黒鉄の守護者と魔装竜   作:衛置竜人

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灯里「それはそうとミヤコ達のリボルテックの予約開始はまだなの?」
宮子「現段階で予約しているのはサキだけ…って()のアクションフィギュアは出ませんよ。私って原作で例えるならシロコ*テラーさんみたいな存在で原作キャラであって原作キャラでない実質オリキャラですし」
灯里「でも宮子はミヤコだし。見てみてよ、創造主(作者)はあと3人はまだかまだかって言ってるし」
宮子「メーカーさんに言ってとしか…それはそうと作者はHMMジェノブレイカーを塗装して私が変身したジェノブレイカーを雑に作ったみたいですね」
灯里「流石に数日は掛かったみたいだけどね…HMMジェノブレイカーってHMMでもド初期なジェノザウラーの流用だしそりゃ数日掛かるよ…」






#6『兎達は灰被りの魔装竜を知りたい』

 

 

 

 

 

―side:Akari Raijin―

 

 

 

 

という訳でエンジェル24の前まで来たよー

中をチラッと覗くと1人の金髪でおでこを出して制服エプロンを纏った少女がせっせと働いていた。思ったんだけど、キヴォトスの環境は一言で言って異常だと思う。大人も普通に働いてはいるけど、どうやら2足歩行する動物やらロボットくらいで人間の大人の姿は見ない。各自治区の政治も調べてみた感じ子供が行っているみたいだし…

そんな事はさておき、店員と思わしき少女は私に気付いたらしく店から出てきた。

「あの~何か御用でしょうか?まだ開店時間ではないのですが…」

「ちょっと挨拶にね。私は頼尽灯里。昨日付けでシャーレの先生として配属された者だよ」

「シャ、シャーレの先生!?これは失礼しました!私は此処のアルバイトととして配属された中等部のソラと申します!」

「宜しくね、ソラ。そう言えばソラ以外に店員はいないのかな?姿が見えないけど…」

「今のところは私1人ですね…補充の話も…」

なんつーブラックなんだ…場合によっては労基案件…そもそもこのキヴォトスに労基があるのか…そこら辺はまだ調べてないんだよね…

「そっか…それは苦労するね…」

その後、お昼にまた来るよと告げてソラと別れた私はシャーレに来ていたリンと合流、シャーレの施設について案内を受けた。昨日はジーオスの襲来でそれどころじゃなかったから居住区と会議室とかオフィスとかしか行ってないからねぇ…

クラフトチェンバーはかなり使えそうだけど、トランステクター用の武装とか作れるかなぁ…う~ん、まぁ試してみるしかないかぁ…いざとなれば素粒子コントロール装置を併用してデカくすれば良いし。

 

 

 

 

 

その日の午前中の仕事を終わらせてエンジェル24で買い物をした私は宮子と合流した。

「師匠、一体どちらへ出掛けるのですか?弁当も6()()()

「ん?そりゃ子ウサギ公園」

そう答えると宮子の瞳孔がおもいっきり開いたのが見えた。予想はしてたけど。

「どう…して…?」

「どうしてって…宮子が暮らしてた場所を見てみたいしこの世界の貴女と友達に会って挨拶がしたいからね。貴女はどうする?無理に着いてこいとは言わないよ」

私とてそんな酷じゃない。来るか来ないか決めるのは他ならぬ宮子自身だ。

「行…きます…私も向き合わないといけませんから…」

「分かった。無理はしなくて良いからね。辛くなったら逃げても良いから」

 

 

 

 

 

と言うわけで子ウサギ公園の近くまでやって来たよ。宮子はマスク着用かつフード被って私の後ろを着いて歩いてる。

なんか近づくにつれて騒がしくなってる気がするんだよね…もしかしてドンパチしてる?

「相手はヴァルキューレ警察学校です」

「なるほどね…さしずめこの世界の貴女達を拘束して強制編入させるか務署にブチ込むってつもりなのかな?」

とりあえず責任者に話しかけて見るか…

「宮子、此処にいる警察の中で一番偉いのは?」

「彼女…尾刃カンナです」

宮子が指差した方向にはケモ耳を生やした娘の姿があった。それじゃちょっと声をかけてくるかな。

「そこのお姉さん、どうやらお困りのようだね?」

「今は戦闘中だ。部外者はさっさと出ていけ」

「まぁまぁ、堅い事は言わないで欲しいかな。私はこういう者だよ」

「シャーレ担当顧問 頼尽灯里…シャーレの先生だと!?」

着任してまだ1日しか経ってないし顔知らないのも当然だよねぇ…

「これは大変失礼いたしました。初めまして、今回の作戦において、現場の責任者を担当しています。ヴァルキューレ警察学校の公安局長のカンナです」

「うん、初めまして。状況はどんな感じ?」

「そうですね、見ての通りと言いますか…当初は数で制圧するつもりでした。

昨日のジーオス騒動があったからSRTも消耗している筈だと…しかし想定以上に火力はでたらめで…もう残りの人員も…」

なるほどね…しかしまぁやり方が強引だねぇ…

「実は私達、彼女達に用があって来たんだけどね?」

「用…ですか?」

「貴女達も仕事だから難しいのはわかっているけど、ちょっと彼女達とお話させてくれないかな?」

「し、承知しました…」

私の申し出を聞き入れてくれたのかカンナは対応中の娘達に作戦中断と一時撤退の指示を出してくれた。

「さてと、それじゃ行きますかね」

と私は宮子を連れて子ウサギ公園へ足を踏み入れた。

 

