ティガダーク~やはり俺は光の巨人になれない~ 作:大枝豆もやし
今回は久々に闇の巨人っぽいことしましょうね~。
鹿島灘に巨大生物………いや、ロボットが現れた。
複合怪獣リガトロン。
宇宙ステーションが謎の発光体と融合した事で誕生した怪獣。
狙いは電力。
エネルギーを求めて地球に舞い降りて来たのだ。
人間側は戦おうとしない。
避難や閉鎖、情報の発信などは積極的に行ったが、巨大生物に立ち向かう事は無かった。
何故なら、日本には守護神がいるから。
「ッ!?」
リガトロンの眼前に光が現れた。
黒と紫の光による嵐。
光は人型となり実体を帯びて姿を顕す。
黒といぶし銀のボディに、紫色の目と胸の水晶体。
ティガダーク。日本を活動元にする巨人が、巨大生物を倒すべく現れた。
「デュア!」
掛け声とともにティガダークが飛び出す。
先ずは体重と助走を付けたタックル。
ソレを受けたリガトロンは一瞬怯むがソレだけ。
すぐさま両手の鎌で斬りかかる。
バックステップで避けるティガダーク。
追撃として目から放たれた電撃をシールドで防御。
足の止まったティガダークに両手の鎌の先から光線を放つが、ソレも跳んで回避。
同時、敵の左側に回りむティガダーク。ここから彼の攻撃が始まる。
「デュアッフ!」
ティガダークの攻撃。
首筋に左手刀を、膝裏に左回し蹴りを叩き込む。
ダメージを無視して振り返りながら右腕の鎌を振りろうとするリガトロン。
しかしティガダークはその腕を肘で抑え、続いて抱きかかえるかのように後頭部へ両手を回す。
ムエタイの顔面飛び膝蹴り、着地して顎に頭突き、脇腹に右フック、下腹部に左アッパー、溝尾に右正拳突きを食らわせた。
全てが人間の急所。相手が人間…いや生物ならこれで堪えていたであろう。
「(クソ、やっぱ固い!弱点が人間と違うから全然通じねえ!)」
リガトロンは倒れない。
相手は機械。ダメージを受けても怯むことなく動く。
再び両手の鎌を振りかざし、蟷螂のように捕えようとした。
だが、ティガダークはソレを読んでいた。
「デュアッ!」
ティガダークの巴投げ。
体重をかけてティガダークにベアハッグしようとするが、その力を逆に利用して投げ飛ばした。
仰向けになって地面に倒れるリガトロン。
ソレほどダメージは無いが問題ない。
目的は背中のブースターを封じつつ安全圏から攻撃する事。
これで心置きなく腕をぶち折れる。
ティガダークはリガトロンの腕に絡みつき、十字固めを繰り出した。
関節技を極めながら剛力体にタイプチェンジ。
力ずくでリガトロンの関節を破壊しにいく。
メキメキと悲鳴を上げるリガトロンの右腕。
ティガダークの技が効いている。
原作ではデラシウム光流も効かなかったリガトロンを相手に。
このリガトロンの強度は本来と比べて大分落ちている。
原作のティガでは木星探査船ジュピター3号に未知の発光体に乗組員ごと同化されて怪獣化したものだった。
怪獣と化した後はエネルギーを求めて高純度エネルギー備蓄基地を中心に狙った。
しかしこの世界には木星まで行くような技術など存在しない。
使われているのは普通の宇宙船。エネルギー源も電力やガソリン。よって原作程のパワーも強度もない。
このリガトロンは決して劇中で言われたような難攻不落の要塞などではないのだ。
思いがけないチャンス。
こういう面に関しては、世界はティガダークに味方してくれた。
一人で戦えるという点に関しては。
背中のブースターを無理やり噴かせるリガトロン。
ティガダークを振り払う事には失敗したが、おかげで立ち上がる事には成功した。
だが、その状態になってもティガダークは十字固めを止めない。
むしろ立ったことで関節に体重が集中し、よりダメージを受ける事になった。
可動部が無理やり引き延ばされてショートしながら内部が露出する。
更にブースターを噴かして回転するリガトロン。
しかしそれでも振り払えない。
むしろ更に関節に負担をかける結果に終わった。
「デュアァァァ!!?」
遂に振り払われた。
目から電撃を放ってティガダークを怯ませる。
そしブースターで付けた威力で吹っ飛ばした。
だがそれだけ。大したダメージは受けていない。
空中でティガダークは追撃から逃れるために次の手に移る。
空中でタイプチェンジ。
敏捷体となって二段ジャンプして敵の追撃を回避。
リガトロンの放った光線を飛び越えながら、ティガダークは光弾を連射した。
ヒットアンドアウェイ。
敵に捉えられないようにフットワークで攪乱しながらジャブのように光弾を放つ。
