ティガダーク~やはり俺は光の巨人になれない~ 作:大枝豆もやし
現に主人公の世界にはGUTSがない上にウルトラマンも来なかったのですから。
俺はあまり環境活動というのに良い印象を抱いてない。
おそらく前世の影響だろう。
シーシェパードやストップオイルとかの環境テロリストの印象が強くて環境活動そのものを悪者扱いしてネットの掲示板とかで叩いていた。
頭が冷えた今世では別に環境活動家そのものを悪くいうつもりはないが、やはり一度受けた印象というはなかなか消えない。
第一、大いなる自然が正しくて、人間はソレを破壊するだけの存在だって考えるのが気に食わない。
かつては自然が征服しコントロールする対象であった。
自然は人間社会なんかより厳しく残酷だ。
かつての人類がどれだけ自然によって蹂躙されてきたか。
自然の象徴である緑は慈しみ深いもの?
バカ言うな、アイツ等こそ残酷で自己中な存在だ。
例えば豆。体内に飼ってる根粒菌が増え過ぎたら栄養断って容赦なく殺すんだぞ。
あとアレロパシー。自分が繫栄する為に他の植物を殺したり、栄養を奪うのは日常茶飯事だ。
こいつらのどこが優しいんだ。
自然を破壊するのは人間だけ?
そんなわけあるか。ビーバーとか木を切って巣を作るじゃねえか。
あと山羊とか。アイツらの食事は傍から見たら森林伐採だぞ。
とまあ、決して自然とは優しいものではない。
どの生物も自分や自分の種が繁栄する為に好き勝手やっている。
その結果食物連鎖とかが出来ているだけで、それを形成している生物自体はソレを作ろうとは考えているわけがない。
確かに食物連鎖が出来る事でその自然のバランスが出来るが、それはあくまで偶然の産物だ。
ソレを美しいだの繋がってるだの言ってるのは、何も知らない人間の勝手な感想だろう。
動物だって出来るなら人間みたいに自然をある程度コントロールしたいと思うに違いない。
雨風凌げる家に、ある程度の病気なら治せる薬、温かいご飯に温かい寝床。
もし仮に人間以外の動物が人間みたいに科学の力を使えるなら同じことをしているだろう。
いや、もしかしたら人間以上に残酷な事をするかもしれない。
で、何が言いたいかというと…。
「人間に限らず生物ってのは自分が生きる為に他の生物を殺し、環境を破壊して生きていくものだよな」
地球に寄生するのは何も人間だけじゃない。
全ての生物が地球に寄生し、地球が命の星である限りこの寄生生物が滅ぶことはない。
最近、北極の気温が上昇しているらしい。
世間は地球温暖化が原因だと言っている。
俺もそう思っていたのだが、ネットで気になる説があった。
あまりにも局部的に水温が上昇していることから作為的なものでは無いかと言っているのだ。
勿論、そんなこと出来る筈がないとマトモな大人は都市伝説扱いして相手にしてないのだが、俺には心当たりがある。
そんなマネが出来る奴を、そんなマネをする奴を。
ソイツは本来南極で活動していたが、原作と違う出来事がある以上どうでもいい。
で、念のため変身して北極の海に行くと、想像通りの相手がいた。
レイキュバス。
ウルトラマンダイナに登場する宇宙海獣。
エビとカニを合体させ、貝殻のように背中の広がった甲羅が特徴的な怪獣で、劇中で初めてダイナを追い詰めた強豪怪獣だ。
続編とはいえ次作であるダイナの怪獣がティガの世界にいるとは予想外だった。
けどいるならいるで相手をしなくてはならない。
地球をこのまま水だけの星にされて堪るか。
「デュア!」
先ずはレイキュバスを海から引き上げる。
相手は甲殻類型の宇宙海獣。
水棲生物のコイツにとって海の中はテリトリーだ。
わざわざ相手にとって有利な場で戦う必要なんてない。
てかコイツ以外と軽いな。
設定だと重量級だけど、劇中ではダイナも簡単に海から引き上げてたし。
「グピィ!?」
俺の体重をかけ、思いっきり北極の氷塊に叩きつける。
だが大したダメージは与えられていない。
やはり甲殻が固いせいだろう。
まあいい、とりあえず海から引き離す事には成功した。
ここからは俺の一人舞台だ。
北極の氷の上。
ブリザードが吹き荒れる中、二体の巨大生物が対峙していた。
ティガダークとレイキュバス。
二体は相対するとほぼ同時に動き出す。
レイキュバスの火球弾。
口から連射されるソレをティガダークは跳んで避け、レイキュバスの背後に着地。回避と同時に後ろを取った。
振り向きながら右手の巨大な鋏を振るおうとするレイキュバス。
