異世界チートハーレム無双~クラス転移で1人だけ逸れた僕はチートスキル持ち。どんどん恋人が増えてハーレム王になったのでウハウハハーレムライフをエンジョイする。ついでに歌って踊って戦うアイドル目指します~   作:ランマ

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EP.6 はじめてのクエスト(おつかい)

 僕たちは冒険者ギルドに来ていた。

 今日は僕の冒険者デビュー。

 初めてのクエスト(おつかい)だ。

 

「殺しの経験は?」

「あの爆発が初めてだよ」

「なら小鬼族(ゴブリン)はやめたほうがいいわね。人型はハードルが高いわ」

 

 確かに。

 いきなりチート染みた強さを得ただけで、僕はただの一般……かどうか怪しいけど高校生だ。  

 いきなり生き物を殺せるとは思えない。

 狼殺しだって、爆発で死んだから自分で殺したっていう感覚が薄いし。

 

「となると……狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)辺りがいいだろう。ライの実力であれば問題なく倒せるはずだ」

 

 狼か……。

 初めて戦ったのも狼だったね。

 いや、あれを戦いと呼んでいいのか分からないけど。

 逃げ回った挙句暴発で消し飛ばしただけだし。

 

 掲示板から狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)の討伐依頼の紙を剥がし、受付まで持っていく。

 

「受付嬢さん! これお願いします!」

狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)の討伐依頼ですね? Cランクのクエストなので本来は受注出来ないのですが……今回は『陽焔の雷華』様との共同受注と言うことでよろしいでしょうか」

「ああ、そうだ」

「了解しました……」

「どうしたんですか? 受付嬢さん?」

 

 受付嬢さんは渋い顔をしていた。

 あれかな。

 僕が2人に寄生してるって思って渋ってるのかな。

 まあ間違いではないだろう。

 今回は僕1人で戦うけど、何かあったらすぐに2人に助けてもらうつもりだし。

 

「いえ……規則的には問題ありませんし、Aランクであるお二人がついている以上大丈夫というのは分かっていますが、冒険者になったばかりの子供がCランクの討伐依頼を受けるというのが少し……」

 

 ああ、なるほど。

 純粋に心配してくれてたのか。

 穿った見方をして申し訳ない。

 

「問題ない、この子の能力は保証しよう」

「心配してくれてありがとう! 受付嬢さん!」

「ゔっ……!」

「受付嬢さん!?」

 

 吐血してる!?

 ……いや、そういえば元の世界でもみんな、よく吐血してたなぁ。

 久しぶりだったから慌てちゃった。

 

「ライ……その笑顔軽率に人に向けちゃだめよ? 凶器だからそれ」

「……? はい!」

「理解してない顔だな……」

 

 僕の笑顔と吐血に何の関係が?

 確かに僕は天使の如き可愛さを自負してるけど、漫画じゃないんだし尊過ぎて吐血とかないでしょ。

 そんなことを思いながら受付嬢さんの口元についた血を指で拭い取る。

 そしてその指を咥え血を舐めとった。

 

「っ!?」

「……それも止めなさい? 顔がいいから許されてるだけ──いや許されてるかは知らないけど──でやってることだいぶアレだからね?」

「はい!」

「返事だけはいいのよね……」

 

 そっか……そういえばヤバかったな。

 いつもみんなが吐血した時にしてたから忘れてたよ。

 受付嬢さんは恋人でもなんでもないもんね。

 あっ、今恋人相手でもどうかと思うって思ったでしょ。

 

「恋人相手でもどうかと思うわよ?」

「異世界では普通なのか……?」

 

 多分普通じゃないと思う。

 僕と彼女達の関係は基本的に普通じゃないことの方が多いから。

 これが異世界の常識と勘違いされたら困る……主に他の人が。

 

「ふぅー。……私、ヘレンって言います。今度一緒に食事でもどうですか? オススメの喫茶店知ってますので」

「うん、僕も貴女とお話したいな。ヘレンさんの事が知りたいです」

「なら明日の夕方はどうですか?」

「それじゃあアリス、ハーレン。明日休み貰っていいかな?」

「……仕方ないわね。その代わり明後日は覚悟しておきなさいよ。倍の訓練つけてあげるから」

「分かってるよ、ありがとう。ヘレンさん、そういうことだから明日はよろしくお願いしますね」

「はい!」

「さ、話が終わったなら行きましょうか」

 

 そうして僕達は冒険者ギルドを出た。

 

「ライ? 女誑しも程ほどにね?」

「やだなぁアリス。僕は弄んだりしないよ。ちゃんと全員と結婚を前提に付き合ってるし。彼女がそういう関係を望むなら、僕は全力で応えるだけだよ」

「恋人いるの?」

「沢山いるよ」

 

