ティガダーク~やはり俺は光の巨人になれない~ 作:大枝豆もやし
アカン、主人公の自分語りだけで他のキャラとの絡みがない。
本編終わらせたら他のウルトラマンの世界に行かせようかな。
ただ、主人公の性格からして十中八九他のウルトラマンと喧嘩します。
考えや価値観の違い、あと性格のせいでウルトラマンをアンチします。
闇の巨人ということで面倒なことになります。
ソレでもいいでしょうか?
俺はいただきますという言葉が嫌いだ。
人間に限らず、生物は生きていく以上他の動物を殺さなくてはいけない。
肉食動物は勿論、草食動物も草木を殺しているし、植物だって栄養を他の植物から奪ったり、毒を出して他の植物を殺すこともある。
だから人間は頂いた命に感謝していただきますという慰みの言葉を呟く。
けどそのいただきますは誰に対しての言葉だ?
命を奪う行為は悪だ。
けど、ソレを行わなければ生きていけない。
だから仕方の無い事。せめて頂いた命を弔い、次の命につなげよう。
なら、強盗にモノ奪われて殺されても感謝しながら謝ったら許すのか。
奪ったモノを次に繋げて別の人や動植物の手助けに成れたら満足するのか。
そんなわけがない。
感謝されてもふざけるなと、謝るぐらいなら最初からするなと怒るに決まっている。
自分の物が奪われて共有されたら、ソイツも纏めて呪い殺したいと思うに決まっている。
いただきますなんて言葉で自分の今までを奪われて堪るかと。
だから、いただきますという言葉は命を頂く言葉ではなく、命を頂く自分に対していっているものだ。
ソレで良いとは思う。
罪悪感が紛れ、何かを殺しているという事実から目を背けるのも。
俺は現実逃避や嘘を必ずしも悪というつもりはない。
どの道そうしなくては生きてけないなら仕方ない。
けど、俺はやらない。
ウルトラマンとかで怪獣との共存は大きな問題だ。
特に平成や令和ではそういった話があり、コスモスに至っては怪獣保護団体に焦点があてられる。
別にそのことが悪いとは言わない。
もしかしたら人間にとって害になると思われるような怪獣でも殺し過ぎれば痛いしっぺ返しが来るという展開も十分考えられる。
けど、俺はやらない。
怪獣を倒す事を躊躇わない。
敵を殺す事を罪だとは思わない。
甚振り嬲る事だってやってやる。
俺にこの力を託したんだ。
文句を言われる筋合いはない。
言っても聞かないけど。
『レイキュバスをそっとして!その子のお腹には子供がいるの!』
海から突然クラゲとイカを合わさったような巨大生物が飛び出してきた。
確かアレはスヒューム。
ウルトラマンダイナでレイキュバスと共に登場した宇宙人だ。
劇中では海底基地アイスキャッスルを壊滅させた後、移動基地クラーコフを水没させ、基地のコンピューターをハッキング。
誘導電波を出して宇宙にある人工太陽試験を南極に誘導して氷を溶かし、地球を水の星にしようと企んでいた。
更に、対ダイナ用に怪獣レイキュバスを、対スーパーGUTSように遺伝子改造戦闘員ディゴンを使役してけしかけるなどの綿密な準備をしていた。
性格はかなり傲慢で人間を見下し、人類の宇宙進出をよく思っておらず、想像していたよりも下等な生き物とか言っていた。
ならコイツの狙いも同じか? いや、全てが原作通りとは限らない。
ソレにコイツはレイキュバスの腹に子供がいると言っていた。
どういうことだ? レイキュバスはディゴン同様に遺伝子操作で出来た怪獣であり兵器だと思っていたのだが違うのか?
『どういうことだ?』
一応質問はする。
そろそろ時間がやばくてカラータイマーが鳴ってるが、誤チェストはマズい。
話せるなら先ずは話し合いだ。
隙を突かれないように警戒しつつ、何時でも攻撃出来るようにして。
『私たちは悪い宇宙生命体に母星を破壊されてこの地球に来たの!だからここで生きるしかないの!』
『なるほど。ソレで生きやすくするために環境を変えてるのか。その場合この星の生物たちへの補填や共存策は考えているのか?』
『え?なにそれ? 何でそんなことしなくちゃいけないの?』
ハイ、
要は侵略性外来種って事じゃねえか!
しかも環境を変えて元の生物を絶滅させるとか、やってること普通の外来種よりえぐいぞ!
ということで俺は予めこっそりチャージしたビームをレイキュバスに食らわせた。
一番の脅威はコイツだからな。
『な…なんてことしてるの!?私たちは難民なのよ!星を侵略されたのよ!ウルトラマンなら助けようとは思わないの!?』
触手を伸ばしてくるスヒューム。
俺は両腕に黒と紫の光を纏った手刀でソレを切り裂いて防御した。
『貴方は何も分かってない!その子はただ生きたいだけなのに!故郷を壊された可哀そうな子なのに!なのに殺すなんて酷すぎる! 殺すことだけがウルトラマンだっていうの!? 怪獣をデータでしか見ないでちゃんと声を聴いて!』
煩い奴だ。
第一、お前らの態度が気に入らない。
やっていることはお前らの星を破壊した宇宙生物とやらと同じだろ。
自分は故郷を奪われたから、可哀そうだから何をしてもいいと思っているのか?