ティガダークはソレが勢いをつける前に抑え、両手で抱えて関節技を極めた。
本来、関節技は人間相手を想定している技。よって完全には拘束出来ず、関節に与えたダメージも本来と比べて十分ではない。
だが、動きを制限する事には成功した。
投げ技へと移行して近くの氷塊に叩きつけ、関節に更なるダメージを与える。
続けて寝技に移行。十字固めで外しにかかった。
先ずは邪魔な大鋏を使えなくする。
関節技、投げ技、そして寝技。
続けてダメージを与える事で封じようとしている。
だが、そう簡単にはいかなかった。
「デュアッ!?」
突然、鋏から手を離すティガダーク。
鋏から湯気のようなものが上がっている。
甲殻の温度を急上昇させてティガダークを焼こうとしたのだ。
咄嗟に離したから大したダメージを受けなかったが、若干火傷のような傷を負ったティガダーク。
彼は立ち上がり様に繰り出された火球を弾き飛ばしながら内心少しの焦りを見せる。
レイキュバスの武器は大まかに4つ。
大気圏外の敵も正確に撃ち落とせる正確無比な火球、ウルトラマンを一瞬で凍らせる絶対零度の冷凍ガス、そして巨大かつ怪力を誇る右手の大鋏と、頑強な甲殻だ。
ティガダークは先ず大鋏と甲殻を何とかしようとした。
エビやカニを食べる時、まず殻をむくのと同じように。
火球と冷凍ガスは口からしか出せない。
なら口を避けつつ鋏を無力化することで安全圏を確保。
後は正面を向かないように立ち回りながら戦うつもりだった。
だが、その目論見を原作にはない攻撃手段によって潰された。
いや、原作でも鱗片はあった。
南極の水温を上げたという描写。
アレで炎を吐くだけではなく、体温も上げられると推測は出来た。
「(迂闊だったな…あ、やべ)」
自身の軽率さを反省する圭吾。
瞬間、レイキュバスの目が赤から青へと変わる。
ソレに気づいたティガダークも通常体から敏捷体に変化した。
冷凍ガスを避けるティガダーク。
レイキュバスの口から吐き出される絶対零度の冷凍ガスを跳んで回避。
背後に着地した途端、レイキュバスが振り返りながら冷凍ガスを浴びせようとする。
横に転がってまた回避するティガダーク。
追撃を行おうとレイキュバスが動き出すが、ティガダークの方が早かった。
「ディア!」
ティガダークが力をチャージし、光弾を放つ。
ランバルト光弾。
スカイタイプの必殺技であるソレは、高い命中性能と速度を誇る。
矢の如く放たれたランバルト光弾がレイキュバスの大鋏に命中。
散々ダメージを受けた箇所を貫通。
亀裂を走らせながら貫き、蓄積した疲労を爆発させながら右腕を落とした。
「ピギャアああああ!!?
悲鳴をあげるレイキュバス。
怒りを示すかのように目を青から赤に変え、火球を放つ構えに入る。
合わせるかのようにティガダークも敏捷体から剛力体へと姿を変えた。
撃ち出される火球。
怒りを表すかのように特大のを。
「デュア!?」
特大火球を受け止めるティガダーク。
回転して威力を受け流し、相手に返しながら。
自身のエネルギーを変換し、レイキュバスに投げ返した。
デラシウム光流。
パワータイプの必殺技であるソレには、相手の光弾系攻撃を受け止めて変換して投げ返すという派生形が存在する。
劇中でもガゾートⅡを倒した技である。
跳ね返され増幅されたデラシウム光流がレイキュバスの全身を焼く。
主に頭部を損傷し、顎が動かなくなった。
これでもう冷凍ガスも火球も吐けない。
安心して解体作業が出来る。
『やめて! レイキュバスを虐めないで!』
瞬間、ティガダークの脳内に何者かが語り掛けた。
ダイナの敗因はレイキュバスが強かっただけではなく、南極の氷を解かし、炎を出すレイキュバスが氷系の技を使うわけがないという先入観もあったと思います。
もし知っていたら警戒して防いだり避けたり出来たのではないでしょうか。
やっぱ手の内知ってるのはアドバンテージデカイですね。原作知識サイコー!
後はソレを元に行動できる能力があれば最高です。
他のウルトラマンとの絡み外伝とかでいる?
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いる
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いらない
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ご自由に