 その数なんと21。

 

「ふーん、そうなのね……浮気じゃないのよね?」

「当たり前じゃん。僕がこの世で最も嫌いなのは浮気、寝取られ、略奪愛、横恋慕だからね」

「あの受付嬢が彼氏持ちだったらどうする気だったの?」

「僕、相手が彼氏持ちが見抜ける体質なんで。流石に彼氏持ちに血を舐めとったりしないって」

 

 寝取られ嫌いが極まって自然と寝取られが起きそうか分かるようになったんだよね。

 明らかにオカルトレベルの能力だけど便利だから気にしないことにしてる。

 この能力のお陰で友人が彼女を寝取られるのを防げたこともあるし。

 

「ちなみに相手がハーレム許容派かどうか分かる能力もあるよ。ヘレンさんは許容派だね」

「便利ねその能力……」

 

 ハーレム作る上で必須みたいなとこあるし。

 僕の周りの女子、現代日本なのにハーレム許容派ばっかだったのは運が良かった。

 大切な人同士で争っているとこなんて見たくないからね。

 まあ、正確には僕がずっと馴染と星歌とイチャイチャしてたからそれを見てた周りの感覚がバグっただけなんだけど。

 そんな風に雑談をしながら、草原に向かった。

 

 

 


 

 

 

 草原に着いた僕はハーレンに狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)について聞いていた。

 

狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)は調教系スキル等の影響化にない限り、群れることはない。常に単独で行動する。そして素早さが特徴だ。素早さだけならBランク並み、レベルにして30はあるだろう」

 

 なら『槍使い(ランサー)』の性質付与でいいかな。

 槍術の向上だけでなく、副効果で敏捷性の強化もされるからね。

 さらに魔力を循環させて身体強化もしておこう。

 

「っと、早速お出ましのようだぞ。さあ、訓練の成果を見せて見ろ」

「はい!」

 

 僕は駆け出し、一気に距離を詰める。

 

「はぁ!」

 

 狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)の頭上に槍を振りかぶる。

 しかし、狼は身を捻り、槍の軌道から逸れ回避した。

 

「まだだっ」

 

 すかさず追撃をし、狼の脚を貫いた。

 槍を引き抜き、狼の上に騎乗する。

 

「喰らえっ!」

 

 振り落とされないように狼の毛を右手で掴み、反対の手で槍を逆さに握る。

 全力で一突きすると、槍は狼の頭を穿ち貫いた。

 

「ふぅ……」

「大丈夫か? ライ」

「はい!」

 

 ちょっとキツイけど、耐えれない程じゃない。

 狼でこれだとやっぱり小鬼族(ゴブリン)はまだ無理かな。

 

「それで、解体すればいいんだよね?」

「ああ、解体は出来るか? 最悪、中の魔石さえあれば依頼完了報告は出来るが」

「大丈夫だよ。狼は初めてだけど、解体経験自体は何回か経験あるからね」

 

 猪とかの解体はしたことがあるからいけると思う。

 やってみたら割と簡単だったし。

 

 手際よく解体が終わった。

 この世界の狼も構造はほとんど変わらないらしい。

 ただ1つ異なるところは、心臓付近に魔石と呼ばれる核が存在するということ。

 

「へぇー、丁寧に解体出来てるじゃない」

「うむ、ではこの調子でどんどん討伐していくのだ」

 

 その後何度も狩猟狼族(ハンティング・ウルフ)と戦い、規定数の討伐に成功した。

 

 そして町へ帰っている時、醜悪な人型の怪物の集団が現れた。

 子供のように小柄な体躯と緑色のざらざらとした肌を持ち、鼻は大きく耳は尖っている。

 そして黄色い瞳はギラギラと光り、鋭く不揃いな牙が生えた口からは涎を垂れていた。

 

小鬼族(ゴブリン)……? この辺りに出るなんて珍しいわね」

「森から出てきたのか……だが、些か数が多い」

 

 36匹もいる。

 小鬼族(ゴブリン)は集団で動く魔物だが、基本は4、5匹程度だ。

 この数は明らかに異常だと分かる。

 

小鬼族(ゴブリン)はまだ無理でしょう? せっかくだしライのスキルの効果を試してみましょうか」

 

偉大なる勝利の女神(ニケ)』だね?

 まっかせて。

 

「二人とも、頑張って!」

 

 僕が彼女達を応援すると、2人は黄金のオーラを纏った。

 付与するバフは『身体強化』、『魔術強化』、の2つだ。

 

「なるほど……これは……」

「かなり強力ね」

 

 アリスが杖を掲げると、頭上に魔法陣が展開される。

 あの術式は確か……『火球(ファイアーボール)』だっけ。

 本来は20センチ大の火の玉を生成する魔術だ。

 だが──

 現れたのは直径1メートル程の青い火の玉だった。

 

「私の力量と籠めた魔力量を考えたら……大体倍くらいの強化かしら」

 

 かなり強いんじゃない?

