ちっちゃくてデカくて可愛い七瀬さんを勘違い元カレから奪って幸せにする   作:烏丸英

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ユニフォームにも、変遷の歴史があるんだなぁ……

「それじゃあ、アドバイスをくれたお礼ってことで、雄介くんにあたしのバスケットパンツを選んでもらおうかな!」

 

「待って。選ぶこと自体はいいんだけど、どうしてそれがお礼になってるの?」

 

「そりゃあ、ねえ? 尻フェチの雄介くんからしてみれば、いいご褒美でしょ?」

 

「だから違うから! 尻フェチじゃないから!」

 

「え~? じゃあ、あたしのお尻は好きじゃないの?」

 

「いや……そういうわけじゃないけどさ……」

 

 という、恥ずかしい会話を繰り広げた僕は、小さく呻きながら頭を抱えた。

 ひよりさんと話していると尻フェチに仕立て上げられていくというか、ひよりさんの手でお尻好きになるよう教育されている気がしてならない。

 彼女も「ここまで防衛ラインが下がってきた」と小さな声で呟いてガッツポーズをしているし、もしかしなくとも彼女の思惑に乗せられているみたいだ。

 

(いやまあ、実際好きだけどさ、ひよりさんのお尻は。ひよりさんの全部が好きなだけで、お尻が特に好きってわけじゃあないけど……)

 

 まんまと乗せられていることに複雑な気持ちを抱えながら、僕は自分自身にそう言い訳をする。

 その後、今はひよりさんのバスパンを選ばなければと考えを切り替えると、彼女の望み通りに並んでいる服を見ていった。

 

「こうやって見てみると、バスケ用のズボンって他のスポーツと比べると丈が長いんだね。バレーとかだと、本当に短パン! って感じじゃん」

 

「ああ……言われてみるとそうかも。膝が隠れるくらいの長さはあるからね」

 

 ひよりさんの言葉に同意した僕は、頭の中で他の体育館スポーツの練習着とバスケのそれを比較する。

 例として挙がったバレーの他にもバドミントンなんかもそうだよなと思いつつ、その二つと比べると丈が長めなバスケットパンツを見やりながら、僕は彼女へと言った。

 

「多分、試合で使うユニフォームに似たものを選んでるんだと思うよ。特にバドミントンなんかはほぼそのままでしょ?」

 

「確かに……! 上がノースリーブってこと以外は、バスケとバレーもほぼそのままだね。でも、なんで違いがあるのかな?」

 

「競技中に相手選手と接触する可能性があるかないかじゃないかな? 肌が出てるってことは、その分接触した時のリスクが高くなるわけだしさ」

 

「あ~……! 動きやすさを重視しつつ、バスケは接触競技だから防御力を高めたってことか……!!」

 

 なんだかその言い方だと物々しくなるなと思った僕は、苦笑を浮かべながらひよりさんの言葉に頷いた。

 こういう細かな違いを見つけるのも面白いなと考える僕へと、彼女はふとこんなことを言う。

 

「時代が進んで、研究とかされたおかげで最適化されたものとかもあるのかもね。バレーのユニフォームも、昔はブルマみたいだったでしょ?」

 

 僕もテレビ特集で見たことがあったが、確かに昔のバレーユニフォームはブルマに長袖のシャツという格好だったみたいだ。

 スポ根アニメにも女子バレーを題材にしたものがあったが、あれもブルマを履いていた気がする。

 

 あれから数十年の時が流れ、上半身は腕を動かしやすいようにノースリーブが主流になり、下は短パンのような形状に変化した。

 その変化の流れを辿るのも結構面白そうだなと、もしも僕が小学生だったら夏休みの自由研究としてやってみたいなと思ったところで、隣のひよりさんがぼそっと呟く。

 

「つまり、あたしがバレー部員だったら、雄介くんは合法的にあたしのブルマ姿が見れていた、と……」

 

「ぶふっ!? いや、どうしてそうなるのさ!?」

 

 色々とツッコミどころが多過ぎるその意見に、盛大に吹き出した僕は落ち着かない心のままに彼女へと言う。

 からからと笑ったひよりさんはそんな僕に対して、一つ質問を投げかけてきた。

 

「でも、ちょっと興味あるでしょ? あたしのユニフォーム姿。雄介くんは、どのスポーツをやってるあたしの姿が見てみたい?」

 

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