 

―side out―

 

 

警察からの武力介入が突然止んだ事をRABBIT小隊の面々は当然の事ながら不思議がっていた。

「侵入者の姿あり。1人は昨日の未知のゾイドになった奴だ」

遠隔カメラからの映像に移った人影…灯里と宮子の事についてサキはミヤコに報告する。

これが警察だったら応戦していた…しかし、今度の相手は2人だけであり、灯里は戦闘の意思はないと言わんばかりに白旗を振っているし、彼女の後ろを着いて歩く宮子はRABBIT小隊の面々にとっては助けてくれた恩人だ。

恩人に銃を向けるような恩知らずではない。

「どーする?」

モエはミヤコに指示を請う。

「彼女達がどう動くか様子を見ましょう」

とミヤコは告げた時、遠隔カメラの位置に気付いた灯里はカメラに視線を向けた。

「なっ!?気付かれただと…!?」

驚くサキに対し灯里は白旗を宮子に渡すと懐中電灯を手に取りそれを小刻みに電灯させる。

「モールス信号だねぇ。えっと…『此方に戦闘の意思、なし。対話求む』だって」

「対話ですか…」

「あっ、『食事も用意している』だって」

灯里はカメラに向けてコンビニ弁当が入った袋を掲げる。

「…此方RABBIT1、RABBIT4、帰投せよ」

『ら、RABBIT4、了解しました』

灯里の意思を受け取ったミヤコは待機していたミユに指示を出すのだった。

 

RABBIT小隊が拠点として使っているテントにてRABBIT小隊に向き合う形で灯里と宮子も座っていた。

「話が分かる子で良かったよ。私は頼尽灯里。昨日付けで連邦捜査部シャーレの担当顧問に就任した…まぁ早い話が先生ってところだね。宜しく、SRT学園1年生RABBIT小隊の霞沢ミユさん、風倉モエさん、空井サキさん、そして()()()()の月雪ミヤコさん」

RABBIT小隊の面々は()()()()の、と言う言い回しが引っ掛かっていた。

「ど、どうして私達の名前を…?」

ミユはおどおどしながら灯里に訊ねる。

「貴女達の噂はかねがね、まだ粗削りだけど見込みがあるってね」

そう答えると灯里はまずサキに視線を向ける。

「空井サキ…筆記試験はほぼ満点、演習における実技もほぼ問題無くて閉鎖前の学校でも校則違反ひとつ犯していない言ってしまえば間違いなく優等生。アドリブに弱い所があるからそこは要改善かな」

「なっ…アドリブが弱いは余計な―」

否定しようとするサキを尻目に灯里はモエに視線を向ける。

「風倉モエ…後方支援や補給任務などの事務を担当しているオペレーターで事務処理能力やハッキング能力にも優れていて尚且つ電子戦技能も有している万能っぷり。このキヴォトスのゾイドだと…ディメパルサーやディロフォスとの相性が良すぎて無双しそう」

「いや~それほどでも~」

「…但し破滅願望の節とトリガーハッピーの気質あり。貴女、SRTに志望して編入を拒んだた動機って…」

「そりゃ区画をひとつ丸ごと焼き尽くせるようなミサイルとか、戦車やゾイドの装甲をものともしない弾薬とか…!あんなに強力な火力を好きなだけ振り回せるのは、SRT特殊学園だけでしょ!」

涎まで垂らして熱弁しているモエに流石の灯里も頭を抱えていた。

「はい、次は…霞沢ミユ」

気を取り直して灯里が次にピックアップしたのはミユだ。

「は、はい…!か、霞沢ミユ、です…SRT特殊学園の1年生で…RABBIT小隊では…狙撃手(スナイパー)を担当しています…15歳で…誕生日は7月12日…しゅ、趣味は小石探し…です」

