ちっちゃくてデカくて可愛い七瀬さんを勘違い元カレから奪って幸せにする   作:烏丸英

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二人きりだからできる、ぶっちゃけトーク

 昼食を食べ終わった後は二人で楽しく話をしながら洗い物をして、食器を片付けた。

 その後は干してあった洗濯物を取り込み、これも二人で話をしながら畳んでいく。

 うっかり引っ張り出してしまったひよりさんのブラジャーを見て、若干恥ずかしくなってしまった場面もあったが……そういうハプニングもなんだかんだで楽しみながら、僕たちは家事を進めていった。

 

「なんか、ひよりさんも言ってたけど新婚生活ってこんな感じなのかな……?」

 

「ん~? そうかもね。どっちかって言うと、同棲し始めたばっかりのカップルの方が近いかもだけどさ」

 

 そういった家事が全部終わって、フリーになった午後。

 家から出るわけにもいかない僕たちは、動画のサブスクサイトで気になったアニメを見ながらゆったりと時間を過ごしていた。

 

 ひよりさんはいつぞやのホラー特番を見た時のように僕の脚の上に座り、僕も彼女を後ろから抱き締めている。

 腕の中にある小さくて大きな幸せの感覚をそっと、されど強く抱き締めながら、僕は話を続けた。

 

「同棲か~……今、それに似たようなことしてるけど、やっぱ二人きりなのと家族と一緒かっていうのは大違いだよね」

 

「そうだね。あたしも雄介くんもなんだかんだでテンパってたしね。さっきのブラジャーの時もそうでしょ?」

 

「いや、まあ……部屋で見てはいたけど、自分で触って間近で見たのは初めてだったから……」

 

「大きいのはわかってたけど、改めてデカいな~って思ったんだ?」

 

 くすくすと笑いながらのひよりさんの言葉に、顔を赤くした僕が小さく唸る。

 実際にその通りで、改めて今も腕の上に乗っかっている彼女の胸の大きさを見せつけられた気持ちになったのだが、流石にそれを堂々と口にできる度胸は僕にはなかった。

 

「それにしても、同棲ね……その前段階じゃないけど、家を出て一人暮らしとかする日がくるのかな……?」

 

 ひよりさんもそんな僕のことをこれ以上からかうのは悪いと思ったのか、話を同棲の部分まで巻き戻した上で話題を変えてくれる。

 そのことに感謝しながら、僕は自分の考えを述べていった。

 

「進学先とか就職先にもよるけど、十分あり得るんじゃないかな?」

 

「そっか~……そうしたら、気兼ねなくお互いの家に入り浸れるかもね~!」

 

「ふふっ! 半同棲ってやつだね。そういうのも悪くないかもな……」

 

 金銭的事情もあるし、僕が大学に行けるかどうかはわからない。就職する可能性も十分にあるだろう。

 でも、家を出て一人暮らしをすることになって、僕の家にひよりさんが毎日のように遊びに来てくれたら、きっと楽しい時間を過ごせると思う。

 

 一緒にご飯を食べたり、家事をしたり、こうしてだらだらと過ごしたり……という将来のことを考えた僕は、今も似たようなことをしているなと考えて苦笑を浮かべた。

 

「半同棲から始めて、少ししたら同棲とかもしちゃって……そしたら次は結婚かな? お互いに大学に進学したとして、いつくらいにする?」

 

「あははっ! 気が早いけど、そうだなぁ……就職してすぐっていうのは気が早いよね?」

 

「確かに。まあ、あたしとしては雄介くんのお嫁さんに永久就職ってのも悪くないと思ってるけどね!」

 

 高校生のくせに何を遠い未来の話をしているんだと思われてしまうかもしれないが、僕はこの話が現実になる確信のようなものを感じている。

 ひよりさんのことは一生をかけて幸せにしたいし、大切にしていきたいなと思いながら彼女を抱き締める腕に力を込めれば、ひよりさんもまた嬉しそうにしながら僕に体重を預けてくれた。

 

「色んな意味で逆の質問なんだけどさ。雄介くん的に、これだけはしたくないな~ってこととかある?」

 

「う~ん……授かり婚かな? なんか、そういうのは好きじゃないなって……」

 

「おお! らしい回答だ! でも、そうなってもなんだかんだで祝福してもらえそうじゃない?」

 

「……そんな気がしなくもないね、うん」

 

 多分、母にはぶん殴られる気がしなくもないが、その後で祝福はしてくれると思う。

 大事なのは、そういった事態になってもお互いの親から認めてもらえる関係性を作ることかもな……と僕が考える中、少しだけ不安そうな顔をしたひよりさんがこんな質問を投げかけてきた。

 

「あのさ、ちょっと確認なんだけど……そういうことにはなりたくないから、婚前交渉はしません! みたいなこと、考えてたりする……?」

 

「え……?」

 

 かなり大胆で、ぶっちゃけた質問。僕たち以外の誰もいないからこそできる重要な問いかけに、僕は思わず目を見開いてしまう。

 じっとこちらを見つめてくるひよりさんの視線に圧を感じながら、だけど絶対に彼女から目を逸らしてはいけないと理解している僕は、小さく息を吐いた後で正直な気持ちを伝える。

 

「……そのつもりはないよ。っていうか、その……絶対、我慢できないと思う」

 

 




そういえば前回書き忘れちゃったんですが、こちらで『特設サイトに書いてある浮気女の名前が間違っている』と報告してくださった方、ありがとうございました。

おかげで修正できたのと、一巻の中にも同じミスが散見されていたので、そちらも重版に際して修正することができました!

Amazonさんの紹介画像の中ではまだ間違ってるみたいなんで、どこがどう修正されたかを見てみたい人は確認してみてくださいね!
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