キヴォトスおじさん   作:小説好きー

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タグに魔改造を入れました

(追記)
異世界おじさんを読み直したらおじさんが指輪嵌めるときは左手に嵌めてました
気になって調べたら右手の薬指は恋人がいるとか婚約中だそうです。
始めて知りました
なので右手→左手に変更しました


アビドス編
おじさんとアビドス


 陽介がシャーレに就任してから早数日が経過した。

 陽介はこの数日間は書類の山と対峙していた。

 

「あ”あ“あ”あ“」

 

 ようやく書類の整理を終えることが出来た陽介は大きなため息を上げる。

 仕方のない話だ17年間の異世界生活で帰還後は動画投稿者として生活を稼いでいた陽介からしたら大量の書類と相対することは皆無なのだ。

 

 始めた当初はアロナのサポートあったがそれでも終わらず途中で秩序の精霊の力を借りることで数日で終わらせることが出来たのだ。それでも徹夜をしなければならないほどシャーレの仕事は過酷だった。

 仕事がひと段落した陽介はコーヒーで一息着くのだった。

 

(さて、今日は早く帰れそうだし次の動画のネタを考えないとな。そうだもうすぐメガドライブミニが発売されるしタイトルは[おじさんおすすめ!!メガド〇イブソフト]という動画を出そう。素人の意見が欲しいからたかふみやアロナにもプレイしてもらおう。あれ?アロナってゲーム出来るのかな?)

 

 そうして仕事が終わったことを考案しているとアロナから声が掛かる。

 

『あの先生、お休みしているところごめんなさい。こちら緊急性が高いかもしれない事案です。ちょっと不穏な内容で。読んでもらったほうがいいかなと』

 

「そうか。ありがとうアロナ。どれどれ」

 

 陽介が開いた手紙にはこう書かれていた。

 

     連邦捜査部の先生へ       

こんにちは。私はアビドス高等学校の奥空アヤネと申します。

 今回どうしても先生にお願いしたいことがありまして、

       こうしてお手紙を書きました。

単刀直入に言いますと、今、私たちの学校は追い詰められています。 

       それも、地域の暴力組織によってです。

 こうなってしまった事情はかなり複雑なのですが…。

どうやら、私たちの校舎が狙われているようです。

     今はどうにか食い止めていますが、

そろそろ弾薬などの補給が底を尽いてしまいます…。

このままでは、暴力組織に学校を占拠されてしまいそうな状況です。

それで、今回先生にお願いできればと思いました。

先生、どうか私たちの力になっていただけませんか?

 

 

 

「なるほど。つまりは討伐依頼ってことか」

『違うと思いますよ先生。この手紙は支援して欲しいということだと思います』

 

 陽介は長年の冒険者生活から暴力組織の討伐と考えていたがシャーレという立場から考えたアロナは否定する。

 

『アビドス高等学校ですか…誇張表現かもしれませんが町はど真ん中で道に迷って遭難するぐらい大きな学区でしたが現在は度重なる砂嵐の砂漠化に対策ができずに衰退した学校ですね。気候の変化が激しいですから行くのなら準備が必要ですよ先生』

「そうかわかった」

 

 アロナの助言に頷いた陽介はシャーレの権限で支援物資と陽介が作成した水が湧き出る水筒を収納魔法に入れたおじさんはシャーレの窓から飛び降りアビドスへと向かうのだった。

 余談ではあるが陽介はシャーレからの出勤の際は基本的に窓から飛び降りる。これを見たリン以外の連邦生徒会や周辺の住人からは所見はシャーレの先生が飛び降り自殺をしようとしたと問題になり、一時期は話題になったが少し時間が経つにつれ慣れたのか特に気にする人は初めてシャーレの当番になる陽介が飛べることを知らない生徒だけである。

 

 そうして長時間の飛行魔法で飛んでいると大きな砂漠が陽介の目に移る。

 

「あれがアビドスか。パンツゥアード〇グーンツヴァイにこんなステージがあったな」

『パンツゥアード〇グーンツヴァイ? 先生それはなんですか?』

「俺の世界でセガサ〇ーン用に発売されたゲームでな。栄華を誇った文明が滅んで数千年の世界が舞台でな主人公は相棒のドラゴンと一緒に戦っていってなストーリーが丁寧に作られていてゲーム性もよくってそれでそれでな…」

 

 陽介はアロナにパンツゥアードラ〇ーンツヴァイについて語る。

 当のアロナはセ〇ターンがどういったものか分からないがどこか懐かしい感じと先生が楽しそうに話しているを見るのが好きだから聞くに徹するのだった。

 

「だからさ、アロナ今度一緒に…」

『先生!前方から砲撃が』

 ドガァン

 

