ティガダーク~やはり俺は光の巨人になれない~   作:大枝豆もやし

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ウルトラマンが他の星を助ける理由の一つに、未熟な種族と触れ合あうことで自身の進化を促してのもあるんじゃないかって思います。
ウルトラマンは全知全能の神ではありませんが、人知を超えた超人ではあります。
生物として完成した彼らは食事も呼吸も必要とせず、何万年も生きられます。何なら寿命という概念すら無いかもしれません。というか、寿命で死んだウルトラマンって存在するのか?聞いたことないぞ。
極論言えば生きるだけなら何もしなくてもいい。ダラダラしても何の問題もない。だから発展や進化が頭打ちになってるんだと思います。
停滞した生物は近いうちに滅びる。ソレを回避する為に敢えて未熟な生物とふれあい、時に協力する事で、自己進化を促してるんだと思います。


EX怪獣

 

 

「最悪。まさか元凶アイツかよ」

 

 奇襲は失敗した。

 背後を取ろうとしたら、虚空から怪獣が出現。

 しかも四体同時の上、EX怪獣ときた。

 EXゴモラ、EXレッドキング、EXエレキング、そしてEXゼットン。

 おそらく予めスパークドールズにして待機させていたんだろう。

 そして現在、最悪のメンツに四方を囲まれている。

 

「色々聞きたいことはあるが、先ずはこいつ等の始末だな」

 

 俺は通常体(マルチタイプ)から強化体(トリニティタイプ)に変化。

 分身をそれぞれの怪獣に宛がい、俺自身はEXゼットンと向き合う。

 

「EXゼットン…。通常と何処か違うか試させてもらうぜ」

 

 最悪の状況。

 だけど俺は何処か心躍っていた。

 

 

 

 

 火山地帯。

 そこで四人の巨人と四体の怪獣がぶつかり合った。

 

 ティガダーク通常体vsEXゴモラ。

 砂漠のように砂だらけの場で。

 

 ティガダーク剛力体vsEXレッドキング。

 マグマが取り囲む溶岩地帯で。

 

 ティガダーク敏捷体vsEXエレキング。

 熱湯となった巨大な温泉に潜って。

 

 ティガダーク強化体(トリニティタイプ)vsEXゼットン。

 炎が取り囲むリングとなった場で両者は向かい合う。

 

「ゼットォォォン…」

 

 先に仕掛けたのはEXゼットン。

 鋭い両手のクローを振り翳してティガダークを捕らえようとする。

 ソレを受け流し、回避しながら反撃するティガダーク。

 ゼットンとの戦い方は心得ている。

 一度は倒した相手の上位互換。

 十分やれると思っていた。

 

 ティガダークは強くなった。

 スペックは勿論、戦いを通して技術も身に付き、より効率的に闇の力を使えるようになった。

 今の彼は、ティガの代わりに戦っていた時より大分強い。

 しかも今はトリニティフォーム。

 負ける気がしない

 

「(堅い!流石は上位互換!予想以上のスペックだ!)」

 

 だがEXゼットンは強かった。

 ゼットンより頑丈な甲殻と鋭利なクロー。

 防御力だけでなく格闘能力も向上しており、飛行能力も備わっている。

 背中からのジェット噴射で飛行し、急加速することも可能。

 EXゼットンはソレを利用して高い加速力を発揮。

 超加速による速度と堅い甲殻による防御力、それらを転用した攻撃でティガダークを追い詰めた。

 

「なめるな!」

 

 迎え撃つティガダーク。

 超スピードと超パワーでぶつかり合う両者。

 移動する度に爆発音が、殴り合う度に衝突音が響く。

 ティガダークは受け流して、EXゼットンは装甲で受けて。

 技術と経験はティガダークが、スペックはEXゼットンが上。

 その違いは両者のぶつかり合いに大きく影響する。

 

「らあッ!」

 

