―side:Akari Raijin―
もし
えっ、何で子供達に講義をしたのかって?未来を生きる子供達には自分みたいな過ちを犯して欲しくはなかったからね。子供が犠牲になる未来なんてまっぴらごめんだよ。…まぁ、子供どころか私以外の人間は全部
その時はマルチバースの事とか空想の話かと思ったし何で正義の味方は助けに来てくれなかったんだと思ったけど、後々で冷静になって考えると仕方ないかとも思えた。だってマルチバースは広すぎるから。
彼女は
私は
えっ、そもそもアデプトテレイターとは何ぞやって?あぁ、はじめましての方も多いだろうからね。アデプトテレイターは金属生命体の身体を構成する金属細胞と細胞レベルで完全な融合を果たすか身体の大半を金属細胞で作られた義体に置き換えて元の肉体と融合するといった方法で金属細胞そのものに
私は宇宙から流れ着いて埋まっていたオーパーツ、スーパーコンボイというゴッドマスター用トランステクターを使用する為にアデプトテレイターへと改造された所謂アデプトゴッドマスター。
後から知ったけど、他のゴッドマスターのトランステクターは最終的に人格が宿ったか封印されていた意思が完全に蘇ってゴッドマスターとなっていた人間と別れたらしい。
一方スーパーコンボイに封印されていた意思は死にかけていた私を生かす為に自分を犠牲にして私の意思と融合した。だから今の私は私自身であってスーパーコンボイの意思でもあるって事だよ。あっ、完全に融合しちゃってるから分離不可だよ。
アデプトテレイター用のトランステクターも存在しているけど、そっちは可変式パワードスーツみたいな奴でサポート用のAIが積まれている程度で生命体ではないらしい。
で、宮子はゾイックアデプトテレイターっていうトランステクターなしで巨大化…というかゾイドに変身出来るアデプトテレイターで、その中でもキヴォトス人をベースにしたKVシリーズに区分されている。
私の経歴も知りたい?欲張りさんだねぇ…とりあえずこれでも読んでおけばだいたいわかるよ。
まぁ、
…ちょっと話が逸れたね。何で先生云々の話を持ち出したかって?それは色々あって迷える子羊もとい子供達の"先生"をやることになったからだよ。
何故そうなったのか?まずはこのキヴォトスに流れ着くまでのきっかけでも語ろうか。
人類が絶滅して文明が滅んでしまった第56太陽系の地球。其処に私の故郷や宮子の故郷を滅ぼしたジーオスアークが攻めてきた。ジーオスアークが率いるジーオスの大群を前に私は戦力不足も考慮して宇宙を旅してて出会った仲間達を宇宙へ逃がすべく囮となる事を決めた。仲間達は今頃第83太陽系の地球に向かっているだろう。旅の最中で出会ったゴッドカイザーカラーのジェノザウラーを相棒にしてる娘と銀色のコンボイのコンビからその地球の事を聞いてたからね。彼処は侵略目的など敵対的じゃない友好的な宇宙人に優しい地球らしいからね。何でもその地球の防衛組織の重職をコンボイタイプのトランスフォーマーが努めてたり博士ポジがファントン星人って宇宙人らしいし。
私が残る事を選んだのは宇宙船の修理が完全じゃなくて武装もバリアも使えないからだ。そしたらさ
「…ウサギは寂しくても弱らないそうですが……私は、ウサギではないので…
貴女に救われたあの日から私は貴女のものです…だから私は私自身の意思で貴女と共にいる事を選びます!これが私の決断です!」
ってジェノブレイカーに変身した宮子まで残っちゃったよ。辛い思いと経験をしてきた彼女には穏やかな日々を過ごして欲しかったという気持ちもある。でもさ、まだ傷が完全に言えてないのにも関わらずこんな事を言われたらもう受け入れるしかないんだよねぇ…この娘、以外と頑固なとこあるし。
で2人してジーオス共と戦っている間にこの地球の生態系の頂点に君臨してるピンク色の背鰭を持つ
挙げ句の果てには
その時に
で、私とジェノブレイカーも呑み込まれちゃったという訳。
時空の裂け目に呑み込まれて意識を失っていた私と宮子は呑み込まれる瞬間に手を繋いでいた事から離れる事はなく同じ場所で一緒に目を覚ました。
「宮子、大丈夫…?」
「は、はい…問題ありませんがジェノブレイカーへの変身まではまだ…」
私達は白い通勤電車の座席で寄りかかって寝ていたようね。
暴走寸前のギリギリまで頑張ってたから仕方ないよね。
窓の外は先程までいた筈のコリンズとは異なり空は青く澄んでいるんだけど、此処は何処?天国?私は人殺しちゃってるから地獄行きの筈。えぇい、まずは状況把握だと思ってたら
「―此処は生と死の狭間の世界」
宮子の声ではない誰かの声がポツリと聴こえてきて、私達はその方角を向く。
「貴女はまさか…」
その人物を宮子は知っていたのか信じられない者を目の当たりにしているかの様に言葉を失っている。後に教えてもらったけど、彼女は連邦生徒会長さんらしい。宮子がいた時空ではある時期を境に行方不明になってその後に大人の男性が先生としてシャーレに着任、色々な問題の対処にあたったとか。
「"厄災"の襲来で私達の世界は滅んでしまいました…世界は幾つもの可能性から成り立っている…その可能性の積み重ねを続けた結果、広大な宇宙の中に似て非なる歴史を歩んだマルチバースが無限大に広がりました…貴女の故郷の地球も、私達の故郷キヴォトスも。
このマルチバースのある惑星にもキヴォトスが存在します。
しかし、その世界のキヴォトスには本来いなければならない先生がいません」
その言葉に宮子は目を見開いて驚いていた。えっ、まさかスタート前に死んじゃった…?宮子曰く先生はキヴォトス人と比べてかなりひ弱だったらしいし。話聞く感じ多分普通の地球並みかな?