 耳をつんざくするような轟音と衝撃が陽介達の前で炸裂する。

 突然の事態により陽介は落下するのだった。

 

 ◇

 

 陽介達が落下した地点に複数の人影が近づく。

 

「これが確認された未確認物体か?」

「どう見ても人?にしか見えないな」

 

 人影は肉体が機械のようで顔面には逆三角形にしたマークがついている。

 

「バカ言え、人が飛ぶわけないだろう」

「でもどうするんだ。どう見ても人だしあの高さから落下しているならどう見ても死ぬだろ。俺やだよぐちゃぐちゃになった死体を運ぶの」

 

 彼らはカイザーPMCに所属する部隊だ。

 空域からの突然の侵入としてきた飛行物の正体を調べよ命令されこの場所にやってきたのだ。

 

「こんなの持っていく必要はないだろ。適当に埋めて上には見つかりませんでしたって報告すればいいだろ」

「そういう手があったか良い考えだなおまえ」

「だろほらさっさと埋めて帰ろうぜ」

 

 二人もとい二機は死体となった陽介を埋めるべく支給されたスコップで埋めようとする。

 

「埋められるのは困るな」

「いや、報告したって面倒なだけなんだ。ここは要領よくいかないとな」

「だな」

「あれ、今のってお前じゃないのか?」

「何言ってんだよ他の部隊のやつじゃないのか」

「バカ言え、他のやつがあるならセンサーに反応があるはずだ。今センサーにあるのは、え?」

 

 そこにいたのは死体となっていたはずの陽介だった。

 生きているはずのない存在と出くわし思わず二機は絶句する。

 

闇剣顕現(クローシェルリドリオルラン)

 

 陽介は闇の剣を出現させ二機の通信端末の回線を切断する。

 

「こいつさっきのやつか」

「死んでたんじゃないのか!?」

「部隊に通信を入れろ!」

「駄目だ繋がらない」

 

 陽介の登場に驚く二機だったがすぐに陽介の後ろへと退避し後方に潜んでいる部隊に通信を送ろうとするが陽介の闇の剣により切断された通信は全く応答しない。 

 すかさず陽介は鎖魔法で拘束する。

 

縛動拘鎖(レグスウルドスタッガ)

「な、なんだこれは!?」

「う、動けん!?」

記憶消去(イキュラスキュオラ)

「「うご!」」

 

 身動きの取れなくなった二機の頭に陽介は掴み。記憶を消去するのだった。

 そうして何事もなく終わったのかと思い安堵するのを束の間後ろから走行車両の音が聞こえてくる。

 通信が切れたことに不審に思い応援に駆け付けたどろう。

 陽介はすぐさま風魔法と貌の魔法で透明になりこの場から瞬時に離れるのだった。

 いくらか距離が離れた場所で陽介は魔法を解除し安堵のため息をつくのだった。

 

「危なかったな今のは」

『そう言うわりにはスムーズでしたね』

「砲撃に被弾したのに無傷だったことが大きいからなすぐさま記憶消去を使えたし偵察もあの二人だけだったのも運が良かった。さらには俺の記憶消去の魔法が機械相手にも使えたのも良い。あのバリアは助かったぞアロナ」

『えっへん、先生の安全はこのアロナちゃんに任せてください』

 

 陽介の言葉に気分を良くするアロナであった。

 

『それでこの後はどうするですか先生?』

「不用意に飛んでまたさっきの連中と出くわすのは避けたい飛行魔法を使うにもアビドス高校近くに着いたほうが良いだろうアロナ地図を頼む」

『分かりました先生』

 

 陽介の言葉に了承したアロナは地図を開き陽介を案内するのだった。

 

 

-数分後。

 

「あれ、人?」

「…」ビギっ

 

 陽介達が歩いている後ろから声がかかる。陽介はいつでも魔法を使えるように構え振り向く。

 振り向いた先にいたのは銀髪でオオカミの耳を垂らした少女だった。背中には白いアサルトライフルを背負いロードバイクから降りた彼女は陽介に近づく。

 

「遭難したの?…」

「いや、この先のアビドス高校に用事があってな。空から行ったら砲撃されたから歩いているところだ。君のその格好を見るにアビドスの生徒だよね。よかったらアビドス高校がどこか教えてくれないかな」

「砲撃?ヘルメット団の襲撃にあったのおじさん?不運だったね。うちの学校に久しぶりのお客様…わかった案内する。私は砂狼シロコ。おじさんの名前は?」

「俺は嶋崎陽介。シャーレの先生をしていて君の学校から支援要請があったから来たんだ」

「シャーレの…先生?最近うわさの?」

「うわさがどんなのか知らないけどシャーレの先生なら俺だ。ここからアビドスってどれくらいだ?」

「…大体自転車で数十分ぐらい。だけどこれ一人乗り用だから先生を乗せられないから歩いて一時間ぐらいかな」

(歩いて1時間。アロナのナビと同じかそれだとまた襲撃されるかもしれないから危ないな)