狙いは散々痛め付けた間接と装甲が薄い部分。
一つを狙撃しすぎるとそこを守られるため、適度に他も狙う。
これで相手が生物、特に短気な奴なら痺れを切らすのだが…。
「(ッチ、乗ってこないか)」
相手は機械。
いくら挑発しても乗る事は無い。
だがソレで良い。目的はもう達している。
ティガダークがエネルギーを溜め、光弾を放つ。
ランバルト光弾。
ソレは散々痛め付けた箇所を狙い撃つかのように命中。
突き刺さった箇所の内部から爆破して右腕を落とした。
これで片腕を封じた。後はトドメを刺すだけだ。
「デュア!」
安全圏に飛び込むティガダーク。
たどり着くと同時に通常体へ戻り、破損個所に光を纏った貫手を突っ込んだ。
内部からエネルギーを吸い取るつもりだ。
原作の再現ではない。
劇中ではガトロン内部の乗組員たちの意識が覚醒し、内部からエネルギーとコントロールを奪えた事で倒せた。
人としての誇りと尊厳が怪獣に勝利したのだ。
しかしティガダークは………鞠川圭吾は、そんな奇跡など信じない。
原作はあくまで物語。現実はそんなキレイにいくものではない。
人間の力など怪獣の前では無力。虫ケラのように容易く踏み潰される。
誇りも尊厳も同様。そんなものでハッピーエンドになるなら、誰も不幸にならない。
リガトロンの内部には人がいる。
しかし既に怪獣と融合してしまった以上、助ける事は出来ない。
腹の中で消化したものを元に戻す事が出来ないように、もう救助は不可能だ。
彼は容赦なくトドメを刺す。
元人間とはいえ今はもう怪獣。躊躇する必要はない。
この冷酷さこそ彼の弱さであり、そして強みである。
「デュア!」
ゼペリオン光線。
エネルギーを吸収しきった後、損傷部目掛けて放つ。
相手は動かないので回避されることなく命中。
派手に爆発した。
「………」
ティガダークが飛び立つ。
背後で乗組員の家族らしき者たちが睨むのを無視して。
「(相手が元人間とはいえ、ビックリするほど罪悪感無いな)」
どうやら俺は、思った以上にサイコパスで冷酷な男のようだ。
エボリュウ。
劇中では相手が人間だから躊躇していたが、俺は違う。
原作知識を元に完封してトドメを刺した。
後に知ったが、この世界では俺が見捨てた外国が怪獣に対抗するために怪獣の細胞を無理やり植え付けて誕生したらしい。
つまりこいつも被害者だ。だというのに俺は躊躇なく殺せた。
メタモルガ。
邪魔な機動力を奪う為に足を破壊した後に倒した。
コイツもエボリュウ同様の被害者だが同情してるとこちがやられる。
いつも通りに完封した後にトドメを刺した。
キングモーラット。
普通に殺した。
原作では生かしたがこっちの世界だと実験動物として利用されるのが目に見えている。
あっちの世界は優しいがこっちの世界は違うのだ。だから殺した。
最初は戦うつもりなんて無かった。
けど、あまりにも被害がデカいから渋々戦った。
前回みたいに核兵器なんて使われたらこっちまで被害が及ぶ。
俺は闇を、自分の悪性を利用している。
ならこうなるのも織り込み済みだろ。
敵に同情はしない。
事情があろうが無視する。
俺はそんな冷酷な奴だ。
戦いを楽しませてもらう。
相手を潰すのが楽しい。
俺はそんな狂暴な奴だ。
俺はウルトラマンではない。
光では無く闇に選ばれ、闇の力を使っている。
だから俺はその強みを活かさせてもらう。
これからもそうするつもりだ。
「………この調子で残りの敵に勝てるのか?」
窓を開ける。
空は相変わらず曇り空だった。
最初から言いましたが主人公は冷酷です。
だから相手が元人間だろうが被害者だろうが必要なら殺します。
しかもそのことに罪悪感を覚えません。
正確に言えば開き直って罪の意識を消します。
トロッコ問題で例えると、好きな方を助けるためにレバーを引いて他人を殺せる人間です。その上でトロッコが暴走したのが悪くて俺は悪くないと言える人間です。
それが彼の弱さであり、強さでもあります。
もし彼が本物のウルトラマンならフルムーンレクトやコズミューム光線やザナディウム光線みたいな技を使えそうですが、闇の巨人ですからね。
他のウルトラマンとの絡み外伝とかでいる?
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いる
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いらない
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ご自由に