「んー自己紹介出来て偉いね」

と灯里はミユを褒める。

「さて、貴女は足音を立てずに移動する癖があるって聞いたよ。潜伏先を悟られにくいからスナイパーとしてうってつけだね」

「あ、あの…これからどうなるんでしょうか…?もしかして、恐ろしい拷問とか…!?」

「いや、しないからね!私にそんな趣味はないからね!」

「編入してもこんな影の薄い私になんて、誰も話しかけてくれないでしょうし…そんなことになるくらいなら、いっそのこと公園で野宿でもしてた方が…」

「と、とりあえず今は落ちつこう!ね!ね!後でこのババアが相談に乗るからさ!」

灯里の事情を知らないミヤコ、サキ、モエ、そして灯里のコートのポケットに本人にバレぬようこっそり仕込ませた盗聴機を通して様子を伺っていたカンナ達は何処がババアなんだと思わず心の中でツッコミを入れた。

「さてさて、最後に…月雪ミヤコ。小隊の隊長―」

「あの、まず質問良いですか?」

灯里がミヤコの人物評を言うよりも先にミヤコは発言した。

「うん、良いよ」

その灯里へまるでミヤコの行動を読んでいたかの様に落ち着いた様子で許可する。

()()()()の、とそう仰いましたよね?その意味を知りたいです」

「予想通りだね。貴女はマルチバースとかパラレルワールドという概念はご存知?」

灯里はミヤコに問うと同時にポケットの盗聴機を握り潰して破壊した。灯里は盗聴機が仕込まれた事など気付いていたし、今からする話を今はまだ部外者であるカンナ達には聞かれたくなかったからだ。

「世界が複数存在していて、中には似て非なる歴史を歩んだ世界もある、と言う概念ですか?」

「そうそう、こうなってしまったけどもしああしてれば別の結果になっていた、その結果を歩んだ世界もあるんじゃないかっていうね。例えば私ではなく他の人物がシャーレの先生だった世界だったり先生着任時にジーオスが現れなかった世界とか」

「そんな世界があり得るのか?」

とサキは灯里の話を疑う。

「その答えなら彼女に聞けば良いよ。何せ彼女は―」

灯里に促された宮子は被っていたフードを捲り、マスクを外した。宮子の顔にRABBIT小隊の面々は驚きのあまり目を見開く。

「私…?」

「そう、彼女はシャーレ先生が私じゃない上にシャーレの先生着任時にジーオスが現れなかった世界の月雪ミヤコだからね」

宮子をRABBIT小隊の面々に紹介する灯里。一方の宮子は懐かしさすら感じるRABBIT小隊の面々の顔を見て様々な感情が込み上げていた。

嬉しさ…そして悲しさと後悔、罪悪感。 

「師匠、私…やっぱり…」

彼女達と向き合うのがまだ怖い、辛い、向き合わなければならないのに…宮子は今すぐ逃げ出したかった。

「うん、わかった。後は私が話をするから良いよ」

そして灯里も無理強いする気はないからか引き留めたりはせず、宮子は立ち上がると一度頭を下げてからテントを出て行った。

「何だったんだ…?」

「わっかんない」

「でも、何故か辛そう…」

各々がそう言う中、ミヤコは灯里に訊ねる。

「彼女は昨日、見たことないゾイドに姿を変えました…彼女に…別の世界の()に一体何があったんですか!?」

息を荒くして灯里に訊ねるミヤコ。

「…私も全てを知っている訳ではない。だけど貴女達が知るには酷な話になる…それでも知る覚悟があるのなら…」

灯里の言葉にRABBIT小隊の面々は顔を見合わせた後、灯里に向かって首を縦に振る。

RABBIT小隊の面々の信頼関係を築き切れていれるとは言えない。それでも恩人の事を知りたい、そして恩を返したいという思いは同じだ。

「…わかった。じゃあ話すよ」

こうして灯里は自分が知る限りの宮子の事、そもそも自分達が何者なのかを彼女達に語り出した。

 

 

 

 

一方、宮子はマスクを着用し、フードを被って街中を歩いていた。

この世界でもドンパチによる器物損壊は日常茶飯事とは言えジーオスがもたらした被害はその比ではなかった…初の多数のジーオスによる怪獣災害だったのだから仕方ないだろう。

街中では建機に混じってカブターやクワーガ、スコーピアが復旧作業を行っている。

そして街頭モニターにはジーオスと戦うスーパーコンボイと自分(ジェノブレイカー)の姿が映し出されていた。

今のところ称賛の声の方が大きいが、もしこの地で暴走して暴れ回ってしまったら…その事を考えると宮子は自分自身の存在が恐ろしく思ってしまった。

 

 

 

 

 

一方、DU市街地の地中深くにて…

「ワッキャァ…ワッキャァ…キシャァァ…」

一体のジーオスが身を潜めていた。蜘蛛の様な8本の脚と胴体以上に太い尻尾、首元から生えたクワガタムシの顎の様な突起。

休眠状態だったジーオスパイダー系列の上位個体…ジーオスパイダーアラクネ…その目覚めの時は刻一刻と迫っている事を誰も知る余地はなかった…

 

 

 

 

To be continue…

 

 

 

 

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