「砂狼さんちょっとごめんよ。さっき襲撃されたのもあるから急ぐよ」

「え?…突然何?うわ!」

 

 陽介一人なら問題はなかったが生徒を巻き込むわけにはいかないと考えシロコを抱えた陽介はシロコの自転車を収納魔法で収納し飛行魔法で低く飛ぶ。気づかれないように阻害と迎撃用の魔法を展開するのだった。

 

「先生これは?」

「魔法だよ。これなら自転車よりも早く着く」

「…風が気持ちいい。もっとスピードは出ないの?」

「出せるけど風圧とか色々防がないといけないんだ、俺の魔法は有限だから温存しておきたいんだ。ごめんね砂狼さん」

「ん、シロコでいい。…落ちないように私先生に捕まっておく」

 

 陽介に強く捕まるシロコはこの少しの飛行を楽しむのだった。

 

 

 アビドスの校舎に着いた時おじさんが見たものは学び舎に合わない校舎だった。

 砂嵐の影響か校舎そこら中が砂に埋もれている。校舎の中にも砂が混入しており誰が見ても学校とはいえないありさまだ。試しに陽介が大地走査(バハマリオン スラドラーチ)を使ってみたところ校舎が埋まっているのが確認できるほど砂嵐の被害は甚大だ。

 

「ん、みんなはあの教室の中にいる。窓が開いてるからそこから入ろう先生」

「分かった」

 

 シロコに促され教室の窓から入ったおじさんが最初に経験したのは絶叫だった。

 よそ者が入ったことへの驚きかそれとも害獣が入ってきたへの対処かは定かではないと考え、陽介はいつでも魔法が使えるように準備する。

 しかし絶叫の理由は陽介が想像だにしないものだった。

 

「シロコ先輩が彼氏におぶられてきた!」

「違う」

「わあ☆、シロコちゃん大胆ですねぇ♡」

「ノノミ、からかわないで」

「でも、シロコちゃんもまんざらじゃなさそうじゃないですか」

「とと、と、と、とにかくお、お、お、落ち着いて話、をををを、聞かせててて」

「アヤネ動揺しすぎ」

 

 陽介の登場に三者三様の反応見せる一方で陽介は襲撃されないことの安堵のここはグランバハマルじゃないから当然かと思い構えるのやめ自己紹介をする。

 

「俺は嶋崎陽介。動画配信者兼シャーレの顧問をやっているものだ」

「連邦捜査部『シャーレ』の先生!?」

「わぁ、やったね☆アヤネちゃん。支援要請が受理されたんだね」

「はい。これで援助が受けれます」

 

 眼鏡を掛けたエルフの耳の少女がよほど切羽詰まってたのか安堵の言葉を出す。

 助けられてよかった半面遅れたことにどこか罪悪感を感じる陽介だった。

 その後それぞれが自己紹介をするのだった。

 

「アビドス高等学校1年奥空アヤネと言います。本日は来てくださりありがとうございます」

 

 エルフ耳で赤縁眼鏡と黒髪の生徒奥空アヤネ。

 

「黒見セリカと言います。よろしくお願いします」

 

 猫耳が生えた黒髪のツインテールの少女黒見セリカ。

 

「先生!私はシロコちゃんと同じ、二年生の十六夜ノノミです♪」

 

 金髪で愛銃のリトルマシンガンV整備する十六夜ノノミ。

 自己紹介が終わり支援物資についての話をアヤネが切り出す。

 

「ところで要請していた支援物資はいつぐらいで届くのですか?」

「いつ?」

「はい、先生は見たところだと何か持っているわけではなさそうですし後から届くんですよね?」

「ああ、そうだったな。今出すよ」

 

 陽介はアヤネの言葉に反応し収納魔法から支援物資を出す。

 突然が起きたことにシロコ以外の面々は驚く。

 

「え、突然よくわからないものが開いたと思ったら弾薬や補給品が出てくるなんて、噓でしょ!?」

「わぁ、先生すごい☆これも先生の力なんですか」

「支援物資がこんなにすぐに受け取れるなんて。あ、早くホシノ先輩に伝えてあげないと。あれホシノ先輩は?」

「委員長は隣の部屋で寝てるよ。私、起こしてくる」

 

 そう言ってセリカは教室からダダダダダッと走りホシノという少女の元へ走り出す。

 そうして少しの静寂が訪れた空間にノノミが陽介に話しかける。

 

