には動物が集まっていた。

 うーん、昔から動物には好かれやすかったけど、こっちに来てから更に好かれやすくなったなぁ。

 体が軽くなってることといい、僕の知らない間に僕が成長してる。

 

 しかし、そんなのどかな雰囲気は唐突に壊れる。

 吞気に考えごとをしながら歩いていると、突然みんなが離れ始めた。

 まるで何かから隠れようとしているみたいだ。

 何か来るのだろうか。

 猪? それとも熊とか?

 なんにせよ逃げた方がよさそうだ。

 

 身を低くしながら近くの茂みに隠れながら離れる。

 出来るだけ、音を立てないように。

 息を殺し身を潜めた。

 

 アレは犬……いや狼?

 しかもかなり大きいし牙も凄い。

 すぅ~……これもしかしてまずい?

 なんかクンクンと臭い嗅いでるし。

 あ、目が合った。

 

 僕は狼とじっと見つめ合う。

 それは捕食者の笑みだった。

 どう考えても獲物を見る目で、ニタニタと笑っている。

 

「脱兎の如くっ!」

 

 全力で駆け出す。

 さすがの僕でもサバイバルナイフ1本で狼に立ち向かう程無謀ではない。

 森で狼から逃げ切るのもだいぶ無謀な気がするけどね。

 木に登れば何とかなるかな?

 

「ほっ! あっ、しまっ──ぐへっ!」

 

 軽く飛び上がり木の上に乗ろうとする。

 しかし上手く力をコントロールできず、飛び越してしまった。

 そしてそのまま顔面から地面に激突する。

 

「いた……くはないけど……」

 

 追いつかれてしまった。

 狼の口からは涎が垂れている。

 このまま、僕は喰い殺されるのだろうか。

 こうなったら一か八かだ。

 

「喰らえ!」

 

 この世界に来てから体の中から感じるほんのりと暖かいナニカ。

 腕を振るうと、それが内側から引き出される。

 輝く何かが現れ、腕の動きに合わせ目の前にまき散らされる。

 瞬間、それは目を開けなくなるほどの光と共に、大爆発を引き起こした。

 

「ゴホッゴホッ」

 

 宙に舞った砂埃を吸ってしまい思わず咳き込む。

 

「えっ?」

 

 砂埃が収まり、目を開けると眼前に広がるその光景に思わず声を漏らした。

 それもそのはず。

 

「なに……これ……」

 

 周囲のものは何もかもが消し飛び、クレーターが出来ていたのだから。





【挿絵表示】

【真名】越魔(オチマ)(ライ)
天職(クラス)偶像(アイドル)
【性別】男性?
【身長/体重】145cm/38kg
【属性】混沌・善
【特技】言いくるめ、説得、歌唱
【趣味】料理、洗濯、掃除
【好きなもの】純愛、みんな
【嫌いなもの】NTR、BSS、浮気、不貞、不倫、托卵、略奪愛、血縁上の父親(クソ親父)
【苦手なもの】蟲
【備考】
現代日本生まれ現代日本育ちなのに彼女が21人いるヤバいやつ。
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