お前ら俺達を尊重しないなら俺もお前らを尊重しない。そんな奴と話し合いしたとしても無駄だ。
『人間に不都合だからって殺すの!?一方的に!?ソレがウルトラマンの正義だって言うの!? 私たちの事情は一切無視するの!?そんなのソッチが悪者じゃない!』
お前らの事情なんて知るか。
事情があるからって許されると思うなよ。
こっちの事情は無視する癖に被害者ぶるな。
第一、悪かどうかなんて視点の違いだろ。
お前らの一方的な事情で判断されて堪るか。
『知るか。第一俺はウルトラマンじゃない。闇の巨人だ』
『………え?』
俺がウルトラマンではないから無駄だと気付いたのかスヒュームは少しの間だけ黙った。
『………やっぱりこの星は殺すことしか能のない下等生物しかいないようね』
『自己紹介か?侵略と奪うことしか頭にない、何も為せない盗賊種族が』
本当に人間が下等生物だと判断するなら眼中にすら入れない。
要は自分たちに無いものを地球人が持ってるから、自分の力じゃ再現出来ないから取ろうとするんだろ。
見下しておいて人間のものを必要とする様が本当に滑稽だ。
『ここで死ね侵略性外来種共が』
逃げようとしたスヒューム目掛け、レイキュバスを投げつける。
立ち上がろうとするが、お互いの動きが邪魔しあって立ち上がれない二体。
その間にエネルギーを溜める動作を行い、必殺技の構えに入る。
ゼペリオン光線。
俺が放ったソレはようやく立ち上がった二体に命中。
二体ともまとめて爆散させた。
「………」
特に見られてる様子もないので、その場から光になって帰国。
文字通り光の速さで部屋に戻り、宿題に取り掛かった。
「またもやひねくれた回答を出してくれたな、
宿題を提出した翌日、またもや冨岡先生が訪問してきた。
「自然を大事にしようという内容だったがソレに真っ向から反対するとはな。流石は前の学校に喧嘩を売った男だ」
「傷心して引きこもり中の生徒にそんなこと言います?」
「よく言うよ。俺はとっくに気づいてるぞ。まあ学校に報告する気はないが」
そうですか。
「だがお前の言う事は一理ある。昔は自然とは開拓…いや、征服するべき対象だった。じゃないと国民は飢え、獣に狩られ、病気で倒れてしまう。けどソレは昔の話だ。今は開拓しすぎて守るべき対象になっている」
「ソレは人間のためですか?」
「そうだ。お前の言う通り科学とは自然の摂理を人間が使えるようにした真似事だ。自然をある程度コントロール出来たとしても広義的に見れば自然の範疇。だから自然を傷つけ過ぎればそのしっぺ返しが何倍にも人類に返って来る」
「じゃあ宇宙にでも逃げましょうかね」
「無駄だ。たとえ宇宙に行けるようになっても今度は宇宙の自然と付き合う事になる。現に今ではスペースデブリが問題視されているからな」
何処に行っても逃げ場ねえな人類。
「要は時代に合わせて自然と上手く付き合うべきということだ。人間自身の為にな」
「結局自分の為って事ですか」
「共存共生というのはそういうものだ。お前がマメ科と根粒菌の話をした通り、人類と家畜やペットも一種の共存だ。一部の過激派は否定するけど」
家畜を共生って言うには無理ないか?
奴隷よりもひどい立場なんだぞ?
「だが家畜になる事で繁栄しているのは確かだ。肉になるまでは人間に保護してもらえるし、美味い餌とそれなりの寝床、病気になれば治療も受けられる。野生ではありえない待遇だ」
言われたらそうだな。
「人間ファーストかって保護活動家に怒られそうだが、それはそれで悪くないと俺は思う。俺らは人間なんだ。なら自分たちに有利なようにしようとするのは当然の事だ」
「傲慢な考えですね」
「そういうものだ、人間…いや、生き物なんて。お前も他の動物が自分以外を優先すると思うか?」
「しませんね」
俺は即答した。
「だろ? だから保護活動は出来る範囲で、自分の為にだと思ってやればいいんだよ。身分不相応なことしたり、下手に大きな理想抱くことはない。むしろバカな奴がそういうのに手を出される方が迷惑だ」
先生はそう言って立ち上がる。
「あ、そうそう。ひねくれてる奴の中には理想が高かったり夢見がちな奴もいるんだが…お前はどうなんだ?」
は?ソレどういう意味だ。
「いや、思っただけだ。邪魔したな」
先生はそう言って帰っていった。
スヒュームの言っていたことが嘘かどうかは皆さんの判断に任せます。
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