ティガダーク~やはり俺は光の巨人になれない~   作:大枝豆もやし

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トリニティの姿はエタニティトリガーをモデルにしてます。
だからティガダークのエタニティverと思って下さい。


キングオブモンス

 

 暗雲が覆い尽くす大空。

 その中で金色の光がぶつかり合っていた。

 ティガダークトリニティとキングオブモンス。

 闇から生み出された二体の最強超古代怪獣が各々のバリアを纏って突っ込んでいく。

 

 突き飛ばされて墜落するキングオブモンス。

 背中の骨翼、ボーンウイング。そこから形成される強力なバリア、ボーンシールド。

 ティガダークトリニティによって破られ、その姿を顕しながら堕ちていった。

 

 追いかけるティガダーク。

 暗雲を抜けて下の景色が彼の目に映る。

 破壊され尽くし、ゴーストタウンと化した町。

 そのことに何か思うところはあるが、今は戦闘中。

 意識をすぐさま敵に戻す。

 

 キングオブモンスが光線を放つ。

 口から吐く強力な超高熱光線、クレメイトビーム。

 ティガダークはソレを前方に発生させたシールドで防御。

 同時にシールドを回転させる事でエネルギーとして取り込み、ビームに変換。

 色を付けてキングオブモンスに返した。

 

 キングオブモンスもソレを回避。

 流れ弾がゴーストタウンに命中して大爆発を起こす。

 だがティガダークは気にしない。

 既に滅んだ街なのだから。

 

 地面に降り立つ両者。

 向き合って両者共に分身を生み出した。

 ティガダークは剛力体と敏捷体の分身を、キングオブモンスは背中と腹部から分身を生み出した。

 

 腹部からは巨大顎海獣スキューラ。

 鰐や魚や鯨が合わさったかのような怪獣。

 自身の腹まで開く巨大な顎が特徴的な怪獣である。

 

 背中からは骨翼超獣バジリス

 蟷螂と蜂が合わさったかのような怪獣。

 超高速で飛びながら両手の大鎌で斬りかかる。

 

 三人と三体の怪獣がぶつかり合う。

 キングオブモンスはトリニティが、スキューラは剛力体が、バジリスは敏捷体が。

 スキューラは海に向かい、バジリスは空に飛び、キングオブモンスはその場で近接戦を繰り広げる。

 

 シャークファング—――弾く。

 キングオブモンスの腹部の鋭い牙が伸びてティガダークを拘束しようとする。

 ティガダークはその場で回転しながらエネルギーを放射して牙をコマのように弾き飛ばした。

 

 ボーンシールド—――防ぐ。

 キングオブモンスの背中の骨翼から発生した巨力なバリアを斬撃に応用。

 ティガダークもバリアを形成してソレを中和。同時、ローキックをぶちかました。

 

 アームパワー—――流す。

 金色の外殻に覆われたキングオブモンスの両腕から繰り出される打撃。

 剛力体以上の耐久力を備えて受け流し、その勢いを利用して投げ飛ばした。

 

 ボーンテール—――避ける。

 金色の外殻に覆われたキングオブモンスの尻尾による下段攻撃。

 ティガダークはソレを跳んで避け、跳び膝蹴りを敵の顔面にぶちかました。

 

 蒼白い大電撃—――耐える。

 キングオブモンスの全身から放たれる青白い電撃。

 ソレに耐えたティガダークは撃ち終わりに拳のラッシュを繰り出した。

 

 クレメイトビーム—――迎え撃つ。

 キングオブモンスの口から吐き出される破壊光線。

 撃ち出される前に顎へ撃ち上げるようにアッパーをぶちかました。

 

「ディア!」

 

 受けたダメージが蓄積して怯むキングオブモンス。

 その隙にティガダークが猛攻を仕掛ける。

 後頭部に腕を回し、ムエタイの連続膝蹴りをぶちかます。

 時折頭突きを織り交ぜてクレメイトビームを撃つタイミングを潰しながら。

 

「デュア!」

 

 キングオブモンスを投げ飛ばす。

 いつもの柔術や古武道などの技を使わず、力ずくで。

 ソレだけでも8万2,000tのキングオブモンスを軽々と投げ飛ばした。

 

「デュア!」

 