「先生。先ほど動画配信されているようですけど、どんな動画を出しているんですか☆」

「俺のチャンネル名は異世界おじさんチャンネルでね。俺が17年の異世界から帰ってきて覚えた魔法で何かをするっというコンセプトで動画を出しているんだ」

「魔法ってさっき物資を出したりしたものとかですか?」

「ああ、それ以外にも使えてさっきシロコさんと一緒に魔法で飛んでたんだ。あ、シロコさん自転車は後で外で出すからな」

「ん、先生との空を飛ぶのはすごく居心地が良かった」

「わぁ☆シロコちゃん羨ましい。先生☆私も、私も空を飛んでみたいです」

 

 会話の間にアヤネとシロコも加わり、シロコの飛行魔法の体験を聞いたノノミが陽介に空を飛びたいとせがむ。

 陽介はノノミに魔法の有限からグライダーのような感じになると伝えるがノノミはそれでも良いと言う。

 陽介はノノミを抱え学校を一周するべく窓から飛び立つのだった。

 

 ガチャン

 

 陽介達が窓を出たちょうどに教室のドアが開きセリカとピンク髪の目を眠たそうにしている小柄な少女が入ってきた。

 

「むにゃ…まだ起きる時間じゃないよー」

「ホシノ先輩、お客様が来ているんですから委員長のあなたが相手をしないでどうするですか」

「でも…その肝心のお客様の先生はいないよ。おじさんちょっと寝るから来たら起こしてね」

 

 ホシノの言葉にアヤネが叱咤するがホシノはどこ吹く風と先生がいないことを良いことに二度寝しようと窓へ歩き出す。日の当たる場所で眠るつもりなのだろう。

 

「ん、ホシノ先輩そこは」

「んん、どうしたのシロコちゃ…ホゲッ!」ドガっ

 

 シロコがホシノに窓際が危ないと忠告しようとしたがちょうどそのタイミング陽介とノノミが帰ってきたのかそのままホシノと衝突する。

 衝突した陽介は魔法の維持を失敗しノノミが天井近くまで飛び陽介はホシノを押し倒したような形になりその上にノノミが落ちてきてノノミと陽介の体重にホシノは押しつぶされるのだった。

 

 

 

-数分後-

 

「申し訳ございませんでした」

 

 陽介はホシノに土下座していた。

 不可抗力とはいえ、女の子を押し倒してしまったことに申し訳が立たず床に頭を擦り付ける陽介。

 

「大丈夫だよ先生。おじさんが早くこなかったのも悪いし先生も大丈夫?」

 

 陽介の謝罪にホシノは許し手を差し伸べる。

 

「ああ、幸い俺も大丈夫だ」

 

 陽介もホシノの意図を察したのか起き上がりホシノのと握手をしようとした時、

 

ダダダダダダ! 

 

 突如外から銃声が鳴り響く。

 陽介はすぐさま魔法の展開準備をして窓の外を眺める。

 そこにはヘルメットを被った無数の少女たちが銃を乱射していた。

 

「ひゃァははははははは!!!」

「攻撃だァ!攻撃だ!!アイツらの物資は底を尽き、補給も絶たれている!学校を占拠するのだ!!!」

 

 赤いヘルメットを被った少女が黒いヘルメット被った少女達に指示をだしている。

 てっきり陽介を襲ったロボットがこの学園の暴力組織と考えていたがどうやら違うのかもしれない。

 

「あれが手紙にあった暴力団か?」

「はい。先生」

「あいつら…性懲りもなく」

「アレが私たちの学園を追い詰めているカタカタヘルメット団です!」

 

 暴力団の名前に変だと感じながら。シロコの方を見るおじさん。

 どうやら大分殺気だっているようだ。

 あそこまで殺気を放つということは結構襲撃されているようだ。

 

「先輩、出勤だよ」

「うへ~、おちおち昼寝もできないじゃないかー、ヘルメット団めー」

「すぐに出るよ先生は避難していて」

「はーい、みんなで出撃ですよ☆」

「私はここでオペレーターを担当します。先生もこちらでサポートをお願いします」

 

 シロコの言葉に他の三人と同時に三階の窓から飛び降りる。

 アヤネは4人をサポートすべくタブレットを展開する。

 

「連中の物資は枯渇まじかだ。このチャンスを生かせ、今日こそこのアビドスを占領するぞ」

 

 どこからかアビドスの物資情報を掴んでいたのかチャンスと考えてありったけの戦力を揃えたのか。数だけみればアビドスの生徒の数倍はあるであろう団員がシロコ達に銃を向けシロコ達に放つ。

 無数の弾丸の前でシロコ達はあらかじめ設置していたバリケードに身を隠し弾切れが終わるのを待つ。

 そうしてヘルメット団の大半が銃のリロードをし始めた隙を逃さずにシロコとホシノが飛び出す。

 

「行くよ、シロコちゃん!」

「ん!」

「バカめ!」

 