 EXゼットンに掌底を繰り出す。

 拳の硬さで体表を殴るのではなく、衝撃を送り込むような打撃。

 いわゆる発勁に近い打撃。

 ソレを食らったEXゼットンはやっと効いたような素振りを見せた。

 

 ダークエナジーショック。

 長い年月をかけて新たに開発した技。

 闇のエネルギーを込めた掌底を敵に打ち込み、衝撃波で体内を攻撃する。

 また、この衝撃波は送り方次第である程度のコントロールが可能。

 腹部に打った後、脊髄などを伝って脳に到達させる事も出来る。

 浸透系に属する技であり、体表の強度などを無視出来るのが強みである。

 しかもこの技、スラッシュ系程度のエネルギーでも発動出来る。

 その場合は相応の威力しかないが、十分使い勝手が良く強力な技である。

 

「ッ!?」

 

 やっと隙が出来た。

 被弾箇所を抑え、ダメージを堪えながら下がるEXゼットン

 その隙に力を込め、強化ティガスライサーで切断しようとする。

 しかし、EXゼットンはゼットンシャッターを張ってソレを防いだ。

 

「マジかよ、そんな描写無かったろ!」

 

 ティガダークの叫び。

 原作と違う行動を取る卑怯者をぶん殴る。

 前回攻略した時同様、加速の威力を乗せた拳で。

 フットワークを使用してないせいが、ソレでも威力は以前のソレを上回る。

 だというのに、破壊する事は叶わず。罅が入るだけに留まった。

 

「ぐおわッ!!?」

 

 ゼットンシャッターを解除して火球を放つEXゼットン。

 ほんの一瞬。

 チャージも予備動作もない。

 だというのにソレは通常ゼットンの必殺技である一兆度火球に匹敵。

 先程まではその一瞬すら稼げなかったが、今まさに撃ち出す機会が訪れた。

 

 直撃。

 下がるティガダーク。

 体表を一兆度の超高温で灼かれながら。

 炎を超えた炎。発火現象で一兆など出せるわけがない。

 その一撃は先ほど繰り出したダークエナジーショックと同等のダメージを与えた。

 

 更に畳みかけるかのように火球を放つ。

 一発ではない。本来なら必殺技であるをノーチャージで連射。

 ダメージから速攻で立ち直ったティガダークはそれらに対処していく。

 ボクシングのフットワークやスウェーの要領で回避。

 避け切れないものは闇を纏った両腕によるパーリングで弾き飛ばす。

 ソレでも対処しきれないものは上体や首を掲げて避ける。

 連射が止まった隙を見つけ、射程外へと飛び込んだ。

 ソレを追う形でEXゼットンは次の攻撃に移る。

 

「まあそう来るよな!」

 

 テレポート。

 ゼットンも愛用していたチート技。

 だがソレも予想済み。

 転移先と思われる背後に振り返って右フック。

 しかし、彼の放った拳は虚空を斬る事になった。

 

 連続テレポート。

 拳が当たる寸前で再び背後に回りこむ。

 反撃に意識を向けて敵を見失うティガダーク。

 一瞬とはいえ訳が分からず困惑。

 すぐに立ち直ったが、気が付いたときにはもう遅かった。

 

「ッ!?」

 

 EXゼットンの打撃。

 否、鋭いクローによるソレは斬撃に近い。

 火花が飛び散りながらダメージを受けて倒れるティガダーク。

 しかし地に手が付くと、前頭受け身の要領で再び立ち上がって構える。

 瞬間、EXゼットンの周囲に複数の火球が出現し、一気に放たれた。

 

「ッ!!?」

 

 咄嗟に闇のオーラを纏うティガダーク。

 空手の三戦立ちになって意識を集中。

 一兆度火球の弾幕を防ごうとする。

 

「ッ!!?」

 

 全身を焼かれるティガダーク。

 バリアを突破された。

 トリニティフォームになることで強化された筈のバリアが。

 しかしある程度は相殺して軽減出来た。

 ティガダークは下がりながら必殺光線の構えに入る。

 

