【安価】お前らの力で幼馴染に告白させるスレ   作:俺だ俺だ俺だ俺だ

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Part8 知らぬが仏

432:幼馴染の彼女

まあ、私はスレに潜んでこっそり見てるから

アイツの反応が楽しみ

 

434:恋する名無しさん

ヒエッ……

 

435:恋する名無しさん

こわい

 

436:恋する名無しさん

なんか趣旨が変わってきたな

 

438:恋する名無しさん

おい主、寄生虫見ている場合じゃねえぞ!

 


 

「うわ~、これが人の身体に入ってたの……!?」

「すげえな、これ……」

 

 俺と杏奈は博物館の二階に上がって、目玉とも言えるサナダムシ(日本海裂頭条虫)の展示の前に来ていた。8.8メートルの長い長い紐のような物体に、ただただ呆然とするばかり。

 

「魚に入ってた寄生虫の幼虫を食べちゃって、そのままお腹の中で育った……ってことだよね?」

「俺、なんか生の魚食べるの怖くなってきたよ」

 

 杏奈も目を丸くして、しげしげと展示を眺めていた。初めてこの博物館に来たけど、なかなか面白いな。勉強にもなるし、何よりビジュアルだけで圧倒される。いかにも寄生虫っぽい禍々しい見た目の奴もいれば、パッと見では可愛らしい奴もいるんだな。

 

 ん、左の方にも展示があるのか。ちょっと見てみようかな。

 

「ふ~ん……」

 

 杏奈がじっとサナダムシを見ているのを横目に、今度は別の展示を見てみることにした。これは……アニサキス? よくこれで腹が痛くなる人がいるって聞いたな。なんでもものすごい激痛らしいし。これも刺身とかに潜んでるのか、恐ろしいなあ。

 

「ねえ和也っ」

「うおっ」

 

 突然横から話しかけられて、素っ頓狂な声をあげてしまった。何かと思えば、杏奈がスマホの画面を見せてくる。

 

「そろそろお昼だし、何か食べない?」

「もうそんな時間か」

 

 なんだかんだ言って集中して見物していたから、いつの間にか十二時前になっていたらしい。たしかに昼飯の時間だな。

 

「ここらへんって何があるんだろう」

「私、ちょっと調べてみる!」

 

 そう言って、杏奈はスマホの画面に目を落としたのだった。

 


 

498:主

お疲れ様ですっ! 戻ってきました!

 

500:恋する名無しさん

うわああああああ

 

502:恋する名無しさん

おい主、大変なことになってるぞ

 

504:恋する名無しさん

修羅場! 修羅場!

 

506:主

わっ、いつの間にかログがたくさん!

すいません、スマホなので前の方のログは追いきれないかもです

 

508:恋する名無しさん

知らぬが仏?

 

509:恋する名無しさん

だな

 

511:主

何の話ですか?

それより、急ぎでお願いします!

>>517 お昼ご飯

 

512:恋する名無しさん

二郎系ラーメン

 

514:恋する名無しさん

サイゼ

 

516:恋する名無しさん

サンマ

 

517:恋する名無しさん

回転寿司

 

519:恋する名無しさん

おお、まともな回答でよかた

 

521:主

>>517 分かりました!

行ってきます!

 

522:恋する名無しさん

嵐のように去って行った

 

523:恋する名無しさん

これ、彼女のこと知らせなくていいんか?

 

524:恋する名無しさん

スレが加速してログが埋もれちゃったな

 

525:恋する名無しさん

ふーん

こうやって呑気な女には渡せないよね

 


 

 長くスマホとにらめっこしていた杏奈が、ようやく顔を上げた。意外と飲食店が無いのかな、このあたり。

 

「決めた!」

「おっ、どうするの?」

 

 何かな、普通にファミレスとか? それともハンバーガー? どちらにせよ、寿司だけはないな。あんなアニサキスだのサナダムシだのの展示を見せられたら、生の刺身なんて――

 

「回転寿司行こっ!」

「!?」

 

 ちょっ、なんで!? なんで今!? よりにもよって!?

 

 嫌だと言いたかったが、ニコニコの杏奈に物申すことは出来ず……手を引かれるまま、博物館を後にした俺であった。

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