 しかしヘルメット団のリロードはブラフで別の場所で隠れていたヘルメット団がホシノたちに銃を構える。

 

「あなた方にアビドス高校は渡しません」

 

 二人を守るべくノノミは銃を構えるヘルメット団にM134ミニガンを連射するノノミのM134ミニガンのから射程からホシノたちはすぐさま離れる。

 銃を構えたヘルメット団の何名かはM134ミニガンの銃弾の嵐を受け気絶するのだった。

 

「ノノミちゃん、ありがとう」

 

 ホシノはノノミの支援に感謝しヘルメット団の中で赤いヘルメットを被った子に銃を放つ。

 放たれた銃弾からバリケードを盾にした赤いヘルメットを被った少女はグレネードを放つ。

 グレネードの煙に視界が奪われたホシノたちにヘルメット団が取り囲み銃を構える。

 

「ふふふ、いよいよ決着の時だな。よーしこのままいっきに畳みかけるぞ!全員一斉掃…」

 

ゴロゴロ‼ピカッ!ドガーン! 

 

 どこからか入手したアビドスの物資の枯渇している情報に加え、ホシノたちを取り囲んだヘルメット団たちは勝利の喜悦を上げホシノ達に一斉掃射しようとするが突如赤いヘルメットの少女の周りに雷が落ち雷受けたヘルメット団のうち何名か倒れる。

 

「はあ!?雷!?」

「こんな快晴で雷とか、噓でしょ!?」

「ん、これは、もしかして先生?」

 

 突如の雷にヘルメット団たちは驚きの声を上げる。

 ホシノ達も突然の攻撃に絶句しセリカは声を上げる。

 その中でシロコだけはこの現象を起こした人物が思い当たり空を見上げる。

 

「ふむ、これぐらいの威力なら気絶で済むのか」

「へ?えぇ?」

 

 見上げた空には本来ならそこにいるはずのない陽介とアヤネがそこにいた。

 

 

 

 

 時を遡ること数分前。

 陽介は対策委員会のドアを開けていた。

 

「あの先生。どちらへ?」

「屋上に行って他にいないか見てくる」

「待ってください先生。屋上とはいえ外は危険です。あ、先生待って……」

 

 突然の陽介の行動に疑問を感じたアヤネが陽介に聞くが陽介のことばに驚きを隠せないアヤネは陽介の安全のために陽介に静止の声を上げるが陽介は聞く耳を持たずにそのまま屋上へと駆け上がる。

 

疾風走査(ワーグレッドスラドラーチ)

 

 屋上上がった陽介は風の魔法で他に敵は潜んでいないか探査する。

 アビドスに向かっている時にやられたミサイルがないかを確認するためだ。

 

「あの先生?何を…?」

 

 アヤネは陽介の行動に疑問に思い陽介に問いかける。

 陽介は魔法で他に敵がいないことを確認しアヤネを抱き寄せ飛行魔法を使い空を飛ぶ。

 

「え?先生?」

 

 陽介の突然の行動にアヤネは困惑と抱き寄せられたことに少し顔を赤らめる。

 そうして少し飛びアビドス高校全体を見渡せる位置に移動した時、アヤネが声を上げる。

 

「先生、ホシノ先輩たちが!」

 

 アヤネが指さした方向を見るとホシノたちがヘルメット団に劣勢に追い込まれ遂には取り込まれるつつある光景が目に見える。

 

「奥空さんは空から支持をお願い。後は俺が行く。ルガ ルドスゴレット リオルラン(雷槌顕現)

 

 陽介はアヤネを空に待機させ槌の形をした雷をヘルメット団の中で唯一赤いヘルメットを被っている少女に向かって放つ。

 投擲された雷は直撃後拡散し他のヘルメット団員にも雷が当たる。

 轟雷に被弾した数名のヘルメット団は倒れ伏し動けなくなった。

 

「う、撃てぇぇ! こいつを止めろぉ!!」

光剣顕現(キライドルリドリオルラン)

 

 辛うじて気絶を免れた赤いヘルメットの少女が陽介に向けて撃つように指示する。

 しかし放たれた弾丸は陽介の手にある光の剣を高速で回すことによって防がれる。

 

レイベリオ ガルラ(氷嵐在現)

 

 ヘルメット団員たちが撃ち尽くしリロードしている隙を狙い陽介は氷魔法でヘルメット団員たちを凍らせる。

 

 その光景を見て、ホシノとシロコの口元が緩む。

 

「んへ~。まさか先生がこんなに戦えるなんて思わなかったよ」

「ん、先生のおかげで、ヘルメット団のやつらが混乱している」

「先生のお陰で物資の消耗を抑えそうですね」

「やってることには疑問がいっぱい出てくるけど、今はヘルメット団が優先ね!」

「このまま先生に任せるのはおじさん達のカッコがつかないし。行こうかみんな~」

 