「………」

 

 対するEXゼットンも必殺の構えに入る。

 再び周囲に複数の火球が出現。

 胸の中心部に一際大きい火球が浮かび、周囲の火球と融合して特大火球となった。

 

 100トリリオンメテオ。

 直訳すると100兆度の火球。

 ソレが今、今まさに撃ち出されようとしている。

 

「デュワッ!」

 

 ティガダークも必殺光線を撃ち出す。

 強化ゼペリオン光線。

 ほぼ同時に撃ち出された100トリリオンメテオ。

 両者がぶつかり合って大爆発。

 辺り一帯を深淵の闇と灼熱の炎が拡がり、二人を覆い尽くす。

 

「デュワ!!!」

「………!!!」

 

 闇と炎を突っ切ってぶつかり合う両者。

 EXゼットンはジェット噴射で加速しながら体当たり。

 ぶち当たったと同時に火球を放って焼き尽くす。

 ゼットンバックファイア。

 技が決まったEXゼットンは確かな手ごたえを感じた。

 

 

 

「フン、そこが怪獣と宇宙人の違いか」

 

 

「ッ!!?」

 

 突如背後から聞こえた声。

 確認しようと振り返るEXゼットン。

 ソレが逆にいけなかった。

 

 繰り出された必殺光線が直撃。

 全身に闇の力が浸透し、破壊されていく。

 直撃した後である以上ゼットンファイナルビームも使えない。

 

 詰み。

 EX化の力が抜け、通常ゼットンに戻る。

 その際、ゼットンは敵の正体を見る事が出来た。

 

 ティガダーク。

 マルチ・スペシウム光線を構えをして放っている。

 では、あの時倒したのは何だったのか。

 

 ゼットンが倒したのはティガダークではない。

 その辺にあった岩を置いて身代わりにしたのだ。

 ソレにこのゼットンが気づくことはないが、偽物であることは理解した。

 

 ゼットンの敗因は知能と経験。

 如何に強力な技が豊富でもソレを使いこなせなければ意味がない。

 もし経験豊富かつ才能のある者がスパークドールで変身していれば結果はまた違っていたであろう。

 

 

 

 

 所変わって他のEX怪獣。

 ソレらもまた決着が付いている。

 

 ティガダーク通常体vsEXゴモラ。

 伸縮自在の尾を根元からティガスライサーで切断。

 頑強且つ素早い攻撃を避けつつダメージを蓄積させ、最後はゼペリオン光線と超振動波の鍔競り合いで勝利し、光線で貫いて撃破した。

 

 ティガダーク剛力体vsEXレッドキング。

 赤熱させながら振るう棍棒のような剛腕ををへし折る。

 背負い投げ、十字固め、小手返しと、立て続けに格闘技をかけた後、岩石投げのタイミングに合わせたデラシウム光流で撃破した。

 

 ティガダーク敏捷体vsEXエレキング。

 倍近くある敵に苦戦しつつもランバルト光弾で撃破。

 ウナギのような体躯による遊泳能力と水中での放電を、持ち前のスピードと闇のオーラを纏う事で対処し、見事に急所を正確に撃ち当てた。

 

 EX怪獣は全て倒した。

 怪獣達を強化したダークエナジーを吸収してスパークドールも回収。

 ソレゾレ役割を終えた分身が吸収した力と人形を携えて帰還。

 一つに戻った後にメビウスの気配を辿りにテレポートした。

 

「………おい、ふざけんな。今日でこのパターン何度目だ?」

 

 メビウスが相手しているのはダークルギエルでは無かった。

 ビクトルギエル。

 アークベリアルのように怪獣化してメビウスを圧倒していた。

 





今思うと、メビウスってEXゼットンにしばかれまくってたのに最後はあっさり倒しましたよね。
やっぱメビウス強え…。

他のウルトラマンとの絡み外伝とかでいる?

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