「そしてこのままだと"厄災"の一味はそのキヴォトスを襲うでしょう」
「まさか…私にその先生の代わりになって欲しい、と?私は結局は世界を救えなかったんだよ」
「でも1度は救った、そうですよね?」
確かにμ'sのメンバーが生きてた頃というかラストライブ前に大群率いて現れたジーオスXを倒しはしたけど…
「大事なのは経験ではなく、選択。あなたにしか出来ない選択の数々」
そうか…この娘はまだ諦めていない、希望を持っている。
「この世界に来て貴女の活躍を見て来たからこそ言えます。貴女は信じられる大人…貴女になら、貴女達なら…今の"厄災"の一味に抗えられる…その為の選択肢は、きっと見つかるはずです」
託されたらやるしかない…けど問題は宮子の方だよなぁ…
宮子は元々キヴォトス人…という事はそのキヴォトスには宮子の平行同位体どころかRABBIT小隊の面々も生きてる。
そう考えたら酷じゃないかな…全てを喪った宮子にとって。少しずつ立ち直れてはいるところにムチ打ちなんてレベルの所業じゃないよ?
「私なら大丈夫です」
その宮子はどうやら承知の上と言わんばかりに覚悟完了してた。
「わかった、引き受けるよ。私達も奴らの好き勝手にはさせたくないからね」
ジーオス共のせいで世界が滅びる光景、三度も見たくない。
「ありがとうございます。"先生"、どうか―」
彼女が最後に何と言おうとしたのかはわからぬまま私と宮子は目も開けられぬ程の眩い光に包まれた。
光が収まった後、私達は脱線した鉄道車両の中から出て来た。宮子は周辺の見覚えがある建物から此処がキヴォトスである事を瞬時に理解すると共に羽尾っているパーカーのフードを被る。
まぁ、確かに此処で月雪ミヤコを知る誰かに見られると同じ顔の人間が2人いるって混乱させてしまうかもしれないからだ。
「―頼尽灯里先生ですよね?」
私が声のした方角を振り向くと其処には頭上にヘイローを浮かべロングヘアーの黒髪に白を基調とした制服を纏ったエルフの様な耳を持つ大人びた少女が立っていた。宮子は彼女が誰なのかを知っている様だ。
私達の周辺には護衛役として頭上にヘイローを浮かべた少女達と青いヴェロキラプトル種のゾイドであるラプトーリアが囲っている。
えっ、ちょっとまってラプトーリア!?ラプトーリアナンデ!?このキヴォトス、ワイルドのゾイドいるの!?待って、聞いてないぞ連邦生徒会長ォ!あっ、宮子も驚いてるわ…
あの連邦生徒会長さんは宮子と同じ世界の存在だったと仮定したらこの世界のキヴォトスにゾイドがいる事を知らなかったのも無理はないかぁ…
「うん、そうだよ。どうやって此処に来たのか分からないけど」
「混乱されてますよね…分かります。でも今は取り敢えず私達についてきてください。どうしても先生にやっていただかなくてはいけない事があります」
「わかった、行こう」
「それとこの様な状況ではありますが…この世界のキヴォトスへようこそ。先生、そして
という訳で私はゾイドもいるキヴォトスで先生をやる事になりまし…た…おいちょい待て、今なんつーた?別の世界の月雪ミヤコ…何故それを知ってるの!?
「どうして私が月雪ミヤコだと…!?」
ほらみろ、宮子もおどろいちゃってるよ。
「連邦生徒会長は貴女方の来訪を予見していました」
あーだから名前を知ってたのか…
「じゃあ、私達の事は何処まで聞いているのかな?えっと…」
そういや名前聞いてなかった!宮子は知ってるだろうけど私は知らないじゃん!
「七神リンです。宜しくお願いします、先生」
「連邦生徒会の幹部、首席行政官ですよ師匠」
あーなるほどね、サンキュー宮子。
「こちらこそ宜しく、リンちゃん」
「リンちゃ…!ちゃん付けは止めていただけると」
「ごめんごめん。で、まずは何すれば良いの?」
「連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問となっていただきたいのです。各学園の自治区で制約無しの戦闘活動を行なうことが可能で、キヴォトスに存在する全ての学園の生徒達を制限なく加入させることすらも可能な一種の超法規的機関―」
リンちゃんがその部活の名をいうよりも先に宮子が言い当てた。
「連邦捜査部…シャーレ…」
To be continue…