 セリカの叫びにホシノが陣形を組むように指示する。

 その間にも陽介は左手に雷の剣を携わり風魔法で強化した速度でヘルメット団をなぎ倒していく。

 

「はぁああ!」

「うぎゃぁあ!」

 

 右手の光の剣で銃身を切り裂き左手の雷の剣で気絶させる。

 そのまま機動の魔法で別のヘルメット団員に近づき同様のことを繰り返す。

 

「隙あり!」

 

 甲高い叫びが陽介の耳に響く。

 声の方に振り向くとそこには銃を構えたヘルメット団が発砲した。

 どうやら陽介の隙を伺うべく隠れていたようだ。

 

(すぐに防御魔法を)

 

 陽介はすぐさま防御魔法を展開しようとするが、それよりも早く陽介とヘルメット団員の間に一つの影が入り込む。

 

「させないよ~」

 

カキーン!

 

 盾を構えたホシノが銃弾を受け止めた。すぐさまホシノは自身の愛銃[Eye of Horus]をヘルメット団に向かって撃つ。

ズドンッ!!

 

 ショットガンである[Eye of Horus]の直撃を受けたヘルメット団は吹き飛ぶ。

 

レグスウィッド ザルドーナ(機動 纏身)

 

 ホシノと視線を交差させた陽介はすぐさまホシノ達に補助魔法を掛ける。

 補助魔法によって普段よりも動けるようになったホシノと陽介の連携はすさまじい。

 

レグスウルド スタッガ(縛動 拘鎖)

 

 陽介の無数の鎖を魔法でヘルメット団に巻き付ける。

 

スタッガ マグナ(牽操)

 

 さらにホシノに向かって引き付ける。

 

「そ~れ」

 

 引き付けられてヘルメット団に向かってホシノは魔法によって強化された肉体でシールバッシュを叩きつける。

 甲高い音が鳴り響きヘルメット団が倒れる。

 ホシノは時に蹴りを放ち、時に盾で殴り、時に[Eye of Horus]の一撃でヘルメット団を薙ぎ払う。

 もはや戦場はホシノと陽介の独走状態といっても過言だ。

 

「ん、ユニット起動」

 

 そんな中で静かにシロコの声が響く。彼女は切り札のドローンを起動しヘルメット団にロケット弾を発射する。

 

ズドドドド!

 

 連続する爆破によって生じ煙と悲鳴が交じり合う。シロコはその隙に距離を詰め魔法によって強化された蹴りと射撃でヘルメット団を制圧していく。

 

「うんうん。準備完了☆」

 

 ノノミの声と共に、巨大なガトリングが火を噴く。

 

バババババッ!

 

 ガトリングの嵐が次々とヘルメット団を地に伏せていく。

 

「はあぁぁぁぁ!」

 

 セリカは内心で自分だけ地味ではと思いながら構えた狙撃銃で一発ずつ確実にヘルメット団を仕留めていく。

 

『皆さん、支援物資をどうぞ。それと後方から4名のヘルメット団が先生に向かっています』

 

 アヤネのドローンがシロコ達の弾薬の補給をし上空から見ることで確実な支持を陽介達に伝える。

 

「クソッ!こんなの勝てるかよ!引け! お前ら全員引け」

 

 赤いヘルメットの少女がそう支持するとその指示を受け取ったヘルメット団たちは気絶した仲間を引きずりアビドス高校から退却するのだった。

 

 

 

 

「いやぁ〜、まさかこんなあっさり勝っちゃうなんてね。ヘルメット団の連中もかなり気合い入れて挑んできたみたいだけど」

「まさか勝っちゃうなんて、じゃありませんよ、ホシノ先輩……勝たないとここが不良のアジトにされちゃうじゃないですか」

「先生がいるのが良かったね。空が飛べるだけじゃなくて雷とかいろんなものが使えるなんておかげで物資の消費を抑えることができた」

「いきなり雷が落ちてくるってどういうことなの!?カタカタヘルメット団が襲ってきたからそれの対処で焦ってたけどやっぱりおかしいわよ。突然凍らされたり雷がビリビリしたり、ホシノ先輩に触れたと思えば突然ホシノ先輩の動きがすごいことになっているしで本当に訳がわかんだけどっっっ!」

 

 カタカタヘルメット団の襲撃をなんとか撃退したセリカは教室に戻るや否や声を荒げる。

 さっきまでの何もない空間から物を出したり空を飛んだりと規格外のことをしておいて、さらには雷、氷を操るなどセリカの人生の中でありえないことが起こりすぎているのだ。

 そんな状況の中でもセリカはキャパオーバーになりつつもカタカタヘルメット団を撃退したが安定し改めて陽介のしたことを振り返ると叫びたくなっても仕方がないものだ。

 