 ティガダークがスペシウム光線を放つ。

 溜め無しの黒と金の光線。

 だというのにその威力は万全にチャージしたゼペリオン光線以上の威力を発揮。

 トリニティタイプになる事で通常体より強力になった光線は一撃でキングオブモンスを爆散させた。

 

 闇に還っていくキングオブモンス。

 その力をティガダークは吸収して自身のモノに変換した。

 

 

 所変わって暗雲の中。

 敏捷体とバジリスが空中チェイスを繰り広げていた。

 口から吐く光弾、バルバリボールでティガダークを撃墜しようとする。

 ソレを避けながら光弾で牽制しつつ、ティガダークが加速して急接近した。

 

 すれ違いざまに斬撃。

 バジリスが両手の鎌であるシザーアームで斬りかかる。

 対するティガダークもオーバーヘッドキックを繰り出した。

 カウンター。

 右脚を突き出しただけの、威力のない蹴り。

 だが、バジリスの加速した勢いとティガダークの加速した勢いが乗った蹴りだった。

 

 墜落するバジリス。

 ティガダークのカウンターキックがバジリスの左翼を破壊したのだ。

 

 堕ちていくバジリスにトドメをさすティガダーク。

 ランバルト光弾。

 放たれた必殺技がバジリスにクリーンヒット。

 一撃でバジリスを爆発四散させた。

 

 

 また所変わって海の中。

 剛力体とスキューラが水中で格闘戦を繰り広げていた。

 体当たりや尾鰭による打撃、自身の腹まで開く巨大な顎で噛みついてくる。

 ティガダークは攻撃を受け流しつつ、噛みつきを避けて反撃をぶちかました。

 

 大顎を大きく開く。

 遂にその大顎がティガダークを捕らえ、噛みつくことに成功した。

 対するティガダークはスキューラの喉奥に蹴りをぶち込む。

 急所攻撃。

 溜らず吐き出すスキューラ。

 体表は頑丈でも流石に体内はそうでもなかったようだ。

 

 えづくスキューラ。

 左足を突っ込んだ瞬間、喉奥で光弾をぶちかましたせいだ。

 

 苦しむスキューラにトドメをさすティガダーク。

 デラシウム光流。

 スキューラの口内に放たれたソレは体内で爆発。

 一撃でスキューラを爆発四散させた。

 

 

 各々が相手していた怪獣を撃破した分身たち。

 役目を終えた分身たちは闇に還って本体に戻っていく。

 倒した怪獣の闇を回収し、本体に届けながら。

 

「・・・」

 

 全ての怪獣を撃破した。

 ソレを証明するかのように、空を覆う暗雲が一部晴れる。

 そう、一部だけだ。

 

 ティガダークは捉えていた。

 暗雲がまだ掛かっている空の下。

 日本から遠く離れた国から感じる気配。

 自身が超古代怪獣であることを知ってから、新たに会得した感知能力だ。

 

 まだゾイガ―らしき怪獣が存在している。

 だが、もうティガダークに戦える程の時間はない。

 

 鳴り始めるカラータイマー。

 キングオブモンスやその分身の力を吸収していながら。

 これがトリニティタイプのリスク或いは代償である。

 

「・・・」

 

 変身を解くティガダーク。

 人間態—――圭吾に戻り、近くの廃墟へと入っていった。

 

 今の彼には正体を隠す必要などない。

 なにせ、今の社会はもう機能していないのだから。

 

 彼は一人は廃墟の中で眠る。

 体力を回復させて再び戦う為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 闇の勢力が本格的に人類を潰しにかかった。

 

 暗雲に覆われた空。

 おそらくガタノゾーアの闇だろう。

 ソレは地球全体を覆い尽くし、中からゾイガ―が現れた。

 

 ゾイガ―は世界各地に出現した。

 日本だけじゃなく世界中に、大体一大陸に数体ほどだ。

 倒しても倒してもすぐ別の奴が別の国に現れやがる。

 発生源である闇が地球を覆っているのだ。そりゃどこでも現れるわ。

 