 感覚的に魔力さえあればバフれる人数に制限なさそうだし、戦争とかで使ったらとんでもないことになりそうだ。

 いや、戦争で使う気はないけど。

 魔物なら兎も角、人間相手はまだハードルが高い。

 まあ、戦争自体そうそう起こらないだろうけどね。

 勇者とその仲間達がいる国に戦争仕掛けたい国とか存在するのか?

 僕が言うのもなんだけど、勇者じゃない僕でもかなりチートだよ?

 このレベルが更に20人いて、しかも勇者は更に強いんだろうし、僕だったらこんなチート集団絶対敵対しようと思わない。

 僕の彼女達に危害が加わるなら相手がチートだろうが神だろうが関係なく敵対するけど。

 誰が勇者なんだろうか。

 勇者の選定基準は分からないけど、仮に戦闘能力なら馴染、星歌、伊織、拳斗辺りが候補かな。

 

「まだまだ成長するのでしょう? 1年後にはどのくらい強くなってるのかしら」

「乞うご期待ってね」

 

 自分の伸びしろがあり過ぎて怖いや。

 

「それじゃ、小鬼族(ゴブリン)を殲滅してしまいましょうか」

 

 アリスが杖を振り下ろすと、火の玉が放たれる。

 それが小鬼族(ゴブリン)に着弾すると、周囲の小鬼族(ゴブリン)を巻き込みながら焼き尽くした。

 

「半分削れたわね」

「なら次は私が試してみるとしよう」

 

 ハーレンが槍を構える。

 

「……え?」

 

 次の瞬間、頭が潰れた小鬼族(ゴブリン)達が、次々と地面に倒れこんだ。

 

「こんなものか。こちらも強化率は2倍程度だな」

 

 今の一瞬で1匹残らず倒したのか。

 これがハーレンの力……。

 

「ちなみに、今どのくらい本気出してました?」

「2割だな。バフのおかげで4割程度出しているのと同等まで強化されているが」

 

 これで2割って、やっぱ強いなぁ。

 訓練中もちょっとスピード上げただけで目で追えなくなるし、強いと思ってたけどまさかここまでとは。

 

「うぷっ」

「大丈夫?」

「ちょっとキツいですね」

 

 見るだけでも無理か。

 さっさと慣れないとダメだね。

 もういっその事魔物を全員間男って認識するか?

 そしたら一切罪悪感を覚えずに殺せる。

 

「ふぅー」

「なんで怒ってるの?」

「いや、このままだと大事な時にも殺すの躊躇ってまずいなって思ったから、魔物を全員間男って認識するように自己催眠をかけてみたんだ。だから魔物への怒りが……」

 

 催眠術って言っても、元の世界から使える奴だから魔術的なものじゃ全然ないんだけどね。

 それでもある程度は効果があるけど。

 理恵に教えてもらっててよかった。

 

「なるほど……そういう方法もあるのだな。だが怒りに支配されるのは問題だ。怒りに呑まれれば技の精度は落ち、相手の動きを見極められなくなる。確か……お前の世界の言葉で、心は熱く、頭は冷静に……だったか?」

「あー、そんなこと伊織にも言われたっけ」

 

 あれは剣道の試合に向けた練習に付き合ってる時だったかな。

 伊織はいつも剣道にひたむきで努力家だ。

 そんなところが僕は大好き。

 まあ、倫理観がちょっとアレで強そうな相手には鯉口チャキチャキするタイプの戦闘狂(バトルジャンキー)っていう欠点もあるけど、それもまた愛嬌だよね。

 

「伊織の事考えてたら落ち着いてきたや」

 

 やっぱり恋人っていいよね。

 恋人のこと考えてるだけで精神が安定するし。

 魔物を間男と認識するよりよっぽどいい。

 

「それならよかったわ。さあ、帰りましょう」

 

 こうして僕の初めてのクエストは終わりを迎えた。





【挿絵表示】

【真名】長名(ナガナ)馴染(ナジミ)
天職(クラス)勇者(ブレイバー)
【性別】女性
【身長/体重】163cm/56kg
【属性】中庸・善
【特技】格闘、暴力、破壊
【趣味】料理、お菓子作り
【好きなもの】ラブコメ、シナモンパイ
【嫌いなもの】過去の自分
【苦手なもの】蟲、幽霊
【備考】
まともな方の暴力系ツンデレデレデレデレ幼馴染。
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