「うへ~。セリカちゃん落ち着いて。叫びたくなるのは分かるけど」

「ん、先生の魔法のお陰か、いつもより戦い易かった。すごい量の装備に物資、そして魔法。大人ってすごい」

 

 シロコの眼差しが陽介に向けられる。

 その眼差しが気恥ずかしいのか陽介は顔を背ける。

 

「今まで寂しかったんだね、シロコちゃん。パパが帰ってきてくれたお陰で、ママはぐっすり眠れまちゅ」

「いやいや、変な冗談やめて! 先生困っちゃうじゃん!」

「シロコさんが生まれた時って俺がトラックに引かれて17年間昏睡状態になってた時か…」

「なんかめっちゃとんでもないことを先生が暴露しているっ!? 冗談よこれ!?」

 

 ホシノの冗談の返しに思わず闇深な発言をする陽介。そのせいか陽介達の間に沈黙が現れる。

 

「それはそれとして先生は一体何者なんですか?」

「俺はただの動画配信兼シャーレの先生だよ」

「いや普通の先生は空はとべないし雷なんて出せないわよ!」

 

 空気を換えるべくノノミは陽介に質問にするが陽介の答えに納得いかないセリカが食い付く。

 そんな光景にアヤネが苦笑を浮かべ手を叩いて、視線集める。

 

「あはは……それじゃあ、改めて、私たちはアビドス委員会です」

 

 そのまま話を続けホシノ達が自己紹介をし、対策員会について解説する。

 

「対策委員会とは……このアビドスを甦らせるために有志が集った部活です」

「うんうん! 全校生徒で構成される、校内唯一の部活なのです! 全校生徒といっても、私たち五人だけなんですけどね」

「他の生徒たちは転校したり、退学したりして街を出て行った。学校がこのありさまだから学園都市の住民もほとんど出ていっちゃったから、カタカタヘルメット団みたいな三流のチンピラに学校を襲われてる始末なの。現状、私たちだけじゃ学校を守り切るのが難しい。在校生としては恥ずかしい限りだけど……」

「いやいや、5人でここまでやってきたのはすごいよ」

 

 そうして陽介が対策委員会と雑談しているとカタカタヘルメット団についての話になる。

 

「実はおじさん。すでに計画は練ってんだ」

「えっ!? ホシノ先輩が!?」

「うそっ……!?」

 

 ホシノの言葉にセリカとアヤネが驚愕の言葉が出る。

 ホシノは二人の反応にあんまりな反応じゃないか?と少し苦笑が漏れる。

 

「いやぁ〜うへへ、その反応はいくら私でも、ちょ〜っと傷付いちゃうかなー。おじさんだって、たまにはちゃんとやるのさ~」

「……で、どんな計画?」

 

 セリカに問いに、ホシノはどこか剣呑な気配を纏い、にへら、と笑う。

 

「ヘルメット団の連中は、数日もすればまた襲撃してくるはず。だから、物資も潤沢にあるこのタイミングでこっちから仕掛けて、奴らの前哨基地を襲撃してやろうかなって。今が一番、アイツらが消耗してるだろうしね」

 

 ホシノから提案されたのは、襲撃計画。

 

「い、今からですか?」

「そう、今なら補給とか面倒な問題はある程度先生が解決してくれるし、先生の魔法なら物資の消費は抑えられるし」

「なるほど。ヘルメット団のここから前哨基地まで約30km。今から出発しよっか。先生の魔法でどれくらいいける?」

「大体1分ぐらいかな」

「い、1分!? それならヘルメット団が付くよりも前哨基地を壊滅できますから良いと思います。向こうは襲撃されるだなんて、夢にも思ってないでしょうし」

「1分それなら前哨基地に着いた時調べ物のためにいくつかヘルメット団の武器を確保してくれませんか先生」

 

 陽介の言葉にシロコ達は意気揚々とする。

 

「いや、待ってくれ飛行魔法は虎の子なんだ。シャーレからアビドスまでで結構使ったから最悪飛行中に落下してしまうかもしれないんだ」

「ん、それは残念」

 

 陽介の言葉にシロコは残念そうな顔をする。

 それにつられ陽介は申し訳なさそうな顔をしていると突然陽介がズボンから携帯を取り出し会話を始める。

「はい。柴崎です。えっ、本当ですか。はい。ありがとうございます」

 

 電話を終えた陽介は満面な笑みをホシノ達に浮かべる。

 なんなんだろうとホシノ達が訝しんでいると陽介はホシノに近づく。

 

「小鳥遊さん手を出してくれないかな」

 