 俺はゾイガーを倒しまくった。

 けっこう強いがせいぜいゴルザやメルバ、強くてもゴルバ―ぐらい。

 通常体でも一対一なら危なげ無く倒せる。

 数で向かって来たらトリニティになって殲滅。

 分身を使って一気に倒してやった。

 だが、向こうもソレだけで終わってくれなかった。

 ゾイガ―の数を増やしたり強力な怪獣を派遣してきた。

 その中でも強い怪獣があのキングオブモンスだ。

 前まではシルバゴンやキリエロイド級の怪獣だったが、遂にあんなヤバい怪獣まで出してきやがった。

 このままではじり貧。早く元凶を倒さないと、俺が倒れる前に人類が滅んでしまう。

 

 ゾイガ―共の標的は人類だ。俺じゃない。

 俺の相手をするより、バラけて人類を攻撃した方が効率的だからな。

 暴れる怪獣共を発見しては倒し、また別のところで怪獣が暴れている。この繰り返しだ。

 いたちごっこ。こうして全世界が世紀末みたいになりました。

 笑えねえよ。

 

 俺も出来ることはやった。

 元凶であるガタノゾーアとその本拠地であるルルイエを探した。

 けど何処にもなかった。

 原作ではニュージーランド沖の海底にあったのだが、そこに行っても何も無かった。

 他に関わりがありそうな場所に向かったが全部空振り。

 結局ガタノゾーアを捉える事は出来なかった。

 

 出来れば奴が復活する前に倒したかった。

 寝首を掻くようで悪いが、そうでもしないと勝てない相手だ。

 奴の気配を探ろうとしても靄のようなものが掛かって探し出せない。

 おそらくジャミングのような細工を使ってるんだろう。

 

「クソ、何か手は無いのかよ!?」

 

 苛立っていると、何処からか人の気配がした。

 咄嗟に振り向く。

 今は世紀末みたいな状態だ。油断出来ない。

 

「………お前、鞠川か?」

 

 そこにいたのは冨岡先生だった。

 

「冨岡先生?何でここに?」

「食料調達だ。世界がこんなことになって生徒達に行かせるわけにはいかないだろ」

 

 ああ、なるほど。何処かで避難して先生のような成人男性が外で必要な物資を調達していると。

 

「そんなことより鞠川!お前何処にいたんだ!?ご両親も炭治郎たちも心配していたぞ!」

「ソレは戦力としてですか?」

 

 俺がそう聞くと冨岡先生は俺の胸元を掴んだ。

 

「バカ言うな!お前はまだ子供だろ!ティガダークだからとかそんなのはどうでもいい!」

「………俺しかいないんですよ、奴らを倒せるのは」

「ッ!!? ~~~~~~クソ!」

 

 先生は俺から手を離して悔しそうにした。

 さて、今のうちに………!!?

 

「・・・遂に復活しやがったか!」

 

 気配がした。

 遠く離れていても感じ獲れるのは俺が奴によって造られた存在だからなのか。

 

「………行くのか?」

「ああ、アイツを倒せるのは俺だけだ」

「勝てるのか?」

「………勝負は常に強い奴が勝つわけじゃない」

 

 人間時代、俺よりも強い相手がいなかったわけじゃない。

 闇試合で大人相手でも勝てたが、当然俺より強い大人なんてゴロゴロいた。

 けど勝った。俺は俺より強い相手に何度も勝ってきた。

 あのファイブキングだってそうだ。油断しなければ俺に勝てたのに、欲をかいて俺に殺された挙句、全て奪われて戦力増強を許してしまった。

 

 殺せない相手などいない。

 相手が生物である以上、殺せば死ぬんだ。

 

「だから行く。今度こそこの闇を終わらせる」

「………そっか、なら行ってこい。この親不孝のひねくれ者め」

 

 親不孝は元からだよ。

 こちとら前世はニートで今世はひきこもりだぞ。

 

 ポーズをとって気合を入れる。

 前世の俺が憧れた存在のソレを、今世の俺が求める力のソレを。

 今日で終わりなんだから、力を貸してくれてもいいだろ。

 偽物の俺だが、ウルトラマン活動頑張ってきたんだから。

 

「ティガアアアぁァァァァァァ!!!」

 

 ブラックスパークレンスを掲げ、光と力の象徴の名を声高に叫ぶ。

 展開されるスパークレンスの黒い光を浴びて、俺は戦場に向かった。

 

 

他のウルトラマンとの絡み外伝とかでいる?

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