 陽介にそう言われホシノは徐に両手を差し伸べる。

 陽介は左手でホシノの左手を抑え右手でホシノの指に何かを嵌める。

 陽介の手が離れたときホシノの左手の薬指には中央に青みがった緑色をした美しい指輪が嵌められていた。

 

「へ?ええぇ!?」

「「「「ええええぇ!?」」」」

 

 陽介の行動にホシノ達は驚きのあまり叫ぶ。

 

「せせ先生!?突然どういうこと?おじさんの指にこんなのを嵌めて」

「ん、先生もしかしてホシノ先輩みたいなのが好みなの?」

「わぁ☆ホシノ先輩かわいい指輪」

「まさかあんたこれが目的で私たちのところに!?」

「せ、先生!?、これは大胆すぎませんか!?するならもっと段階を」

 

 陽介の突然の行動にホシノ達は三者三様な驚きを浮かべる。

 陽介はホシノ達の反応に疑問を浮かべながらホシノに嵌めた指輪について話す。

 

「これは風魔法が込められた指輪でな。さっき精霊さんが教えてくれたんだけどこの指輪から小鳥遊さんが風魔法を感じることができるなら俺みたいに飛行魔法が使えるはずだ」

 

 陽介の言葉にホシノ達はポカーンと口を開けて陽介とホシノ達の間に沈黙が流れる。

 その沈黙を破ったのはシロコだった。

 

「先生はホシノ先輩をそういう対象に見ているから指輪を渡したんじゃないの?」

「いや、指輪は小鳥遊さんが魔法を短時間で取得基飛行魔法の制御するために渡したんだ」

「先輩の薬指に嵌めたのは」

「普通指輪は薬指に嵌めるものだろ」

 

 陽介の言葉にホシノ達は呆れるしかなかった。

 

「それじゃ小鳥遊さん。指輪に意識を集中して自分に風を纏わせる想像をするんだ。そうすれば飛べるようになるはずだ」

 

 陽介の言葉にホシノは色々と言いたい気持ちになったが渋々陽介の言葉に従い指輪に意識を集中させる。

 するとホシノの周りに風が舞い上がりホシノの体が浮いた。

 

「ホシノ先輩!?」

「わあ☆ホシノ先輩が浮いてます。」

 

 ホシノが浮いた事実にシロコ達は驚く。

 

「よし、上手くいったなそれじゃあこれで行こうか」

「待ってください先生。今、色々なことが起きて頭がパンクしそうなんです。説明をお願いします」

 

 アヤネに説明を促された陽介は説明する。

 

 

・さっきの電話は先生が魔法を使わせ貰ってる精霊で先生はこの精霊にお願いして魔法を使っている。

・私たちの頭の上にあるヘイローは魔法を使う媒体としても使用できホシノ先輩には風の魔法を使う適性が高い。

・ホシノ先輩が効率よく魔法を使うなら特殊な指輪を嵌めた方がいいから指輪を嵌めた。

 

 

「うへ~。まさかおじさんにこんな才能があったなんて」

「ホシノ先輩すごーい☆」

「ん、ホシノ先輩だけずるい。先生私も魔法を教えて」

「それはまた今度な今はヘルメット団の前哨基地を潰すんだろ」

 

 色々言いたいことがあるホシノ達だったが魔法が使えるようになるという事実に興奮しているようだ。

 その後陽介の提案でホシノが陽介を抱え陽介が右腕にシロコ、左腕にセリカを抱え、ノノミはホシノの背中に捕まるという形で向かうことになるのだった。

 

「変なところ触んないでよね先生」

「ん。先生。約束忘れないでね」

「ホシノ先輩☆重くないですかぁ」

「大丈夫だよノノミちゃん。先生がかけてくれた魔法のおかげで全然重くないよ」

「皆さん気を付けてください」

「それじゃあ。行くぞ疾風駆送(ワーグレント スラドセルド)

 

 陽介がそう言うとホシノの前方に無数の魔法陣が一つに並ぶ。

 魔法陣を通ったホシノ達はそのまま加速していきカタカタヘルメット団の前哨基地まで飛んでいくのだった。




・パンツゥアードラグーンツヴァイ
アニメ異世界おじさんのグランバハマル語のアイキャッチで使用されている。

おじさんって指輪を渡すときって男女関係なく指に嵌めてるのはなんでだろう

・風の指輪
本小説のオリジナル魔道具
段ボールを切るときにしれっとたかふみにドラゴン殺せる短剣を渡したりしているからこういうのもあるんじゃないかと思って作った。
ぶっちゃけホシノに指輪ネタをやりたかっただけである
ちなみに現段階の需要はとても高く仮にトリニティに売れば余裕で借金を返せる額は手に入るがおじさん達には知る由もないことでもある

書いてた当初はホシノとおじさんがラキスケする場面があったがそれは違うなと思い削除しました。
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